異世界に召喚されて失明したけど幸せです。

るて

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立派な犯罪ですよ

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ぺち

頬を叩かれる感触がして、目が覚めた
というか、意識が浮上した

えっと?僕、何してたんだっけ……

んん?……

あぁ!!何か捕まってヤバくなってたんだ!

思い出したと同時に、逃げなきゃという考えに至ってガバッと起き上がる

「おっと、逃げようとしないでよ」

うん、押さえつけられました
力が強すぎて起き上がれません!!
誰だか知らないけど子供に手を出すなんて卑怯だよ!?

「んー!ん?ん!!」

動けないから、叫ぼうと思ったけど、口の中に何か詰め込まれてる
舌で触った感じ、布だね
息が苦しいし、舌に当たるのが気持ち悪い

「もー、うるさいなぁ。出来れば痛い事はしたくないから黙っててよ」

痛い事したくないなら誘拐もするな!
この声の主は何を考えてるんだ

「あ、そうだ。君はあの人を呼ぶための人質なんだからね!」

人質?あの人って誰?

この人が何を考えているかさっぱり分からない。
早く逃げたいし、ルトに会いたいけど、この目ではどうする事も出来ない。

まぁ、いーや
きっとルトが見つけてくれるはず、多分

取り敢えず、この人の話を聞くかぁ

「んー?なかなか来ないねぇ。でも、あの人を呼ぶには多分君が1番有効だよね~。
あのね~、僕、あの人の事が好きなの!もちろん恋愛的な意味でね!」

うっ……わぁ、何か始まったァ
この人の話し方、嫌いだなぁ

「いつもね、あの人の事を考えてるの!美人で、強くて、優しくて……でも、僕の方を向いてくれなかった。まぁ、僕も影で見てただけなんだけどね~。また会えないかなぁって思って、街をブラブラしてたら、あの人に会ったの!……でも、君を連れてた……」

え、もしや、それって
いや、もしかしなくても……

「僕のヴィンネルト様なのに!!!!」

あー、やっぱりね
ルトの本当の名前ってそんな感じだったよね
この人、ルトの事が好きでわざわざ僕を誘拐した訳ね

「ヴィンネルト様の笑顔を初めて見た……でも、それは僕に向けられたものじゃないから。1度だけでも僕の方を向いて欲しい。だから、僕のヴィンネルト様を奪ったお前を誘拐したのさ!」

凄く自慢気に話してくるけど、それ立派な犯罪だよね……
それと、ルトは君の物でもないし、僕が奪った訳じゃないよ

……でも、きっとコレを言ったら殺されるから辞めておこう

「……まだ来ないんだけどぉ!君、つっかえなぁ~い!!マジ有り得ないんだけどぉ」

ええぇ、僕のせいなの
何かほっぺ引っ張られてるし……

助けて……ルト

ドッガアアアアアアアアン!!!!!

え!!?何か凄い音したんだけど!
なに、こわい、どうしたの

「ッ!!ヴィンネルト様が来てくれた!!」

えっ!ルトが来てくれたの!
あぁ~、助けて、ルトぉ

ルトが来てくれたお陰で押さえ付けられていた体が自由になった
体を起こそうとしたけど、足が拘束されていて立てない
でも、腕だけは自由だったので口の中から詰め込まれていた布を取り出す

うぇ……気持ち悪かった

「シノを返しなさい!!!!!」

布を取り出せたことにホッとしていたら、急に声が響いて驚いた

多分ルトだと思うけど、いつもの落ち着いてるルトの声じゃないね
これは予想以上にキレてる

「ヴィンネルト様ぁ!!会いたかったですぅ!!!!」

あ、やばい
これは、飛んで火に入るなんとやら
あの人ヤバいな……見てなくとも、さっきの破壊音で分かるよね

('-'  ).........。

( ˘꒳˘)僕は知らないもんね

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