社畜くんは人外サロンで癒される

たなぱ

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居心地の良さ

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………………………
………………
…………





「田中様、おはようございます
相当お疲れだったみたいで、ずっと眠ってらっしゃったんですよ?ふふ、施術お疲れ様でした♡

かなり全身凝り固まってましたので、疲れが出やすい部分を中心的にマッサージを行いましたが…どうでしょう?かなり身体が軽くなっていませんか?」

「…………………………へ?
あ、あれ?オレ…………さっきまで…………え?」



起きたら風呂場てもない普通の室内…ビジネスホテルの様な部屋のベットに寝ていた
さっきまで気持ち良すぎて死にそうって恥ずかしい体験、してなかったっけ?
けど、身体は汗でベタベタしているわけでもなく…変な違和感があるわけでもない…


オレはこれが夢なのか分からず、辺りを見回していると、背中から何も生えてないイケメンに背中を支えられ起こされた


嘘だろ…?いつもならベッドから起きるだけでも肩凝りや頭痛を感じるのに…全く感じない…
それどころが本当に身体が軽い…!?


ベッドから立ち上がり背伸び、屈伸、ジャンプ…色々やってみた…が、そのどれもがまるで学生時代に戻ったかのように軽い…本気で軽い…!?
え、何これ凄くない!?



「田中様…?どうされましたか…?」

「え!?あ…いや?凄く身体が軽くて…びっくりしてます…?え、これがリラクゼーション効果…?やば……」

「ふふ、癒しを実感して頂き私も嬉しいです♡
ですが、初めての施術にも関わらず田中様が可愛くて少し無理をさせてしまい申し訳ございません…

お詫びと言っては何ですが、お食事もご用意したので是非お仕事前に食べて行って下さいませ
お洋服は既にクリーニング済みなのでこのままお仕事にも行けますよ」

「…………いや、本当に気持ちよかったから…全然…よかったと言うか…その…
てか食事!?クリーニング!?そんな事までしてもらったんですか!?てか今何時!?」


衝撃の事実が多すぎて混乱していると、イケメンは時計を見せてくれる
只今の時間、朝6時
いつもオレが起きる時間…
顔とか洗って前日買っておいたコンビニ飯で朝ご飯を食べてから出勤するまで十分余裕がある時間…


昨日の深夜にこのサロンに来たのに…施術だってカウンセリングから始まって2時間くらいは余裕で過ぎてた…
なのに、そこから寝落ちしてたとしてもおかしい…まるで十分な睡眠を取った後みたいに寝不足感すら無い…すげぇ身体の調子、良すぎじゃねぇ?



訳が分からない不思議な気持ちのまま、イケメンに促されるように部屋に備え付けてあったテーブルに向かい、ソファに腰掛けると本当に朝食が出てきた


どう見ても炊きたてのように見えるほかほかのご飯…ナスとお揚げが入ったいい匂いのするお味噌汁、色鮮やかなサラダ、美味しそうな焼き魚、そしてデザートと思しきフルーツの盛り合わせ…
どうしよう…普通に美味そう…

民宿の朝食かな?と、思ってしまう程…普通に素晴らしく栄養バランスの整った食事に驚き、イケメンと食事を交互に眺めてしまったオレは悪くない


本当に食べても良いのか悩んでいると、緑茶まで出され、イケメンは「温かいうちにどうぞ、田中様の為に作ったんです…お口に合うと良いんですが…」って勧めてきた

そんな事を言われたらさ、食うしかないじゃん?
昨日の夜、風呂が壊れてる事がショックで何も食べてなかったオレは、食べて良いという言葉に感謝をしつつ頂きますをして用意された和食に箸を付けた




「……………………美味しい……………なんだこれ、…すげぇ美味い………………」




オレにとってあのブラック企業で社畜をし始めてからコンビニ飯が全てだった
温めますか?と、温めてもらっても所詮はコンビニ飯…大量生産されたお惣菜の味しかしない

だからこそ、オレは今ちょっと感動している
口の中に広がる炊きたてご飯の香り…お味噌汁の味…手作りってこんなにも美味しかったのかって…こんなにも温かかったのかって…こんなまともで美味しい食事いつぶりだろうか

何このイケメン…家事までできんの?ヤバくない?とか考える余裕も無く、おかわりまでしていいとか嬉しすぎて…ただひたすらに心に染み渡ってくる食事の美味しさを堪能し続けた




「ご馳走様でした…すごく美味しかった…」

「ふふ、お口に合ったようで何よりです
ご迷惑で無ければお昼のお弁当も作りましたので、良かったらお土産にご持参ください」

「えっ!?!そんな事まで!?!いいんですか…!?!」



まさかのお昼ご飯まで付いてきた



成人男性でも十分に足りる大きさの大きめのお弁箱を何処から持ってきたのかトートバッグに詰めてオレに渡してくれるイケメンの表情はずっと優しい

やばい、この店やばい…凄くいいサロンだ…
施術が気持ちよくて怖いとか暴れた自分が恥ずかしくなるくらいいい店過ぎる



オレの為に店を立てて…営業してるとか言ってたよな…?もしもそれが本当なら…………






いつも家から出る出勤時間が近づき、オレはサロンから出勤した
イケメンに見送られて…「お仕事頑張って下さい、お身体を大切に出来る範囲で」とか優しい声を掛けて貰いながら…




その声に、表情に…オレは無意識に自分の気持ちを伝えていた



「行ってきます…!あ、また、近い内に利用しに来てもいいですか!?」




って




冷静になれば亀頭責めとか尿道責めとか…ヤバい施術内容だったような気もする、けど…そんな事どうでもよかった
だって、本当に嘘偽り無く、オレを癒してくれたんだから…



また近い内にお弁当箱を返しに行きたい、予約をしよう…そう思うオレがいた







オレがイケメンの優しさと施術の虜になって、サロンに帰宅してサロンから出勤するとかいうとんでもない日常を送り始めるのはもう少し先の話だ













第一部 完
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