俺と番の10年の記録

アキアカネ

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倦怠期疑惑2

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 拗ねた気持ちはどこかに消え去って、ただひたすらにヒデを求めていた。
 頭の隅には今までの不安が残っているけど、そんなことに気を取られないほど身体は飢えていたようだ。

「んっ」

 ヒデの手に引かれるままに、流れるようにキスをしてベッドに押し倒された。
 このベッドでくっつくのも嬉しくて、初めてみたいに心臓が大げさに鳴っている。

「ひぁっ、そんな、んん、いきなりッ」

 Tシャツを捲られて、ヒデの前に身体が晒される。
 下に何も履いていないから勃ち上がった自身が丸見えで、ヒデは躊躇することなく触ってきた。
 ヒートじゃないときに触られるのは久しぶりで、いきなりは刺激が強い。

「ゆ、ゆっくりして……あッ」

 弱い力で握られて緩く上下に擦られるけど、ヒデにされてるってだけでイッちゃいそう。

「一回イッちゃおうか」

「やぁっ……だめ……っ」

 ヒデの手がさっきより速くなって、俺はあっさり精を吐き出した。

「はーっ、あ……」

 きもちかった。

 意識がちゃんとしてる中で射精するのも最近なかったから、恥ずかしさも興奮材料になって呼吸はずっと乱れっぱなしだ。

 もっと触ってほしい。
 早くナカに挿れてほしい。

 俺はヒデのスウェットの膨らみに手を伸ばした。

「あっ、ヒデの……かたい」

 ヒデも興奮してくれてる。
 俺の身体でもまだこんなに硬く大きくしてくれることに、俺は嬉しくて快感とは別の涙が込み上げてきた。

「そりゃ、ナギのこと抱きたいからこうなっちゃうよ」

「ぅ、ウソでも……うれしいっ……ぐすっ」

「えっ、ナギ!? もしかして具合悪かった?」

 せっかくのムードをぶち壊して出てくる涙は止まらなくて、続きどころではなくなってしまった。
 手を止めないでほしいのに。
 早く挿れてほしいのに。

「いいから続けてよっ」

「ねえナギ。泣いてる理由教えて」

 頭を撫でられながら優しい声で諭される。

 俺は最近スキンシップがなくて飽きられたと思ってたこと、だけどこうしてヒデで興奮してくれて嬉しかったことを嗚咽混じりに伝えた。

「ごめんっ! 飽きたとかそんなこと今まで一度もないから!」

「じゃあ、なんでぇ」

「渚とセックスしてると、その、好きだって気持ちがわーってなって……いろいろ口走っちゃうから」

「えぇ?」

「うっ、あのね、渚は意識飛んでたみたいだけど、この前、最中に結婚しようって言っちゃって。ヤってるときにプロポーズはしたくなかったから、理性保とうとしてたんだ。ごめん」

 もう!なにそれ!

 嬉しくないけど嬉しいっていう矛盾した気持ち。

 最中にそんなことを言われてたの全然覚えてなかった。俺のアホ。もう身体も感情もぐっちゃぐちゃだよ!

 過去のことは過去のこと。
 ヒデが俺に飽きたわけじゃなくて、むしろヒートがきてなくてもヒデの理性をぶっ壊せてることがわかって一安心ってことにしておこう。

「ナギ、怒ってる?」

「……うん」

「っ、ごめん!」

「いっぱい抱いてくれなきゃゆるさない」

 これ以上、待たせないで。
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