一縷

諏訪彼方

文字の大きさ
上 下
14 / 21
「ユメユメ!」

喜び

しおりを挟む
 取材を受ける旨を先方に伝えると、10分少々で返信が来た。

「皆さんの更なる飛躍の足がかりになるように私たちも全力で皆さんに向き合って行きたいと思います!」か。

 玲花。しっかり見てくれているだろうか。新しい仲間たちと頂点へ今駆け上がっているよ。玲花とは成せなかった偉業。玲花が抱いた頂点への夢を受け継いで、これからも頑張っていく。

 天国そっちにまで僕たちの名前が轟くように、ただ前に進む。

 胸や頭の奥にいる玲花に語りかける。
すると、それに対する答えが聞こえた気がした。

「私も信じてる。どんなことがあっても」
懐かしい声を久しぶりに聞いた。


 ※  ※  ※
 翌日。春は風邪を引いた。生理も来てしまったようでかなりしんどそうだと聞いた。つきっきりで佳波が看病してくれている。はっきり言ってしまえば、自己管理不足だと思う。
 自分の体調は自分にしか分からない。自分のコンディションをうまく調整できるのもまた自分だけしか、いないのだ。
 
しおりを挟む

処理中です...