13 / 13
居心地の良さ
しおりを挟む………………………
………………
…………
「田中様、おはようございます
相当お疲れだったみたいで、ずっと眠ってらっしゃったんですよ?ふふ、施術お疲れ様でした♡
かなり全身凝り固まってましたので、疲れが出やすい部分を中心的にマッサージを行いましたが…どうでしょう?かなり身体が軽くなっていませんか?」
「…………………………へ?
あ、あれ?オレ…………さっきまで…………え?」
起きたら風呂場てもない普通の室内…ビジネスホテルの様な部屋のベットに寝ていた
さっきまで気持ち良すぎて死にそうって恥ずかしい体験、してなかったっけ?
けど、身体は汗でベタベタしているわけでもなく…変な違和感があるわけでもない…
オレはこれが夢なのか分からず、辺りを見回していると、背中から何も生えてないイケメンに背中を支えられ起こされた
嘘だろ…?いつもならベッドから起きるだけでも肩凝りや頭痛を感じるのに…全く感じない…
それどころが本当に身体が軽い…!?
ベッドから立ち上がり背伸び、屈伸、ジャンプ…色々やってみた…が、そのどれもがまるで学生時代に戻ったかのように軽い…本気で軽い…!?
え、何これ凄くない!?
「田中様…?どうされましたか…?」
「え!?あ…いや?凄く身体が軽くて…びっくりしてます…?え、これがリラクゼーション効果…?やば……」
「ふふ、癒しを実感して頂き私も嬉しいです♡
ですが、初めての施術にも関わらず田中様が可愛くて少し無理をさせてしまい申し訳ございません…
お詫びと言っては何ですが、お食事もご用意したので是非お仕事前に食べて行って下さいませ
お洋服は既にクリーニング済みなのでこのままお仕事にも行けますよ」
「…………いや、本当に気持ちよかったから…全然…よかったと言うか…その…
てか食事!?クリーニング!?そんな事までしてもらったんですか!?てか今何時!?」
衝撃の事実が多すぎて混乱していると、イケメンは時計を見せてくれる
只今の時間、朝6時
いつもオレが起きる時間…
顔とか洗って前日買っておいたコンビニ飯で朝ご飯を食べてから出勤するまで十分余裕がある時間…
昨日の深夜にこのサロンに来たのに…施術だってカウンセリングから始まって2時間くらいは余裕で過ぎてた…
なのに、そこから寝落ちしてたとしてもおかしい…まるで十分な睡眠を取った後みたいに寝不足感すら無い…すげぇ身体の調子、良すぎじゃねぇ?
訳が分からない不思議な気持ちのまま、イケメンに促されるように部屋に備え付けてあったテーブルに向かい、ソファに腰掛けると本当に朝食が出てきた
どう見ても炊きたてのように見えるほかほかのご飯…ナスとお揚げが入ったいい匂いのするお味噌汁、色鮮やかなサラダ、美味しそうな焼き魚、そしてデザートと思しきフルーツの盛り合わせ…
どうしよう…普通に美味そう…
民宿の朝食かな?と、思ってしまう程…普通に素晴らしく栄養バランスの整った食事に驚き、イケメンと食事を交互に眺めてしまったオレは悪くない
本当に食べても良いのか悩んでいると、緑茶まで出され、イケメンは「温かいうちにどうぞ、田中様の為に作ったんです…お口に合うと良いんですが…」って勧めてきた
そんな事を言われたらさ、食うしかないじゃん?
昨日の夜、風呂が壊れてる事がショックで何も食べてなかったオレは、食べて良いという言葉に感謝をしつつ頂きますをして用意された和食に箸を付けた
「……………………美味しい……………なんだこれ、…すげぇ美味い………………」
オレにとってあのブラック企業で社畜をし始めてからコンビニ飯が全てだった
温めますか?と、温めてもらっても所詮はコンビニ飯…大量生産されたお惣菜の味しかしない
だからこそ、オレは今ちょっと感動している
口の中に広がる炊きたてご飯の香り…お味噌汁の味…手作りってこんなにも美味しかったのかって…こんなにも温かかったのかって…こんなまともで美味しい食事いつぶりだろうか
何このイケメン…家事までできんの?ヤバくない?とか考える余裕も無く、おかわりまでしていいとか嬉しすぎて…ただひたすらに心に染み渡ってくる食事の美味しさを堪能し続けた
「ご馳走様でした…すごく美味しかった…」
「ふふ、お口に合ったようで何よりです
ご迷惑で無ければお昼のお弁当も作りましたので、良かったらお土産にご持参ください」
「えっ!?!そんな事まで!?!いいんですか…!?!」
まさかのお昼ご飯まで付いてきた
成人男性でも十分に足りる大きさの大きめのお弁箱を何処から持ってきたのかトートバッグに詰めてオレに渡してくれるイケメンの表情はずっと優しい
やばい、この店やばい…凄くいいサロンだ…
施術が気持ちよくて怖いとか暴れた自分が恥ずかしくなるくらいいい店過ぎる
オレの為に店を立てて…営業してるとか言ってたよな…?もしもそれが本当なら…………
いつも家から出る出勤時間が近づき、オレはサロンから出勤した
イケメンに見送られて…「お仕事頑張って下さい、お身体を大切に出来る範囲で」とか優しい声を掛けて貰いながら…
その声に、表情に…オレは無意識に自分の気持ちを伝えていた
「行ってきます…!あ、また、近い内に利用しに来てもいいですか!?」
って
冷静になれば亀頭責めとか尿道責めとか…ヤバい施術内容だったような気もする、けど…そんな事どうでもよかった
だって、本当に嘘偽り無く、オレを癒してくれたんだから…
また近い内にお弁当箱を返しに行きたい、予約をしよう…そう思うオレがいた
オレがイケメンの優しさと施術の虜になって、サロンに帰宅してサロンから出勤するとかいうとんでもない日常を送り始めるのはもう少し先の話だ
第一部 完
366
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグ整理します。ご了承ください。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
挿絵をchat gptに作成してもらいました(*'▽'*)
親友が虎視眈々と僕を囲い込む準備をしていた
こたま
BL
西井朔空(さく)は24歳。IT企業で社会人生活を送っていた。朔空には、高校時代の親友で今も交流のある鹿島絢斗(あやと)がいる。大学時代に起業して財を成したイケメンである。賃貸マンションの配管故障のため部屋が水浸しになり使えなくなった日、絢斗に助けを求めると…美形×平凡と思っている美人の社会人ハッピーエンドBLです。
竜神様の番
田舎
BL
いつかX内で呟いた、
『えーん、えーん…💦
竜人の攻めが長いこと探してた番の人間くんを探して(半強制的)に結婚したのに、ツンデレどころかクーデレが過ぎてたせいで、ある日人間くんが「離縁します」と置き手紙残して失踪…!
後悔とブチギレしてる話がなきゃ掃除と洗濯できない😭😭』
という自分の愚痴から始まったツイノベもどきを、再構成と校正しました。
「番」とは何かも知らされず、
選択肢すら与えられなかった人間リオと、
大切にしている“つもり”だった竜人のナガレ。
ちゃんとハッピーエンドです。
兄に魔界から追い出されたら祓魔師に食われた
紫鶴
BL
俺は悪魔!優秀な兄2人に寄生していたニート悪魔さ!
この度さすがに本業をサボりすぎた俺に1番目の兄が強制的に人間界に俺を送り込んで人間と契約を結べと無茶振りをかましてきた。
まあ、人間界にいれば召喚されるでしょうとたかをくくっていたら天敵の祓魔師が俺の職場の常連になって俺を監視するようになったよ。しかもその祓魔師、国屈指の最強祓魔師なんだって。悪魔だってバレたら確実に殺される。
なんで、なんでこんなことに。早くおうち帰りたいと嘆いていたらある日、とうとう俺の目の前に召喚陣が現れた!!
こんな場所早くおさらばしたい俺は転移先をろくに確認もせずに飛び込んでしまった!
そして、目の前には、例の祓魔師が。
おれ、死にました。
魔界にいるお兄様。
俺の蘇りの儀式を早めに行ってください。あと蘇ったら最後、二度と人間界に行かないと固く誓います。
怖い祓魔師にはもうコリゴリです。
ーーーー
ざまぁではないです。基本ギャグです(笑)
こちら、Twitterでの「#召喚される受けBL」の企画作品です。
楽しく参加させて頂きました!ありがとうございます!
ムーンライトノベルズにも載せてますが、多少加筆修正しました。
双子のスパダリ旦那が今日も甘い
ユーリ
BL
「いつになったらお前は学校を辞めるんだ?」「いつになったら俺らの仕事の邪魔をする仕事をするんだ?」ーー高校二年生の柚月は幼馴染の双子と一緒に暮らしているが、毎日のように甘やかされるも意味のわからないことを言ってきて…「仕事の邪魔をする仕事って何!?」ーー双子のスパダリ旦那は今日も甘いのです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる