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第1部 高級クラブのお仕事
衝撃の告白
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「おわっ!いつからそこにいた!?」
由奈がアフターを約束した客の無理やりホステスをホテルに連れ込むという悪評を聞き、桂木部長と言い合っていると、いきなり後ろから由奈に声をかけられ、涼平は驚きの声を上げる。
「ダメホステスの当たりから」
由奈が言ったのは結構話の核心的な当たりで、涼平はまずいことを聞かれてしまったと顔を歪めた。そんな涼平に由奈は、
「大丈夫よ」
とにっこり微笑んだ。
「アフター行って由奈ちゃんのこと売り出してくるから。うちが同伴取らないと、あんたたちもスカウトで勝てないんでしょ?」
「え?何でそんなことを知ってるん?」
そう聞くと、由奈はそっちのおっちゃんに聞いたと桂木を指差す。涼平が睨むと、彼は、
「あ、そやそや。やらなあかんこと思い出した」
と、そそくさとホールに戻っていった。
(禿げキツネ!そんなにしてスカウトレース勝ちたいんか!)
「ほんまに大丈夫か?」
涼平が由奈の顔を心配そうに覗き込んで聞くと、
「カラオケでね、アニソン合戦するの。由奈が勝ったら一万円もらえるねん」
と、にんまりとした笑顔でピースサインを作った。
(結局金かい…金がかかったら何言ってもあかんやろな…)
本人が乗り気なのなら止めても聞かないだろうと、車にはうまいこと言って乗り込まないこと、何かあったらすぐに電話すること、無事終わったら連絡すること、などの注意事項を伝え、由奈をアフターに見送った。
「うん、わかったあ」
相変わらずマイペースな由奈に一抹の不安を覚え、涼平は店の閉店業務が終わっても今日はずっと新地で待機していようと心に決めるのだった。
店が終わり、玄関の片付けをしていると、最後まで残っていた優香が玄関の階段を上がってきた。優香は結局、明日菜に干され、一度も前嶋社長の席に着いていないようだった。明日菜は早速、前嶋社長のアフターに樹里を誘っていた。
「あの、きのう由奈のことかばってもらったばっかりに…嫌な思いさせてすみません」
優香への申し訳なさに、涼平は階段を上がった彼女に声をかける。
「あら、気にしてくれてるの?」
優香は少し酔い気味の目を細めて涼平を見ると、
「悪いと思ってくれてるんなら、一杯付き合ってもらっちゃおっかな?」
といたずらっぽく言った。
「いいですよ。お詫びに俺が奢ります」
ちょうど由奈から連絡あるまで新地にいるつもりだったこともあり、涼平はシャレードに優香を連れて行くことにした。
「お、さっそくこんなべっぴんさんを連れて来てくれるなんて、涼平くんも隅に置けないねえ」
マスターは満席近い店内のちょうど二席空いているところに涼平たちを案内しながら、そう冷やかした。
「あら、べっぴんさんなんて言ってもらえて嬉しいわあ」
優香はそう照れながら言うと、涼平に自分と名前で呼んでいいかを確認し、
「涼平くんの行き付けの店かな?私、ナイトの騒がしいとこしか連れてってもらったことないから、こんな落ち着いたバーに来れて嬉しいな」
と目を細めて微笑んだ。
「マスター、前はナイトクラッシュで働いてたんよ」
「あら、マスターみたいな男前いてたら、私ももっとアフターを楽しめたのになあ」
涼平は前にナイトクラッシュで優香たちと会ったのを思い出しそう言ったのだったが、優香の言葉に、やはり彼女はあの場を楽しんでいなかったのだと分かり、今自分の横で嬉しそうにしてくれる姿に、あからさまに干した明日菜への留意が少し下がった。
「男前やなんて、べっぴんさんは口も上手いから怖いねえ」
そこへオーダーを取りにきたマスターが口を挟む。
「マスターもべっぴんさんやなんて口が上手いんやから。元ナイトのキャストさんやからそんなに口がうまいんでしょ?怖い怖い」
「あれ、お互い怖がってたら世話ないねえ」
あははは、と二人は笑い合い、
「あの、そろそろ注文いいですか?」
と涼平。
「おお、悪い悪い。べっぴんさんに男前言われてつい浮かれてしまったわ」
「あら、また男前に嬉しいこと言ってもらっちゃった…」
「はいはい、切りがないし…。マスターは男前やし、優香さんはべっぴんさんですよ。で、俺はビールが飲みたい普通の若者です」
「あら、涼平くんも男前よ」
「あ、ありがとうございます。何でも好きなん飲んで下さいねえ」
「おー、シャンパンでもいっちゃう?」
とマスター。今度は三人で笑う。
「じゃあ、私はガルフストリューム飲もうかな?マスター作れる?」
「お、なかなかおしゃれなチョイスやね。作れますよ」
マスターは頷くと、シェイカーにリキュールやジュースを入れ、優香のオーダーの品を作り出した。
「ガルフストリュームってどんな意味なんで すか?」
「確かメキシコ湾流のことやったと思うけど…実は私が初めて飲んだカクテルでね、今でも大好きなの」
優香は落ち着いた声で涼平にそう説明すると、マスターがシェイクする姿を見て、
「きゃあ~かっこいい」
と黄色い歓声をあげた。
「マスター、ひとり、常連客ゲットやね」
「お、そうなったら嬉しいねえ」
マスターはそう言いながら、優香の前に澄んだブルーのカクテルを、そして涼平の前に生ビールを置いた。
「メキシコ湾流…暖流としてその流れる地域を温かく保つ海流ですね。温かい雰囲気の優香さんにぴったりですね」
「わあ~マスター、嬉しいこと言ってくれるのね。常連になるなる!でもね、私、そんなに温かい人やないよ」
優香はため息を一つついた後、涼平とグラスを合わせてから一口ガルフストリュームを飲み、美味しい、と目を細めた。
「優香さんは温かい人ですよ。明日菜さんに嫌がらせされるの分かってるのに、由奈のことかばってくれて。本当に感謝してます」
「由奈ちゃんって、可愛いよね。涼平くんが世話焼いてあげたくなるの分かるわあ。でもね、私は由奈ちゃんをかばうつもりだけで明日菜さんに意見した訳やないのよ」
優香は涼平の言葉に軽く手を振ると、遠い目をしながら、もう二口、三口、カクテルを飲む。
「私ね、嫌やったの。明日菜さんに言いなりになってる自分が。新地のホステスに憧れて、ネットで募集見てドルチェに入ったんやけど、他のホステスさんみたいに全然同伴できなくて…そんな中、優しくしてくれたのが明日菜さんやったの。一緒にアフター誘ってくれたり…でもそれは福田に女をあてがうためやった…あ、福田っていうのは前嶋さんの部下の、ほら、あの小太りの…分かるでしょ?」
「はい、分かります」
前嶋社長はいつも二人で来店するが、いつも一緒に来るもう一人の部下の名前が福田というらしい。
「福田はああ見えても前嶋さんの会社では優秀なセールスマンなのよ。前嶋さんの会社って何やってるか知ってる?」
「いや、それは知りません」
「そう…中古車の販売会社なのよ。扱ってるのは高級外車が多くて、一見羽振りがよく見えるけど、ほとんどの車は破産した人が借金のカタに取られた車を、知り合いの金融会社から流してもらってるらしいの」
金融と車…前に神崎とナイトクラッシュに飲みに行ったとき、彼が前嶋社長の懐事情に詳しかったことが、涼平の頭の中で漠然と繋がる。優香はガルフストリュームを飲み干し、おかわりをすると、これは誰にも内緒やからね、そう前置きし、大胆な告白をした。
「私ね、明日菜さんのためやと思って福田と寝たわ。同伴もらうためやないのよ。初めはよくしてくれる明日菜さんの力になれればって思ってたの」
それは涼平の胸を痛める内容だったが、そんな話を仕出すのは優香がすでに酔っ払っているからかもしれなかった。
由奈がアフターを約束した客の無理やりホステスをホテルに連れ込むという悪評を聞き、桂木部長と言い合っていると、いきなり後ろから由奈に声をかけられ、涼平は驚きの声を上げる。
「ダメホステスの当たりから」
由奈が言ったのは結構話の核心的な当たりで、涼平はまずいことを聞かれてしまったと顔を歪めた。そんな涼平に由奈は、
「大丈夫よ」
とにっこり微笑んだ。
「アフター行って由奈ちゃんのこと売り出してくるから。うちが同伴取らないと、あんたたちもスカウトで勝てないんでしょ?」
「え?何でそんなことを知ってるん?」
そう聞くと、由奈はそっちのおっちゃんに聞いたと桂木を指差す。涼平が睨むと、彼は、
「あ、そやそや。やらなあかんこと思い出した」
と、そそくさとホールに戻っていった。
(禿げキツネ!そんなにしてスカウトレース勝ちたいんか!)
「ほんまに大丈夫か?」
涼平が由奈の顔を心配そうに覗き込んで聞くと、
「カラオケでね、アニソン合戦するの。由奈が勝ったら一万円もらえるねん」
と、にんまりとした笑顔でピースサインを作った。
(結局金かい…金がかかったら何言ってもあかんやろな…)
本人が乗り気なのなら止めても聞かないだろうと、車にはうまいこと言って乗り込まないこと、何かあったらすぐに電話すること、無事終わったら連絡すること、などの注意事項を伝え、由奈をアフターに見送った。
「うん、わかったあ」
相変わらずマイペースな由奈に一抹の不安を覚え、涼平は店の閉店業務が終わっても今日はずっと新地で待機していようと心に決めるのだった。
店が終わり、玄関の片付けをしていると、最後まで残っていた優香が玄関の階段を上がってきた。優香は結局、明日菜に干され、一度も前嶋社長の席に着いていないようだった。明日菜は早速、前嶋社長のアフターに樹里を誘っていた。
「あの、きのう由奈のことかばってもらったばっかりに…嫌な思いさせてすみません」
優香への申し訳なさに、涼平は階段を上がった彼女に声をかける。
「あら、気にしてくれてるの?」
優香は少し酔い気味の目を細めて涼平を見ると、
「悪いと思ってくれてるんなら、一杯付き合ってもらっちゃおっかな?」
といたずらっぽく言った。
「いいですよ。お詫びに俺が奢ります」
ちょうど由奈から連絡あるまで新地にいるつもりだったこともあり、涼平はシャレードに優香を連れて行くことにした。
「お、さっそくこんなべっぴんさんを連れて来てくれるなんて、涼平くんも隅に置けないねえ」
マスターは満席近い店内のちょうど二席空いているところに涼平たちを案内しながら、そう冷やかした。
「あら、べっぴんさんなんて言ってもらえて嬉しいわあ」
優香はそう照れながら言うと、涼平に自分と名前で呼んでいいかを確認し、
「涼平くんの行き付けの店かな?私、ナイトの騒がしいとこしか連れてってもらったことないから、こんな落ち着いたバーに来れて嬉しいな」
と目を細めて微笑んだ。
「マスター、前はナイトクラッシュで働いてたんよ」
「あら、マスターみたいな男前いてたら、私ももっとアフターを楽しめたのになあ」
涼平は前にナイトクラッシュで優香たちと会ったのを思い出しそう言ったのだったが、優香の言葉に、やはり彼女はあの場を楽しんでいなかったのだと分かり、今自分の横で嬉しそうにしてくれる姿に、あからさまに干した明日菜への留意が少し下がった。
「男前やなんて、べっぴんさんは口も上手いから怖いねえ」
そこへオーダーを取りにきたマスターが口を挟む。
「マスターもべっぴんさんやなんて口が上手いんやから。元ナイトのキャストさんやからそんなに口がうまいんでしょ?怖い怖い」
「あれ、お互い怖がってたら世話ないねえ」
あははは、と二人は笑い合い、
「あの、そろそろ注文いいですか?」
と涼平。
「おお、悪い悪い。べっぴんさんに男前言われてつい浮かれてしまったわ」
「あら、また男前に嬉しいこと言ってもらっちゃった…」
「はいはい、切りがないし…。マスターは男前やし、優香さんはべっぴんさんですよ。で、俺はビールが飲みたい普通の若者です」
「あら、涼平くんも男前よ」
「あ、ありがとうございます。何でも好きなん飲んで下さいねえ」
「おー、シャンパンでもいっちゃう?」
とマスター。今度は三人で笑う。
「じゃあ、私はガルフストリューム飲もうかな?マスター作れる?」
「お、なかなかおしゃれなチョイスやね。作れますよ」
マスターは頷くと、シェイカーにリキュールやジュースを入れ、優香のオーダーの品を作り出した。
「ガルフストリュームってどんな意味なんで すか?」
「確かメキシコ湾流のことやったと思うけど…実は私が初めて飲んだカクテルでね、今でも大好きなの」
優香は落ち着いた声で涼平にそう説明すると、マスターがシェイクする姿を見て、
「きゃあ~かっこいい」
と黄色い歓声をあげた。
「マスター、ひとり、常連客ゲットやね」
「お、そうなったら嬉しいねえ」
マスターはそう言いながら、優香の前に澄んだブルーのカクテルを、そして涼平の前に生ビールを置いた。
「メキシコ湾流…暖流としてその流れる地域を温かく保つ海流ですね。温かい雰囲気の優香さんにぴったりですね」
「わあ~マスター、嬉しいこと言ってくれるのね。常連になるなる!でもね、私、そんなに温かい人やないよ」
優香はため息を一つついた後、涼平とグラスを合わせてから一口ガルフストリュームを飲み、美味しい、と目を細めた。
「優香さんは温かい人ですよ。明日菜さんに嫌がらせされるの分かってるのに、由奈のことかばってくれて。本当に感謝してます」
「由奈ちゃんって、可愛いよね。涼平くんが世話焼いてあげたくなるの分かるわあ。でもね、私は由奈ちゃんをかばうつもりだけで明日菜さんに意見した訳やないのよ」
優香は涼平の言葉に軽く手を振ると、遠い目をしながら、もう二口、三口、カクテルを飲む。
「私ね、嫌やったの。明日菜さんに言いなりになってる自分が。新地のホステスに憧れて、ネットで募集見てドルチェに入ったんやけど、他のホステスさんみたいに全然同伴できなくて…そんな中、優しくしてくれたのが明日菜さんやったの。一緒にアフター誘ってくれたり…でもそれは福田に女をあてがうためやった…あ、福田っていうのは前嶋さんの部下の、ほら、あの小太りの…分かるでしょ?」
「はい、分かります」
前嶋社長はいつも二人で来店するが、いつも一緒に来るもう一人の部下の名前が福田というらしい。
「福田はああ見えても前嶋さんの会社では優秀なセールスマンなのよ。前嶋さんの会社って何やってるか知ってる?」
「いや、それは知りません」
「そう…中古車の販売会社なのよ。扱ってるのは高級外車が多くて、一見羽振りがよく見えるけど、ほとんどの車は破産した人が借金のカタに取られた車を、知り合いの金融会社から流してもらってるらしいの」
金融と車…前に神崎とナイトクラッシュに飲みに行ったとき、彼が前嶋社長の懐事情に詳しかったことが、涼平の頭の中で漠然と繋がる。優香はガルフストリュームを飲み干し、おかわりをすると、これは誰にも内緒やからね、そう前置きし、大胆な告白をした。
「私ね、明日菜さんのためやと思って福田と寝たわ。同伴もらうためやないのよ。初めはよくしてくれる明日菜さんの力になれればって思ってたの」
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