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セシルの本音
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クリスside
ガラナ嬢。セシルに火つけましたね?
なんてことをしてくれるんですか。
「僕はどうしました?話聞きますよ。」
少しくらい機嫌をとらないと。双子もろとも失踪する。
「僕は!クリス王子のことどう滅びても様付けなんてしませんよ。他の人はみんな様付けをしますが王子って呼ぶ人も中にはいますし。それになにより、様付けをしたら僕が味方みたいじゃないですか!アリア姉様が意見を述べる限り、いや、述べないとしてもあなたの味方には絶対になりませんから!」
なにかと思えば。
「失敬なことを言いたいだけじゃないですか。死罪にしますよ。」
「そういうところです。クリス王子。」
「セシル様、言いきりましたわね。素晴らしいですわ!」
ガラナ嬢の心にはよく響いたようだ。
「よく考えてください?あなたの姉を陥れようとする令嬢や子息もいるかもしれませんよ。その方々はなんて呼ぶのです?まさか僕と並べたりしませんよね?」
「そういう奴等は大概、あなたが排除してくれるので名前を呼ぶこともありませんよ。」
「その情報。伝えてくるのセシールでしょう?」
「もう、仲良いのか悪いのかわかりませんわ。」
仲良いわけではないが、僕らはアリアで繋がっている。というか、僕はアリアが居なければこうして本音で話す相手も誰一人としていなかっただろう。
「そういえば、アリーナ姉さんは!?」
「ステラに連れ去られた後どこへ?」
僕らはキョロキョロ周りを見渡す。
「アリーナさんを仲良く探すなんて。...アリア様は流石ですわね。」
「で、こういうことがありましたの。」
「なるほど!ステラ様はやはり頭がいいのですね!勉強になります。」
「そ、そう?照れますわね。」
「はい!スッゴく可愛いです。」
「アリーナ、その文法はおかしいですわ。」
二人は仲良さげに歩いていた。
放課後、誰もいない貴族棟は僕らの本当の顔を映した。
「そのままもっと仲良くなったところでドンッ!とくらってほしいところですわね。もっと、悶え苦しめ。ステラ・シェアリート。」
「はい。黒いですよー。」
「もう、第二生徒会室の中に行きましょうか。お茶でもしてみません?」
僕は興味からそう誘った。
「アリーナ姉さんとステラ様は?」
「あのままもう少し。アリーナに幸せをあげましょう。」
「それもそうですわね。」
第二生徒会室
僕も変わったなぁ。これもアリアのおかげだ。昔の僕ならこうしてこの人たちと会話をしようとも思わなかっただろう。
「こ、これ失敬罪で死刑執行ですか?」
「私も巻き込まれてしまいましたわね。」
事実、疑われている。
「いくらなんでもそんなことしませんよ。アリアに手を出さない限りは。」
「アリア姉様に手を出したらいろいろされるのか。僕がその人も含めて守らなきゃ!クリス王子なら毒とか盛りそうだから。」
「まぁ、無色無臭だったら避けられないかもしれませんわね。ですが、基本的には覗けばわかりますわ。」
この人たちは。この僕をなんだと思っているのだろう。
「毒なんて盛りませんよ。アリアが悲しむでしょう?」
「クリス王子、アリア姉様居なくなったら闇落ちしますね?」
「てか、セシル様たちはどうして庶民棟にいらっしゃったんです?」
「...それは。」
「僕との秘密ですので?」
「そうですか。ライン様に聞くとしましょう。」
僕はちゃんと毒など入れていない紅茶を二人に差し出した。
「ありがとうございます。」
「なにかお話でもあるのです?」
「皆さんと少し話してみようかと思いましてね。」
「激レア発言いただきましたわね。」
「槍が降るよ、これはもう。」
なぜこんなにも失敬なことを言われ続けてるのだろうか。
「セシル様に疑問なんですけど。」
「あ、すみません。セシールさんでいいですよ。」
「これをセシールさんに聞くのは少しおかしいですけど...シスコン真っ盛りのセシールさんは最愛のお姉さんが王子のもとへ嫁ぐことについてなにも口出ししないんですか?」
「口出ししかしてきてないですよね?セシール。」
婚約破棄を通せだの、あまり姉様を刺激するなだの。シスコンな弟は僕の邪魔ばかりしてきている。
なのに、
「口出しはしますよ。たーっぷり。僕も変な人に姉様を愛さない人に嫁がせるわけにはいきませんので。」
姉のためなら僕のところにでも単独で乗り込みそうなこの男が、実力行使にでも出そうなこの男が基本的には、姉の後ろについて回るだけなのはなぜだろう。
「まぁ、ぶっちゃけ婚約破棄ってなったら僕も困るけど。アリア姉様にはクリス王子が一番かな...」
そうポツリと呟いたのを僕は聞き逃さなかった。
「失敬をこれだけ重ねてるのに心の中で認めてくれてるとは素直じゃないですねぇ?」
「い、今の聞いてたんですか?」
「さぁ。どうでしょうか。」
さすが、アリアの弟とでも言うべきだろうか。
僕はセシルのことも嫌いじゃない。むしろ。興味が湧いているところもある。
ステラもカルムも。アリアの周りは面白い人が多い。
コンコンコン。
「なにしてますの?あの、3人で部屋に引きこもらないでくださらない?アリーナが困ってますわ!」
「ガラナ様!こちらにいらっしゃるんですの?」
ベル様まで来てしまっている。
これはもう。思いっきり開け放つほかなさそうだ。
ガラナ嬢。セシルに火つけましたね?
なんてことをしてくれるんですか。
「僕はどうしました?話聞きますよ。」
少しくらい機嫌をとらないと。双子もろとも失踪する。
「僕は!クリス王子のことどう滅びても様付けなんてしませんよ。他の人はみんな様付けをしますが王子って呼ぶ人も中にはいますし。それになにより、様付けをしたら僕が味方みたいじゃないですか!アリア姉様が意見を述べる限り、いや、述べないとしてもあなたの味方には絶対になりませんから!」
なにかと思えば。
「失敬なことを言いたいだけじゃないですか。死罪にしますよ。」
「そういうところです。クリス王子。」
「セシル様、言いきりましたわね。素晴らしいですわ!」
ガラナ嬢の心にはよく響いたようだ。
「よく考えてください?あなたの姉を陥れようとする令嬢や子息もいるかもしれませんよ。その方々はなんて呼ぶのです?まさか僕と並べたりしませんよね?」
「そういう奴等は大概、あなたが排除してくれるので名前を呼ぶこともありませんよ。」
「その情報。伝えてくるのセシールでしょう?」
「もう、仲良いのか悪いのかわかりませんわ。」
仲良いわけではないが、僕らはアリアで繋がっている。というか、僕はアリアが居なければこうして本音で話す相手も誰一人としていなかっただろう。
「そういえば、アリーナ姉さんは!?」
「ステラに連れ去られた後どこへ?」
僕らはキョロキョロ周りを見渡す。
「アリーナさんを仲良く探すなんて。...アリア様は流石ですわね。」
「で、こういうことがありましたの。」
「なるほど!ステラ様はやはり頭がいいのですね!勉強になります。」
「そ、そう?照れますわね。」
「はい!スッゴく可愛いです。」
「アリーナ、その文法はおかしいですわ。」
二人は仲良さげに歩いていた。
放課後、誰もいない貴族棟は僕らの本当の顔を映した。
「そのままもっと仲良くなったところでドンッ!とくらってほしいところですわね。もっと、悶え苦しめ。ステラ・シェアリート。」
「はい。黒いですよー。」
「もう、第二生徒会室の中に行きましょうか。お茶でもしてみません?」
僕は興味からそう誘った。
「アリーナ姉さんとステラ様は?」
「あのままもう少し。アリーナに幸せをあげましょう。」
「それもそうですわね。」
第二生徒会室
僕も変わったなぁ。これもアリアのおかげだ。昔の僕ならこうしてこの人たちと会話をしようとも思わなかっただろう。
「こ、これ失敬罪で死刑執行ですか?」
「私も巻き込まれてしまいましたわね。」
事実、疑われている。
「いくらなんでもそんなことしませんよ。アリアに手を出さない限りは。」
「アリア姉様に手を出したらいろいろされるのか。僕がその人も含めて守らなきゃ!クリス王子なら毒とか盛りそうだから。」
「まぁ、無色無臭だったら避けられないかもしれませんわね。ですが、基本的には覗けばわかりますわ。」
この人たちは。この僕をなんだと思っているのだろう。
「毒なんて盛りませんよ。アリアが悲しむでしょう?」
「クリス王子、アリア姉様居なくなったら闇落ちしますね?」
「てか、セシル様たちはどうして庶民棟にいらっしゃったんです?」
「...それは。」
「僕との秘密ですので?」
「そうですか。ライン様に聞くとしましょう。」
僕はちゃんと毒など入れていない紅茶を二人に差し出した。
「ありがとうございます。」
「なにかお話でもあるのです?」
「皆さんと少し話してみようかと思いましてね。」
「激レア発言いただきましたわね。」
「槍が降るよ、これはもう。」
なぜこんなにも失敬なことを言われ続けてるのだろうか。
「セシル様に疑問なんですけど。」
「あ、すみません。セシールさんでいいですよ。」
「これをセシールさんに聞くのは少しおかしいですけど...シスコン真っ盛りのセシールさんは最愛のお姉さんが王子のもとへ嫁ぐことについてなにも口出ししないんですか?」
「口出ししかしてきてないですよね?セシール。」
婚約破棄を通せだの、あまり姉様を刺激するなだの。シスコンな弟は僕の邪魔ばかりしてきている。
なのに、
「口出しはしますよ。たーっぷり。僕も変な人に姉様を愛さない人に嫁がせるわけにはいきませんので。」
姉のためなら僕のところにでも単独で乗り込みそうなこの男が、実力行使にでも出そうなこの男が基本的には、姉の後ろについて回るだけなのはなぜだろう。
「まぁ、ぶっちゃけ婚約破棄ってなったら僕も困るけど。アリア姉様にはクリス王子が一番かな...」
そうポツリと呟いたのを僕は聞き逃さなかった。
「失敬をこれだけ重ねてるのに心の中で認めてくれてるとは素直じゃないですねぇ?」
「い、今の聞いてたんですか?」
「さぁ。どうでしょうか。」
さすが、アリアの弟とでも言うべきだろうか。
僕はセシルのことも嫌いじゃない。むしろ。興味が湧いているところもある。
ステラもカルムも。アリアの周りは面白い人が多い。
コンコンコン。
「なにしてますの?あの、3人で部屋に引きこもらないでくださらない?アリーナが困ってますわ!」
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ベル様まで来てしまっている。
これはもう。思いっきり開け放つほかなさそうだ。
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