あたたかく光る

たまこ

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5話

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 ミウが湖にたどり着くのに1時間以上かかり、すっかり日は沈み暗くなっていた。
だいぶ奥にあったことと、ミウの小さな足は獣人と比べて歩く速度や歩幅が違ったためだ。
獣人が軽く行ける距離でも人間のミウにとってはとても時間がかかる距離だった。  

「いたっ」

やっとたどり着いた時には、少し痛めていた足がとても痛くなっており腫れており、
もう歩けないと思うところまで痛みが増していた。

その足を擦りながら、ミウは桶に水を入れた。  

「ひゃ、つめたぃ」

桶に水を入れたあと、足の痛みを抑えるため靴を脱いで少しだけ足をつけた。 
とても冷たくて足の感覚が無くなるが、そのおかげで痛さは抑えられて少し楽になった。

本当はもう少し休んでいたかったけれど、獣人が水を待っている、急がなければ⋯とミウはほんの少しだけ休んだだけで、すぐに立ち上がった。

「んぐっ」

桶を持つととても重く、その上へ足が痛いミウには1時間以上それを持ってあるくのは困難だった。
だが、「ハオやみんながこの水を待っている」、「自分が今役に立てることはこれしかない」そう思ったらここで持たない訳には行かなかった。

1時間以上かかる道を、帰りは倍以上の時間をかけて戻った。
戻る頃には朝日が登りかけていて、交代の見張り役以外はみなテントで寝ていた。

ミウはご飯を食べることもできず、寝ることもできず、誰かに「遅いから」と気にかけてくれる者もいなかった。

「遅くなってすみません⋯」

とミウは見張り役の者に謝った。
するとその者は嫌悪を丸出しにし、

「あ?」

と言った。

「水⋯運んできたんですけど⋯どこに置けば」 
「水なんてとっくに調達してる。なにをしても役に立てないのが分かりきってるんだから余計な事はするな。迷惑だ」

と言われミウは泣きそうになった。

「⋯⋯⋯すみません」

涙をグッとこらえ、またミウは謝った。

ミウは飲まず食わずだったのでとてもお腹が減っていたし喉が乾いていた。
なのでいらないと言われた水を思う存分飲み、端の邪魔にならない草の上に寝転び目を閉じた。
やはり、ミウの身体はとても疲れていたのか、寝るつもりではなかったが目を閉じると寝てしまった。


 「おい、起きろ!」 
「んっ⋯」

と突然胸ぐらを捕まれミウは目を覚ます。
目開けると目の前にいたのはエリルだった。

「すっすみません」

何事か分からずにミウは謝る。

「お前っ」

ミウはエリルが怒っている理由が分からない。

「まぁまぁ」

すると横からラランがエリルをなだめる。

「君、昨日どこに行ってたの?」
「え⋯?昨日は水を運んで⋯」
「嘘つくんじゃねぇよ、水なんて護衛のやつが運んできた」
「それはっ」
「ハオが苦しい思いしてる時にお前は呑気に寝てたんだろ?」

とミウが言い訳をする暇を与えずエリルは責める。

「ちがっ」
「薄情なやつなんだな」
「見た目は真面目そうなのに、結構腹黒い?」

とエリルとラランはそう言い残しミウの元からすぐに去った。

ミウはとても胸が痛くなった。
「自分が出来損ないなせいだ⋯」と自分を責めた。

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