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《真相まで》
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扉を壊した無礼なライであるにも関わらず、優しく見つめるミキは「とりあえず座ればどうですか?」席を譲るように立ち上がる。
ライは鋭い視線ですらりと短剣を引き抜いた。刃先はミキに向かっている。
「てめぇと仲良しごっこするために地獄まで来たつもりはねぇ。答えろ。――どうしてルゥまで地獄に堕ちなきゃならなかった?」
ルゥはライの言葉に少し驚きを抱いた。ライが初めにミキによって地獄に堕とされた最初の人間だ。だから自分自身のことを尋ねるのかと思っていたのだ。
だがライはルゥのことを第一に考えて発したのだ。嬉しさもあるがこちらも負けてはならない。
「ミキ、どうしてライを初めに地獄へ突き落した? 僕のことは後で良い。でも、ライは自分自身の人生を変えられたんだ。そこは話してもらいたいね」
手のなかに風の息吹を込めて戦闘態勢に入るルゥと短刀を向けるライにミキは優雅に笑みを零した。
「そうですか。ゆっくり話そうと思っていましたが残念ですね。ですが、――君たちが互いを思いやるようになったのは見事だ」
拍手を送るミキに二人の視線は厳しいままだ。だが着物のような羽織をたくし上げたかと思えば、ミキはおもむろに右腕を見せたのだ。
それは呪文のようなものが刻まれた赤黒い腕であり、さすがにこの腕には二人も驚愕する。
「なんだその腕……?」
「その腕はなに?」
ライとルゥが瞬いて目を見張ればミキは「十年以上も前に発覚しました」突然、語り始めたかと思えば、右腕は血管が浮き出したように脈打つ。
「自分自身を殺す病にかかってしまいましてね。なんとかせねばと思って書物を探したんですが、そのなかに『オアシスの空気を取り入れた方が良い』そう記されていたので弟子であったあなたを――ライを地獄へ堕とし込み、私はオアシスへ旅立ちました」
ライと地獄がどういう関係性があるのかわからない。だが話を遮ろうにもミキは続けて話していく。
「オアシスへたどり着き、天の龍の側近として今度はがしゃどくろを地獄に創らせましたが……シキから連絡が来ましたよ。あなた方が打ち破ったようですね。――おおいに結構。感激しましたよ!」
再び拍手が送られ動揺するルゥではあるが、――ライは違うようだ。短剣がにこやかに微笑むミキを映し出す。
「おい。俺やルゥが地獄に堕とされた理由がまったくわかんねぇ。お前はなんのために俺たちを地獄に堕とした? お前のその腕を見たって俺はかわいそうだとも思わねぇぜ」
「じゃあ願いを聞いていただけますか?」
「願い……だと?」
顔をしかめるライにミキは左手に風の息吹を込めた。そして――放った。
ライとルゥが二手にわかれて風を避けた。風はカーテンを破壊する。だがライとルゥは見事に息の合った動きを見せた。
「くそがぁっ!」
「こんなんで強いなんて思わないでよっ!」
ルゥが風の息吹でミキを吹き飛ばす。ミキが遮った。だがそこへライが駆け抜けた。
ライは軽く跳躍しミキに詰め寄る。――ミキの右腕が短刀を掴み上げた。
ミキは哀しく笑んだ。
「私を殺してください。自分で首さえも吊れない、――臆病な私を殺してください」
ミキの笑みが歪んで涙が流れた。
ライは鋭い視線ですらりと短剣を引き抜いた。刃先はミキに向かっている。
「てめぇと仲良しごっこするために地獄まで来たつもりはねぇ。答えろ。――どうしてルゥまで地獄に堕ちなきゃならなかった?」
ルゥはライの言葉に少し驚きを抱いた。ライが初めにミキによって地獄に堕とされた最初の人間だ。だから自分自身のことを尋ねるのかと思っていたのだ。
だがライはルゥのことを第一に考えて発したのだ。嬉しさもあるがこちらも負けてはならない。
「ミキ、どうしてライを初めに地獄へ突き落した? 僕のことは後で良い。でも、ライは自分自身の人生を変えられたんだ。そこは話してもらいたいね」
手のなかに風の息吹を込めて戦闘態勢に入るルゥと短刀を向けるライにミキは優雅に笑みを零した。
「そうですか。ゆっくり話そうと思っていましたが残念ですね。ですが、――君たちが互いを思いやるようになったのは見事だ」
拍手を送るミキに二人の視線は厳しいままだ。だが着物のような羽織をたくし上げたかと思えば、ミキはおもむろに右腕を見せたのだ。
それは呪文のようなものが刻まれた赤黒い腕であり、さすがにこの腕には二人も驚愕する。
「なんだその腕……?」
「その腕はなに?」
ライとルゥが瞬いて目を見張ればミキは「十年以上も前に発覚しました」突然、語り始めたかと思えば、右腕は血管が浮き出したように脈打つ。
「自分自身を殺す病にかかってしまいましてね。なんとかせねばと思って書物を探したんですが、そのなかに『オアシスの空気を取り入れた方が良い』そう記されていたので弟子であったあなたを――ライを地獄へ堕とし込み、私はオアシスへ旅立ちました」
ライと地獄がどういう関係性があるのかわからない。だが話を遮ろうにもミキは続けて話していく。
「オアシスへたどり着き、天の龍の側近として今度はがしゃどくろを地獄に創らせましたが……シキから連絡が来ましたよ。あなた方が打ち破ったようですね。――おおいに結構。感激しましたよ!」
再び拍手が送られ動揺するルゥではあるが、――ライは違うようだ。短剣がにこやかに微笑むミキを映し出す。
「おい。俺やルゥが地獄に堕とされた理由がまったくわかんねぇ。お前はなんのために俺たちを地獄に堕とした? お前のその腕を見たって俺はかわいそうだとも思わねぇぜ」
「じゃあ願いを聞いていただけますか?」
「願い……だと?」
顔をしかめるライにミキは左手に風の息吹を込めた。そして――放った。
ライとルゥが二手にわかれて風を避けた。風はカーテンを破壊する。だがライとルゥは見事に息の合った動きを見せた。
「くそがぁっ!」
「こんなんで強いなんて思わないでよっ!」
ルゥが風の息吹でミキを吹き飛ばす。ミキが遮った。だがそこへライが駆け抜けた。
ライは軽く跳躍しミキに詰め寄る。――ミキの右腕が短刀を掴み上げた。
ミキは哀しく笑んだ。
「私を殺してください。自分で首さえも吊れない、――臆病な私を殺してください」
ミキの笑みが歪んで涙が流れた。
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