太陽のデイジー 〜私、組織に縛られない魔術師を目指してるので。〜

スズキアカネ

文字の大きさ
78 / 209
Day‘s Eye 魔術師になったデイジー

気の乗らないパーティ、刺さる侮蔑の視線

しおりを挟む
 シュバルツ王国シャウマン伯爵領にて夫人の加療を行っている間、私に同行してきたルルは自由気ままに過ごしていた。
 ヒト型を維持している彼女はその辺に落ちているものを普通に拾って食べようとするし、屋根に登って昼寝するし、ベッドは柔らかすぎるからと床の上で寝ていたりと奇行を繰り広げていたが、使用人もシャウマン親子も柔らかくたしなめるだけで、自由にさせてくれた。
 彼らもルルが私の妹ではないことにはもうすでに気づいているだろう。もしかしたら人間ですらないと気づかれているかもしれない。

 そんなルルが私以外の人間に興味を持った。

「これ食えるのか」
「それはまだ青いからダメだ。食べるならこっちになさい」

 それはシャウマン伯爵家使用人である庭師のおじいさんである。この家に滞在し始めたルルは退屈を持て余していた。彼女ならドラゴンに姿を変えてお空のお散歩がいつでも出来るのだが、一人で飛ぶのは退屈だからと伯爵家敷地内をウロチョロして過ごしていた。
 そこで見つけたのが、植物に溢れた庭である。
 このお屋敷には立派なお庭があって、季節の花々が芽吹いている。それとは別に生命力に溢れたみずみずしい野菜が実った菜園を見つけたルルは目の色を変えてそれに飛びついた。
 その後持ち主にゲンコツされて説教されたそうだが。

 人間に説教される、というのはプライドの高いドラゴンのルルなら逆ギレしてもおかしくないのにここではそうはならなかった。
 ルルは庭師のおじいさんにくっついては色々質問したり、真似事するようになった。
 ルルが着ている服がワンピースだったので(私の魔法による幻覚だが)汚さないようにと庭師のおじいさんから作業用服をプレゼントされて喜んでいた。
 地味な作業着だ。ルルは服が嫌いなのにそれをずっと着ているのだ。

 ルルが私以外の人間に興味持つ、それがいいことなのか悪いことなのかわからない。
 彼女はドラゴンだ。ルルは大事なおじいさんを人間に殺された。人間に心許すのが彼女のためになるのかわからない。

 庭師のおじいさんの趣味の作物。太陽の光を浴びて育ったそれをもいで、ルルはがぶりと噛み付いた。

「うまい」

 じゅわっと中からあふれる水分にルルの口元はベタベタしているが、おじいさんが首にかけていたタオルで拭いてあげている。

「美味しく食べてくれたら野菜も喜ぶだろう」

 庭師のおじいさんに世話を焼かれたルルは目を細めていた。
 ……もしかしたら、老ドラゴンを思い出しているのかもしれない。見た目は全く違うが、雰囲気が似ているのかもな。
 伯爵家の書庫の窓からそれをじっと観察していた私はしばし現実逃避していた。

「…デイジー…? 聞いているかな?」
「あ、すみません。招待されたパーティの件ですよね。適当でいいですよ。礼服なら持っていますし」

 そうだった、面倒くさいパーティの話をされていたんだった。無視していたわけじゃないんだ。面倒だな、断りたいなぁと思っていたが、ここは他国だ。王太子直々の招待は断りにくい。

「だが、そのパーティはデビュタントの娘が大勢やってくる。君が肩身狭い思いするんじゃ…」

 ご厚意でドレスを一着誂えてくれるとエドヴァルド氏は言うが、心配ご無用だ。
 私はデビュタントしに行くわけじゃない。他国の高等魔術師がお呼ばれしただけだ。そんな浮いた気持ちでパーティに参加するわけじゃないのでお構いなく。

「あ、でも髪を結うのが大変なので、そこはメイドさんに手伝ってもらいたいです」

 流石にパーティに三つ編みで参加というわけには行かない。礼服に見合った髪型に結うのを手伝ってほしいかな。

「それと、お母様の状態を見て私は帰国させていただきますね。多分もう大丈夫そうですし」

 私は仕事しにこの国に出張に来ただけであって、パーティに来たわけじゃない。適当に参加して適当に帰る。
 私が乗り気じゃなく、早く帰国したいと考えているのがわかったのか、エドヴァルド氏は肩を落としていた。

 彼が気を遣ってくれているのはわかってるんだけど、庶民には荷が重いのだよ。私が着飾っても後ろ指さされて庶民がみすぼらしいと笑われるだけだと思う。ぶっちゃけパーティに行きたくないんだ。
 ……実家のロバが出産しそうなんで帰国しますって言ったら通用するかな。だめかな。
 そんなくだらないことを最後まで考えながら、パーティ当日の日を迎えてしまった。


 社交シーズンは多くの貴族たちが王都のタウンハウスに滞在する。
 しかしエドヴァルド氏は別荘に滞在しない方針だそう。王都までそう遠くない位置に領地があること、パーティには義務的に初日だけは参加する感じで済ませているそうだ。

 ルルは屋敷で待機するとのことだったので、お留守番の彼女に見送られて出発した。
 シャウマン伯爵家の馬車に乗せられて移動するが、仮にも私は未婚の娘。エドヴァルド氏とは別々の馬車である。夫人のレディースメイドがついてきてくれるとのことだったので彼女に同乗してもらっている。

「マック様は……もう少し、着飾っても良かったんじゃありませんか?」
「これで十分です」

 レディースメイドは私の装いが大いに不満らしい。これでも我慢したほうなんだよ。地味にとオーダーしてるのにメイドがコテで巻いてなにかの羽根を髪に差そうとするし…服と合わないでしょうが。私は魔術師なんだ。もうちょっと考えて欲しい。
 あとね、礼服は地味だけどそこそこの金額がした立派なものなんだぞ。そんな残念なものを見るような目を送らないで欲しい。どうせ正装のマントで隠れちゃうんだからどうでもいいでしょうが。

 王都中心地に近づくにつれて、馬車とすれ違う回数が増えてきた。私は馬車の窓から外を観察する。王都と言うだけあるから栄えている。当然ながらエスメラルダとは国が違うため雰囲気も全く違う。
 しばらく窓の外を見ていたが、それにも飽きたので、私は書庫から借り出してきた魔法書を開いた。
 シャウマン伯爵家滞在期間中、書庫の魔法書は大方読み漁った。やっぱり貴族の家はこういう書物がある時点で恵まれているな。教育もぜんぜん違うんだろうな…


「到着しましたよ、マック様」

 レディースメイドの声に顔を上げた私は読み途中の書物を閉じた。
 馭者によって馬車の扉が開かれると、先にレディースメイドが降り立ったので私も降りようとしたらひょっこりと誰かの手が伸びてきた。
 袖のボタンでそれが誰かわかったけどね。その手を借りて馬車から降りる。

「…ありがとうございます」
「どういたしまして」

 王宮の手前には沢山の馬車が停まっていた。至るところに着飾った貴族たちの群れ。目がチカチカする。エスメラルダの魔法魔術学校の交流パーティでも貴族学生たちはこんな派手じゃなかった。あれでも抑えていたのかな…いやシュバルツが派手なだけかもしれないけど。
 普通に庶民として生きていて、こんな光景見るなんてめったに無いだろうな。

「…まぁ、どこの馬の骨でしょう」
「地味な服装ねぇ。会場が白けてしまうわ」
「あの方、魔なしではなくて? 先日お父様の愛人が逮捕されたとか…」
「よく顔が出せるもんだ…」

 口さがない言葉をわざと聞こえるようにささやく貴族たち。腹が立つけど、それがなんか懐かしいなぁと思っていたが、悪く言われているのは私だけじゃなかった。
 私はちらりと斜め上を見上げる。
 エドヴァルド氏は居心地悪そうに苦笑いを浮かべていた。

「…済まないね、私が一緒だから君まで悪く言われてしまった」

 彼から謝罪された私は真顔になってしまった。何故謝られねばならんのだろうか。

「いえ、庶民だからって罵られるのは初めてではありませんし」

 恥じる必要などどこにもない。今の私には彼らに勝る称号を持ってる。
 私は庶民から成り上がった高等魔術師様ぞ。上級魔術師と違って難易度が格段と上がる高等魔術師様なのだ。国に数名いる程度の希少な存在である。
 見た感じ、シュバルツの最高魔術師・高等魔術師のペンダントを所有する貴族は見当たらない。ということは今の時点で魔術師としての格が高いのは私なので、堂々としてやる。私は胸を張って高等魔術師の証であるペンダントを周りに見せびらかす。

 そもそも私個人が貴族そのものにいい感情を抱いていないので別に期待していなかったし、パーティに参加する前からこうして悪感情をぶつけられるのは予想していたことだ。気にしないで欲しい。

 しかし無作法な視線はやまない。
 冷たい、異物を見るかのような視線。あぁ懐かしいその視線。私の隣で居心地悪そうに背を丸めているエドヴァルド氏。
 まるで捨て子の私みたいな扱いを受けているんだな。貴族出身で魔なしだとここまで見下されるのか……もしかしたら、爵位が下位の貴族からも見下されてるのだろうか…。全くおかしな話である。

「情けないですよ、背筋を伸ばす!」

 私がバシバシと背中を叩くと、エドヴァルド氏は目を丸くして固まっていた。
 ごめんね、私は獣人に囲まれて育ったから行動がちょっと暴力的なんだ。と心のなかで言い訳してみる。

「エドヴァルド様はもうちょっと自分を誇ったほうがいいですよ。領民も使用人もあなたを慕ってるんですから、彼らに恥をかかせないように領主として堂々として見せたらどうです」

 ──それともそんな姿を領民に見せるんですか?

 私が彼の瞳を見つめて訴えかけると、エドヴァルド氏は一瞬泣きそうな、情けない顔をしていた。

「年下の女の子に怒られちゃったな」

 彼は苦笑いを浮かべて肩の力を抜くと、背筋を伸ばした。
 うん、そうすると背も高く見えるし、自信が満ちて見えるから見栄えがいいと思う。どこからどう見ても立派な貴族様だ。

「お手をどうぞ、お嬢さん」

 何を思ったのか、エドヴァルド氏は私にすっと腕を差し出してきた。それをここで断ると彼に恥をかかせてしまうことになるだろう。
 ここでは彼の顔を立ててその腕に手を乗せて、大人しくエスコートされて差し上げたのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫に顧みられない王妃は、人間をやめることにしました~もふもふ自由なセカンドライフを謳歌するつもりだったのに、何故かペットにされています!~

狭山ひびき
恋愛
もう耐えられない! 隣国から嫁いで五年。一度も国王である夫から関心を示されず白い結婚を続けていた王妃フィリエルはついに決断した。 わたし、もう王妃やめる! 政略結婚だから、ある程度の覚悟はしていた。けれども幼い日に淡い恋心を抱いて以来、ずっと片思いをしていた相手から冷たくされる日々に、フィリエルの心はもう限界に達していた。政略結婚である以上、王妃の意思で離婚はできない。しかしもうこれ以上、好きな人に無視される日々は送りたくないのだ。 離婚できないなら人間をやめるわ! 王妃で、そして隣国の王女であるフィリエルは、この先生きていてもきっと幸せにはなれないだろう。生まれた時から政治の駒。それがフィリエルの人生だ。ならばそんな「人生」を捨てて、人間以外として生きたほうがましだと、フィリエルは思った。 これからは自由気ままな「猫生」を送るのよ! フィリエルは少し前に知り合いになった、「廃墟の塔の魔女」に頼み込み、猫の姿に変えてもらう。 よし!楽しいセカンドラウフのはじまりよ!――のはずが、何故か夫(国王)に拾われ、ペットにされてしまって……。 「ふふ、君はふわふわで可愛いなぁ」 やめてえ!そんなところ撫でないで~! 夫(人間)妻(猫)の奇妙な共同生活がはじまる――

まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?

せいめ
恋愛
 政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。  喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。  そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。  その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。  閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。  でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。  家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。  その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。    まずは亡くなったはずの旦那様との話から。      ご都合主義です。  設定は緩いです。  誤字脱字申し訳ありません。  主人公の名前を途中から間違えていました。  アメリアです。すみません。    

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

公爵家の秘密の愛娘 

ゆきむらさり
恋愛
〔あらすじ〕📝グラント公爵家は王家に仕える名門の家柄。 過去の事情により、今だに独身の当主ダリウス。国王から懇願され、ようやく伯爵未亡人との婚姻を決める。 そんな時、グラント公爵ダリウスの元へと現れたのは1人の少女アンジェラ。 「パパ……私はあなたの娘です」 名乗り出るアンジェラ。 ◇ アンジェラが現れたことにより、グラント公爵家は一変。伯爵未亡人との再婚もあやふや。しかも、アンジェラが道中に出逢った人物はまさかの王族。 この時からアンジェラの世界も一変。華やかに色付き出す。 初めはよそよそしいグラント公爵ダリウス(パパ)だが、次第に娘アンジェラを気に掛けるように……。 母娘2代のハッピーライフ&淑女達と貴公子達の恋模様💞  🔶設定などは独自の世界観でご都合主義となります。ハピエン💞 🔶稚拙ながらもHOTランキング(最高20位)に入れて頂き(2025.5.9)、ありがとうございます🙇‍♀️

余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~

流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。 しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。 けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

【12月末日公開終了】有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

処理中です...