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4語り
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「今にして思えば滅茶苦茶な約束したもんだ」
茶を啜りながら昔を懐かしむ様は、隠居したおじいちゃんのようでもあった。
そんなよぼよぼ感を醸し出すケンシローは死亡した三十代後半の年齢で召喚されているが、彼にしてみれば二十年以上前の出来事なのであながち懐かしいのも間違いではないのかもしれない。
「望まれた時に物理的に不可能な位置にいたらどうするつもりだったんだ、って話だよね」
「適当なことを言って誤魔化されたと気づいた時の恨みは大きいですよ」
「そうは言っても、当時の熊様の力滅茶苦茶強かったんだもん……
びっくりするくらい動けなかった」
子供とはいえ、鬼の一族が加減知らずでしがみついてくるんだもんなぁ、とケンシローは苦い顔。
なにか思い当たる記憶があったのか、若干恨みのこもった視線でロッテはじとりとにらみつけた。
「家来になる、と誓ったのでしょう?
そうすると鬼松様のいらっしゃる城でご一緒する、ということにはならないのですか?」
「あー、そうか、そう解釈できちゃうのか。
あの時の熊様もそのつもりだったのかも」
殿の傍に控え、いざという時は槍やら刀やらを振るって悪漢相手に大立ち回り。
などと、そんなイメージを抱くロッテはアントニアが視聴している陽翔国の時代劇に影響を受けすぎている。
「言うて私、四男だからね。
跡継ぎの予備の予備にもなれない立場だったし、熊様の側仕えなんて檜山家として家臣になってたら絶対むりだよ」
身近なもので置き換えてみたらいいよ、と言われ、ロッテの頭の中に丸と棒でできた落書きの人間が数体出現する。
一体は王子様。
次男だが王様になる可能性もある。
もう一体は騎士。
子供の頃に王子様と仲がよく、家来になる約束をした。
ロッテがもし人事の役割だったとして。
家柄としてはわりと信頼がおけるが、ロッテは本人の人となりをほぼ知らない。
四男だから顔合わせにもほとんどいなかっただろう。
家来になると約束したとはいうが、所詮は口約束。
証拠になるような書面も一切なし。
そんな人物に超重要人物となる王子様を預けていいかとなると、
「貴方の今後のご活躍をお祈りしております、って奴ですね」
「なにその文言、なんかグサッと来た」
繰り出されたお辞儀は実に丁寧な角度であったという。
茶を啜りながら昔を懐かしむ様は、隠居したおじいちゃんのようでもあった。
そんなよぼよぼ感を醸し出すケンシローは死亡した三十代後半の年齢で召喚されているが、彼にしてみれば二十年以上前の出来事なのであながち懐かしいのも間違いではないのかもしれない。
「望まれた時に物理的に不可能な位置にいたらどうするつもりだったんだ、って話だよね」
「適当なことを言って誤魔化されたと気づいた時の恨みは大きいですよ」
「そうは言っても、当時の熊様の力滅茶苦茶強かったんだもん……
びっくりするくらい動けなかった」
子供とはいえ、鬼の一族が加減知らずでしがみついてくるんだもんなぁ、とケンシローは苦い顔。
なにか思い当たる記憶があったのか、若干恨みのこもった視線でロッテはじとりとにらみつけた。
「家来になる、と誓ったのでしょう?
そうすると鬼松様のいらっしゃる城でご一緒する、ということにはならないのですか?」
「あー、そうか、そう解釈できちゃうのか。
あの時の熊様もそのつもりだったのかも」
殿の傍に控え、いざという時は槍やら刀やらを振るって悪漢相手に大立ち回り。
などと、そんなイメージを抱くロッテはアントニアが視聴している陽翔国の時代劇に影響を受けすぎている。
「言うて私、四男だからね。
跡継ぎの予備の予備にもなれない立場だったし、熊様の側仕えなんて檜山家として家臣になってたら絶対むりだよ」
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一体は王子様。
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