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第1部 高級クラブのお仕事
今、どこにいる?
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「俺、実は知ってます。宮本さんが萌未と一緒に住んでいること…」
(さて、どう出る?)
直球の質問に、宮本がどう出るか息を飲みながら伺う。
「え…?」
宮本は一瞬眉を上げ、グラスへの視線を涼平の顔に注いだ。まるで瞳の奥を探るように、しばらく涼平を見つめる。そして嘆息し、
「そっか…」
と肩の力を抜くと、前屈みの姿勢からドッサリとソファの背にもたれ掛かる。
「君は…知らないんだね…」
そして力なくそう呟いた。
(え!?俺、知ってるってちゃんと言ったよな?)
あまりに予想外の反応に、涼平の顔からも力が抜ける。間の抜けた顔になってしまった涼平に、宮本が中空に浮いた視線を戻す。
「君が最後に萌未としゃべったのはいつかな?」
それはお初天神から帰った朝。涼平は彼女とそれ以来話していなかった。
「十日くらい前だったと思います」
それを聞くと宮本は、はははと力なく笑い、
「そうか…君は何にも知らないんだ…」
とまた繰り返した。
「あ、あの、俺が何を知らないって言うんですか?」
この不思議なやり取りに、涼平は完全にこの後投げようと用意していた球をすっぽぬけさせた。
「いや、それは、僕からは言うことは出来ないが…」
宮本は、そんな前置きをし、
「僕と萌未は一緒に住んではいないよ」
ときっぱりと言った。
(あなたは、萌未のことを、どう思っているのですか?)
(あなたは、相手がホステスだと、馬鹿にしてるのではないですか?)
それが涼平の用意していた言葉で、それを言ったのを皮切りに宮本のことを詰めようと思ったいたのだったが、その涼平の意気込みは完全に削がれてしまった。
「え!?じゃあ、萌未はどこにいるんですか?」
そう聞いた自分の声はいささか間が抜けていると思った。
(まさか、おちょくられていないよな…)
宮本はその質問に、わははは、と笑い、
「それは僕も知りたいなあ。僕は君と一緒にいるものとばかり思っていたよ」
と、首を振り、口をへの字に曲げて見せた。彼のその表情やしぐさは二枚目の俳優然としていたが、嘘っぽさは感じられなかった。
今度は逆に、宮本が視線を鋭くする。
「じゃあ、僕も聞くけど、涼平くんは萌未のこと、どう思ってるんだい?」
それは涼平が用意していた言葉だった。逆に聞かれ、一瞬戸惑う。
「た、大切に思っています」
「それは、友達として?それとも、それ以上の感情がある?」
(あれ?俺、攻められてる?)
形成が完全に逆転し、涼平はそれ以上どう答えていいのか、言葉に詰まった。すると宮本は表情を真剣にし、
「こんなこと、僕が言うべきじゃないのかもしれないが、もし彼女が君を頼ってきたら、しっかりと受け止めてあげるんだよ」
と言って何かに踏ん切りがついたというように、グラスに残った琥珀色の液をグイッと空けた。
「え?いや、待って下さい。俺は、萌未は宮本さんを好きやと思いますが…」
その言葉に宮本は顔を曇らせる。
「君に会うのは、少し、早かったのかもしれないね」
宮本は涼平越しにカウンターを見るとマスターに向かって指を交差させて締めの合図をし、マスターが伝票を目を走らせてから片手をパーにして見せると、宮本は手早くコートとカバンを持って立つ。そしてカウンター前で財布から札を一枚取ってマスターに渡し、ドアベルをチャリンと鳴らした。
「ちょ、待って下さい!俺には何が何だか…」
涼平は追いすがるように宮本の後を追う。ドアを潜ると宮本は振り向き、涼平の肩にそっと手を乗せた。
「君が何も知らないのなら、僕が言うわけにはいかないんや。僕が言うと、意味がなくなってしまう」
言って店から本通りに向き、歩きかけたと思うともう一度涼平に向き、
「僕にこんなこと言う資格があるのかどうか分からないが、どうか、彼女をよろしくお願いします」
と言って頭を下げた。涼平はどう反応していいか分からず、棒立ちになっていた。顔を上げた宮本は一汗かいた後のラガーマンのようなスッキリとした笑顔を見せ、本通りを四ツ橋方向に足早に去って行った。涼平はその後ろ姿を見送り、そのまま迷子になったように立ち尽くしていた。
取り敢えず、萌未の声が聞きたかった。今自分を迷路から救えるのは彼女しかいないと思った。
萌未に電話をしてみるが、出てもらえない。
仕方なく、メールする。
『今、どこにいる?
もう2週間も逢ってないので、逢いたいです。
約束した遊園地、いつにする?』
本当に萌未が宮本さんと暮らしていないのならば、一体今どこにいる?
そして、俺は一体、萌未にとって、どの位置にいる?
文字にできなかった心の声とともに送信するが、涼平の携帯に萌未からの救いの手が入ることはなかった。
それから、一人の部屋に帰る気になれず、涼平は久し振りにシャレードに寄った。
店内は相変わらず混んでいたが、誰かがこちらに手招きするのが見える。目を凝らすと、そこに優香がいた。
何とか空いていた優香の隣に座ると、宮本を真似たようにバーボンのロックを頼んだ。物憂げに琥珀色の液を見つめる彼の顔が頭の中から離れずに残っていた。
乾杯すると、優香は涼平の顔を見つめてくる。
「大丈夫?何か、すごく疲れてるみたいよ」
優香が切れ長の目を細めると、人一倍優しい顔になる。その顔を見ただけで、少し気が和らいだ。
「優香ちゃんなあ、あれからちょくちょく来てくれてるんやで。涼平くんにお礼言わなあかんなあと思っててん。しばらく来なかったけど、忙しかった?」
「はあ…ちょっと金欠でした」
「あらあ、じゃあ、この前奢ってもらったから、私が今日、奢ってあげるわね」
「よっしゃ!俺もその一杯はサービスにしとくよ」
二人の優しい言葉に、涙が出そうになる。そんなマスターに、取り敢えず聞きたいことを聞く。
「ねえ、マスター、萌未は最近、来てる?」
「う~ん、そうやねえ…2週間くらい前かなあ?なっちゃんと一緒に来てもらってから、来てないかな?」
(この前…俺の仕事が終わるのを待っていた時のことやな)
思案顔の涼平の顔を優香が覗き込む。
「ん?だれかな?涼平くんの、彼女?」
「いえ、大学の同級生です」
同級生………言ってニヒルに口角を上げる。
(涼平くんは萌未のこと、どう思ってるんだい?)
大切に思っている、それ以上のことは言えなかった。そのことが胸を締め付ける。
(彼女をよろしくお願いします)
なぜ?宮本にお願いされないといけないのか?
宮本は婚約し、萌未と別れた。だから俺に押し付けようというのか?
萌未の気持ちは?
萌未には宮本に未練がないのか?
「じゃあ、彼を殺して」
鮮明に思い起こせるその時の萌未の姿が涼平の頭の中で電光を発して繋がる。
涼平は顔をしかめ、手元のロックをぐっと飲んだ。
「あらあ~やけ酒モードね」
優香はそう言うと、
「私でよかったら、話して聞かせて」
と言って微笑んだ。
「優香さんはこの前、福田さんが好きになったって言ってはりましたよね?」
「うん、そうよ」
「じゃあ、もし、福田さんに別の好きな女の人が出来たら、どうします?」
「ええ!?」
優香は涼平の例え話に必要以上に驚くと、
「何で知ってるの?」
と目を丸めた。
(あら?何か今日は予測したように話が進まない日やなあ…)
「え?何で知ってるって、ただの例え話ですよ。福田さん、浮気してはるんですか?」
「あら、そうよね。うん…実はそうなの。彼ね、社長のポストに就いてから、ドルチェだけやなくて、あっちこっちのクラブを飲み歩くようになって…私以外に好きな人も出来たみたい」
今度は優香がカクテルをグイッと飲む。
「それは…寂しいですね。そういうときって、寂しさを紛らすために、他の男の人に目がいったりします?」
萌未が自分と一緒にいるのは、宮本との寂しさを紛らすためではないのか…優香への質問の裏にはそんなやり切れない思いがあった。
「あら…」
優香はその質問に眉を上げ、しばらく涼平を見つめると、
「そういえば、誰かが、涼平くんが私のこと好きって言ってるって…それ、本当?」
と言ってにっこり笑った。
ゲホッ
ウイスキーが逆流し、鼻から出そうになってむせた。
(そ…そういえば俺、そんなこと言ったっけ。誰やねん、わざわざ本人にそんなこと教えるやつは…)
優香は、あらあら、と涼平の背中を擦る。
「でもねえ、涼平くんには残念なお知らせやけど、私、付き合うんやったらマスターがいいかな?涼平くんは弟って感じ。ねぇマスター、私がフリーになったら付き合ってくれる?」
隣のお客さんとしゃべっていたマスターがそれを聞き、
「ほんまに?優香ちゃんみたいなべっぴんさんは来るもの拒まずやで!」
と笑った。思いもよらぬ所で振られる形になった涼平であった。
(さて、どう出る?)
直球の質問に、宮本がどう出るか息を飲みながら伺う。
「え…?」
宮本は一瞬眉を上げ、グラスへの視線を涼平の顔に注いだ。まるで瞳の奥を探るように、しばらく涼平を見つめる。そして嘆息し、
「そっか…」
と肩の力を抜くと、前屈みの姿勢からドッサリとソファの背にもたれ掛かる。
「君は…知らないんだね…」
そして力なくそう呟いた。
(え!?俺、知ってるってちゃんと言ったよな?)
あまりに予想外の反応に、涼平の顔からも力が抜ける。間の抜けた顔になってしまった涼平に、宮本が中空に浮いた視線を戻す。
「君が最後に萌未としゃべったのはいつかな?」
それはお初天神から帰った朝。涼平は彼女とそれ以来話していなかった。
「十日くらい前だったと思います」
それを聞くと宮本は、はははと力なく笑い、
「そうか…君は何にも知らないんだ…」
とまた繰り返した。
「あ、あの、俺が何を知らないって言うんですか?」
この不思議なやり取りに、涼平は完全にこの後投げようと用意していた球をすっぽぬけさせた。
「いや、それは、僕からは言うことは出来ないが…」
宮本は、そんな前置きをし、
「僕と萌未は一緒に住んではいないよ」
ときっぱりと言った。
(あなたは、萌未のことを、どう思っているのですか?)
(あなたは、相手がホステスだと、馬鹿にしてるのではないですか?)
それが涼平の用意していた言葉で、それを言ったのを皮切りに宮本のことを詰めようと思ったいたのだったが、その涼平の意気込みは完全に削がれてしまった。
「え!?じゃあ、萌未はどこにいるんですか?」
そう聞いた自分の声はいささか間が抜けていると思った。
(まさか、おちょくられていないよな…)
宮本はその質問に、わははは、と笑い、
「それは僕も知りたいなあ。僕は君と一緒にいるものとばかり思っていたよ」
と、首を振り、口をへの字に曲げて見せた。彼のその表情やしぐさは二枚目の俳優然としていたが、嘘っぽさは感じられなかった。
今度は逆に、宮本が視線を鋭くする。
「じゃあ、僕も聞くけど、涼平くんは萌未のこと、どう思ってるんだい?」
それは涼平が用意していた言葉だった。逆に聞かれ、一瞬戸惑う。
「た、大切に思っています」
「それは、友達として?それとも、それ以上の感情がある?」
(あれ?俺、攻められてる?)
形成が完全に逆転し、涼平はそれ以上どう答えていいのか、言葉に詰まった。すると宮本は表情を真剣にし、
「こんなこと、僕が言うべきじゃないのかもしれないが、もし彼女が君を頼ってきたら、しっかりと受け止めてあげるんだよ」
と言って何かに踏ん切りがついたというように、グラスに残った琥珀色の液をグイッと空けた。
「え?いや、待って下さい。俺は、萌未は宮本さんを好きやと思いますが…」
その言葉に宮本は顔を曇らせる。
「君に会うのは、少し、早かったのかもしれないね」
宮本は涼平越しにカウンターを見るとマスターに向かって指を交差させて締めの合図をし、マスターが伝票を目を走らせてから片手をパーにして見せると、宮本は手早くコートとカバンを持って立つ。そしてカウンター前で財布から札を一枚取ってマスターに渡し、ドアベルをチャリンと鳴らした。
「ちょ、待って下さい!俺には何が何だか…」
涼平は追いすがるように宮本の後を追う。ドアを潜ると宮本は振り向き、涼平の肩にそっと手を乗せた。
「君が何も知らないのなら、僕が言うわけにはいかないんや。僕が言うと、意味がなくなってしまう」
言って店から本通りに向き、歩きかけたと思うともう一度涼平に向き、
「僕にこんなこと言う資格があるのかどうか分からないが、どうか、彼女をよろしくお願いします」
と言って頭を下げた。涼平はどう反応していいか分からず、棒立ちになっていた。顔を上げた宮本は一汗かいた後のラガーマンのようなスッキリとした笑顔を見せ、本通りを四ツ橋方向に足早に去って行った。涼平はその後ろ姿を見送り、そのまま迷子になったように立ち尽くしていた。
取り敢えず、萌未の声が聞きたかった。今自分を迷路から救えるのは彼女しかいないと思った。
萌未に電話をしてみるが、出てもらえない。
仕方なく、メールする。
『今、どこにいる?
もう2週間も逢ってないので、逢いたいです。
約束した遊園地、いつにする?』
本当に萌未が宮本さんと暮らしていないのならば、一体今どこにいる?
そして、俺は一体、萌未にとって、どの位置にいる?
文字にできなかった心の声とともに送信するが、涼平の携帯に萌未からの救いの手が入ることはなかった。
それから、一人の部屋に帰る気になれず、涼平は久し振りにシャレードに寄った。
店内は相変わらず混んでいたが、誰かがこちらに手招きするのが見える。目を凝らすと、そこに優香がいた。
何とか空いていた優香の隣に座ると、宮本を真似たようにバーボンのロックを頼んだ。物憂げに琥珀色の液を見つめる彼の顔が頭の中から離れずに残っていた。
乾杯すると、優香は涼平の顔を見つめてくる。
「大丈夫?何か、すごく疲れてるみたいよ」
優香が切れ長の目を細めると、人一倍優しい顔になる。その顔を見ただけで、少し気が和らいだ。
「優香ちゃんなあ、あれからちょくちょく来てくれてるんやで。涼平くんにお礼言わなあかんなあと思っててん。しばらく来なかったけど、忙しかった?」
「はあ…ちょっと金欠でした」
「あらあ、じゃあ、この前奢ってもらったから、私が今日、奢ってあげるわね」
「よっしゃ!俺もその一杯はサービスにしとくよ」
二人の優しい言葉に、涙が出そうになる。そんなマスターに、取り敢えず聞きたいことを聞く。
「ねえ、マスター、萌未は最近、来てる?」
「う~ん、そうやねえ…2週間くらい前かなあ?なっちゃんと一緒に来てもらってから、来てないかな?」
(この前…俺の仕事が終わるのを待っていた時のことやな)
思案顔の涼平の顔を優香が覗き込む。
「ん?だれかな?涼平くんの、彼女?」
「いえ、大学の同級生です」
同級生………言ってニヒルに口角を上げる。
(涼平くんは萌未のこと、どう思ってるんだい?)
大切に思っている、それ以上のことは言えなかった。そのことが胸を締め付ける。
(彼女をよろしくお願いします)
なぜ?宮本にお願いされないといけないのか?
宮本は婚約し、萌未と別れた。だから俺に押し付けようというのか?
萌未の気持ちは?
萌未には宮本に未練がないのか?
「じゃあ、彼を殺して」
鮮明に思い起こせるその時の萌未の姿が涼平の頭の中で電光を発して繋がる。
涼平は顔をしかめ、手元のロックをぐっと飲んだ。
「あらあ~やけ酒モードね」
優香はそう言うと、
「私でよかったら、話して聞かせて」
と言って微笑んだ。
「優香さんはこの前、福田さんが好きになったって言ってはりましたよね?」
「うん、そうよ」
「じゃあ、もし、福田さんに別の好きな女の人が出来たら、どうします?」
「ええ!?」
優香は涼平の例え話に必要以上に驚くと、
「何で知ってるの?」
と目を丸めた。
(あら?何か今日は予測したように話が進まない日やなあ…)
「え?何で知ってるって、ただの例え話ですよ。福田さん、浮気してはるんですか?」
「あら、そうよね。うん…実はそうなの。彼ね、社長のポストに就いてから、ドルチェだけやなくて、あっちこっちのクラブを飲み歩くようになって…私以外に好きな人も出来たみたい」
今度は優香がカクテルをグイッと飲む。
「それは…寂しいですね。そういうときって、寂しさを紛らすために、他の男の人に目がいったりします?」
萌未が自分と一緒にいるのは、宮本との寂しさを紛らすためではないのか…優香への質問の裏にはそんなやり切れない思いがあった。
「あら…」
優香はその質問に眉を上げ、しばらく涼平を見つめると、
「そういえば、誰かが、涼平くんが私のこと好きって言ってるって…それ、本当?」
と言ってにっこり笑った。
ゲホッ
ウイスキーが逆流し、鼻から出そうになってむせた。
(そ…そういえば俺、そんなこと言ったっけ。誰やねん、わざわざ本人にそんなこと教えるやつは…)
優香は、あらあら、と涼平の背中を擦る。
「でもねえ、涼平くんには残念なお知らせやけど、私、付き合うんやったらマスターがいいかな?涼平くんは弟って感じ。ねぇマスター、私がフリーになったら付き合ってくれる?」
隣のお客さんとしゃべっていたマスターがそれを聞き、
「ほんまに?優香ちゃんみたいなべっぴんさんは来るもの拒まずやで!」
と笑った。思いもよらぬ所で振られる形になった涼平であった。
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