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準決勝第二試合5
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ヴェルナーとシルヴィがじりじりと前に進み、互いに距離を詰める。一見すると極めてゆっくりとした動作だが、その裏にも無数の駆け引きが繰り広げされているのだろう。その張り詰めた空気を感じ、観客たちも息を飲む。
そして――動いた。ヴェルナーが素早く踏み込み、速度特化の修伝剣技『瞬雷』を放つ。シルヴィはそれをダガーで受けた。いや、ダガーではヴェルナーの剣の勢いを完全に受け止める事はできない。それ故に…受け流した。攻撃を受けつつその勢いを横に流すランサラト流修伝剣技『流影」。
そして、返す刀でヴェルナーの喉元を狙う。ランサラト流中伝剣技『暗突』による攻撃。だが、ヴェルナーの反応も早い。喉元に迫ったダガーを剣の根元で弾く。アルトゥース流中伝剣技『鍔際弾き』だ。
攻撃が防がれると、シルヴィは後ろへ下がり距離を取った。
その瞬間、観客席からため息が漏れる。二人の目にも止まらぬ攻防に、観客たちは息をするのも忘れていたのだろう。
明らかに自分とは一段上の両者の攻防に、ルカの手もじっとりと汗ばんだ。
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