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第2部
2-37 ようこそストロベリー王国へ……再び
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再び訪れた異世界はちょっと寒かった。
「ストロベリー王国も今、冬なんです。といっても日本では12月頭頃の寒さくらいですかね」
イチゴくんは無駄にスマートな動きで、自分が羽織っていたマントを震えるオレの肩にかけた。
コートを脱いできてしまったオレはありがたくこのマントで暖は取らせてもらう。
だって、コート着ずに来た原因はイチゴくんのせいだから。
「なーにが『向こうは暖かいからコートはいりません』だよ。全然、寒いじゃねぇか」
「向こうの方が寒かったので、このくらいの寒さは平気かな……と思っていたのですが……」
そう言うイチゴくんはマントの下はオレより薄着だった。
強めの風に吹かれると鼻の頭をちょっと赤くして鼻を啜った。
「まあ……寒いけど、向こうより過ごしやすくていいな。ほら、はやく中入ろうぜ」
そう言うと、イチゴくんの背中を押して、空飛ぶ馬車に乗り込んだ。
「あーゆくーん!」
「キラピカくん、ひさしぶっ……」
ゴヅッと、いい音がオレの胸から鳴り、全身にビリリと電気が走った。
「アユくん?」
「ゔぐぉぉ……」
「こぉら、キラピカ。突進はダメと言っただろ」
コツンとキラピカくんの頭をこづいたのはオオキミくんだ。
2人とも少し身長が伸びたように見えるが、オレが蹲っててそう見えるだけかもしれない。
あとオオキミくんの口調がちょっと砕けてて、キラピカくんとの仲も前より良くなっている気がする。
「久しぶりだな、アユム。大きな音がしたが大丈夫か?」
「だ、だいじょ……」
「ぶ、だよねー。ボクね、アユくんが来てくれるのずぅぅぅぅぅぅぅーーっと待ってたんだぁー」
「大丈夫じゃない」と言おうとしたオレの言葉を遮ったキラピカくんがキラキラした笑顔でオレを見上げる。
くっ、可愛いから仕方ない、許す。
「ほらほら、ここに居ては歩夢先輩が風邪を引いてしまいますから、早く中に入りましょう」
「はーい」
イチゴくんはシレッとキラピカくんからオレを引き剥がすと、そのままオレの手を引いて城へ向かった。
__________________
お久しぶりの異世界です(笑)
「ストロベリー王国も今、冬なんです。といっても日本では12月頭頃の寒さくらいですかね」
イチゴくんは無駄にスマートな動きで、自分が羽織っていたマントを震えるオレの肩にかけた。
コートを脱いできてしまったオレはありがたくこのマントで暖は取らせてもらう。
だって、コート着ずに来た原因はイチゴくんのせいだから。
「なーにが『向こうは暖かいからコートはいりません』だよ。全然、寒いじゃねぇか」
「向こうの方が寒かったので、このくらいの寒さは平気かな……と思っていたのですが……」
そう言うイチゴくんはマントの下はオレより薄着だった。
強めの風に吹かれると鼻の頭をちょっと赤くして鼻を啜った。
「まあ……寒いけど、向こうより過ごしやすくていいな。ほら、はやく中入ろうぜ」
そう言うと、イチゴくんの背中を押して、空飛ぶ馬車に乗り込んだ。
「あーゆくーん!」
「キラピカくん、ひさしぶっ……」
ゴヅッと、いい音がオレの胸から鳴り、全身にビリリと電気が走った。
「アユくん?」
「ゔぐぉぉ……」
「こぉら、キラピカ。突進はダメと言っただろ」
コツンとキラピカくんの頭をこづいたのはオオキミくんだ。
2人とも少し身長が伸びたように見えるが、オレが蹲っててそう見えるだけかもしれない。
あとオオキミくんの口調がちょっと砕けてて、キラピカくんとの仲も前より良くなっている気がする。
「久しぶりだな、アユム。大きな音がしたが大丈夫か?」
「だ、だいじょ……」
「ぶ、だよねー。ボクね、アユくんが来てくれるのずぅぅぅぅぅぅぅーーっと待ってたんだぁー」
「大丈夫じゃない」と言おうとしたオレの言葉を遮ったキラピカくんがキラキラした笑顔でオレを見上げる。
くっ、可愛いから仕方ない、許す。
「ほらほら、ここに居ては歩夢先輩が風邪を引いてしまいますから、早く中に入りましょう」
「はーい」
イチゴくんはシレッとキラピカくんからオレを引き剥がすと、そのままオレの手を引いて城へ向かった。
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お久しぶりの異世界です(笑)
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