君につづく道〜禁断の13〜

びぅむ

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第1章 へっぽこ刑事とクールな女子高生

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そんな萌梨とようやく話すようになったのは、意外な出来事からだった。

ある日突然、滋から呼び出された。何かと思ったら、萌梨を梶原家から救出する作戦を決行するので、手伝ってほしい、とのことだった。なんのことだ?なんの前触れもなかったので、全然分かっていなかった。滋に連れてこられたのは、とある単身者用の9階建てのマンション。

滋は息を切らしながらマンションに入っていくと、エレベーターで3階に上った。

「な、なにがあるの?ここで何してんの?」

滋に腕を掴まれてここまで来ると、私は滋の横顔を見つめた。

「萌梨がさ…熱出して倒れたんだ。で、帰りたくないって泣いてたんだよ。だから、知り合いの部屋で預かってもらってる」

「は?預かって…って、荷物とかじゃないのよ!帰りたくないって…」

「多分、前に雪子が心配してたこと、当たってるんだ」

「え?」

エレベーターを降りて、3つ目の部屋の前で足を止めた。

「ねぇ、知り合いって、誰?こんなとこに住んでるような知り合いなんていたの?その人、信用できるの?騙されてない?」

私は何だか心配して、私の腕を掴んでいる滋の腕を掴み返した。

「今日知り合ったばかり」

「は?!」

馬鹿だったか!

私は思わずため息を溢すと、滋はインターホンを押した。すると、すぐに男の人の声が聞こえて10秒もしないうちにドアが開いた。
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