更新される景色

オオタニメイ

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容姿

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 僕の容姿は、人間を惹き付ける。

 それは僕だけが特別なわけじゃなくて、僕たちはみんな外見が優れていた。

 それも当たり前の話で、人間はわざわざ醜い物を生み出したりしない。

「ねぇ、ねぇ、美味しい?」

 手料理を僕にふるまってくれる君が、そうやっていつも笑いかけてくれるのも……僕の顔が美しいからだろう。

「美味しいよ」

「よかったぁ」

 ただ僕にとっては、他ならぬ君こそが世界で最も美しい。

 君の笑顔が誰よりも美しく、君の声が最も耳に心地よく、君と話すのが一番楽しくて……。たとえ五つ星レストランのフルコースを並べられたところで、君の手料理と比べれば劣るだろう。

 僕が君のものである以上、それは揺らぐことが許されない事実だ。

 人としても女性としても。君ほどの魅力に溢れた人間は……僕の世界にはいないんだ。


「あ……」


カラン


 不意に、手に持っていた箸が滑り落ち、テーブルの下まで転がった。

 さらに、それを急いで拾おうとした僕の動きは鈍かった。

 出来立ての料理を挟んでテーブルの向かいに座っていた君は、すぐに僕の鈍さに気が付いた。

「そろそろ忘れなきゃ……かな?」

「うん、……そうかもしれない」

「ならご飯食べ終わってから、一緒に忘れようね」

「わかった」

 代わりにと渡された箸を手に、僕は食事を再開した。

 君が作ってくれた唐揚げの、肉が冷めて固まる前に……。揚げ物は面倒だと言いながらそれでも挑戦した君の努力を、だいなしにしたくなかったから。



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