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第十話 夢
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午後五時ごろには終わった。ほかの教科ならもうちょい早く終わるんだけど数学は無理だ。
ぐったりとしていると兄貴が帰ってきた。
「ただいま~」
「お帰り~。ご飯作る時間なかったわ」
「じゃあ今から作るわ」
「よろしく頼みます」
そう言うと兄貴は台所に行った。ご飯ができるまで本でも読んでいようかな。
僕は本棚から「UMAはいた⁉」という本を取り出し、ベッドに寝転がった。そして前まで読んでいた場所を開いて夕飯まで読んだ。
夕飯の後は何事もなく、寝る準備を整えた。
「おやすみ兄貴」
「おやすみ」
そして僕は自分の部屋に戻り、先ほど読んでいた本を手に取るとまたベッドに寝転がり、読んだ。するといつの間にか眠っていた。
……不思議な夢を見た。しかし前にも何度も見たことがある。
誰かがこっちに背中を向けて立っている。
フードのついた白衣。右手には刃渡り20㎝程のサバイバルナイフ。ナイフの先からは液体が垂れている。その液体が床にたまっている。
「あなたは誰なんですか。なんで僕の夢に出てくるんですか」
するとその人はゆっくりとこっちを向く。
だんだんとあらわになる赤い口。不気味に笑う目。
そこでいつも起きる。誰なのかを聞く前に起きてしまう。
何度も同じ夢を見ているのにあの人が誰なのか、あの液体は何なのかがわからない。
……いや、本当は分かりたくないのかもしれない。もしかしたらもう気づいてるのかも。けれど認めたくないと無意識に思っているのだろうか。
僕は頭を抱えて考え込んだ。現在夜中の四時少し前。この夢を見るといつも夜中に起きる。そして二度寝する。
とりあえず今回もそうすることにした。
ぐったりとしていると兄貴が帰ってきた。
「ただいま~」
「お帰り~。ご飯作る時間なかったわ」
「じゃあ今から作るわ」
「よろしく頼みます」
そう言うと兄貴は台所に行った。ご飯ができるまで本でも読んでいようかな。
僕は本棚から「UMAはいた⁉」という本を取り出し、ベッドに寝転がった。そして前まで読んでいた場所を開いて夕飯まで読んだ。
夕飯の後は何事もなく、寝る準備を整えた。
「おやすみ兄貴」
「おやすみ」
そして僕は自分の部屋に戻り、先ほど読んでいた本を手に取るとまたベッドに寝転がり、読んだ。するといつの間にか眠っていた。
……不思議な夢を見た。しかし前にも何度も見たことがある。
誰かがこっちに背中を向けて立っている。
フードのついた白衣。右手には刃渡り20㎝程のサバイバルナイフ。ナイフの先からは液体が垂れている。その液体が床にたまっている。
「あなたは誰なんですか。なんで僕の夢に出てくるんですか」
するとその人はゆっくりとこっちを向く。
だんだんとあらわになる赤い口。不気味に笑う目。
そこでいつも起きる。誰なのかを聞く前に起きてしまう。
何度も同じ夢を見ているのにあの人が誰なのか、あの液体は何なのかがわからない。
……いや、本当は分かりたくないのかもしれない。もしかしたらもう気づいてるのかも。けれど認めたくないと無意識に思っているのだろうか。
僕は頭を抱えて考え込んだ。現在夜中の四時少し前。この夢を見るといつも夜中に起きる。そして二度寝する。
とりあえず今回もそうすることにした。
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