タイトル未定

夜美神威

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明智刑事の事件録

第八話 「怖い動物」

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「いたぞー」



???

「バン バン」



田中

「・・・おい!大丈夫か!」

「救急車!救急車!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



明智刑事

「熊・・・ですか?」

小林刑事

「はい 山から下りて来て畑を荒らしたりしてて」

「今回 近隣の住民がクマに襲われたとして駆除を依頼されて」



明智刑事

「熊はどのように駆除する予定でしたか?」



田中

「はい・・・まず罠を仕掛けます」

「熊が罠に入ったらベルが鳴り・・・」



明智刑事

「では何故 罠にはかかって無いのに銃を発砲したのですか?」

田中

「誰かが熊がいたと言う事を大声で叫んで」

「私は罠の近くで待ち伏せして」

「その後 前から来たMを熊かと思い

1発銃を撃って・・・」

「まさかMだったなんて」





太田

「確か・・・誰かが熊が居たと言ったので罠の所まで追っかけて」

「その後 銃声が2発 聞こえました」

「まさかあいつが熊とMさんを間違えて・・・」



小林刑事

「遺体を調べた所 背中に2発の銃痕がありました」

明智刑事

「田中さんと太田さんは共犯ですね」



「そもそも今回の狩猟には田中さんと太田さんとMさん

この3人しかいなかった訳で誰かがって言うのがね」



「そしてどちらが発砲したのか?」

「田中さんは自分が1発撃ち、太田さんは2発の銃声が聞こえたって」



「この山のふもとの住人は

銃声は2回聞こえたと証言しています」

「田中さんは1発撃ったと」

「太田さんは2発銃声が聞こえたと」





「太田さん あなたは嘘をついてますね」



「太田さんは熊?を追っかけて後ろから2発、発砲してますね」



太田

「何でそう思うんですか?」

明智刑事

「Mさんは背中に2発の弾痕がある 

つまり背後から発砲されてます」

「田中さんは罠の近くにいた

つまり罠に向かってくる対象物は当然前を向いている」

「そして1発発砲していると」



「太田さんは罠の方向へ向かっていた

つまり罠に向かっている対象物は背中・背後を見せている」

「太田さんは2発銃声聞いたと」

「そう、Mさんを撃ったのは太田さん あなたですね」





太田

「田中・・・すまない」

田中

「僕が悪いんだ」

「パニックになって打てなくて

打ち合わせ通りに固執して1発と言ってしまい・・・」



小林刑事

「結局太田と田中が共犯でMを殺そうと」

「色々打ち合わせはしてたみたいですけどね」

「本来、田中さんが1発撃つ予定でしたが」

「結局太田がMさんに2発発砲して殺害しました」

「二人の動機はお金みたいです」

「二人ともMさんにお金を無心してたみたいです」

明智刑事

「金銭トラブルですか・・・」

小林刑事

「結局 あの山に熊は居なかったみたいですね」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

小林刑事

「何の映像を観ているんですか?」



明智刑事

「(それがいる山)って言うホラー映画ですけど」

「一番怖いのはお化けとか動物とかじゃなくて人間ですね」



明智刑事

「でも一つ腑に落ちない点が・・・」

小林刑事

「何がですか?」

明智刑事

「あの山には熊が居なかった・・・」

「じゃぁ 畑を荒らしたり 住民を襲ったり」

「誰がそんな真似をするんですか?」
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