155 / 208
第3部 他殺か心中か
不幸の連鎖
しおりを挟む
大力は思った以上に恐い男だった。フジケン興業はその社名にこそ健吾の名前を冠しているが、ほぼ大力がワンマンで隆盛させたようなものだった。だが大力は表と裏の世界の違いをよくわきまえていた。日本社会はよく建前を重んじる。大力はフジケン興業がゼネコンとして池橋市の代表的な企業に名を連ねるようになる頃には、神代組直参大力会の組長という裏の世界で押しも押されぬ存在となっていた。そんな大力が表立って動くと、住民から反対運動が起こる可能性もある。
大力は自分が裏の世界で君臨する代わりに、健吾を表の顔に据えながら、その地盤を着々と固めた。榎田が池橋市の公の代表になると、健吾と姻戚関係を結ばせることで、公私が裏で結託することで発生する利権を確固たるものとした。そうして大力は池橋に裏の院政を敷いた。
そんな大力が特に力を注いだのは、都市計画に関連づけた大型多棟型マンションの建設だった。マンション候補地の地上げを着々と進め、時には間に公的資金を投入し、マネーロンダリングならぬ土地ロンダリングのようなこともしながら所有地を増やしていった。
ある日、新地の料亭に現金で1億持って来いという指示が大力から入った。榎田に献金する為に用意した一部をそのままケースに入れ、健吾が直接持って来いという。指示通り、アタッシュケースに1億を詰めて指定された料亭へ向かった。 1億円はだいたい10キロで、ケースの重さも加わってなかなか重かったが、指定された料亭の座敷に運ぶと、そこにはすでに大力と榎田、それに篠原がいた。篠原は大力会の若頭で、池橋市の地上げの陣頭指揮を取っていた人物だ。
「ご足労かけましたな。ささ、現金はそこの棚に置いて下さい」
大力が示した所にはまるでひな壇のように赤い布を敷いた棚が作られており、健吾がそこにケースを置くと篠原がそれを開けて中の現金をアングルを調整しながらピラミッド型に積み上げた。そして篠原は何と、ハンディカメラでその現金を撮りだしたのだ。
「ほんならまずは乾杯しましょうや」
大力にそう促され、オレは棚の向かいに用意された円卓に着く。榎田、大力、そして健吾が等間隔に座り、篠原は棚の反対側に立って、現金がしっかりと入るように三人を映していた。
これはヤバい…
健吾の脳裏に、危機感が募った。
「いやあ、大力さんも人が悪いですな。現ナマを肴に酒を飲むなんて」
榎田もこれがどういう事態か分かっているはずなのに、ヘラヘラと酒の入ったグラスを掲げている。
「まあたまにはいいじゃありませんか。藤原さんから先生に献上された金を拝みながらこうやってみんなで酒を酌み交わしたかったんです。私達の同盟に乾杯です」
大力は同盟などと口にしたが、これは間違いなく健吾や榎田が反目しないようにする為の脅し材料にする魂胆だと察した。結局大力は、誰のことも信用していなかったのだ。イザという時のために恐怖政治を敷く、最終的にはそれが大力のやり方なのだった。
だがそんな大力に思わぬ伏兵が現れる。大型マンション建設候補地の西の一角に横長のアパートが二棟あり、そこの住人が団結して立ち退きを拒否したのだ。手荒なやり方で地上げを進めていた篠原も、その住人たちの団結力の強さには手こずっているようだった。四十ほどあるその家々は一様に貧困で、一軒一軒は取るに足らない存在だったが、彼らのバックには人権擁護団体があり、さらにその背後には左翼を隠れ蓑にした反社会的勢力が控えているのだった。さすがの大力といえども、迂闊に手出し出来ない状況だった。
健吾にはその状況を具体的にどう打破したのか分からない。おそらく、裏の勢力同士の何らかの談合があったのは間違いないなかった。アパートの住人たちは涼宮という篤志家を中心に団結していたが、後ろ盾がいなくなると脆かった。
ある夏の日、涼宮の娘が入水自殺をして亡くなったのを皮切りに、傷心の涼宮が引っ越していくと後は砂上の城のようにボロボロと崩れ去っていった。さらにはなかなか土地を売ろうとしなかった大家も自殺し、そのアパートの土地は大力の手中に落ちた。二人の連続する自殺が、健吾には偶発的に起こったとは考えられなかった。大力…もしくは彼の手の者が手引きした…それは火を見るより明らかだった。
ああ──!
健吾の喉奥から嘆息の声が漏れる。
もしタイムマシンがあり、三十五年前に戻れるなら、大力という男には深入りするなと自分に忠告しに行くだろう。思えば自分の今の不幸は、あの男と関わった時から始まっていたのだ──
最後まで立ち退きを反対していた住人の住むアパートは、大塚不動産の持ち物だった。社長の大塚のことは健吾もよく知っていた。洋子に言い寄っていたからだ。
健吾が洋子に用意した店舗付きの家で、洋子はスナックを営業していた。おそらくそこで大塚と知り合ったのだろう、大塚の嫁もすでに他界していて、二人は結婚を意識する仲になっていた。そしてある日、洋子は健吾の家に訪れた。そこで嫁の美沙子とどんな会話がなされたか知らない。洋子の訪問の目的は、大塚と暮らしていくから今後は生活の支援はいらない、そんな主旨だったらしいが、そこで美沙子は健吾と洋子の間に子どもがいることを知ってしまった。
その日、仕事から帰った健吾を美沙子は散々詰った。そしてそれ以降、決して良好と言えなかった健吾と美沙子の仲はさらに冷え切ったものになっていった。美沙子は健吾に汚物を見るような目を向け、健吾に取って家の中はさらに息苦しいものとなった。そして健吾は、そういう時にはいつも寄り添ってくれた洋子の側に大塚がいることを疎ましく思い、心の底で大塚を憎んだ。
なので、大塚が自殺したと聞いた時は正直嬉しかった。
──が、それは大きな間違いだった。今の健吾には分かる。この時もし、洋子が幸せに暮らしていてくれたなら、今の健吾の不幸も起こらなかった。
全ては繋がっていたのだ───。
妻の存在が息苦しくなった健吾に取って、唯一娘の美伽だけが心の拠り所だった。あれは美伽が10歳になった時の父親参観だった。周りの平均的な父親の年齢からは一回り以上も離れている健吾はそういったところに顔を出すのは遠慮していたが、その時は美伽にせがまれて出席した。授業は国語で、教師は子どもたちに父親に向けた作文を読ませた。
美伽の番になり、すくっと席を立つと、姿勢よく堂々とした口調で読み出した。美しい子に育ったなと誇らしく思った。
『わたしのお父さんは会社の社長をしています。いつも、夜遅くに疲れた顔で帰ってきて、ご飯も食べずにお口を開けてソファーで寝てしまいます。わたしは、社長さんって大変なんだなと思い、いつも毛布をかけてあげます。
この前はお口からよだれがたれていたので、ティッシュでふいてあげると、何をまちがえたのか、わたしの手をお口の中に入れて食べそうになりました。
そんなお父さんですが、わたしが小さいときに、動物園につれて行ってくれたことがあります。カバさんがいて、お父さんみたい、て言うと、笑って頭をなでてくれました。
わたしは、そんなやさしいお父さんが大好きです』
周りからは笑いが起こっていたが、健吾は肩を震わせて泣いていた。きっと美伽はこれを自分に聞かせたかったのだろう。美伽は読み終えるとチラッと後ろを振り向き、健吾の姿を認めると真っ直ぐに伸びた黒髪を揺らして顔を傾げ、にっこりと笑った。
ああ、天使がここにいる、健吾はそう思った。
だが、美伽は失われてしまった───
あの日の幸せも、今の不幸も、全て繋がっている。大塚の死を娘の志保が不審に思い、健吾の周りを嗅ぎ回るようになった。そしてそこにもう一人、涼宮の娘の死を不審に思ったいた宮本拓也が加わった。宮本はフジケン興業の不正を突き止め、その証拠を健吾に突き出した。
工務店の一人親方を始めるのに弁護士や医者のような資格はいらない。それでも健吾は木造建築士や電気工事士などの資格を専門学校でコツコツと勉強して取ったが、学歴コンプレックスはずっと持っていた。なので娘には一流大学の家庭教師を付けた。それが、宮本だった。宮本はフジケン興業の不正を暴くために、藤原家に近づいてきたのだった。
だが、宮本はただ会社を糾弾するだけではなく、正しい方向に軌道修正するべきだと訴えた。やがて健吾はその熱意に絆され、宮本の考えに同調するようになった。
そして思った。今こそ、大力と手を切るべき時なのではないか──と。
それが出来るなら、健吾に取っても願ってもないことだった。やがて美伽も宮本のことを男として好きになり、健吾も二人の結婚を願い、婚約を認めた。宮本の清廉潔白な力が新生フジケン興業には必要だった。
───のだったが────
美伽と宮本の命は河の底に沈んだ。
これも、大力の仕業だ──健吾は悟った。
あの男と関わった日から、この不幸は始まっていたのだと───
「残った娘さんに、出来るだけ財産を残してやりなさい。それが、あんたさんに出来る唯一の償いやで」
横から老人の声が聞こえ、また思考に沈んでいた健吾の意識が現実に帰る。そうだ、自分は娘を亡くした悲しみに囚われ、ふらふらと河川敷までやって来て、芳山と出会ったのだった。
健吾は虚ろな目で芳山を見返す。
「あんたさんは娘の一人を亡くしただけやない。もうすぐ全ての財産も失うやろ。その前に、ちょっとでも隠し財産を作って、もう一人の娘に残してあげなさい」
健吾は自分に話し続ける老人の唇を見つめるが、その言葉は頭の中に浸透してはいかなかった。
大力は自分が裏の世界で君臨する代わりに、健吾を表の顔に据えながら、その地盤を着々と固めた。榎田が池橋市の公の代表になると、健吾と姻戚関係を結ばせることで、公私が裏で結託することで発生する利権を確固たるものとした。そうして大力は池橋に裏の院政を敷いた。
そんな大力が特に力を注いだのは、都市計画に関連づけた大型多棟型マンションの建設だった。マンション候補地の地上げを着々と進め、時には間に公的資金を投入し、マネーロンダリングならぬ土地ロンダリングのようなこともしながら所有地を増やしていった。
ある日、新地の料亭に現金で1億持って来いという指示が大力から入った。榎田に献金する為に用意した一部をそのままケースに入れ、健吾が直接持って来いという。指示通り、アタッシュケースに1億を詰めて指定された料亭へ向かった。 1億円はだいたい10キロで、ケースの重さも加わってなかなか重かったが、指定された料亭の座敷に運ぶと、そこにはすでに大力と榎田、それに篠原がいた。篠原は大力会の若頭で、池橋市の地上げの陣頭指揮を取っていた人物だ。
「ご足労かけましたな。ささ、現金はそこの棚に置いて下さい」
大力が示した所にはまるでひな壇のように赤い布を敷いた棚が作られており、健吾がそこにケースを置くと篠原がそれを開けて中の現金をアングルを調整しながらピラミッド型に積み上げた。そして篠原は何と、ハンディカメラでその現金を撮りだしたのだ。
「ほんならまずは乾杯しましょうや」
大力にそう促され、オレは棚の向かいに用意された円卓に着く。榎田、大力、そして健吾が等間隔に座り、篠原は棚の反対側に立って、現金がしっかりと入るように三人を映していた。
これはヤバい…
健吾の脳裏に、危機感が募った。
「いやあ、大力さんも人が悪いですな。現ナマを肴に酒を飲むなんて」
榎田もこれがどういう事態か分かっているはずなのに、ヘラヘラと酒の入ったグラスを掲げている。
「まあたまにはいいじゃありませんか。藤原さんから先生に献上された金を拝みながらこうやってみんなで酒を酌み交わしたかったんです。私達の同盟に乾杯です」
大力は同盟などと口にしたが、これは間違いなく健吾や榎田が反目しないようにする為の脅し材料にする魂胆だと察した。結局大力は、誰のことも信用していなかったのだ。イザという時のために恐怖政治を敷く、最終的にはそれが大力のやり方なのだった。
だがそんな大力に思わぬ伏兵が現れる。大型マンション建設候補地の西の一角に横長のアパートが二棟あり、そこの住人が団結して立ち退きを拒否したのだ。手荒なやり方で地上げを進めていた篠原も、その住人たちの団結力の強さには手こずっているようだった。四十ほどあるその家々は一様に貧困で、一軒一軒は取るに足らない存在だったが、彼らのバックには人権擁護団体があり、さらにその背後には左翼を隠れ蓑にした反社会的勢力が控えているのだった。さすがの大力といえども、迂闊に手出し出来ない状況だった。
健吾にはその状況を具体的にどう打破したのか分からない。おそらく、裏の勢力同士の何らかの談合があったのは間違いないなかった。アパートの住人たちは涼宮という篤志家を中心に団結していたが、後ろ盾がいなくなると脆かった。
ある夏の日、涼宮の娘が入水自殺をして亡くなったのを皮切りに、傷心の涼宮が引っ越していくと後は砂上の城のようにボロボロと崩れ去っていった。さらにはなかなか土地を売ろうとしなかった大家も自殺し、そのアパートの土地は大力の手中に落ちた。二人の連続する自殺が、健吾には偶発的に起こったとは考えられなかった。大力…もしくは彼の手の者が手引きした…それは火を見るより明らかだった。
ああ──!
健吾の喉奥から嘆息の声が漏れる。
もしタイムマシンがあり、三十五年前に戻れるなら、大力という男には深入りするなと自分に忠告しに行くだろう。思えば自分の今の不幸は、あの男と関わった時から始まっていたのだ──
最後まで立ち退きを反対していた住人の住むアパートは、大塚不動産の持ち物だった。社長の大塚のことは健吾もよく知っていた。洋子に言い寄っていたからだ。
健吾が洋子に用意した店舗付きの家で、洋子はスナックを営業していた。おそらくそこで大塚と知り合ったのだろう、大塚の嫁もすでに他界していて、二人は結婚を意識する仲になっていた。そしてある日、洋子は健吾の家に訪れた。そこで嫁の美沙子とどんな会話がなされたか知らない。洋子の訪問の目的は、大塚と暮らしていくから今後は生活の支援はいらない、そんな主旨だったらしいが、そこで美沙子は健吾と洋子の間に子どもがいることを知ってしまった。
その日、仕事から帰った健吾を美沙子は散々詰った。そしてそれ以降、決して良好と言えなかった健吾と美沙子の仲はさらに冷え切ったものになっていった。美沙子は健吾に汚物を見るような目を向け、健吾に取って家の中はさらに息苦しいものとなった。そして健吾は、そういう時にはいつも寄り添ってくれた洋子の側に大塚がいることを疎ましく思い、心の底で大塚を憎んだ。
なので、大塚が自殺したと聞いた時は正直嬉しかった。
──が、それは大きな間違いだった。今の健吾には分かる。この時もし、洋子が幸せに暮らしていてくれたなら、今の健吾の不幸も起こらなかった。
全ては繋がっていたのだ───。
妻の存在が息苦しくなった健吾に取って、唯一娘の美伽だけが心の拠り所だった。あれは美伽が10歳になった時の父親参観だった。周りの平均的な父親の年齢からは一回り以上も離れている健吾はそういったところに顔を出すのは遠慮していたが、その時は美伽にせがまれて出席した。授業は国語で、教師は子どもたちに父親に向けた作文を読ませた。
美伽の番になり、すくっと席を立つと、姿勢よく堂々とした口調で読み出した。美しい子に育ったなと誇らしく思った。
『わたしのお父さんは会社の社長をしています。いつも、夜遅くに疲れた顔で帰ってきて、ご飯も食べずにお口を開けてソファーで寝てしまいます。わたしは、社長さんって大変なんだなと思い、いつも毛布をかけてあげます。
この前はお口からよだれがたれていたので、ティッシュでふいてあげると、何をまちがえたのか、わたしの手をお口の中に入れて食べそうになりました。
そんなお父さんですが、わたしが小さいときに、動物園につれて行ってくれたことがあります。カバさんがいて、お父さんみたい、て言うと、笑って頭をなでてくれました。
わたしは、そんなやさしいお父さんが大好きです』
周りからは笑いが起こっていたが、健吾は肩を震わせて泣いていた。きっと美伽はこれを自分に聞かせたかったのだろう。美伽は読み終えるとチラッと後ろを振り向き、健吾の姿を認めると真っ直ぐに伸びた黒髪を揺らして顔を傾げ、にっこりと笑った。
ああ、天使がここにいる、健吾はそう思った。
だが、美伽は失われてしまった───
あの日の幸せも、今の不幸も、全て繋がっている。大塚の死を娘の志保が不審に思い、健吾の周りを嗅ぎ回るようになった。そしてそこにもう一人、涼宮の娘の死を不審に思ったいた宮本拓也が加わった。宮本はフジケン興業の不正を突き止め、その証拠を健吾に突き出した。
工務店の一人親方を始めるのに弁護士や医者のような資格はいらない。それでも健吾は木造建築士や電気工事士などの資格を専門学校でコツコツと勉強して取ったが、学歴コンプレックスはずっと持っていた。なので娘には一流大学の家庭教師を付けた。それが、宮本だった。宮本はフジケン興業の不正を暴くために、藤原家に近づいてきたのだった。
だが、宮本はただ会社を糾弾するだけではなく、正しい方向に軌道修正するべきだと訴えた。やがて健吾はその熱意に絆され、宮本の考えに同調するようになった。
そして思った。今こそ、大力と手を切るべき時なのではないか──と。
それが出来るなら、健吾に取っても願ってもないことだった。やがて美伽も宮本のことを男として好きになり、健吾も二人の結婚を願い、婚約を認めた。宮本の清廉潔白な力が新生フジケン興業には必要だった。
───のだったが────
美伽と宮本の命は河の底に沈んだ。
これも、大力の仕業だ──健吾は悟った。
あの男と関わった日から、この不幸は始まっていたのだと───
「残った娘さんに、出来るだけ財産を残してやりなさい。それが、あんたさんに出来る唯一の償いやで」
横から老人の声が聞こえ、また思考に沈んでいた健吾の意識が現実に帰る。そうだ、自分は娘を亡くした悲しみに囚われ、ふらふらと河川敷までやって来て、芳山と出会ったのだった。
健吾は虚ろな目で芳山を見返す。
「あんたさんは娘の一人を亡くしただけやない。もうすぐ全ての財産も失うやろ。その前に、ちょっとでも隠し財産を作って、もう一人の娘に残してあげなさい」
健吾は自分に話し続ける老人の唇を見つめるが、その言葉は頭の中に浸透してはいかなかった。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ト・カ・リ・ナ〜時を止めるアイテムを手にしたら気になる彼女と距離が近くなった件〜
遊馬友仁
青春
高校二年生の坂井夏生(さかいなつき)は、十七歳の誕生日に、亡くなった祖父からの贈り物だという不思議な木製のオカリナを譲り受ける。試しに自室で息を吹き込むと、周囲のヒトやモノがすべて動きを止めてしまった!
木製細工の能力に不安を感じながらも、夏生は、その能力の使い途を思いつく……。
「そうだ!教室の前の席に座っている、いつも、マスクを外さない小嶋夏海(こじまなつみ)の素顔を見てやろう」
そうして、自身のアイデアを実行に映した夏生であったがーーーーーー。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
日本の運命を変えた天才少年-日本が世界一の帝国になる日-
ましゅまろ
歴史・時代
――もしも、日本の運命を変える“少年”が現れたなら。
1941年、戦争の影が世界を覆うなか、日本に突如として現れた一人の少年――蒼月レイ。
わずか13歳の彼は、天才的な頭脳で、戦争そのものを再設計し、歴史を変え、英米独ソをも巻き込みながら、日本を敗戦の未来から救い出す。
だがその歩みは、同時に多くの敵を生み、命を狙われることも――。
これは、一人の少年の手で、世界一の帝国へと昇りつめた日本の物語。
希望と混乱の20世紀を超え、未来に語り継がれる“蒼き伝説”が、いま始まる。
※アルファポリス限定投稿
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
【完結】『80年を超越した恋~令和の世で再会した元特攻隊員の自衛官と元女子挺身隊の祖母を持つ女の子のシンクロニシティラブストーリー』
M‐赤井翼
現代文学
赤井です。今回は「恋愛小説」です(笑)。
舞台は令和7年と昭和20年の陸軍航空隊の特攻部隊の宿舎「赤糸旅館」です。
80年の時を経て2つの恋愛を描いていきます。
「特攻隊」という「難しい題材」を扱いますので、かなり真面目に資料集めをして制作しました。
「第20振武隊」という実在する部隊が出てきますが、基本的に事実に基づいた背景を活かした「フィクション」作品と思ってお読みください。
日本を護ってくれた「先人」に尊敬の念をもって書きましたので、ほとんどおふざけは有りません。
過去、一番真面目に書いた作品となりました。
ラストは結構ややこしいので前半からの「フラグ」を拾いながら読んでいただくと楽しんでもらえると思います。
全39チャプターですので最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
それでは「よろひこー」!
(⋈◍>◡<◍)。✧💖
追伸
まあ、堅苦しく読んで下さいとは言いませんがいつもと違って、ちょっと気持ちを引き締めて読んでもらいたいです。合掌。
(。-人-。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
