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第1章 へっぽこ刑事とクールな女子高生
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そんな萌梨とようやく話すようになったのは、意外な出来事からだった。
ある日突然、滋から呼び出された。何かと思ったら、萌梨を梶原家から救出する作戦を決行するので、手伝ってほしい、とのことだった。なんのことだ?なんの前触れもなかったので、全然分かっていなかった。滋に連れてこられたのは、とある単身者用の9階建てのマンション。
滋は息を切らしながらマンションに入っていくと、エレベーターで3階に上った。
「な、なにがあるの?ここで何してんの?」
滋に腕を掴まれてここまで来ると、私は滋の横顔を見つめた。
「萌梨がさ…熱出して倒れたんだ。で、帰りたくないって泣いてたんだよ。だから、知り合いの部屋で預かってもらってる」
「は?預かって…って、荷物とかじゃないのよ!帰りたくないって…」
「多分、前に雪子が心配してたこと、当たってるんだ」
「え?」
エレベーターを降りて、3つ目の部屋の前で足を止めた。
「ねぇ、知り合いって、誰?こんなとこに住んでるような知り合いなんていたの?その人、信用できるの?騙されてない?」
私は何だか心配して、私の腕を掴んでいる滋の腕を掴み返した。
「今日知り合ったばかり」
「は?!」
馬鹿だったか!
私は思わずため息を溢すと、滋はインターホンを押した。すると、すぐに男の人の声が聞こえて10秒もしないうちにドアが開いた。
ある日突然、滋から呼び出された。何かと思ったら、萌梨を梶原家から救出する作戦を決行するので、手伝ってほしい、とのことだった。なんのことだ?なんの前触れもなかったので、全然分かっていなかった。滋に連れてこられたのは、とある単身者用の9階建てのマンション。
滋は息を切らしながらマンションに入っていくと、エレベーターで3階に上った。
「な、なにがあるの?ここで何してんの?」
滋に腕を掴まれてここまで来ると、私は滋の横顔を見つめた。
「萌梨がさ…熱出して倒れたんだ。で、帰りたくないって泣いてたんだよ。だから、知り合いの部屋で預かってもらってる」
「は?預かって…って、荷物とかじゃないのよ!帰りたくないって…」
「多分、前に雪子が心配してたこと、当たってるんだ」
「え?」
エレベーターを降りて、3つ目の部屋の前で足を止めた。
「ねぇ、知り合いって、誰?こんなとこに住んでるような知り合いなんていたの?その人、信用できるの?騙されてない?」
私は何だか心配して、私の腕を掴んでいる滋の腕を掴み返した。
「今日知り合ったばかり」
「は?!」
馬鹿だったか!
私は思わずため息を溢すと、滋はインターホンを押した。すると、すぐに男の人の声が聞こえて10秒もしないうちにドアが開いた。
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