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12章
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執務室での作業を止め、サイラスは窓に目をやった。昼下がりの陽射しが執務室に差し込んでいる。夕刻の時間が近づいている。エドガーが来る時間まであと少しだ。
工房跡地での一件から五日。あれからも、エドガーとの契約に基づく夜の密会は続いていた。
だが、あの夜を境に、自分たちの関係は微妙に変化していた。
毎夜屋敷を訪れる彼との時間は、必ずしも肉体を重ねることばかりではなくなっていた。時には書斎で向かい合って語り合い、時にはただ静かに寄り添い合うだけの夜もある。
エドガーの態度も、契約が始まった頃とは明らかに違っていた。初めはどこか自分との距離を保とうとしていた彼が、今では優しげな笑顔を向けてくれることが増えた。言葉づかいも、以前ほどかしこまったものではなくなっている。
その変化が嬉しい反面、名状しがたい寂しさが日に日に募っていく。契約の期間は、あと一週間ほどしか残されていない。
もちろん、期間が終わった後でも、何かと理由をつけて関係を引き延ばすことは可能だろう。だが、そんなことはするつもりはなかった。ただでさえ、領主という立場を利用して半ば強制的に関係を結んだようなものなのだ。これ以上、彼の自由を奪うつもりはない。
……そう頭では理解していても、心の奥では違う声が囁いている。
このまま彼を手放したくない、と。
そんな思いに囚われていると、窓の外の景色にふと違和感を覚えた。
領地の奥のほうから、何やら煙のようなものが立ち上っている。
どこかの家の炊事の煙かとも思ったが、それにしては煙の量が多すぎる。重くのしかかるように空へ向かうその煙を見つめていると、嫌な胸騒ぎを覚えた。
そんな時、執事が慌てた様子で執務室に入ってきた。
「恐れ入ります。報告がございます」
「何だ」
「領民の方より、西のほうから不審火があったとの報告がございました」
サイラスの表情が変わったのを見て取ったのか、執事は続けた。
「現場の消火に当たった領民がここに来ております」
「分かった。案内はその領民に頼もう」
サイラスは立ち上がり、そのまま現場へ急ぎ向かった。
現場に着くと、既に火は領民たちの手により消し止められていた。だが、相変わらず周囲には煙が立ち込め、むせこむような空気が漂っている。
現場に足を踏み入れた途端、消火に当たったのであろう領民たちが、ちらちらとサイラスを批判を含んだ目で見ているのが分かった。嫌な空気が辺りを覆っている。
領民たちのうち、比較的年のいった男がサイラスに近づいてきた。
「領主様。このような急な事態にもかかわらず、わざわざ現場まで足をお運びくださり、領民一同、心より感謝申し上げます」
男は深々と頭を下げた後、わずかに顔を上げる。
「しかしながら、領主様。一つだけ、領民の不安としてお尋ねしたいことがございます。今回の火事、消火作業に当たった者たちも皆、奇妙に思っておりまして……」
男は前置きした後、遠慮がちに続けた。
「今回火事があったこの屋敷は、領民がいなくなった空き家を領主様が私的に買い上げておられた建物のはず。こうして中は全て燃えてなくなってしまいましたが……一体、この建物に何を保管されておられたのですか?」
「それは……」
説明してもいいが、はたして領民が信じてくれるかどうか。そう思慮を巡らせているうちに、男は言葉を区切り、静かに言った。
「もし、領主様にとって惜しむべき品があったのであれば、それは我々領民としても非常に残念です。しかし……火元がどうにも解らない、という点もございまして。どうか、今後のためにもお聞かせいただければ幸いです」
男の口調はあくまでも丁寧なものだったが、その言葉にはどこか棘が潜んでいるように感じた。
ここで何を言っても、彼らの疑念を深めるだけだろう。サイラスはそう判断し、この空き家は倉庫代わりに使っていて、特にたいしたものは保管していなかったと淡々と説明した。男はその説明を聞いて、どこか納得できない様子を見せながらも「そうですか」と頷き、それ以上は深く追究してこなかった。
消火が完全に行えたかどうか確認するため、サイラスは現場に見張りを残すよう領民に命じた。続けて、火災の原因究明のため、付近で不審な人物を見かけなかったか、領民たちの間で情報を共有しておけと重ねて命令する。
そのうち、消火を終えた領民たちが現場を離れていく。そんな彼らの後ろ姿を見つめていると、背後から声をかけられた。
振り返ると、そこには息を切らせた様子のエドガーの姿があった。
「……申し訳ございません。お屋敷を訪ねたら、執事の方から貴方が火事の現場に向かったと聞いて、様子を見にきてしまいました」
彼の姿を見た瞬間、張り詰めていた意識が緩み、無意識のうちに肩の力が抜けたのを感じる。
正直なところ、彼がこの場に来てくれて嬉しかった。契約がまだ続いているからということを差し引いても、彼が自分を心配してくれたことには違いない。
「そうか。……いや、来てくれて感謝する」
サイラスは内心が悟られぬよう短く答え、視線を火事のあった屋敷の残骸に戻した。
それを見て、エドガーが静かに尋ねる。
「……先ほどの領民が、ここは貴方が空き家を買い上げたと言っていましたが、それは本当なんですか?」
「ああ。ここは私が私的に食糧庫として使うために買い上げたのだ」
「食糧庫?」
「そうだ。ここは、領地に何かあった時のための食糧を備蓄する倉庫として使っていたのだ」
エドガーはその答えに予想外だったような驚きを顔に見せてから、すぐに尋ねた。
「それなら、なぜ領民たちにそのことを説明しておられなかったのですか?」
その質問に、サイラスは静かに首を振った。
「ここに食糧を備蓄していると領民が知ったら、それを当てにして自ら蓄えを備えておくことをないがしろにする領民が出てくるかもしれない。いや、それどころか、この倉庫に食糧を盗みにくる者だっているかもしれない。残念ながら、我が領地は貧乏で金も人手も足りないから、この倉庫に常に見張りをつけるわけにもいかない。だから黙っていたのだ」
サイラスは改めて、燃え尽きた屋敷を見た。
「しかし、だからこそこの火事は不可解なんだ。ここには食糧しか保管していなかった。自然に火の手が上がるはずもない」
「では、誰かに放火されたという可能性は考えられますか?」
エドガーの推測に、サイラスは静かに首を振る。
「それは考えづらいな。もし誰かが火をつけたとすると、それはより不可解だ。ここに何があるのか知らずに火をつけるのは、おかしな話だろう」
「それは、確かに……」
「それに、先ほどの男のように私がここに高価なものを保管していると思い込んでいる者が犯人だとしたら、火をつけるのではなく盗みに入るのが普通だ。中身が食糧だとしても同じこと。領民からすれば、中身がなんであれ、火をつける理由がない」
エドガーは自分の言葉を聞いて、困惑したように呟いた。
「それでは、どうして……」
サイラスは返事をしなかった。
考えられる可能性は、もう一つある。
それは、この領地を侵略しようと企む勢力が密偵を放ち、わざと火を放ったというものだ。もし本当にそうだとしたら、この単なる火事は、もっと大きな危機の始まりを告げていることになる。
だが、そのことをエドガーに悟られたくはなかった。
「……まあ、燃えてしまったものはどうしようもない。屋敷に戻るぞ」
軽い調子で声をかけ、歩き出す。
だが屋敷に向かいながらも、底冷えする懸念が心の奥底で燻り続けていた。
工房跡地での一件から五日。あれからも、エドガーとの契約に基づく夜の密会は続いていた。
だが、あの夜を境に、自分たちの関係は微妙に変化していた。
毎夜屋敷を訪れる彼との時間は、必ずしも肉体を重ねることばかりではなくなっていた。時には書斎で向かい合って語り合い、時にはただ静かに寄り添い合うだけの夜もある。
エドガーの態度も、契約が始まった頃とは明らかに違っていた。初めはどこか自分との距離を保とうとしていた彼が、今では優しげな笑顔を向けてくれることが増えた。言葉づかいも、以前ほどかしこまったものではなくなっている。
その変化が嬉しい反面、名状しがたい寂しさが日に日に募っていく。契約の期間は、あと一週間ほどしか残されていない。
もちろん、期間が終わった後でも、何かと理由をつけて関係を引き延ばすことは可能だろう。だが、そんなことはするつもりはなかった。ただでさえ、領主という立場を利用して半ば強制的に関係を結んだようなものなのだ。これ以上、彼の自由を奪うつもりはない。
……そう頭では理解していても、心の奥では違う声が囁いている。
このまま彼を手放したくない、と。
そんな思いに囚われていると、窓の外の景色にふと違和感を覚えた。
領地の奥のほうから、何やら煙のようなものが立ち上っている。
どこかの家の炊事の煙かとも思ったが、それにしては煙の量が多すぎる。重くのしかかるように空へ向かうその煙を見つめていると、嫌な胸騒ぎを覚えた。
そんな時、執事が慌てた様子で執務室に入ってきた。
「恐れ入ります。報告がございます」
「何だ」
「領民の方より、西のほうから不審火があったとの報告がございました」
サイラスの表情が変わったのを見て取ったのか、執事は続けた。
「現場の消火に当たった領民がここに来ております」
「分かった。案内はその領民に頼もう」
サイラスは立ち上がり、そのまま現場へ急ぎ向かった。
現場に着くと、既に火は領民たちの手により消し止められていた。だが、相変わらず周囲には煙が立ち込め、むせこむような空気が漂っている。
現場に足を踏み入れた途端、消火に当たったのであろう領民たちが、ちらちらとサイラスを批判を含んだ目で見ているのが分かった。嫌な空気が辺りを覆っている。
領民たちのうち、比較的年のいった男がサイラスに近づいてきた。
「領主様。このような急な事態にもかかわらず、わざわざ現場まで足をお運びくださり、領民一同、心より感謝申し上げます」
男は深々と頭を下げた後、わずかに顔を上げる。
「しかしながら、領主様。一つだけ、領民の不安としてお尋ねしたいことがございます。今回の火事、消火作業に当たった者たちも皆、奇妙に思っておりまして……」
男は前置きした後、遠慮がちに続けた。
「今回火事があったこの屋敷は、領民がいなくなった空き家を領主様が私的に買い上げておられた建物のはず。こうして中は全て燃えてなくなってしまいましたが……一体、この建物に何を保管されておられたのですか?」
「それは……」
説明してもいいが、はたして領民が信じてくれるかどうか。そう思慮を巡らせているうちに、男は言葉を区切り、静かに言った。
「もし、領主様にとって惜しむべき品があったのであれば、それは我々領民としても非常に残念です。しかし……火元がどうにも解らない、という点もございまして。どうか、今後のためにもお聞かせいただければ幸いです」
男の口調はあくまでも丁寧なものだったが、その言葉にはどこか棘が潜んでいるように感じた。
ここで何を言っても、彼らの疑念を深めるだけだろう。サイラスはそう判断し、この空き家は倉庫代わりに使っていて、特にたいしたものは保管していなかったと淡々と説明した。男はその説明を聞いて、どこか納得できない様子を見せながらも「そうですか」と頷き、それ以上は深く追究してこなかった。
消火が完全に行えたかどうか確認するため、サイラスは現場に見張りを残すよう領民に命じた。続けて、火災の原因究明のため、付近で不審な人物を見かけなかったか、領民たちの間で情報を共有しておけと重ねて命令する。
そのうち、消火を終えた領民たちが現場を離れていく。そんな彼らの後ろ姿を見つめていると、背後から声をかけられた。
振り返ると、そこには息を切らせた様子のエドガーの姿があった。
「……申し訳ございません。お屋敷を訪ねたら、執事の方から貴方が火事の現場に向かったと聞いて、様子を見にきてしまいました」
彼の姿を見た瞬間、張り詰めていた意識が緩み、無意識のうちに肩の力が抜けたのを感じる。
正直なところ、彼がこの場に来てくれて嬉しかった。契約がまだ続いているからということを差し引いても、彼が自分を心配してくれたことには違いない。
「そうか。……いや、来てくれて感謝する」
サイラスは内心が悟られぬよう短く答え、視線を火事のあった屋敷の残骸に戻した。
それを見て、エドガーが静かに尋ねる。
「……先ほどの領民が、ここは貴方が空き家を買い上げたと言っていましたが、それは本当なんですか?」
「ああ。ここは私が私的に食糧庫として使うために買い上げたのだ」
「食糧庫?」
「そうだ。ここは、領地に何かあった時のための食糧を備蓄する倉庫として使っていたのだ」
エドガーはその答えに予想外だったような驚きを顔に見せてから、すぐに尋ねた。
「それなら、なぜ領民たちにそのことを説明しておられなかったのですか?」
その質問に、サイラスは静かに首を振った。
「ここに食糧を備蓄していると領民が知ったら、それを当てにして自ら蓄えを備えておくことをないがしろにする領民が出てくるかもしれない。いや、それどころか、この倉庫に食糧を盗みにくる者だっているかもしれない。残念ながら、我が領地は貧乏で金も人手も足りないから、この倉庫に常に見張りをつけるわけにもいかない。だから黙っていたのだ」
サイラスは改めて、燃え尽きた屋敷を見た。
「しかし、だからこそこの火事は不可解なんだ。ここには食糧しか保管していなかった。自然に火の手が上がるはずもない」
「では、誰かに放火されたという可能性は考えられますか?」
エドガーの推測に、サイラスは静かに首を振る。
「それは考えづらいな。もし誰かが火をつけたとすると、それはより不可解だ。ここに何があるのか知らずに火をつけるのは、おかしな話だろう」
「それは、確かに……」
「それに、先ほどの男のように私がここに高価なものを保管していると思い込んでいる者が犯人だとしたら、火をつけるのではなく盗みに入るのが普通だ。中身が食糧だとしても同じこと。領民からすれば、中身がなんであれ、火をつける理由がない」
エドガーは自分の言葉を聞いて、困惑したように呟いた。
「それでは、どうして……」
サイラスは返事をしなかった。
考えられる可能性は、もう一つある。
それは、この領地を侵略しようと企む勢力が密偵を放ち、わざと火を放ったというものだ。もし本当にそうだとしたら、この単なる火事は、もっと大きな危機の始まりを告げていることになる。
だが、そのことをエドガーに悟られたくはなかった。
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