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雨の日の
しおりを挟む夏だった。
……たしか夏だった。すごい雨の日だったから。
自分の人生に絶望して、病院から抜け出して、傘もささずに、公園のベンチに座ってた。
めちゃくちゃに濡れた。夏だけど寒かった。
このまま風邪ひいてこじらせて熱だして悪化して……あ、そしたら死ねるのか。
そんなことを、ぼんやり考えてたと思う。
公園の滑り台からは、小さな川みたいに水がドバドバ流れてて、砂場にはグジャグジャの泥水が溜まってた。
俺は、大声出してぬかるみの上をがむしゃらに走りたい衝動に駆られて……でもやっぱやめといた。
誰かが警察に通報したら、病院まで連行される。
だから諦めた。
膝の上に置いた自分の手を、ただ眺めていた時
──
君が、現れたんだよな。
あの時
結局、俺は死ななかった。
君のせいで……。
君のせいで俺は、あの日からずっと
今日まで、無事に、死に損ないだ。
──…
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