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「レオンハルト・ヴィルヘルム・エルクレスト殿下は、セリル・グランツとの正式な婚姻を望み、ここに申し入れます……」
母親の高らかな声が広間に響き渡る。オレの頭の中はぐるぐると回っていた。さっきから何度も同じ文面を聞かされているのに、意味が全く理解できない。
「ねえ、セリル! あなた、第三王子様からの正式な婚約申し入れよ! すごいわ!」
母の興奮した声が、どこか遠くから聞こえてくるようだった。グランツ家の広間は、他の貴族の邸宅と比べれば質素なもの。暖炉と少し大きめのテーブルがある庶民的な雰囲気の空間で、その机の上に問題の書状が置かれている。
「いや、でも……これって、何かの間違いじゃ……」
オレの言葉は途中で途切れた。冗談だと言いたいのに、声が出ない。
「そう思いたい気持ちもわかるが」
父が暖炉の前から立ち上がり、書状を手に取った。
「この封蝋を見ろ。それにこの刻印。これは間違いなく王家の正式な書状だ」
父の顔は普段より引き締まっていた。彼も元王宮騎士。こういった公文書の真贋を見分ける目は確かだ。
「わかってますよ……」
オレも薄々気づいていた。あの封蝋、あの刻印。第三王子直属の部隊で働いていたオレにとって、見慣れたものだ。でも信じたくない。これが本物だとしたら、いったいどういうことなんだ?
「そもそも、レオン殿下が……なんでオレなんかと……」
言葉に詰まる。あの几帳面で完璧主義の王子様が、規則破りの騎士だったオレを婚約者に選ぶなんて、どう考えてもおかしい。これは何かの罠か? 政治的な陰謀か? それとも単なる悪い冗謀?
「断ることはできるの?」
何気なく口にした言葉に、両親は目を丸くした。
「なっ、何を言うの!」
母は叫んだ。
「断るだなんて、そんなとんでもないことができるわけないでしょう! 立場が違い過ぎるのよ!」
「私たちは下級貴族の身分だ。王族からの申し出を断るなど許されることではない」
父も厳しい口調で言った。彼の顔には珍しく緊張の色が浮かんでいる。
「でも……」
オレの声は小さくなった。抗議する言葉が見つからない。そんなの理不尽だと言いたいのに、この国の掟ではそれが当たり前なんだ。オメガとなった下級貴族の息子に選択肢なんて、ほとんどない。
「まあ、とにかく!」
母は再び目を輝かせた。
「明後日には王宮へ行かなきゃね。正式な面会の席が設けられるって書いてあるわ。準備しないと!」
そう言って母は廊下へと駆け出していった。興奮しすぎて足取りが軽い。
父はオレの肩に手を置いた。
「セリル、これは我が家にとって千載一遇の機会だ。第三王子の正式な伴侶となれば、グランツ家の地位も飛躍的に向上する」
父の言葉には重みがあった。でも、それが余計にオレの胸を締め付けた。
「……わかってます」
オレはただそれだけ答えることしかできなかった。
夜になって、ようやく一人になれた。
オレは自室のベッドに思い切り横になった。幼い頃の木刀が壁に飾られただけの質素な部屋だ。王都の騎士団に行くときに必要なものはほとんど持って行ったので、今はモノが少ない。それでも、木刀の手入れが行き届いているのを見ると、家族が今でもこの部屋をきちんと管理してくれていることがわかる。
自室のベッドに寝転がりながら、もう一度書状を読み返す。
「いったい何が起きてるんだ……」
オレは呟いた。レオン殿下との婚姻生活? 想像すらできない。朝、一緒に目覚めて……何を話す? 食事は? 日中は何をして過ごす? 夜は……
「…………」
オレは頭を振って、いま一瞬だけよぎった変な想像を振り払った。顔が熱くなる。
「どう考えてもおかしいだろ!」
部屋の中で独り言を叫ぶ。あのレオン殿下が、潔癖で完璧主義と言われる王子様が、どうしてオレみたいな破天荒な元騎士を選ぶんだ?
想像すればするほど、頭がこんがらがる。
ノックの音がして、ドアが開いた。
「兄さん、まだ起きてたんですね」
アーサーがそっと顔を覗かせた。
「ああ、入りな」
弟は遠慮がちに部屋に入ってきた。
「その……レオンハルト王子様って、どんな方なんですか?」
予想していた質問だった。でも、なんて答えればいいんだろう。
「まあ、几帳面で、完璧主義で……」
オレは天井を見上げながら言った。
「規則に厳しくて、冷静沈着。感情をあまり表に出さない人だよ」
「兄さんとは正反対ですね」
アーサーが小さく笑った。
「そうなんだよなぁ……だからこそ、今回の話がピンとこないんだ」
「でも、兄さんが王子様の婚約者になるなんて、すごいことですよ」
アーサーの声には、羨望と自責の念が混じっていた。
「王子様の伴侶か……兄さんはすごいですね。僕なんて、ただの……」
「おいおい、何言ってんだよ」
オレはアーサーの頭を軽くこづいた。
「お前が家督を継ぐんだ。そっちの方が大変だって。それに、たぶんこれは何かの間違いか、レオン殿下の質の悪いいたずらだよ。オレはすぐに出戻りになるさ」
冗談めかして言ったつもりだったが、なんだか自分を慰めているような気がした。
アーサーは笑った。本当に冗談だと思ったらしい。
「そんなはずないじゃないですか。王子様がそんないたずらするわけないです」
「……そうだよな」
オレは無理に笑った。そうだ、レオン殿下がそんないたずらをするわけがない。彼はそんな人じゃない。だからこそ、この状況が理解できなくて頭を抱えてしまう。
「どういう顔して、レオン殿下の前に立てばいいんだろうな……」
オレはベッドに倒れ込んだ。天井を見つめながら、明後日の正式な面会のことを考える。あの執務室で別れた時とは違う関係になって、どんな表情で彼を見ればいいのか。
想像するだけで、今までにない緊張感で息が詰まる。
──いったい、これからどうなるんだろう?
母親の高らかな声が広間に響き渡る。オレの頭の中はぐるぐると回っていた。さっきから何度も同じ文面を聞かされているのに、意味が全く理解できない。
「ねえ、セリル! あなた、第三王子様からの正式な婚約申し入れよ! すごいわ!」
母の興奮した声が、どこか遠くから聞こえてくるようだった。グランツ家の広間は、他の貴族の邸宅と比べれば質素なもの。暖炉と少し大きめのテーブルがある庶民的な雰囲気の空間で、その机の上に問題の書状が置かれている。
「いや、でも……これって、何かの間違いじゃ……」
オレの言葉は途中で途切れた。冗談だと言いたいのに、声が出ない。
「そう思いたい気持ちもわかるが」
父が暖炉の前から立ち上がり、書状を手に取った。
「この封蝋を見ろ。それにこの刻印。これは間違いなく王家の正式な書状だ」
父の顔は普段より引き締まっていた。彼も元王宮騎士。こういった公文書の真贋を見分ける目は確かだ。
「わかってますよ……」
オレも薄々気づいていた。あの封蝋、あの刻印。第三王子直属の部隊で働いていたオレにとって、見慣れたものだ。でも信じたくない。これが本物だとしたら、いったいどういうことなんだ?
「そもそも、レオン殿下が……なんでオレなんかと……」
言葉に詰まる。あの几帳面で完璧主義の王子様が、規則破りの騎士だったオレを婚約者に選ぶなんて、どう考えてもおかしい。これは何かの罠か? 政治的な陰謀か? それとも単なる悪い冗謀?
「断ることはできるの?」
何気なく口にした言葉に、両親は目を丸くした。
「なっ、何を言うの!」
母は叫んだ。
「断るだなんて、そんなとんでもないことができるわけないでしょう! 立場が違い過ぎるのよ!」
「私たちは下級貴族の身分だ。王族からの申し出を断るなど許されることではない」
父も厳しい口調で言った。彼の顔には珍しく緊張の色が浮かんでいる。
「でも……」
オレの声は小さくなった。抗議する言葉が見つからない。そんなの理不尽だと言いたいのに、この国の掟ではそれが当たり前なんだ。オメガとなった下級貴族の息子に選択肢なんて、ほとんどない。
「まあ、とにかく!」
母は再び目を輝かせた。
「明後日には王宮へ行かなきゃね。正式な面会の席が設けられるって書いてあるわ。準備しないと!」
そう言って母は廊下へと駆け出していった。興奮しすぎて足取りが軽い。
父はオレの肩に手を置いた。
「セリル、これは我が家にとって千載一遇の機会だ。第三王子の正式な伴侶となれば、グランツ家の地位も飛躍的に向上する」
父の言葉には重みがあった。でも、それが余計にオレの胸を締め付けた。
「……わかってます」
オレはただそれだけ答えることしかできなかった。
夜になって、ようやく一人になれた。
オレは自室のベッドに思い切り横になった。幼い頃の木刀が壁に飾られただけの質素な部屋だ。王都の騎士団に行くときに必要なものはほとんど持って行ったので、今はモノが少ない。それでも、木刀の手入れが行き届いているのを見ると、家族が今でもこの部屋をきちんと管理してくれていることがわかる。
自室のベッドに寝転がりながら、もう一度書状を読み返す。
「いったい何が起きてるんだ……」
オレは呟いた。レオン殿下との婚姻生活? 想像すらできない。朝、一緒に目覚めて……何を話す? 食事は? 日中は何をして過ごす? 夜は……
「…………」
オレは頭を振って、いま一瞬だけよぎった変な想像を振り払った。顔が熱くなる。
「どう考えてもおかしいだろ!」
部屋の中で独り言を叫ぶ。あのレオン殿下が、潔癖で完璧主義と言われる王子様が、どうしてオレみたいな破天荒な元騎士を選ぶんだ?
想像すればするほど、頭がこんがらがる。
ノックの音がして、ドアが開いた。
「兄さん、まだ起きてたんですね」
アーサーがそっと顔を覗かせた。
「ああ、入りな」
弟は遠慮がちに部屋に入ってきた。
「その……レオンハルト王子様って、どんな方なんですか?」
予想していた質問だった。でも、なんて答えればいいんだろう。
「まあ、几帳面で、完璧主義で……」
オレは天井を見上げながら言った。
「規則に厳しくて、冷静沈着。感情をあまり表に出さない人だよ」
「兄さんとは正反対ですね」
アーサーが小さく笑った。
「そうなんだよなぁ……だからこそ、今回の話がピンとこないんだ」
「でも、兄さんが王子様の婚約者になるなんて、すごいことですよ」
アーサーの声には、羨望と自責の念が混じっていた。
「王子様の伴侶か……兄さんはすごいですね。僕なんて、ただの……」
「おいおい、何言ってんだよ」
オレはアーサーの頭を軽くこづいた。
「お前が家督を継ぐんだ。そっちの方が大変だって。それに、たぶんこれは何かの間違いか、レオン殿下の質の悪いいたずらだよ。オレはすぐに出戻りになるさ」
冗談めかして言ったつもりだったが、なんだか自分を慰めているような気がした。
アーサーは笑った。本当に冗談だと思ったらしい。
「そんなはずないじゃないですか。王子様がそんないたずらするわけないです」
「……そうだよな」
オレは無理に笑った。そうだ、レオン殿下がそんないたずらをするわけがない。彼はそんな人じゃない。だからこそ、この状況が理解できなくて頭を抱えてしまう。
「どういう顔して、レオン殿下の前に立てばいいんだろうな……」
オレはベッドに倒れ込んだ。天井を見つめながら、明後日の正式な面会のことを考える。あの執務室で別れた時とは違う関係になって、どんな表情で彼を見ればいいのか。
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──いったい、これからどうなるんだろう?
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