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第2章 二十歳のキス、その先は…
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「うん。命には別状ないって。右腕か左腕、どっちか折れたんじゃなかったかな?見舞い行くっていったんだけど、来るな、って言われて、そのまま放置してる。大人しく入院してるかどうか…」
「確かに」
滋と祐さんは顔を見合わせて頷いている。美夜は首を傾げて、
「心配だよね。後でお見舞い行こうよ、雪ねぇ」
と言うと、私は大きく頷いて美夜の手を繋ぐと、私たちは一緒に高校を出て行った。こんな風に、私の高校生活はみんなに見守られて静かに幕を閉じた。私は、ふと顔をあげて空を見上げる。彼女の顔を、思い浮かべていたから…。
本当なら、隣にあなたもいたはずなのにね。
萌梨。
*
「で?今度はどんなドジ踏んだんですか?左手だから良かったけど、利き手の右手を怪我してたら、生活が更に困難だったのよ。馬鹿なの?馬鹿刑事なの??」
私は文句ばかりが勝手に口から湯水の如く溢れ出てくる。
卒業式の翌日。
私は坂井さんの部屋に来ていた。この人は勝手に退院して、自宅に帰ってタバコをふかしている。
まったくこの人は…!
顔にも擦り傷や切り傷がある。見た目、ちょっと痛々しい。私は食事を作って一緒に食べた。片手でも食べられるように、カレーにした。じゃがいも、人参、玉ねぎ、鶏肉の王道のシンプルなカレー。坂井さんは辛党なので、ジャワカレーの辛口を多めに。坂井さんは、ウマイウマイと言って、たくさん食べてくれた。
「確かに」
滋と祐さんは顔を見合わせて頷いている。美夜は首を傾げて、
「心配だよね。後でお見舞い行こうよ、雪ねぇ」
と言うと、私は大きく頷いて美夜の手を繋ぐと、私たちは一緒に高校を出て行った。こんな風に、私の高校生活はみんなに見守られて静かに幕を閉じた。私は、ふと顔をあげて空を見上げる。彼女の顔を、思い浮かべていたから…。
本当なら、隣にあなたもいたはずなのにね。
萌梨。
*
「で?今度はどんなドジ踏んだんですか?左手だから良かったけど、利き手の右手を怪我してたら、生活が更に困難だったのよ。馬鹿なの?馬鹿刑事なの??」
私は文句ばかりが勝手に口から湯水の如く溢れ出てくる。
卒業式の翌日。
私は坂井さんの部屋に来ていた。この人は勝手に退院して、自宅に帰ってタバコをふかしている。
まったくこの人は…!
顔にも擦り傷や切り傷がある。見た目、ちょっと痛々しい。私は食事を作って一緒に食べた。片手でも食べられるように、カレーにした。じゃがいも、人参、玉ねぎ、鶏肉の王道のシンプルなカレー。坂井さんは辛党なので、ジャワカレーの辛口を多めに。坂井さんは、ウマイウマイと言って、たくさん食べてくれた。
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