11 / 1,156
ルフェールへの道中4
しおりを挟む
六日目。この日は、午後から森の中を進む事となった。木々がまばらで、あまり規模の大きくない森だ。森と言うよりも大きめの林と言った方が相応しいかもしれない。中央には街道が通っているため、迷う心配もない。
森の中を進んでいると、ぶぅん…という羽音を立てて数匹の羽虫が近付いてきた。虫はドナルドの事が気に入ったのか彼にまとわりつく。
「ちっ…!虫…いや、魔物か!うざってえ!」
ドナルドにまとわりついているのは、マジック・モスキート。蚊の魔物だ。一般的な蚊と違うのは、血ではなく魔力を吸い取るという事。もっとも、大した量の魔力を吸い取る訳ではない。普通の蚊に血を吸われて失血死する事がないように、この蚊に魔力を吸い取られたとしてもそれが魔力の枯渇に繋がる事はない。それ故に、マジックモスキートのランクは全魔物中最低のF-。危険度は極めて低い。
しかしこの魔物、ひとつ厄介な性質を持っている。マジック・モスキートは通常の蚊と同じく極細の針を皮膚に刺して魔力を吸い上げるのだが、刺された後の痒みが非常に強いのだ。刺された経験を持つ者によると、通常の蚊の5~10倍の痒みだという。それ故、直接的な危険度は低いにも関わらず冒険者には忌み嫌われている。
「くそっ…こっち来んじゃねえ!
ドナルドが手を振ってマジック・モスキートを追い払おうとするが、彼の周りを飛び回って離れない。
「ちょっとじっとしてて。…炎よ、わが掌の上に『ハンド・フレイム』」
デボラがドナルドの前で手をかざし、詠唱を行う。初伝炎属性攻撃魔術、『ハンド・フレイム』。彼女の掌から小さな炎が立ち昇る。その炎がマジック・モスキートを焦がした。羽を焼かれた虫たちは地面に落ちる。
「熱っ!あちっ…!おいババア!俺まで焼けてんじゃねえか!」
だが、虫を焼くと同時にドナルドの体にも熱気が伝わってしまったようだ。見えれば、彼の前髪が焦げてチリチリになっている。
「仕方ないでしょ。私は炎属性の攻撃魔術しか使えないんだから…」
ドナルドのために魔術を行使したのにも関わらず逆上され、あまつさえババア呼ばわり…デボラはあからさまに不機嫌な表情を浮かべる。と、そこにまたマジック・モスキートの一団がやってきた。今度はデボラにまとわりつく。
「もう…!」
追い払おうと手を振るデボラ。しかし、やはり虫は離れない。
「へっ…また炎魔術でも使って自分の顔でも焼きやがれ」
そんな減らず口を叩き、デボラの虫を払おうともしないドナルド。それを見かねて、ルカがデボラに近付いた。
「デボラさん、目と口を閉じて…それと念のため、耳も塞いでもらっていいですか?」
「え…?こ、こう?」
とまどいながらもデボラはルカの言葉に従った。ルカは詠唱を行う。
「風よ、我が敵を撃て『ウィンド・ショック』」
風系初伝攻撃魔術、『ウィンド・ショック』。突風が吹き抜け、虫たちが吹き飛ばされる。風が吹いた瞬間、その風圧にデボラは「んっ…」と顔をしかめたが肉体的なダメージはない。
「大丈夫でしたか?」
ルカはデボラの顔を覗き込む。
「ありがとう、助かったわ。あんた、風系統の攻撃魔術が使えるのね」
「はい、一応基本属性は全て使えます。と言っても、全部初伝ですけど」
「へえ…」
デボラは目を見張る。ルカが魔術の初伝だという事は知っていたが、使える攻撃魔術はひとつの属性だけだと思い込んでいたからだ。
「しかし、こう虫が多いと難儀じゃのう。まだマジック・モスキートの出る時期ではないと思っておったから、虫よけも用意しとらんぞ」
ジムケが愚痴を零した。視線を向ければ、彼の周囲にも二、三匹程の虫がまとわりついている。
「…ちょっと待ってもらってもいいですか?」
そう言うと、ルカは街道の端まで行ってしゃがんだ。しばらくそこで何かしていたようだが、すぐに立ち上がる。彼の手には植物の葉が数枚握られていた。
「炎よ、わが掌の上に『ハンド・フレイム』」
詠唱を行い、掌の上に炎を発生させる。その炎が届くか届かないかの所に植物の葉をかざした。
「…?何をしているんだい?」
今まで成り行きを見守っていたアレクシアが不思議そうに問いかける。
「乾燥させてるんです。本当は天日に干して時間をかけた方がいいんですけど。…ひとまず、これくらいでいいかな」
葉が乾燥し、ほんのり茶色く焦げた所で…葉の先端を炎に接触させる。葉に火が燃え移る。が、ふっと息を吹きかけ炎を消した。しかし、炎が消えても無炎燃焼が続いているようで葉は煙を立ち昇らせている。
「んんぅ?…この香りは…」
ジムケがふんふんと鼻を鳴らした。
「虫除け香の香りに似ておるのう…」
「はい。僕が今拾って集めたのはタリスミントの葉です。この葉は虫除け香の原料のひとつなんです。本当は、時間をかけて乾かして他の原料と合わせた方がいいんですけど…これだけでも効果があるはずです」
その言葉の通り、ジムケの方へ煙が流れると虫は離れていった。
「ほう…これはいい」
ジムケの顔が綻ぶ。
「確か、積み荷の中に香炉があったはずじゃな。その中にこの草を入れて焚こう。さすれば、虫も寄ってこんじゃろうて」
「へい」
ジムケに指示され隊員が積み荷の中から香炉を探しはじめた。
「君…凄いな」
アレクシアがルカを見ながら感嘆の声をあげた。
「若いのに剣術も魔術も使えて、冒険に必要な知識もある。私などは戦う事しかできないから、君を見ていると自分の事が恥ずかしくなってしまうよ」
「そんな事ありません。剣術も魔術も初伝ですし…」
「いや、あたしも大したものだと思うよ」
謙遜するルカに、今度はデボラが言った。
「初伝だって言うからあたしも見くびってたけど…その歳で複数の属性を扱える子は、なかなかいないよ」
そう言って、ルカの左腕を取って体を寄せた。そして顔を近付け微笑んで見せる。
「おいババアてめえ!」
その様子を見てドナルドが声を荒げた。
「ガキに色目使ってんじゃねえ!」
「あら、そんなに怒らなくてもいいじゃない」
デボラは聞く耳を持たない。それどころかアレクシアに視線を向け、
「ほら、あんたもぎゅってしてやりなよ」
と言った。
「こう…だろうか?」
デボラに指示され、アレクシアはルカの右腕を取り体を寄せた。
ルカの左にデボラ。右にアレクシア。左右を挟まれる形になる。
デボラは黒々とした瞳やなめまかしい肌がエキゾチックな魅力を放っている。難点をあげるとすれば、化粧が濃すぎる事だろうか。
対するアレクシア。ゆったりとしたローブを纏っているため分かり辛いが、豊かな胸と肉付きのいい尻を持っている。それでいて、ウエストは細く縊れており脚もスラリと長い。
「あ、あの…えっと…」
二人の女性に左右を囲まれ、ルカは体を固くする。特に、アレクシアとは身長差があるためその豊かな胸が顔の位置に来る形になってしまう。体を寄せられているため、その胸が顔に触れそうになり…思わず顔を赤らめた。
「えっと、その…なんで、二人とも僕の腕を…?」
「なんでって言われてもねえ。頼れる男を見たら、くっつきたくなるのが女の性ってもんさ。それとも、あんたは嫌かい?あたしはともかく、アレクシアちゃんみたいなピチピチの美人にくっつかれるのはさ」
デボラが悪戯っぽい声音で言った。
「いえ、い、嫌とかじゃないですけど…」
正直、居心地の悪さを感じるルカだったが…さすがに嫌とは言えず、そんな風に答えてしまう。
「ジムケ隊長、荷馬車に香炉を取り付けました。これで羽虫も寄って来ねえでしょう」
「おう、ご苦労」
隊員の言葉にジムケが答えた。
「それでは進むとするかの」
隊長、ジムケの指示で一行は再び進み始める。
しばらくの間、ルカは左右を女性に挟まれたままの移動を余儀なくされる。ドナルドだけはしかめっ面だったが、ジムケは、
「若いというのはいいもんじゃのう。うむうむ、これぞ青春よ」
などと言ってニコニコしながら、ルカとその左右にはべる女性たちの様子を眺めていた。
森の中を進んでいると、ぶぅん…という羽音を立てて数匹の羽虫が近付いてきた。虫はドナルドの事が気に入ったのか彼にまとわりつく。
「ちっ…!虫…いや、魔物か!うざってえ!」
ドナルドにまとわりついているのは、マジック・モスキート。蚊の魔物だ。一般的な蚊と違うのは、血ではなく魔力を吸い取るという事。もっとも、大した量の魔力を吸い取る訳ではない。普通の蚊に血を吸われて失血死する事がないように、この蚊に魔力を吸い取られたとしてもそれが魔力の枯渇に繋がる事はない。それ故に、マジックモスキートのランクは全魔物中最低のF-。危険度は極めて低い。
しかしこの魔物、ひとつ厄介な性質を持っている。マジック・モスキートは通常の蚊と同じく極細の針を皮膚に刺して魔力を吸い上げるのだが、刺された後の痒みが非常に強いのだ。刺された経験を持つ者によると、通常の蚊の5~10倍の痒みだという。それ故、直接的な危険度は低いにも関わらず冒険者には忌み嫌われている。
「くそっ…こっち来んじゃねえ!
ドナルドが手を振ってマジック・モスキートを追い払おうとするが、彼の周りを飛び回って離れない。
「ちょっとじっとしてて。…炎よ、わが掌の上に『ハンド・フレイム』」
デボラがドナルドの前で手をかざし、詠唱を行う。初伝炎属性攻撃魔術、『ハンド・フレイム』。彼女の掌から小さな炎が立ち昇る。その炎がマジック・モスキートを焦がした。羽を焼かれた虫たちは地面に落ちる。
「熱っ!あちっ…!おいババア!俺まで焼けてんじゃねえか!」
だが、虫を焼くと同時にドナルドの体にも熱気が伝わってしまったようだ。見えれば、彼の前髪が焦げてチリチリになっている。
「仕方ないでしょ。私は炎属性の攻撃魔術しか使えないんだから…」
ドナルドのために魔術を行使したのにも関わらず逆上され、あまつさえババア呼ばわり…デボラはあからさまに不機嫌な表情を浮かべる。と、そこにまたマジック・モスキートの一団がやってきた。今度はデボラにまとわりつく。
「もう…!」
追い払おうと手を振るデボラ。しかし、やはり虫は離れない。
「へっ…また炎魔術でも使って自分の顔でも焼きやがれ」
そんな減らず口を叩き、デボラの虫を払おうともしないドナルド。それを見かねて、ルカがデボラに近付いた。
「デボラさん、目と口を閉じて…それと念のため、耳も塞いでもらっていいですか?」
「え…?こ、こう?」
とまどいながらもデボラはルカの言葉に従った。ルカは詠唱を行う。
「風よ、我が敵を撃て『ウィンド・ショック』」
風系初伝攻撃魔術、『ウィンド・ショック』。突風が吹き抜け、虫たちが吹き飛ばされる。風が吹いた瞬間、その風圧にデボラは「んっ…」と顔をしかめたが肉体的なダメージはない。
「大丈夫でしたか?」
ルカはデボラの顔を覗き込む。
「ありがとう、助かったわ。あんた、風系統の攻撃魔術が使えるのね」
「はい、一応基本属性は全て使えます。と言っても、全部初伝ですけど」
「へえ…」
デボラは目を見張る。ルカが魔術の初伝だという事は知っていたが、使える攻撃魔術はひとつの属性だけだと思い込んでいたからだ。
「しかし、こう虫が多いと難儀じゃのう。まだマジック・モスキートの出る時期ではないと思っておったから、虫よけも用意しとらんぞ」
ジムケが愚痴を零した。視線を向ければ、彼の周囲にも二、三匹程の虫がまとわりついている。
「…ちょっと待ってもらってもいいですか?」
そう言うと、ルカは街道の端まで行ってしゃがんだ。しばらくそこで何かしていたようだが、すぐに立ち上がる。彼の手には植物の葉が数枚握られていた。
「炎よ、わが掌の上に『ハンド・フレイム』」
詠唱を行い、掌の上に炎を発生させる。その炎が届くか届かないかの所に植物の葉をかざした。
「…?何をしているんだい?」
今まで成り行きを見守っていたアレクシアが不思議そうに問いかける。
「乾燥させてるんです。本当は天日に干して時間をかけた方がいいんですけど。…ひとまず、これくらいでいいかな」
葉が乾燥し、ほんのり茶色く焦げた所で…葉の先端を炎に接触させる。葉に火が燃え移る。が、ふっと息を吹きかけ炎を消した。しかし、炎が消えても無炎燃焼が続いているようで葉は煙を立ち昇らせている。
「んんぅ?…この香りは…」
ジムケがふんふんと鼻を鳴らした。
「虫除け香の香りに似ておるのう…」
「はい。僕が今拾って集めたのはタリスミントの葉です。この葉は虫除け香の原料のひとつなんです。本当は、時間をかけて乾かして他の原料と合わせた方がいいんですけど…これだけでも効果があるはずです」
その言葉の通り、ジムケの方へ煙が流れると虫は離れていった。
「ほう…これはいい」
ジムケの顔が綻ぶ。
「確か、積み荷の中に香炉があったはずじゃな。その中にこの草を入れて焚こう。さすれば、虫も寄ってこんじゃろうて」
「へい」
ジムケに指示され隊員が積み荷の中から香炉を探しはじめた。
「君…凄いな」
アレクシアがルカを見ながら感嘆の声をあげた。
「若いのに剣術も魔術も使えて、冒険に必要な知識もある。私などは戦う事しかできないから、君を見ていると自分の事が恥ずかしくなってしまうよ」
「そんな事ありません。剣術も魔術も初伝ですし…」
「いや、あたしも大したものだと思うよ」
謙遜するルカに、今度はデボラが言った。
「初伝だって言うからあたしも見くびってたけど…その歳で複数の属性を扱える子は、なかなかいないよ」
そう言って、ルカの左腕を取って体を寄せた。そして顔を近付け微笑んで見せる。
「おいババアてめえ!」
その様子を見てドナルドが声を荒げた。
「ガキに色目使ってんじゃねえ!」
「あら、そんなに怒らなくてもいいじゃない」
デボラは聞く耳を持たない。それどころかアレクシアに視線を向け、
「ほら、あんたもぎゅってしてやりなよ」
と言った。
「こう…だろうか?」
デボラに指示され、アレクシアはルカの右腕を取り体を寄せた。
ルカの左にデボラ。右にアレクシア。左右を挟まれる形になる。
デボラは黒々とした瞳やなめまかしい肌がエキゾチックな魅力を放っている。難点をあげるとすれば、化粧が濃すぎる事だろうか。
対するアレクシア。ゆったりとしたローブを纏っているため分かり辛いが、豊かな胸と肉付きのいい尻を持っている。それでいて、ウエストは細く縊れており脚もスラリと長い。
「あ、あの…えっと…」
二人の女性に左右を囲まれ、ルカは体を固くする。特に、アレクシアとは身長差があるためその豊かな胸が顔の位置に来る形になってしまう。体を寄せられているため、その胸が顔に触れそうになり…思わず顔を赤らめた。
「えっと、その…なんで、二人とも僕の腕を…?」
「なんでって言われてもねえ。頼れる男を見たら、くっつきたくなるのが女の性ってもんさ。それとも、あんたは嫌かい?あたしはともかく、アレクシアちゃんみたいなピチピチの美人にくっつかれるのはさ」
デボラが悪戯っぽい声音で言った。
「いえ、い、嫌とかじゃないですけど…」
正直、居心地の悪さを感じるルカだったが…さすがに嫌とは言えず、そんな風に答えてしまう。
「ジムケ隊長、荷馬車に香炉を取り付けました。これで羽虫も寄って来ねえでしょう」
「おう、ご苦労」
隊員の言葉にジムケが答えた。
「それでは進むとするかの」
隊長、ジムケの指示で一行は再び進み始める。
しばらくの間、ルカは左右を女性に挟まれたままの移動を余儀なくされる。ドナルドだけはしかめっ面だったが、ジムケは、
「若いというのはいいもんじゃのう。うむうむ、これぞ青春よ」
などと言ってニコニコしながら、ルカとその左右にはべる女性たちの様子を眺めていた。
34
あなたにおすすめの小説
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる