112 / 208
第2部 萌未の手記
冷酷な豚
しおりを挟む
藤原との初顔合わせは我ながらうまくいったと思う。次のアプローチをどうしようかと考える間もなく、藤原はまた店を訪れた。だがその時は宮本を連れていた。
藤原が案内された四人がけのボックスにはメインテーブルの横に小さな補助テーブルが置かれ、そこにはすでにいくつかの酒が置いてあったが、ウエイターたちがそれらを一旦引き上げると、それぞれ仰々しい箱に入った新しい物を次々と掲げて持ってきた。
「ありがとうございます!」
ウエイターたちはいちいちその酒を頭の前に持ち上げて礼を言うと、箱から出して再び補助テーブルに並べた。
ドーナツ型に真ん中がくぼんだボトルの上には綺麗なガラス細工の栓がしてある、フランスの皇帝の名を冠したブランデー。
『響30年』と達筆な筆文字で書かれた、どっしりとした円柱形を美しくカットしたガラスのボトルのウイスキー。
大理石と思われるグレーのつるつるした瓶に、同じく大理石の柄杓のついた『甕雫』という名の焼酎の最上級の一品。
どれもが最高級酒と疑いのない仕様。
すごーい!
宮本の隣に着いたつばさという若名では人気のヘルプが、お世辞とは思えない感嘆の声を上げた。
「ありがとうございます。でも、まだ前のお酒残ってたのに、もったいない」
前回まだかなり残っていた酒を一新させたことに怪訝な顔で問うと、
「酒はな、新しいのが美味いんや。女と一緒や。なあ、宮本」
と藤原は脂ぎった頬を綻ばせる。
「はあ…でも社長、今日はなかなか奮発しましたね」
「アホ言え。こういうのはな、縁起もんや。あんな験の悪い女が口座の時の酒なんか飲めるかい。さあ、どれでも好きなん飲みや」
前回は亡くなって間もなかったから遠慮したのか……
黒田店長はあたしの小計が上がることを喜んでいたが、あたしはそんなことで喜ぶ気にはなれなかった。
験の悪い女……
そして、綺羅ママのことをそう言って切り捨てる藤原はあたしの中でただの豚から冷酷な豚へと昇格していた。
藤原の話はだいたいが何かの自慢話で、すごいですね、とか、ホントですか、とか大げさに感嘆していれば場は形になった。だがあたしとしては何とかもっと懐深く切り込んで行きたい所なのだが、時折向けられる斜め向かいからの宮本のあたしを訝しむような視線が邪魔をしていた。
この日藤原が来店したのは店の後半で、12時を過ぎるとアフターに行こうと誘う。何か取っ掛かりが掴めるかともちろんオッケーしたが、その日はさらなる邪魔が入ることとなった。
あたしは宮本封じになるかと思い、席に着いていたつばさも誘っていた。四人で連れ立って向かった先はナイトクラッシュだった。
一体新地にナイトの店がいくつあるのか知らないが、何かと言えばここに来ている気がする。藤原のような年配の客もアフターで使うのが意外だったが、よく考えればナイクラは綺羅ママの御用達でもあったのだ、別段偶然でもなかったのかもしれない。
店に着くと、小太りキャストのマイケルが相変わらずロック調の曲がうるさく鳴り響く店内を席まで案内した。マイケルはあたしに気づくと、
「お、これは萌未さん」
と、若干決まり悪そうにペコリと頭を下げた。マイケルはあたしが百合子ママに綺羅ママの悪行を申告した時に綺羅ママに告げ口をしたやつで、綺羅ママがいなくなると手の平を返したようにあたしにヘコヘコするのだった。
案内された店のど真ん中の一番広いボックスには、すでに何人かのホステスが座っていて、あたしたちが来たのが分かると全員総立ちになり、
「フジケンさーん、待ってましたあ!」
とにこやかに招き入れる。きっと若名に来る前に藤原が寄っていた店のホステスたちなのだろう、その中にこの前の同伴時にお迎えに来ていたマリアの姿を認め、席に陣取っていた彼女たちがドルチェの面々なのだと察しがついた。
藤原は席の中心に誘導され、その横には豊満な胸を露わにしたドレスワンピースのマリアがぴったりと寄り添って座った。反対側には一際顔の大きな年配のホステスがどっかりと座り、完全に両横をブロックされる。
宮本はコの字型のソファの一方の端に腰を下ろし、横にはまるで前もって決まっていたようにギャル風の若いホステスが寄り添った。あたしとつばさは仕方なく、もう一方の端に並んで腰掛けた。つばさが鋭い目でマリアを睨んでいたのが印象的だった。
「あーら、べっぴんさん連れて!どちらのお店の?」
一際顔の大きなホステスが、まるで今気付いたようにあたしに向いて声をかける。大造りの顔に似合った威圧感のある声だった。
「あ、クラブ若名の萌未といいます」
「あー若名の。てことは、あの?」
顔でかホステスは藤原を見る。
「ああ、そうや。だいぶ噂になったそうやないか」
意味ありげに交わされた会話を聞いて、綺羅ママの事件のことを言っているのだと悟った。あの日以来、新地の中を歩くとあたしに呼び掛けてくる黒服が増えた。新地はチロリン村という。きっとあること無いこと噂されてるんだろうなと思っていたが、こんな所でも……
「そうですかいな、あんたが」
顔でかホステスはまじまじとあたしを見つめ、
「ドルチェの貴代ママです。よろしゅう」
と、名刺を渡してきた。クラブ・ドルチェ…新地で一、ニを争う大箱の店だとは客から聞いて知っていたが、目の前のママだと名乗ったホステスがきっと藤原の口座なのだろう。今後何かの役に立つかもと思いあたしも名刺を交換した。
貴代ママは次にあたしの隣りに目を走らせ、あら、と声を上げる。そして、
「つばさちゃんやないの、お久しぶり」
と大作りの眉を上げて驚いたように言った。つばさはどうも、とペコリと頭を下げ、あたしに顔を寄せて、
「帰っていいですか?」
と小声で聞いた。後になって知ったことだが、つばさは若名の前にドルチェで働いていたらしい。なのでこの場のホステスたちとは顔見知りなはずだったが、ずっと居心地悪そうにしているつばさに無理強いも出来ず、どうせ宮本の隣りにはドルチェのホステスが陣取っているのでこちらで気を引く必要もなく、彼女には帰ってもいいよと答えた。
あたしの了承を得てさっさと店を後にするつばさを見送って席に戻ると、
「若名の有名人さーん、握手してくださ~い!握手~!」
と、宮本の隣りのギャル風ホステスが手を差し伸べてきた。そしてわざわざ席を立ってきたギャル女とあたしは握手した。ギャル女はみくと名乗り、最初からかわれているのかと思ったが、ブンブンと握った手を大きく振って嬉しそうにしている顔に嫌味なものは感じ取れなかった。
宮本はというと、若名にいる時からチロチロこちらに目線を寄せては何か言いたそうな仕草をしていたが、藤原の手前、大人しく場の雰囲気に任せていた。そんな宮本に、
「ねぇ、ミヤモー、踊ろ!」
と、ギャル女みくが手を引っ張って店の真ん前のステージに上がらせる。カラオケで流行りのノリの良いKポップがかかり、マイケルが歌うのに合わせてみくが腰を必要以上に振って踊りまくり、宮本も、迷惑そうにしながらも何とかそれに合わせていた。
「ええぞええぞー!」
藤原の席にはドンペリがおろされ、シャンパングラスを片手に藤原も喜んでいる。
ふん、なーにがミヤモーよ!
あたしはそんな藤原を遠巻きに見ながら、グイッとシャンパンを煽る。
藤原横のおっぱい女…
あんなに形良く盛り上がった胸を惜しげも無く出して藤原の肩にしなだれかかって…藤原も満更でもない顔でマリアの肩を抱いている。
あたしが近づこうにも、反対側にどっかり座る貴代ママ。
何て迫力あるんだろう…?
うちにも雅子ママという貫禄のあるママがいるけど、こんなのに比べたら大人しいもんだ。
あたしは、場の雰囲気に完全に飲まれてしまっていた。
あたしは誰も注いでくらないシャンパングラスに注ぎ足そうとドンペリを持つ。
アウェイだ。
ここは、完全に、アウェイだ。
コの字型のボックスの真ん中のテーブルを挟んでその向かいにスツールが2つ置かれていて、その一つに座っていた真っ黒なロングワンピースを着たホステスがあたしの持ったドンペリを奪って注いでくれる。
「あ、あの…」
あたしが話しかけると、
「ハルキ」
と言った。何だろ、名前?
「ええと…」
彼女に顔を傾げると、
「春夏秋冬の春に、イツキの樹」
と言葉を足す。あ、春樹ね。て、字じゃなくて…
あたしが困惑顔でいると、さらに、
「あっちのおっぱい星人がマリア、あっちの軽そうなのが、みく」
と教えてくれた。わーい、ありがとう。じゃなくて、ていうことは…
「あの、あなたもドルチェの?」
「そう」
春樹と名乗ったその女をよく見ると、他の二人よりは影が薄かったが、こっちも鼻梁の通った整った顔立ちをしている。 あんまりひっそりと佇んでいるのでナイトクラッシュのキャストかと思ったが、風貌をよく見ると確かに高級クラブのホステスらしい美人さんだ。それにしても、ドルチェのホステスたちはなんて個性豊かな面々なんだろう……
若名のホステスたちも美人が多いと思ってたけど、このドルチェの子たちみたいに群を抜いた派手さはない。香里奈でさえも、あのマリアとかいうホステスと並んだら霞んでしまうかもしれない。
あたしがぼんやりとフジケンとマリアのツーショットを眺めていると、
「あなた、死相が出てる」
と春樹が言った。
藤原が案内された四人がけのボックスにはメインテーブルの横に小さな補助テーブルが置かれ、そこにはすでにいくつかの酒が置いてあったが、ウエイターたちがそれらを一旦引き上げると、それぞれ仰々しい箱に入った新しい物を次々と掲げて持ってきた。
「ありがとうございます!」
ウエイターたちはいちいちその酒を頭の前に持ち上げて礼を言うと、箱から出して再び補助テーブルに並べた。
ドーナツ型に真ん中がくぼんだボトルの上には綺麗なガラス細工の栓がしてある、フランスの皇帝の名を冠したブランデー。
『響30年』と達筆な筆文字で書かれた、どっしりとした円柱形を美しくカットしたガラスのボトルのウイスキー。
大理石と思われるグレーのつるつるした瓶に、同じく大理石の柄杓のついた『甕雫』という名の焼酎の最上級の一品。
どれもが最高級酒と疑いのない仕様。
すごーい!
宮本の隣に着いたつばさという若名では人気のヘルプが、お世辞とは思えない感嘆の声を上げた。
「ありがとうございます。でも、まだ前のお酒残ってたのに、もったいない」
前回まだかなり残っていた酒を一新させたことに怪訝な顔で問うと、
「酒はな、新しいのが美味いんや。女と一緒や。なあ、宮本」
と藤原は脂ぎった頬を綻ばせる。
「はあ…でも社長、今日はなかなか奮発しましたね」
「アホ言え。こういうのはな、縁起もんや。あんな験の悪い女が口座の時の酒なんか飲めるかい。さあ、どれでも好きなん飲みや」
前回は亡くなって間もなかったから遠慮したのか……
黒田店長はあたしの小計が上がることを喜んでいたが、あたしはそんなことで喜ぶ気にはなれなかった。
験の悪い女……
そして、綺羅ママのことをそう言って切り捨てる藤原はあたしの中でただの豚から冷酷な豚へと昇格していた。
藤原の話はだいたいが何かの自慢話で、すごいですね、とか、ホントですか、とか大げさに感嘆していれば場は形になった。だがあたしとしては何とかもっと懐深く切り込んで行きたい所なのだが、時折向けられる斜め向かいからの宮本のあたしを訝しむような視線が邪魔をしていた。
この日藤原が来店したのは店の後半で、12時を過ぎるとアフターに行こうと誘う。何か取っ掛かりが掴めるかともちろんオッケーしたが、その日はさらなる邪魔が入ることとなった。
あたしは宮本封じになるかと思い、席に着いていたつばさも誘っていた。四人で連れ立って向かった先はナイトクラッシュだった。
一体新地にナイトの店がいくつあるのか知らないが、何かと言えばここに来ている気がする。藤原のような年配の客もアフターで使うのが意外だったが、よく考えればナイクラは綺羅ママの御用達でもあったのだ、別段偶然でもなかったのかもしれない。
店に着くと、小太りキャストのマイケルが相変わらずロック調の曲がうるさく鳴り響く店内を席まで案内した。マイケルはあたしに気づくと、
「お、これは萌未さん」
と、若干決まり悪そうにペコリと頭を下げた。マイケルはあたしが百合子ママに綺羅ママの悪行を申告した時に綺羅ママに告げ口をしたやつで、綺羅ママがいなくなると手の平を返したようにあたしにヘコヘコするのだった。
案内された店のど真ん中の一番広いボックスには、すでに何人かのホステスが座っていて、あたしたちが来たのが分かると全員総立ちになり、
「フジケンさーん、待ってましたあ!」
とにこやかに招き入れる。きっと若名に来る前に藤原が寄っていた店のホステスたちなのだろう、その中にこの前の同伴時にお迎えに来ていたマリアの姿を認め、席に陣取っていた彼女たちがドルチェの面々なのだと察しがついた。
藤原は席の中心に誘導され、その横には豊満な胸を露わにしたドレスワンピースのマリアがぴったりと寄り添って座った。反対側には一際顔の大きな年配のホステスがどっかりと座り、完全に両横をブロックされる。
宮本はコの字型のソファの一方の端に腰を下ろし、横にはまるで前もって決まっていたようにギャル風の若いホステスが寄り添った。あたしとつばさは仕方なく、もう一方の端に並んで腰掛けた。つばさが鋭い目でマリアを睨んでいたのが印象的だった。
「あーら、べっぴんさん連れて!どちらのお店の?」
一際顔の大きなホステスが、まるで今気付いたようにあたしに向いて声をかける。大造りの顔に似合った威圧感のある声だった。
「あ、クラブ若名の萌未といいます」
「あー若名の。てことは、あの?」
顔でかホステスは藤原を見る。
「ああ、そうや。だいぶ噂になったそうやないか」
意味ありげに交わされた会話を聞いて、綺羅ママの事件のことを言っているのだと悟った。あの日以来、新地の中を歩くとあたしに呼び掛けてくる黒服が増えた。新地はチロリン村という。きっとあること無いこと噂されてるんだろうなと思っていたが、こんな所でも……
「そうですかいな、あんたが」
顔でかホステスはまじまじとあたしを見つめ、
「ドルチェの貴代ママです。よろしゅう」
と、名刺を渡してきた。クラブ・ドルチェ…新地で一、ニを争う大箱の店だとは客から聞いて知っていたが、目の前のママだと名乗ったホステスがきっと藤原の口座なのだろう。今後何かの役に立つかもと思いあたしも名刺を交換した。
貴代ママは次にあたしの隣りに目を走らせ、あら、と声を上げる。そして、
「つばさちゃんやないの、お久しぶり」
と大作りの眉を上げて驚いたように言った。つばさはどうも、とペコリと頭を下げ、あたしに顔を寄せて、
「帰っていいですか?」
と小声で聞いた。後になって知ったことだが、つばさは若名の前にドルチェで働いていたらしい。なのでこの場のホステスたちとは顔見知りなはずだったが、ずっと居心地悪そうにしているつばさに無理強いも出来ず、どうせ宮本の隣りにはドルチェのホステスが陣取っているのでこちらで気を引く必要もなく、彼女には帰ってもいいよと答えた。
あたしの了承を得てさっさと店を後にするつばさを見送って席に戻ると、
「若名の有名人さーん、握手してくださ~い!握手~!」
と、宮本の隣りのギャル風ホステスが手を差し伸べてきた。そしてわざわざ席を立ってきたギャル女とあたしは握手した。ギャル女はみくと名乗り、最初からかわれているのかと思ったが、ブンブンと握った手を大きく振って嬉しそうにしている顔に嫌味なものは感じ取れなかった。
宮本はというと、若名にいる時からチロチロこちらに目線を寄せては何か言いたそうな仕草をしていたが、藤原の手前、大人しく場の雰囲気に任せていた。そんな宮本に、
「ねぇ、ミヤモー、踊ろ!」
と、ギャル女みくが手を引っ張って店の真ん前のステージに上がらせる。カラオケで流行りのノリの良いKポップがかかり、マイケルが歌うのに合わせてみくが腰を必要以上に振って踊りまくり、宮本も、迷惑そうにしながらも何とかそれに合わせていた。
「ええぞええぞー!」
藤原の席にはドンペリがおろされ、シャンパングラスを片手に藤原も喜んでいる。
ふん、なーにがミヤモーよ!
あたしはそんな藤原を遠巻きに見ながら、グイッとシャンパンを煽る。
藤原横のおっぱい女…
あんなに形良く盛り上がった胸を惜しげも無く出して藤原の肩にしなだれかかって…藤原も満更でもない顔でマリアの肩を抱いている。
あたしが近づこうにも、反対側にどっかり座る貴代ママ。
何て迫力あるんだろう…?
うちにも雅子ママという貫禄のあるママがいるけど、こんなのに比べたら大人しいもんだ。
あたしは、場の雰囲気に完全に飲まれてしまっていた。
あたしは誰も注いでくらないシャンパングラスに注ぎ足そうとドンペリを持つ。
アウェイだ。
ここは、完全に、アウェイだ。
コの字型のボックスの真ん中のテーブルを挟んでその向かいにスツールが2つ置かれていて、その一つに座っていた真っ黒なロングワンピースを着たホステスがあたしの持ったドンペリを奪って注いでくれる。
「あ、あの…」
あたしが話しかけると、
「ハルキ」
と言った。何だろ、名前?
「ええと…」
彼女に顔を傾げると、
「春夏秋冬の春に、イツキの樹」
と言葉を足す。あ、春樹ね。て、字じゃなくて…
あたしが困惑顔でいると、さらに、
「あっちのおっぱい星人がマリア、あっちの軽そうなのが、みく」
と教えてくれた。わーい、ありがとう。じゃなくて、ていうことは…
「あの、あなたもドルチェの?」
「そう」
春樹と名乗ったその女をよく見ると、他の二人よりは影が薄かったが、こっちも鼻梁の通った整った顔立ちをしている。 あんまりひっそりと佇んでいるのでナイトクラッシュのキャストかと思ったが、風貌をよく見ると確かに高級クラブのホステスらしい美人さんだ。それにしても、ドルチェのホステスたちはなんて個性豊かな面々なんだろう……
若名のホステスたちも美人が多いと思ってたけど、このドルチェの子たちみたいに群を抜いた派手さはない。香里奈でさえも、あのマリアとかいうホステスと並んだら霞んでしまうかもしれない。
あたしがぼんやりとフジケンとマリアのツーショットを眺めていると、
「あなた、死相が出てる」
と春樹が言った。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】『80年を超越した恋~令和の世で再会した元特攻隊員の自衛官と元女子挺身隊の祖母を持つ女の子のシンクロニシティラブストーリー』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は「恋愛小説」です(笑)。
舞台は令和7年と昭和20年の陸軍航空隊の特攻部隊の宿舎「赤糸旅館」です。
80年の時を経て2つの恋愛を描いていきます。
「特攻隊」という「難しい題材」を扱いますので、かなり真面目に資料集めをして制作しました。
「第20振武隊」という実在する部隊が出てきますが、基本的に事実に基づいた背景を活かした「フィクション」作品と思ってお読みください。
日本を護ってくれた「先人」に尊敬の念をもって書きましたので、ほとんどおふざけは有りません。
過去、一番真面目に書いた作品となりました。
ラストは結構ややこしいので前半からの「フラグ」を拾いながら読んでいただくと楽しんでもらえると思います。
全39チャプターですので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは「よろひこー」!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
追伸
まあ、堅苦しく読んで下さいとは言いませんがいつもと違って、ちょっと気持ちを引き締めて読んでもらいたいです。合掌。
(。-人-。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
