召喚から始まる異世界生活〈召喚された無能な俺に助けを求めてきたので、魔法が使えず魔力のみで命を返りみる事なく戦ってたら、実は異世界最強!〉

アンドリュー

文字の大きさ
2 / 34

混沌(カオス)の中で

しおりを挟む
神殿の広間から急いで出た二人の目の前には、神殿を守るように炎を纏うクラインと、対峙している頭から角を生やした魔族の男性がいた。







「何で裸なんだ?」

異世界で最初のファンタジーな光景に紛れ混むカオスな現状に、もはや色々な事がどうでもよく感じた一ノ瀬だった。







「クライン!遅くなりました!大丈夫ですか!?」ロゼッタは対峙する魔族が、先程の魔獣の主だと確認した







「姫様、無事召喚を行えたのですね!とはいえ、少々相手が悪いようです。ここは私に任せて今は避難を、、、」







その瞬間一ノ瀬はこれまで感じた事の無い衝撃波を受けた。

「キャーー!!こっち振り向かないで!!!!」(ズドン)「グブフォォ!?」







唖然とする魔族の前で、ロゼッタが本日二度目の渾身の拳をクラウドのボディーにくらわせていた。一ノ瀬が感じた衝撃波はその渾身の一撃の魔法による波動であった。







「ご、ごめんなさいクラウド!!」ロゼッタの問いかけに悶絶による痙攣でしか返せないクラウドは、全裸で地に伏した。







「あ、あの~?」戸惑いを隠せない魔族の方はとりあえず声をかける事が精一杯というように声を出した。







「おっほん!貴様がエルフ族の姫君、ロゼッタだな!」

このような状況が初見の一ノ瀬でさえ、(あ~今切り替え無きゃ収集つかないよね)と悟っていたという。







「エルフ族が持つとされる魔導禁書。エルフの王亡き今、貴様が持っている事は分かっているのだ!その魔導書を渡しさえすればこの場は見逃してやる!」

一ノ瀬は眼下で未だ全裸で痙攣しているクラインと言う男を見つつ、(まあこの状況から早く逃れたいよな~。俺もそれは同意件だ!)と勝手に魔族に親近感を抱いていた。







「この魔導禁書は渡せない!この本のせいで父上は亡くなり、世界では争いが続いてる。この魔導禁書を全て集めてこの世界から無くす以外に平和は訪れない!だからこの魔導書は貴方には渡せない!!」






少女の言葉を聞いた一ノ瀬はおおよその事情を把握した。その一方で、一ノ瀬は自身が召喚に選ばれた理由に対して疑問を懐いた。高校生として一人暮らしをし、家計の為にアルバイト募集がされていた本屋に入った瞬間、眩い光に包まれ、次の瞬間この異世界に召喚された自身には魔法などと無縁であり、何かが出来るわけでもなかった。しかし、魔法という奇跡があるこの異世界において、過去の自身が懐く罪とも向き合う事が出来るかもしれないと一ノ瀬は思った。




「決裂したようだな。チャンスは与えてやった。我が槍の前にひれ伏すがよい!」



魔族の男は転送魔法により、先が三又に分かれたいかにも悪魔の道具のような槍を出現させた。



その槍に黒い水の様なものを纏わせ、こちらをねらいを定めた。







「ひ、姫様、お逃げ、下さい!!」クラインは未だ立ち上がる事が出来ずにいた。ロゼッタの一撃は確かにトドメの一撃になったのだろうが、よく見るとその前に受けたであろう傷が身体中に残り、元々限界は近かったのだろうと一ノ瀬感じた。







「クライン、貴方をこのまま残して逃げる事はできません!」





「ひっ姫様!?あの魔族には勝てる見込みがありません!まだ貴女にはやるべき事があるはずです!!このまま王の死を無駄にしないためにも、貴女だけでもお逃げください!」









二人のやり取りを聞いていた一ノ瀬は未だ自身の置かれた状況をはっきり分からずにいたが、ロゼッタを視界に納めた時、ロゼッタの顔とある少女の顔がかさなった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~

松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。 異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。 「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。 だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。 牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。 やがて彼は知らされる。 その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。 金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、 戦闘より掃除が多い異世界ライフ。 ──これは、汚れと戦いながら世界を救う、 笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。

真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます

難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』" ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。 社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー…… ……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!? ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。 「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」 「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族! 「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」 かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、 竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。 「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」 人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、 やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。 ——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、 「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。 世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、 最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕! ※小説家になろう様にも掲載しています。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜

サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。 〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。 だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。 〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。 危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。 『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』 いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。 すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。 これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした

夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。 しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。 彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。 一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!

DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート

みーくん
ファンタジー
気づいたら異世界に飛ばされていた、おっさん大工。 唯一の武器は、腰につけた工具袋—— …って、これ中身無限!?釘も木材もコンクリも出てくるんだけど!? 戸惑いながらも、拾った(?)ギャル魔法少女や謎の娘たちと家づくりを始めたおっさん。 土木工事からリゾート開発、果てはダンジョン探索まで!? 「異世界に家がないなら、建てればいいじゃない」 今日もおっさんはハンマー片手に、愛とユーモアと魔法で暮らしをDIY! 建築×育児×チート×ギャル “腰袋チート”で異世界を住みよく変える、大人の冒険がここに始まる! 腰活(こしかつっ!)よろしくお願いします

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

処理中です...