スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜

東雲ハヤブサ

文字の大きさ
12 / 54

12話 神って強すぎだろ

しおりを挟む
 消えてしまいそうな声で喋るのは、ジューザラスの部下のルーレルだ。
 ジューザラスの部下とかいうから、もっと乱暴で破壊するの大好きっていう感じかと思ったが、どうやらそんなことはないらしい。

 「俺はライ。これからよろしく」
 「ライ……」

 俺はルーレルに向けて手を出した。
 最初はジューザラスを見て戸惑っていたが、ゆっくりと俺の手に近づいて握ってくれた。

 「よろしく……」

 本当にルーレルの剣術は凄いのだろうか。
 グリールを瞬殺したジューザラスが認めるってことは、本当に実力があるんだろうけど、ちょっと疑ってしまう。

 俺達の会話で完全に目を覚したのか、グラとヘルラレンは目を擦りながらベッドの上で体を起こした。

 「あれ? ルーレルじゃん久しぶりー」

 ヘルラレンはベッドから飛び降りると、ルーレルに走って抱きついた。
 
 「ヘルラレン様……。お久しぶりです」
 
 ルーレルの緊張していた顔が、抱きつかれたことによって少しだけほぐれたような気がする。
 でも、久しぶりか。
 一体どれだけ会ってないんだろう。

 「えっと……60年ぶり……ですかね?」
 「違うよ75年ぶりだよー」

 どうやら俺とは、久しぶりの長さが違うらしい。

 グラはまだベッドから降りることなく、外を見ながらぼーっとしている。
 やっぱり起こさない方が良かったかもしれない。

 「おいテメェら。早く行くぞ」
 「どこに……?」
 「そんなの決まってらぁ。ライの修行だ」

 




 「何で余まで……」
 「何で私まで……」
 「うるせぇ! 文句言ってんじゃねぇ! 誰のおかげで金が手に入ったと思ってんだぁ!」
 「たしかにそうだが」

 俺たちは国を出て、見渡しの良い草原に来ていた。

 どうやらここで、特訓をしてくれるらしい。
 
 「テメェに剣術を教える必要があると思ってルーレルを呼んだが、勇者ってことは剣術は悪くねぇんだろ?」
 「多分……」
 「そういうことならなぁ、強くなりてぇなら強い相手と殺りあうしかねぇ」
 「え? てことは……」
 「人間と神の対決だ」

 おいおいマジかよ。
 剣術を教えてもらうだけかと思ってたから、ちょっと足がすくんでしまう。
 あの森の支配者を殺すことのできる神達と、戦わなければいけないなんて……。
 勝てる確率なんて無いに等しい。
 こんなことやったってぼろぼろになるだけ――

 「おい。テメェは強ぇ人間になりてぇんじゃなかったのかよ」

 そうだ……。
 何をまた逃げようとしてるんだ……。
 強い人間になってハーシュに感謝を伝えるんじゃなかったのかよ!

 俺は腰に差してあった剣を抜いて、ジューザラス達に向かって構えた。

 「よろしくお願いします!」
 「良いぜぇその顔! ちなみにだが、魔法を使うのも良いからなぁ!」







 俺の前にルーレルが立ち、もうすぐ特訓が始まろうとしている。
 だが、ルーレルは剣を持っていない。

 「剣は?」
 「今から創る……」

 ルーレルは手を横に出すと、そこに細かい金の光が集まっていった。
 その光は止まることなく集まっていき、そして一本の剣を創り上げた。
 ルーレルが持つ剣は金に輝き、まるで聖剣のようだ。

 「いくよ……」
 「ああ」

 神にどう対処するか。
 恐らく、最初は正面からそのまま来るだろうから、その攻撃を受け止める。
 その後、魔法を使って体勢を崩した後に背後に回って決着をつける。
 これで行こう。


 
 俺が考えていた通りに、ルーレルは風の如く俺の正面に移動してくると、下から右斜めに斬り裂く構えをし、その剣を受け止めようと視線を少しだけ下にもっていった。

 そして、俺の剣とルーレルの剣がぶつかるその時、
背後から突然気配を感じた。
 
 考えている暇もなく、咄嗟に背後に首を回すとそこには前方にいたはずのルーレルがいた。
 
 「気付かれた……」
 「これが神か!」

 俺に向けて横に振られる剣を何とか受け止める。

 「破壊の魔法ゾレスーラ!」

 俺がそう唱えた瞬間、ルーレルに向かって魔法が放たれる。
 だが、この至近距離で放った魔法に反応したルーレルは、俺との間に薄い光の壁を張った。
 
 これは破壊の魔法だから、そんな薄い壁なんて破壊できるぞ!
 しかし、その考えは甘かった。

 ルーレルに向かっていった魔法は、その光の壁にぶつかると、霧のように粉々になり空中に散っていた。

 「嘘だろ……」
 「こっちに集中……」

 俺の意識が魔法に向いてしまったことで、少しだけ押されてしまった。
 だけど負けたわけじゃない。
 ここから押し返して、それで――

 「……!」

 俺はルーレルに押された。
 だが、さっきと違うのはルーレルが右手だけで俺を押していたということ。

 左手はさっきの光の壁に触れている。
 一体何をする気だ……!

 「剣……」

 ルーレルがそう静かに呟いた直後、その壁は一瞬にして剣に変化した。
 その剣を握ると、剣を押し返すのに必死な俺の首に当てられ、そこで止まった。

 「私の勝ち……」
 
 ルーレルは剣を空中に投げて、その剣は地面に落ちることなく空中に散っていく。
 俺は体勢を戻す事ができずに、地面に座り込んだ。

 はは……。
 やばいな……。
 ドラウロ達とは比べる事ができないほど強かった。
 それに、まだ手加減をしている様子だった。

 「これが神の強さか……」

 俺が神と対等に戦えるようになるには、まだまだかかりそうだ。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します

すもも太郎
ファンタジー
 伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。  その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。  出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。  そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。  大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。  今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。  ※ハッピーエンドです

【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』

ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。 全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。 「私と、パーティを組んでくれませんか?」 これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】

水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】 【一次選考通過作品】 ---  とある剣と魔法の世界で、  ある男女の間に赤ん坊が生まれた。  名をアスフィ・シーネット。  才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。  だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。  攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。 彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。  --------- もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります! #ヒラ俺 この度ついに完結しました。 1年以上書き続けた作品です。 途中迷走してました……。 今までありがとうございました! --- 追記:2025/09/20 再編、あるいは続編を書くか迷ってます。 もし気になる方は、 コメント頂けるとするかもしれないです。

【アイテム分解】しかできないと追放された僕、実は物質の概念を書き換える最強スキルホルダーだった

黒崎隼人
ファンタジー
貴族の次男アッシュは、ゴミを素材に戻すだけのハズレスキル【アイテム分解】を授かり、家と国から追放される。しかし、そのスキルの本質は、物質や魔法、果ては世界の理すら書き換える神の力【概念再構築】だった! 辺境で出会った、心優しき元女騎士エルフや、好奇心旺盛な天才獣人少女。過去に傷を持つ彼女たちと共に、アッシュは忘れられた土地を理想の楽園へと創り変えていく。 一方、アッシュを追放した王国は謎の厄災に蝕まれ、滅亡の危機に瀕していた。彼を見捨てた幼馴染の聖女が助けを求めてきた時、アッシュが下す決断とは――。 追放から始まる、爽快な逆転建国ファンタジー、ここに開幕!

さんざん馬鹿にされてきた最弱精霊使いですが、剣一本で魔物を倒し続けたらパートナーが最強の『大精霊』に進化したので逆襲を始めます。

ヒツキノドカ
ファンタジー
 誰もがパートナーの精霊を持つウィスティリア王国。  そこでは精霊によって人生が決まり、また身分の高いものほど強い精霊を宿すといわれている。  しかし第二王子シグは最弱の精霊を宿して生まれたために王家を追放されてしまう。  身分を剥奪されたシグは冒険者になり、剣一本で魔物を倒して生計を立てるようになる。しかしそこでも精霊の弱さから見下された。ひどい時は他の冒険者に襲われこともあった。  そんな生活がしばらく続いたある日――今までの苦労が報われ精霊が進化。  姿は美しい白髪の少女に。  伝説の大精霊となり、『天候にまつわる全属性使用可』という規格外の能力を得たクゥは、「今まで育ててくれた恩返しがしたい!」と懐きまくってくる。  最強の相棒を手に入れたシグは、今まで自分を見下してきた人間たちを見返すことを決意するのだった。 ーーーーーー ーーー 閲覧、お気に入り登録、感想等いつもありがとうございます。とても励みになります! ※2020.6.8お陰様でHOTランキングに載ることができました。ご愛読感謝!

辺境追放された「植物魔導師」の領地開拓 ~枯れ果てた死の大地は、俺の魔力で聖域(楽園)へと変貌する~

リーフレット
ファンタジー
​「植物魔法? ああ、農作業にしか使えないあの地味な魔法か」 ​帝国騎士団の専属魔導師だったアルトは、無能な二世皇太子レオンによって、一方的に追放を言い渡された。 アルトがどれほど魔導植物を駆使し、帝国の食糧難を裏から支えていたかを知らぬまま、彼は「戦闘に役立たない役立たず」という烙印を押されたのだ。 ​帝国を出て行き着いた先は、魔物が跋扈し、草一本生えないと言われる最果ての荒野。 死を待つだけの地。しかし、アルトは絶望するどころか、晴れやかな顔で笑っていた。 ​「やっと、気兼ねなく『植物』を愛でられる。……よし、ここを世界一の庭(楽園)にしよう」

【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜

あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」 貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。 しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった! 失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する! 辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。 これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!

処理中です...