50 / 562
第一章 動き出した運命の輪
4.大きな子供
しおりを挟む
今、俺達は四人で森を歩き町を目指している。師匠の家はベルカイムから二時間ほど森に入ったところにあるんだ。なんでそんなところに住んでるの?って話しだが、二人だけで誰にも邪魔されずにひっそりと生活する為にわざわざ森の中に家を作ったらしい──が、今は俺達が居候してる。
その話題になった時に気になって聞いたのだが別に俺達は邪魔ではないらしく、むしろ賑やかで嬉しいそうだ。歳をとって考え方が変わったのかな?
人里離れた場所での生活は狩りをしたり畑を耕したりすればだいたい事足りる。しかし、砂糖や塩など調味料を中心として足りない物がでてくる。以前はルミアが転移魔法でちゃちゃっと買い出しに行ってたらしいが、ユリ姉が居候するようになってからはこうして二週間に一度、歩いて買い出しに行っているそうなので俺達もそれに倣い、今こうして森を散歩中だと言う事だ。
俺達が町に向かう目的は主に二つ。
一つは勿論、生活用品の買い出しだ。ついでに他の店も見て回る為、女二人はこれがメインの目的じゃないかってくらい時間をかけるのだが……気分転換も兼ねているので文句は言わない。ずっと人里離れた森の中で生活してるので、ストレスが溜まることもあるのだろう。心の健康は大事なのだ。
もう一つはギルドでの仕事をこなすため。
こっちは一月に一度、依頼を受けて仕事をこなしている。ギルドで決まってるノルマをこなす為でもあるが、主にお金を稼ぐのが目的だ。お金が無ければ買い物をすることも出来ない、よって働かなければならないのだ。
ギルドのノルマと言うのはギルドランクを維持するのに最低でも三ヶ月に一度は依頼をこなさなければならないという決まりだ。ギルドが請け負った仕事を冒険者がこなしてくれないと仕事が回らず、未処理の依頼が溜まりギルド自体の信用を損なう。だからこればっかりは仕方ないよな。
そんな事情もあり山に引きこもる俺達も月に一度だが、二、三日かけてギルドの仕事を受ける事にしている。
ちなみにユリ姉はBⅡ、俺達三人はCⅠランクを取得している。実力的にはもう少し上まで行けるだろうけど、特にこだわりがあるわけではないので放ったらかしなのだ。
四人で掲示板を眺めていると、昼間から賑やかな奴等が居るようで騒がしい。横目で見るとマッチョな大男が厳つい顔で俺達を指差していた。あからさまに不機嫌そうな顔を向けてやれば酒の入ったジョッキを片手にのっしのっしと寄ってくる……誰だコイツ。
「よぉ、綺麗なお嬢さん。どうだい?向こうで俺と飯でも食わなねぇか?ご馳走するぜ」
真っ白な歯を見せつけるかのように口角を吊り上げ、不器用なウインクと共に クイッ と親指を元いたテーブルに向ける男。奴の座っていた席には綺麗なお姉さんが二人、呆れた顔してこっちを見ていた。
マッチョな癖に意外にも紳士的な物言いには関心したがコイツ、あほなのか?俺達が目に入らないらしい。アウトオブ眼中ってやつか?無視すんな!
糞マッチョに少しばかりムカついていると、あの野郎、返事も聞かずにユリ姉の隣に並び立ち腰に手を回そうとする。
──ふざけんな!!
ぶち殺してやろうと一歩踏み出しかけた矢先に筋肉の巨体が軽やかに宙を舞った。
怒りが先立ち何が起こったか一瞬理解できずポカンとしてしまったのが我ながら情けないが、お陰で冷静さを取り戻すことができた。
ユリ姉に投げ飛ばされたマッチョも現状が理解できず呆けた顔で仰向けに転がったままいる。その頭は持っていたであろう酒でベトベトに濡れていた、ざまぁみろっ!
「ごめん、間に合ってるわぁ。他を当たって頂けますぅ?」
余所行きの笑顔で言い放つユリ姉だが、やはり不満が見え見えで言葉に棘があるな。隣にいるリリィの方が凄い顔をしているのは笑える。
女性には紳士的に接して、決して怒らせてはならないのだ。よく覚えておこう。
状況を理解したのか、ようやく起き上がったマッチョ、激怒するかと思いきや意外にも爽やかな笑顔だ。
「元気のいいお嬢さんだなっ!はっはっはっ。気に入ったよ。食事が駄目なら向こうで少し話さないかい?」
懲りない奴だな……ユリ姉も辛うじて笑顔はキープしてるけどコメカミがピクピク動いてる、これ以上は不味いな。
「向こうでお前の連れが呆れてるぞ。いい加減にしろよ」
「ん?誰だお前は?」
二人の間に入りマッチョの行動を阻む。それにしてもでかい奴だな。筋肉達磨なので横にもそこそこ広いうえに、身長もハルより高いので百九十を超えている。見下ろされてる感じがムカつき倍増だ。
ってかコイツ、本気で今初めて俺に気がついたっぽいぞ。
「盛大に断られてるのにしつこいぞ、あっちのお姉さん達と飲んでればいいだろうがっ。人の女に手ぇ出すんじゃねぇよ!」
しまった……勢い余ってユリ姉が俺の女になってしまった、すんませーん。
横目でチラリとユリ姉の顔色を伺ったが、特に気が付いてないみたいだ。ホッと一安心しマッチョに視線を戻すと、冷ややかな視線を俺へと向けていた。
「そのお嬢さんの連れなのはわかった。だがそのお嬢さんが何処で誰と何をしようとお前には関係ないだろう?さぁお嬢さん、俺達のテーブルに行こうではないか」
俺を押し退けユリ姉の腕を掴もうと手を伸ばしてくる。これ以上ユリ姉に近寄らせるものかと奴の太い腕を横から掴んで阻止すると鋭く睨みつけた。ヤツの動きが止まり視線がぶつかり合う。
賑やかだったギルド内の連中も俺達のやり取りに注目してるらしく静かなもんだ。この後の酒の肴にされるんだろうな。またいらん事で目立ってしまったことに後悔するが、絡まれただけなので仕方ない。
俺達四人はギルドに来ることが少ないが、この町では実力的に上位に当たるらしく、割と注目されているらしい。もっとも、そんな事より女性二人の容姿の所為の方が割合が大きいだろう。これほど見目麗しい冒険者も少ないうえに、同じパーティー内に二人も揃ってるんだから仕方ないわな。
そんな俺達なのでちょっかい出したくても、実際に行動に移して来る奴はいなかった。余程のアホか新参者のどっちかだが、マッチョを見る限り恐らく後者だろう。両方かもしれないな。
マッチョと二人、殺気立ち見つめ合っていると受付の方が騒めきパンパンと手を叩きながら誰かが近寄ってくる。
「はいはい、ギルド内で揉め事は無しにしてよ~。ルールはきちんと守らないとみんなが迷惑ですよっ。さぁさぁ、お開きお開きっ」
やんわりとした物腰の金髪ロン毛の優男、この町のギルドマスターでウィリック ・ハンセンさんだ。
言われて仕方なく手を離し一歩退がると、ゆったりとした足取りで歩いて来たウィリックさんが俺とマッチョの間に入る。
「ルベルクスさん、ギルド内でのルールは説明しましたよね?あまり勝手が過ぎると、僕としても然るべき処置を取らなくてはなりません」
「わかった、わかった。悪かったよ」
不機嫌そうな顔でテーブルに戻ろうとした奴に向け「頼みますよ」と言いつつ手を握る。ウィリックさんの顔を見たマッチョはニヤリといやらしい笑みを浮かべるとそのまま美女の元にのっしのっしと戻って行く。恐らく酒代でも渡したのだろう。あんな奴の世話までしないといけないとはギルドマスターも大変だな。
「君達に頼みたい事があるんだが、時間あるかな?」
「依頼見てただけだから大丈夫です。何の用でした?」
目上の人だから一応敬語だ。一体何の用だろう?ココじゃあアレだからと言うので四人でウィリックさんの後に付いて行った。
その部屋は広々としており、書棚、机、ソファーなど置いてある家具も重厚感溢れており見た感じで高級なものだと分かる。流石ギルドマスターの執務室といったところか、まるで貴族の屋敷の一部屋みたいだ。
ウィリックさんは俺達を案内すると「寛いでて」とだけ告げて一人で何処かに行ってしまったので、高そうなソファーに座らせてもらい待つことにした。
最初に俺が座ると ポフッ とした不思議な感触と共に柔らかく沈み込む。『おぉっ!』っ思って座り心地を楽しんでいると、隣に座ったユリ姉の反動でポヨンと尻が少しだけ浮き上がった。
意外に楽しい感覚だったので俺がもう一度座り直すと、今度はユリ姉がポヨンとする。目を丸くしてコッチを見て来る姿がとても可愛く、ほっこりしてしまう。
「何してんの?」
「いいから座ってみろ」
不思議そうに見てくるリリィを座らせポヨンとさせてやれば、ユリ姉と同じく目を丸くしてたので笑えた。
「アルも座ってみろよ」
「馬鹿言え、俺は子供じゃない」
冷たく断られたのでノリの悪い奴は放っておく。今は呆れた顔して入り口の方に立ち俺達を見てるが、楽しいぞ?コレ。
「……壊さないでよ?」
ソファーでポヨンポヨンして遊んでるとウィリックさんが戻って来て遊んでるのがバレた!一瞬立ち止まった後の呆れ顔で言われたのでちょっと気まずくなり、三人揃って苦笑いを返しておく。
顔見知りのはずのお姉さんであるペレットさんも一緒に入ってきたのだが、チラッとこっちを見ただけで何も言わないまま実に業務的にお茶を置いて出て行ってしまった。顔に『何してるの?』って書いてあったのは聞くまでもない。
『すんません』と心の中で謝っておいた。
その話題になった時に気になって聞いたのだが別に俺達は邪魔ではないらしく、むしろ賑やかで嬉しいそうだ。歳をとって考え方が変わったのかな?
人里離れた場所での生活は狩りをしたり畑を耕したりすればだいたい事足りる。しかし、砂糖や塩など調味料を中心として足りない物がでてくる。以前はルミアが転移魔法でちゃちゃっと買い出しに行ってたらしいが、ユリ姉が居候するようになってからはこうして二週間に一度、歩いて買い出しに行っているそうなので俺達もそれに倣い、今こうして森を散歩中だと言う事だ。
俺達が町に向かう目的は主に二つ。
一つは勿論、生活用品の買い出しだ。ついでに他の店も見て回る為、女二人はこれがメインの目的じゃないかってくらい時間をかけるのだが……気分転換も兼ねているので文句は言わない。ずっと人里離れた森の中で生活してるので、ストレスが溜まることもあるのだろう。心の健康は大事なのだ。
もう一つはギルドでの仕事をこなすため。
こっちは一月に一度、依頼を受けて仕事をこなしている。ギルドで決まってるノルマをこなす為でもあるが、主にお金を稼ぐのが目的だ。お金が無ければ買い物をすることも出来ない、よって働かなければならないのだ。
ギルドのノルマと言うのはギルドランクを維持するのに最低でも三ヶ月に一度は依頼をこなさなければならないという決まりだ。ギルドが請け負った仕事を冒険者がこなしてくれないと仕事が回らず、未処理の依頼が溜まりギルド自体の信用を損なう。だからこればっかりは仕方ないよな。
そんな事情もあり山に引きこもる俺達も月に一度だが、二、三日かけてギルドの仕事を受ける事にしている。
ちなみにユリ姉はBⅡ、俺達三人はCⅠランクを取得している。実力的にはもう少し上まで行けるだろうけど、特にこだわりがあるわけではないので放ったらかしなのだ。
四人で掲示板を眺めていると、昼間から賑やかな奴等が居るようで騒がしい。横目で見るとマッチョな大男が厳つい顔で俺達を指差していた。あからさまに不機嫌そうな顔を向けてやれば酒の入ったジョッキを片手にのっしのっしと寄ってくる……誰だコイツ。
「よぉ、綺麗なお嬢さん。どうだい?向こうで俺と飯でも食わなねぇか?ご馳走するぜ」
真っ白な歯を見せつけるかのように口角を吊り上げ、不器用なウインクと共に クイッ と親指を元いたテーブルに向ける男。奴の座っていた席には綺麗なお姉さんが二人、呆れた顔してこっちを見ていた。
マッチョな癖に意外にも紳士的な物言いには関心したがコイツ、あほなのか?俺達が目に入らないらしい。アウトオブ眼中ってやつか?無視すんな!
糞マッチョに少しばかりムカついていると、あの野郎、返事も聞かずにユリ姉の隣に並び立ち腰に手を回そうとする。
──ふざけんな!!
ぶち殺してやろうと一歩踏み出しかけた矢先に筋肉の巨体が軽やかに宙を舞った。
怒りが先立ち何が起こったか一瞬理解できずポカンとしてしまったのが我ながら情けないが、お陰で冷静さを取り戻すことができた。
ユリ姉に投げ飛ばされたマッチョも現状が理解できず呆けた顔で仰向けに転がったままいる。その頭は持っていたであろう酒でベトベトに濡れていた、ざまぁみろっ!
「ごめん、間に合ってるわぁ。他を当たって頂けますぅ?」
余所行きの笑顔で言い放つユリ姉だが、やはり不満が見え見えで言葉に棘があるな。隣にいるリリィの方が凄い顔をしているのは笑える。
女性には紳士的に接して、決して怒らせてはならないのだ。よく覚えておこう。
状況を理解したのか、ようやく起き上がったマッチョ、激怒するかと思いきや意外にも爽やかな笑顔だ。
「元気のいいお嬢さんだなっ!はっはっはっ。気に入ったよ。食事が駄目なら向こうで少し話さないかい?」
懲りない奴だな……ユリ姉も辛うじて笑顔はキープしてるけどコメカミがピクピク動いてる、これ以上は不味いな。
「向こうでお前の連れが呆れてるぞ。いい加減にしろよ」
「ん?誰だお前は?」
二人の間に入りマッチョの行動を阻む。それにしてもでかい奴だな。筋肉達磨なので横にもそこそこ広いうえに、身長もハルより高いので百九十を超えている。見下ろされてる感じがムカつき倍増だ。
ってかコイツ、本気で今初めて俺に気がついたっぽいぞ。
「盛大に断られてるのにしつこいぞ、あっちのお姉さん達と飲んでればいいだろうがっ。人の女に手ぇ出すんじゃねぇよ!」
しまった……勢い余ってユリ姉が俺の女になってしまった、すんませーん。
横目でチラリとユリ姉の顔色を伺ったが、特に気が付いてないみたいだ。ホッと一安心しマッチョに視線を戻すと、冷ややかな視線を俺へと向けていた。
「そのお嬢さんの連れなのはわかった。だがそのお嬢さんが何処で誰と何をしようとお前には関係ないだろう?さぁお嬢さん、俺達のテーブルに行こうではないか」
俺を押し退けユリ姉の腕を掴もうと手を伸ばしてくる。これ以上ユリ姉に近寄らせるものかと奴の太い腕を横から掴んで阻止すると鋭く睨みつけた。ヤツの動きが止まり視線がぶつかり合う。
賑やかだったギルド内の連中も俺達のやり取りに注目してるらしく静かなもんだ。この後の酒の肴にされるんだろうな。またいらん事で目立ってしまったことに後悔するが、絡まれただけなので仕方ない。
俺達四人はギルドに来ることが少ないが、この町では実力的に上位に当たるらしく、割と注目されているらしい。もっとも、そんな事より女性二人の容姿の所為の方が割合が大きいだろう。これほど見目麗しい冒険者も少ないうえに、同じパーティー内に二人も揃ってるんだから仕方ないわな。
そんな俺達なのでちょっかい出したくても、実際に行動に移して来る奴はいなかった。余程のアホか新参者のどっちかだが、マッチョを見る限り恐らく後者だろう。両方かもしれないな。
マッチョと二人、殺気立ち見つめ合っていると受付の方が騒めきパンパンと手を叩きながら誰かが近寄ってくる。
「はいはい、ギルド内で揉め事は無しにしてよ~。ルールはきちんと守らないとみんなが迷惑ですよっ。さぁさぁ、お開きお開きっ」
やんわりとした物腰の金髪ロン毛の優男、この町のギルドマスターでウィリック ・ハンセンさんだ。
言われて仕方なく手を離し一歩退がると、ゆったりとした足取りで歩いて来たウィリックさんが俺とマッチョの間に入る。
「ルベルクスさん、ギルド内でのルールは説明しましたよね?あまり勝手が過ぎると、僕としても然るべき処置を取らなくてはなりません」
「わかった、わかった。悪かったよ」
不機嫌そうな顔でテーブルに戻ろうとした奴に向け「頼みますよ」と言いつつ手を握る。ウィリックさんの顔を見たマッチョはニヤリといやらしい笑みを浮かべるとそのまま美女の元にのっしのっしと戻って行く。恐らく酒代でも渡したのだろう。あんな奴の世話までしないといけないとはギルドマスターも大変だな。
「君達に頼みたい事があるんだが、時間あるかな?」
「依頼見てただけだから大丈夫です。何の用でした?」
目上の人だから一応敬語だ。一体何の用だろう?ココじゃあアレだからと言うので四人でウィリックさんの後に付いて行った。
その部屋は広々としており、書棚、机、ソファーなど置いてある家具も重厚感溢れており見た感じで高級なものだと分かる。流石ギルドマスターの執務室といったところか、まるで貴族の屋敷の一部屋みたいだ。
ウィリックさんは俺達を案内すると「寛いでて」とだけ告げて一人で何処かに行ってしまったので、高そうなソファーに座らせてもらい待つことにした。
最初に俺が座ると ポフッ とした不思議な感触と共に柔らかく沈み込む。『おぉっ!』っ思って座り心地を楽しんでいると、隣に座ったユリ姉の反動でポヨンと尻が少しだけ浮き上がった。
意外に楽しい感覚だったので俺がもう一度座り直すと、今度はユリ姉がポヨンとする。目を丸くしてコッチを見て来る姿がとても可愛く、ほっこりしてしまう。
「何してんの?」
「いいから座ってみろ」
不思議そうに見てくるリリィを座らせポヨンとさせてやれば、ユリ姉と同じく目を丸くしてたので笑えた。
「アルも座ってみろよ」
「馬鹿言え、俺は子供じゃない」
冷たく断られたのでノリの悪い奴は放っておく。今は呆れた顔して入り口の方に立ち俺達を見てるが、楽しいぞ?コレ。
「……壊さないでよ?」
ソファーでポヨンポヨンして遊んでるとウィリックさんが戻って来て遊んでるのがバレた!一瞬立ち止まった後の呆れ顔で言われたのでちょっと気まずくなり、三人揃って苦笑いを返しておく。
顔見知りのはずのお姉さんであるペレットさんも一緒に入ってきたのだが、チラッとこっちを見ただけで何も言わないまま実に業務的にお茶を置いて出て行ってしまった。顔に『何してるの?』って書いてあったのは聞くまでもない。
『すんません』と心の中で謝っておいた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!
ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる