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19.力を示せ。
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炎が襲い掛かる中で豊は無我夢中で槍で…武器化したリィナで振り払うことしか出来ない。それは豊にとっての正義とはかけ離れており、なんて自分の正義は弱いのだと彼は火のこによって火傷をした身体を引きずってレジーナに立ち向かう。しかし不思議と槍の…白銀の姿になったリィナの輝きが増したように見えた。それに少し嬉しがる気持ちも束の間、レジーナは炎を膨張させて術を唱える。
「わが僕において降臨せよ!…不死鳥!」
すると炎は巨大な鳥の姿となって豊の前に君臨したのだ。そのおぞましい姿に恐れおののき、後退りしてしまいそうになる豊ではあるが、彼の背中を押すように少女の声が聞こえる。その声に耳を傾ければリィナはこのような指示を豊に命令する。
『今からお前の言葉で私の力を少しだけ入れる。でも少しだけだ。…あとはお前が何とかしろ。』
「そ…そんな。どうやってやったら?」
『それは簡単だ。私が変化した武器に言葉を乗せて薙ぎ払え。…そうすれば、なんとかなるかもしれない。』
リィナの博打に付き合うかどうか。でも豊は向かってくる火の鳥に向けて術という呪文を唱えるのだ。
「…て!戦略の情報!!!」
そして大きく槍を突き上げて上空へと上げて見せれば、白銀の槍は瞬く間に輝いて、そして、大きな火の鳥たちまち消失させてしまった。いや、消失したというよりかは槍の姿になったリィナに吸収されてしまったと言うべきか?しかしそんなことよりも豊は振り回した槍を地面に置いてしまい息を荒くする。炎を吸収するたびに槍が…リィナが重くなった感覚がしたのだ。呼吸を荒くしてなんとか立ち上がろうとする豊に、リィナは人間の姿に戻り、レジーナから豊を守るように前に立ちはだかる。驚く豊ではあるが彼女は彼に向けて不器用な言い方をする。
「借りは返さないと気が済まない。…お前が回復するまで、立ち上がれるまで。…私がお前を守る。」
「リィナ…。どうして?」
するとリィナは凛としたまっすぐな声で、想いで彼に伝えるのだ。
「私はお前の相棒だからだ。相棒を守るのは当然の義務だしな。…でもそれよりも、お前が私の為に思ってこの勝負を受けたというのなら、それも尊重しないといけないんだろ?…だったら私だってお前を…志郎を尊重したいし、相棒として守りたいんだ。」
「……リィナ。」
決心をしたような強い言葉に豊は唖然とすればレジーナは深い溜息を吐いてからジッポライターを消す。彼女の気が変わったのか戦闘は終わりを告げたようだ。彼女の行動を見て安堵を示したリィナは豊の隣にしゃがみこみ怪我の様子を見る。軽くだが火傷の跡が多数ありこのままでは残ってしまうだろう。だからリィナは自身の本当の能力である”反魂”を使おうとした。しかしやはりだが豊は彼女の行為を止めて言い放つ。
「大丈夫だよリィナ。…俺は平気だから、大丈夫」
「大丈夫じゃない!いいから黙ってろ!」
急に怒りだすリィナに豊は戸惑いつつも彼女は集中して彼に皮膚への反魂の施しを受けさせる。やはりリィナは苦しそうな表情を見せるので心配をする豊ではあるが、彼の施しを終えたリィナは軽く笑う。
「互いを守りあうのもいいだろ?…お前は1人で背負い込みすぎだ。たまには私にも能力を使わせてくれ。…腕が鈍るからな。」
「でも…そしたら君は苦しむし…。」
「良いんだそれで。でもこれだけは約束しろ。…私もお前を守るからお前も…、志郎も私を守れ。いいな?」
「……うん。分かった。約束する。」
そしてリィナが笑いかければ豊も負けじと笑った。そんな傍から見たらイチャイチャしている恋人のような2人を見てレジーナは痺れを切らし場に入り込んだ。そしてリィナに向けて質問をする。
「そんなバカなカップルごっこはどうでもいいのよ!!!あー!!!うざいったらありゃしない!…でリィナ?どうやってあんた、私の炎を消したのかしら?いや…消した、というより吸収したに近いかしら?」
レジーナの問い掛けに彼女はこのような説明をするのだ。
「レジーナの炎を文字として起こして自分の中に吸収したんだ。」
「…文字?あんたそんなこと今までできたの?」
「いや、まだ不安定な状態ではある。でも、反魂っていう意味を自分なりに解釈をしたらこうなったんだ。文字だって消えてしまえば書き直すだろ?それと同じ要領でやってみたんだ。」
彼女の説明に驚く1人と1冊ではあるが、そんな彼らにリィナは少し微笑んだ。
「…でもそのおかげで私はそこまで苦しむことは無いし回復もできるんだが…その文字数の量が膨大だと重みが増してしまうんだ。…だからどこかで排出しないと制御が出来なくなってしまう。…あとは、そうだな。」
リィナは豊を一瞥してから申し訳なそうな表情をさせた。なんでそのような表情をしたのかは分からずにいた彼ではあるが彼女は気まずそうな顔をして言い放つ。
「…私がその槍、まぁ仮の名で”データフォース”と名付けよう。そのデータフォースは私にとってはかなり都合がいいが、志郎にとっては分が悪い。なんせ反魂の力をお前に授けられていないからだ。扱いきれていないのならそれも問題。…使いこなせないと、私が文字としてお前の体力を奪ってしまう可能性が高い。」
「……そっか。そうなんだね。」
何も言葉が出ないだろうと言いそうなリィナではあるが豊の反応は違った。自分がもっと使いこなせられれば、リィナが武器化したデータフォースを使って敵を倒せるかもしれないと。リィナがあまり苦しむことが無く、自分が彼女を守れると。だから彼は決意した。自分の正義のために。
「それでもいいよ。…俺、頑張るから。…君に心配されないように頑張るから。」
青年の決意は固く身を結ばせた。
「わが僕において降臨せよ!…不死鳥!」
すると炎は巨大な鳥の姿となって豊の前に君臨したのだ。そのおぞましい姿に恐れおののき、後退りしてしまいそうになる豊ではあるが、彼の背中を押すように少女の声が聞こえる。その声に耳を傾ければリィナはこのような指示を豊に命令する。
『今からお前の言葉で私の力を少しだけ入れる。でも少しだけだ。…あとはお前が何とかしろ。』
「そ…そんな。どうやってやったら?」
『それは簡単だ。私が変化した武器に言葉を乗せて薙ぎ払え。…そうすれば、なんとかなるかもしれない。』
リィナの博打に付き合うかどうか。でも豊は向かってくる火の鳥に向けて術という呪文を唱えるのだ。
「…て!戦略の情報!!!」
そして大きく槍を突き上げて上空へと上げて見せれば、白銀の槍は瞬く間に輝いて、そして、大きな火の鳥たちまち消失させてしまった。いや、消失したというよりかは槍の姿になったリィナに吸収されてしまったと言うべきか?しかしそんなことよりも豊は振り回した槍を地面に置いてしまい息を荒くする。炎を吸収するたびに槍が…リィナが重くなった感覚がしたのだ。呼吸を荒くしてなんとか立ち上がろうとする豊に、リィナは人間の姿に戻り、レジーナから豊を守るように前に立ちはだかる。驚く豊ではあるが彼女は彼に向けて不器用な言い方をする。
「借りは返さないと気が済まない。…お前が回復するまで、立ち上がれるまで。…私がお前を守る。」
「リィナ…。どうして?」
するとリィナは凛としたまっすぐな声で、想いで彼に伝えるのだ。
「私はお前の相棒だからだ。相棒を守るのは当然の義務だしな。…でもそれよりも、お前が私の為に思ってこの勝負を受けたというのなら、それも尊重しないといけないんだろ?…だったら私だってお前を…志郎を尊重したいし、相棒として守りたいんだ。」
「……リィナ。」
決心をしたような強い言葉に豊は唖然とすればレジーナは深い溜息を吐いてからジッポライターを消す。彼女の気が変わったのか戦闘は終わりを告げたようだ。彼女の行動を見て安堵を示したリィナは豊の隣にしゃがみこみ怪我の様子を見る。軽くだが火傷の跡が多数ありこのままでは残ってしまうだろう。だからリィナは自身の本当の能力である”反魂”を使おうとした。しかしやはりだが豊は彼女の行為を止めて言い放つ。
「大丈夫だよリィナ。…俺は平気だから、大丈夫」
「大丈夫じゃない!いいから黙ってろ!」
急に怒りだすリィナに豊は戸惑いつつも彼女は集中して彼に皮膚への反魂の施しを受けさせる。やはりリィナは苦しそうな表情を見せるので心配をする豊ではあるが、彼の施しを終えたリィナは軽く笑う。
「互いを守りあうのもいいだろ?…お前は1人で背負い込みすぎだ。たまには私にも能力を使わせてくれ。…腕が鈍るからな。」
「でも…そしたら君は苦しむし…。」
「良いんだそれで。でもこれだけは約束しろ。…私もお前を守るからお前も…、志郎も私を守れ。いいな?」
「……うん。分かった。約束する。」
そしてリィナが笑いかければ豊も負けじと笑った。そんな傍から見たらイチャイチャしている恋人のような2人を見てレジーナは痺れを切らし場に入り込んだ。そしてリィナに向けて質問をする。
「そんなバカなカップルごっこはどうでもいいのよ!!!あー!!!うざいったらありゃしない!…でリィナ?どうやってあんた、私の炎を消したのかしら?いや…消した、というより吸収したに近いかしら?」
レジーナの問い掛けに彼女はこのような説明をするのだ。
「レジーナの炎を文字として起こして自分の中に吸収したんだ。」
「…文字?あんたそんなこと今までできたの?」
「いや、まだ不安定な状態ではある。でも、反魂っていう意味を自分なりに解釈をしたらこうなったんだ。文字だって消えてしまえば書き直すだろ?それと同じ要領でやってみたんだ。」
彼女の説明に驚く1人と1冊ではあるが、そんな彼らにリィナは少し微笑んだ。
「…でもそのおかげで私はそこまで苦しむことは無いし回復もできるんだが…その文字数の量が膨大だと重みが増してしまうんだ。…だからどこかで排出しないと制御が出来なくなってしまう。…あとは、そうだな。」
リィナは豊を一瞥してから申し訳なそうな表情をさせた。なんでそのような表情をしたのかは分からずにいた彼ではあるが彼女は気まずそうな顔をして言い放つ。
「…私がその槍、まぁ仮の名で”データフォース”と名付けよう。そのデータフォースは私にとってはかなり都合がいいが、志郎にとっては分が悪い。なんせ反魂の力をお前に授けられていないからだ。扱いきれていないのならそれも問題。…使いこなせないと、私が文字としてお前の体力を奪ってしまう可能性が高い。」
「……そっか。そうなんだね。」
何も言葉が出ないだろうと言いそうなリィナではあるが豊の反応は違った。自分がもっと使いこなせられれば、リィナが武器化したデータフォースを使って敵を倒せるかもしれないと。リィナがあまり苦しむことが無く、自分が彼女を守れると。だから彼は決意した。自分の正義のために。
「それでもいいよ。…俺、頑張るから。…君に心配されないように頑張るから。」
青年の決意は固く身を結ばせた。
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