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準決勝第二試合9
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(いったい、何が…)
シルヴィが手に持っているのは先ほど斬り落としたダガーの切先だという事は分かった。だが…、
(俺の足を引っ張ったのは…?)
いったいあの姿勢からどうやって足を引いたのか。そう思い自身の足元へ視線を落とす。そこには、ロープ状のものが巻き付いていた。だが、ロープではない。
(尻尾、か…!)
シルヴィはヴェルナーの足に尻尾を巻き付かせ、体勢を崩させると同時にその反動を使い起き上がったのだった。
互いに立った状態であれば、尻尾による奇襲など容易く見破れただろう。だが、シルヴィは仰向けに倒れており…しかも、ヴェルナーはその体に一瞬だが目を奪われた。その隙を突き尻尾を足に巻き付かせたのだ。
「さあ、どうするの?騎士さん」
「…」
「できれば早く負けを認めてもらいたいのだけれど。…大勢の前でこんな姿を晒すのは、私だって恥ずかしいの」
「…分かった。俺の負けだ」
そう言って、ヴェルナーはがっくりと肩を落とした。
準決勝第二試合 ヴェルナー・ライヒハウゼンvsシルヴィ・ローズ…勝者、シルヴィ・ローズ
シルヴィが手に持っているのは先ほど斬り落としたダガーの切先だという事は分かった。だが…、
(俺の足を引っ張ったのは…?)
いったいあの姿勢からどうやって足を引いたのか。そう思い自身の足元へ視線を落とす。そこには、ロープ状のものが巻き付いていた。だが、ロープではない。
(尻尾、か…!)
シルヴィはヴェルナーの足に尻尾を巻き付かせ、体勢を崩させると同時にその反動を使い起き上がったのだった。
互いに立った状態であれば、尻尾による奇襲など容易く見破れただろう。だが、シルヴィは仰向けに倒れており…しかも、ヴェルナーはその体に一瞬だが目を奪われた。その隙を突き尻尾を足に巻き付かせたのだ。
「さあ、どうするの?騎士さん」
「…」
「できれば早く負けを認めてもらいたいのだけれど。…大勢の前でこんな姿を晒すのは、私だって恥ずかしいの」
「…分かった。俺の負けだ」
そう言って、ヴェルナーはがっくりと肩を落とした。
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