216 / 260
第12章 聖なる夜
13
しおりを挟む
千春さんが明るく笑って言うと、私は壁に掛けてあるコートを取りに行くと、そこに理が入ってきた。他の社員たちや千春さんも驚いて理を見て、
「あれ?坂井さん、まだいたんですか?お疲れ様です」
「どうしたんですか?調べ物、難航してますか?」
と係長と千春さんも驚いて理を見て言うと、私も理を見つめていた。
レストランのある駅前で待ち合わせだったのに、こんなとこにいるなんて。そう思いながら、私はとりあえず自分のコートを取ると、
「迎えにきたぞ、雪子」
と言いながら理は私のそばに歩み寄ってきて、コートを私の腕から取りあげると、
「ほら、腕」
と言って私の後ろでコートを広げてくれた。
え?何してんの?理…。
みんなも、ザワッとして驚いて私たちを見つめている。
「え?雪子さん?」
よく分からないうちに、とりあえずコートに袖を通して羽織ると、理は私の肩を掴んで振り向かせ、コートの前のボタンをかけてくれた。いや、家では確かに理がやってくれてるけど。ここ、会社…!
「ちょ、ちょっと、理。みんな見てる」
「は?別に。社内恋愛でもないし」
そ、それは…確かに…そうなんですけど。そ、そういう話ではなくて……。
私はドキドキして固まっていると、理は私の肩を抱いてみんなを見回した。
「あれ?坂井さん、まだいたんですか?お疲れ様です」
「どうしたんですか?調べ物、難航してますか?」
と係長と千春さんも驚いて理を見て言うと、私も理を見つめていた。
レストランのある駅前で待ち合わせだったのに、こんなとこにいるなんて。そう思いながら、私はとりあえず自分のコートを取ると、
「迎えにきたぞ、雪子」
と言いながら理は私のそばに歩み寄ってきて、コートを私の腕から取りあげると、
「ほら、腕」
と言って私の後ろでコートを広げてくれた。
え?何してんの?理…。
みんなも、ザワッとして驚いて私たちを見つめている。
「え?雪子さん?」
よく分からないうちに、とりあえずコートに袖を通して羽織ると、理は私の肩を掴んで振り向かせ、コートの前のボタンをかけてくれた。いや、家では確かに理がやってくれてるけど。ここ、会社…!
「ちょ、ちょっと、理。みんな見てる」
「は?別に。社内恋愛でもないし」
そ、それは…確かに…そうなんですけど。そ、そういう話ではなくて……。
私はドキドキして固まっていると、理は私の肩を抱いてみんなを見回した。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる