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第54話 いすずの休息 その3
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アベルが案内してくれたのは、所謂パブと呼ばれるところだ。
どうでも良いけど、パブとバーの違いは結構大きい。パブは飲み屋でもあるけど、それだけじゃなくて普通に食事処としての側面もあるし、少し大きな店なら簡易的な宿泊施設も兼ねていて、場合よっては大人数で何事かをするときにも使える。
バーは、乱暴に言えばお酒を提供するところだ。
この二つの違いは徐々になくなっていくのだけど、こっちの世界ではまだそれなりの区別をつけているようで、時間帯が昼間ということもあり、子連れの客の姿も見れる。
とはいえ、こういう場所に昼間から来れるのはそこそこお金を持っている層になるのだけど。
「ジジイども、やってるな?」
「アベル、言葉使い」
近くにプリンセスがいるのに、口調が炭鉱夫だったころになっているアベルの脇腹を小突く。
「ん? おぉ、アベルか。それと……これは、これは……奥様」
店の奥、厨房を兼ねた場所から顔をのぞかせたのはサミュエルお爺さんだった。
私が炭鉱で世話になっているときに色々と手伝ってくれた三人組のリーダー格。そういえば、領地についてからは歳を理由に隠居するみたいなこと言って、離れていったけれど。
「サミュエルさん、ということはヨシュアさんと、オレーマンさんも?」
「あぁ、まだくたばっちゃいませんよ」
「ひどいわ、おじいちゃんたち。私に黙って隠居したと思えば、お店持っていたなんて。どうして教えてくれなかったの?」
私の言葉にサミュエルはしわをさらに細かくするよな笑顔で笑いながら答えた。
「ははは! 生い先短いジジイの道楽。それに比べれば奥様のやろうとすることは未来にあふれております。わしらは道端の枯れ木ですからな。それに、歳だけ取って、大した知識はありませんのでね」
「でもお店を経営していますわ」
「経営者はわしらじゃありませんよ。田舎から、息子たちを呼んできましてね。奥様から頂いた退職金で、このように」
サミュエルはそういって店の奥が見えるように体をそらした。そこにはガタイのいい男性が無表情で料理を作っているのが見えた。
なるほど。だから、サミュエルたちの名前がないのね。一応、領主の妻という関係で、それぞれのお店の責任者の名前ぐらいは覚えておくものだけど、そこに彼らの名前がなかったのはこういうことだったのね。
そりゃあ気が付かないわ。
「やれ、少し、店の中が騒がしくなってきましたな。二階に個室があります。そちらで、どうぞ。お連れ様は……な、なんと!」
さすがのサミュエルもグレースにはすぐに気が付いた様子で、驚いていた。
「サミュエルさん、お静かに。あまり、騒がせたくないの。お忍びの要領で、ね?」
「こ、こりゃあおったまげたぁ……あ、いや、これは失礼を。わしはサミュエルと申します。今はしがない店番でごぜぇますが、若い頃は王国の一兵士として……」
こういう態度はきっちりとしている人たちだった。
グレースも少し、慌てつつもサミュエルにきちんと返答をしている。
ただ、そろそろ他のお客様がこちらに注目を始めていた。
「サミュエルじいさん、悪いが上がらせてもらうぜ。料理は、そうさな、おすすめをもらうとするか。ドリンクは酒以外でな。さすがに昼間で、仕事もある」
「えぇ、えぇ、了解ですとも。奥様だけではなく、まさか、あなた様まで……アベル、お主、やっぱりすごいの」
「いーから、さっさと仕事に戻れよ爺さん」
サミュエルの背中を押して、無理やり仕事に戻らせたアベルは一度、私たちの方を振り向いて、肩をすくめる。
「ま、こういう感じの店だ。悪くはないだろ?」
「えぇ、もっと街に降りれば、もっと早くに見つけられただろうに」
まぁこれは言っても仕方ない。言い訳になるけど、ここのところは働き詰めだったし。
それに、今は楽しませてもらおうかしら。
個室は、結構広い。小さな会議ぐらいはできそうなスペースだ。
「もとは古びた宿だったのを改造したらしい。あのサミュエルの息子は一応、料理人だったらしくてな。爺さんたちが炭鉱にいってからずっと仕送りをしていたらしい。今度、孫も来るとか言ってたな」
「へぇ……」
楽しい老後を送ってるようで何よりだわ。
そして……
「パブなんて初めてだわ。下町の食堂ばかりだったから、どんなところだろうって思っていたけど……お、おいしいごはん食べられるかな」
グレースはもはやプリンセスというより上京したての田舎娘みたいになっていた。
その姿がどっちかと言えば素に近いんだろうけど、王子の婚約者になって、貴族や王族の礼儀を見せないといけないともなれば、いくら幸せでも窮屈だったでしょうしね。
「凄いウキウキしてる……」
「あ、ごめんなさい! あの、その、ガーディと婚約してからは、その……」
彼女なりに気を遣っているのかしら。ガーフィールド王子との婚約というフレーズは私はさておきマヘリアとグレースにとってはもう最大級の地雷になる。
私はどーでもいいのだけど。
「気にしなくていいわよ。どうせ、お互いに愛はなかったわ。それに、遅かれ早かれ、私の家は不正がばれて処分だったでしょうし」
「そ、そんなあっさりと言われても、私の方が……」
「あなたはもうちょっと図太く生きるべきよ。王族の一員なんだし、多少の好き勝手は許されるわ。あんまり、外食とかもできなかったんでしょう?」
「えらそう言うんじゃねーよ。お前も基本は屋敷と会社に引きこもってばかりじゃねーか。工場に風呂作ったのも面倒だからだろ。あそこ、ちょっとしたホテルになってるぜ?」
「う、うるさい! 私は効率を求めてるのよ!」
茶々をいれてくるんじゃないアベル!
「それを言うなら、あなたはきちんと体を洗いなさいな! さっとお湯にはいって、さっと上がるだけじゃない! サウナも嫌いだっていうし! 子供か!」
「熱いのが苦手なんだよ悪いか!」
「子供じゃない!」
「うるせぇ、どうでもいいだろ!?」
アベルはたまに風呂にも入らずに汗だくなことも多いし、どこで走り回っているのもあるだろうけど、泥だらけになって帰ってくることもある。
あちこち、根回し、手回しで工作してくれているのは助かるけれども。
そりゃあ、一応、礼儀が求められる場所ではきっちりと用意してくる人だけど、普段の生活が、結構だらけきってるのよねぇ。
って、私が言えた義理じゃないか!
「ちょ、ちょっと二人とも、そんな大声で」
グレースが制止に来たけど、もう私たちは止まらないわ。
言いたいこと言い合うのよ!
「いいやプリンセス。これははっきりとさせておいた方がいいですぜ。この女、頑固なのはいいが、もうちょっと自分の事を考えるべきだぜ。お前、実はここ最近寝てないだろ?」
「はぁ? 三時間は寝てるし、仮眠もとってるわよ!」
「それは世間一般、寝てないって言うんだよ! お前が言ったことだろうが!」
「仕方ないじゃない! 他に誰が書類の決算とかするのよ! 最終的には私が見るのよ、私が!」
「いんや、だけどな、お前、昨日の夜、窓を眺めてぶつぶつとなんかつぶやいてただろ。あれ、怖いんだよ! マジでビビったわ! 頭ふわついてんじゃねぇのか!?」
「か、仮眠でうとうとしてただけよ! そういうあなただって、たまに泥だらけのスーツで帰ってくるじゃない! あれ、落ちないってみんな怒ってたわよ!」
洗濯とかは元娼婦の奥様たちの仕事でもある。
あの人たちは本当に働き者だわ。
「作業着だからいいだろうが!」
あぁもうそれにしても、全く。
あぁ言えばこういう人だわ!
こうなったらとっておきの秘密を……などと思った瞬間。
くるる~とまるで小動物の鳴き声のような音が聞こえた。
それはグレースから聞こえて、私とアベルは口論をやめて、一瞬お互いの顔を見合わせてから、そろってグレースへと視線を向けた。
すると、お腹を押さえて、顔を赤くしたプリンセスグレースが申し訳なさそうに立っているのであった。
「あ、あはは……お腹、空きましたよね?」
どうでも良いけど、パブとバーの違いは結構大きい。パブは飲み屋でもあるけど、それだけじゃなくて普通に食事処としての側面もあるし、少し大きな店なら簡易的な宿泊施設も兼ねていて、場合よっては大人数で何事かをするときにも使える。
バーは、乱暴に言えばお酒を提供するところだ。
この二つの違いは徐々になくなっていくのだけど、こっちの世界ではまだそれなりの区別をつけているようで、時間帯が昼間ということもあり、子連れの客の姿も見れる。
とはいえ、こういう場所に昼間から来れるのはそこそこお金を持っている層になるのだけど。
「ジジイども、やってるな?」
「アベル、言葉使い」
近くにプリンセスがいるのに、口調が炭鉱夫だったころになっているアベルの脇腹を小突く。
「ん? おぉ、アベルか。それと……これは、これは……奥様」
店の奥、厨房を兼ねた場所から顔をのぞかせたのはサミュエルお爺さんだった。
私が炭鉱で世話になっているときに色々と手伝ってくれた三人組のリーダー格。そういえば、領地についてからは歳を理由に隠居するみたいなこと言って、離れていったけれど。
「サミュエルさん、ということはヨシュアさんと、オレーマンさんも?」
「あぁ、まだくたばっちゃいませんよ」
「ひどいわ、おじいちゃんたち。私に黙って隠居したと思えば、お店持っていたなんて。どうして教えてくれなかったの?」
私の言葉にサミュエルはしわをさらに細かくするよな笑顔で笑いながら答えた。
「ははは! 生い先短いジジイの道楽。それに比べれば奥様のやろうとすることは未来にあふれております。わしらは道端の枯れ木ですからな。それに、歳だけ取って、大した知識はありませんのでね」
「でもお店を経営していますわ」
「経営者はわしらじゃありませんよ。田舎から、息子たちを呼んできましてね。奥様から頂いた退職金で、このように」
サミュエルはそういって店の奥が見えるように体をそらした。そこにはガタイのいい男性が無表情で料理を作っているのが見えた。
なるほど。だから、サミュエルたちの名前がないのね。一応、領主の妻という関係で、それぞれのお店の責任者の名前ぐらいは覚えておくものだけど、そこに彼らの名前がなかったのはこういうことだったのね。
そりゃあ気が付かないわ。
「やれ、少し、店の中が騒がしくなってきましたな。二階に個室があります。そちらで、どうぞ。お連れ様は……な、なんと!」
さすがのサミュエルもグレースにはすぐに気が付いた様子で、驚いていた。
「サミュエルさん、お静かに。あまり、騒がせたくないの。お忍びの要領で、ね?」
「こ、こりゃあおったまげたぁ……あ、いや、これは失礼を。わしはサミュエルと申します。今はしがない店番でごぜぇますが、若い頃は王国の一兵士として……」
こういう態度はきっちりとしている人たちだった。
グレースも少し、慌てつつもサミュエルにきちんと返答をしている。
ただ、そろそろ他のお客様がこちらに注目を始めていた。
「サミュエルじいさん、悪いが上がらせてもらうぜ。料理は、そうさな、おすすめをもらうとするか。ドリンクは酒以外でな。さすがに昼間で、仕事もある」
「えぇ、えぇ、了解ですとも。奥様だけではなく、まさか、あなた様まで……アベル、お主、やっぱりすごいの」
「いーから、さっさと仕事に戻れよ爺さん」
サミュエルの背中を押して、無理やり仕事に戻らせたアベルは一度、私たちの方を振り向いて、肩をすくめる。
「ま、こういう感じの店だ。悪くはないだろ?」
「えぇ、もっと街に降りれば、もっと早くに見つけられただろうに」
まぁこれは言っても仕方ない。言い訳になるけど、ここのところは働き詰めだったし。
それに、今は楽しませてもらおうかしら。
個室は、結構広い。小さな会議ぐらいはできそうなスペースだ。
「もとは古びた宿だったのを改造したらしい。あのサミュエルの息子は一応、料理人だったらしくてな。爺さんたちが炭鉱にいってからずっと仕送りをしていたらしい。今度、孫も来るとか言ってたな」
「へぇ……」
楽しい老後を送ってるようで何よりだわ。
そして……
「パブなんて初めてだわ。下町の食堂ばかりだったから、どんなところだろうって思っていたけど……お、おいしいごはん食べられるかな」
グレースはもはやプリンセスというより上京したての田舎娘みたいになっていた。
その姿がどっちかと言えば素に近いんだろうけど、王子の婚約者になって、貴族や王族の礼儀を見せないといけないともなれば、いくら幸せでも窮屈だったでしょうしね。
「凄いウキウキしてる……」
「あ、ごめんなさい! あの、その、ガーディと婚約してからは、その……」
彼女なりに気を遣っているのかしら。ガーフィールド王子との婚約というフレーズは私はさておきマヘリアとグレースにとってはもう最大級の地雷になる。
私はどーでもいいのだけど。
「気にしなくていいわよ。どうせ、お互いに愛はなかったわ。それに、遅かれ早かれ、私の家は不正がばれて処分だったでしょうし」
「そ、そんなあっさりと言われても、私の方が……」
「あなたはもうちょっと図太く生きるべきよ。王族の一員なんだし、多少の好き勝手は許されるわ。あんまり、外食とかもできなかったんでしょう?」
「えらそう言うんじゃねーよ。お前も基本は屋敷と会社に引きこもってばかりじゃねーか。工場に風呂作ったのも面倒だからだろ。あそこ、ちょっとしたホテルになってるぜ?」
「う、うるさい! 私は効率を求めてるのよ!」
茶々をいれてくるんじゃないアベル!
「それを言うなら、あなたはきちんと体を洗いなさいな! さっとお湯にはいって、さっと上がるだけじゃない! サウナも嫌いだっていうし! 子供か!」
「熱いのが苦手なんだよ悪いか!」
「子供じゃない!」
「うるせぇ、どうでもいいだろ!?」
アベルはたまに風呂にも入らずに汗だくなことも多いし、どこで走り回っているのもあるだろうけど、泥だらけになって帰ってくることもある。
あちこち、根回し、手回しで工作してくれているのは助かるけれども。
そりゃあ、一応、礼儀が求められる場所ではきっちりと用意してくる人だけど、普段の生活が、結構だらけきってるのよねぇ。
って、私が言えた義理じゃないか!
「ちょ、ちょっと二人とも、そんな大声で」
グレースが制止に来たけど、もう私たちは止まらないわ。
言いたいこと言い合うのよ!
「いいやプリンセス。これははっきりとさせておいた方がいいですぜ。この女、頑固なのはいいが、もうちょっと自分の事を考えるべきだぜ。お前、実はここ最近寝てないだろ?」
「はぁ? 三時間は寝てるし、仮眠もとってるわよ!」
「それは世間一般、寝てないって言うんだよ! お前が言ったことだろうが!」
「仕方ないじゃない! 他に誰が書類の決算とかするのよ! 最終的には私が見るのよ、私が!」
「いんや、だけどな、お前、昨日の夜、窓を眺めてぶつぶつとなんかつぶやいてただろ。あれ、怖いんだよ! マジでビビったわ! 頭ふわついてんじゃねぇのか!?」
「か、仮眠でうとうとしてただけよ! そういうあなただって、たまに泥だらけのスーツで帰ってくるじゃない! あれ、落ちないってみんな怒ってたわよ!」
洗濯とかは元娼婦の奥様たちの仕事でもある。
あの人たちは本当に働き者だわ。
「作業着だからいいだろうが!」
あぁもうそれにしても、全く。
あぁ言えばこういう人だわ!
こうなったらとっておきの秘密を……などと思った瞬間。
くるる~とまるで小動物の鳴き声のような音が聞こえた。
それはグレースから聞こえて、私とアベルは口論をやめて、一瞬お互いの顔を見合わせてから、そろってグレースへと視線を向けた。
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