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目覚めた部屋2
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『あー、……テステス……聞こえてるか……?』
音が意思を持った声へと変化する。
まだ雑音混じりだが、この時点で分かったことが二つある。
私をここへ閉じ込めた人物、または組織は我が国よりも高度な技術を持ち合わせている。
そして、その正体は先程まで戦っていた敵国ではない。
あそこは我が国とほとんど同じ技術水準だ。
『あっ、……反応……して……よし……』
正体不明の第三者が、なんの目的で私を閉じ込めたのか。
少しでも手がかりを掴むべく耳を済ましていると、やけに間延びした声は俄に信じがたい言葉を伝えてきた。
『ここは、……国に攻撃……一般人も……暴れられても……無意味……施設……実験、……我慢してほしい。……三十秒後に始める』
なにもかも不穏な単語の羅列に、私は顔色を変えた。
なにより恐ろしいのは、国や一般人へも言及しているということだ。
私で実験を行い、データを得て侵攻を始める、そんな計画がありありと脳裏に思い描ける。
「ふざけるな……! そんなことを許すとでも思っているのか」
力の限り叫びたかったが、いまだ体力の戻りきらぬ我が身は大声すら出せなかった。
かすれた声は窓越しの人物に聞こえるはずもなく、機械を通した音声はぶつりと言う音を最後に途切れる。
がらんとした部屋に、一人取り残される。
武器は取り上げられ、身体の一部とも認識していた鎧すらない。
弱った体は窓を破り謎の人物へ殴りかかるどころか声を上げて反論することもできない。
音が意思を持った声へと変化する。
まだ雑音混じりだが、この時点で分かったことが二つある。
私をここへ閉じ込めた人物、または組織は我が国よりも高度な技術を持ち合わせている。
そして、その正体は先程まで戦っていた敵国ではない。
あそこは我が国とほとんど同じ技術水準だ。
『あっ、……反応……して……よし……』
正体不明の第三者が、なんの目的で私を閉じ込めたのか。
少しでも手がかりを掴むべく耳を済ましていると、やけに間延びした声は俄に信じがたい言葉を伝えてきた。
『ここは、……国に攻撃……一般人も……暴れられても……無意味……施設……実験、……我慢してほしい。……三十秒後に始める』
なにもかも不穏な単語の羅列に、私は顔色を変えた。
なにより恐ろしいのは、国や一般人へも言及しているということだ。
私で実験を行い、データを得て侵攻を始める、そんな計画がありありと脳裏に思い描ける。
「ふざけるな……! そんなことを許すとでも思っているのか」
力の限り叫びたかったが、いまだ体力の戻りきらぬ我が身は大声すら出せなかった。
かすれた声は窓越しの人物に聞こえるはずもなく、機械を通した音声はぶつりと言う音を最後に途切れる。
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弱った体は窓を破り謎の人物へ殴りかかるどころか声を上げて反論することもできない。
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