【書籍化進行中】悪役令嬢の兄です、ヒロインはそちらです!こっちに来ないで下さい

たなぱ

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後日編

事態の行方 真相 前編

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レオから魔力を分けてもらいつつ、ゆっくりと休んだおれは丸一日寝たら自分でも驚くほど元気になり、翌朝には復活した
普通に起き上がってレオに「おはよう」って言ったら「早くない!?」ってすごい顔される程、魔力枯渇から凄まじい速さで回復をしたみたいだった

ずっと看病していてくれたレオに感謝しつつ、聖女ルチアの件含めどうなったか確認する
成功しているって自信はあるけど、実際見たわけじゃないし少し不安だったのも確かで…早く事態を確認したかった


「寝る前にも言ったみたいに大丈夫で事足りるくらい、聖女ルチアは無事だよちゃんと生きてる
まぁ、魔力を殆ど失ってて今はまだ眠ってるけど…ルディが前世の妹を分離させた後、約束通りジェイスが聖女ルチアを見ているんだ」

「そっか…ならよかった……無事でよかった…
あ、みんなは今どうしてるんだ?」

「皆はそれぞれ今、事態を上手いこと収束させている最中…?って言うのか?王宮にはいない
後で会いに行こう、とりあえず父上と母上に会ってもらえると助かるんだがいいか?
皆に動いて貰ってる様に、今回の件を上手く収束さる為にルディの協力も必要だ」

「……………?…わかった」


寝起きで全然わかってないな!ってレオに言われつつ、軽くシャワーを浴びてから用意された服に着替え、国王夫妻に謁見する為、移動しながら聖女ルチアを救った後の出来事を聞いた

おれはやはり、桃香を引きずり出した後眠りに落ちてしまったらしい
でも、みんなには桃香を引きずり出す直前から何故かおれの身体が光り輝いて、おれに重なるように光り輝く美しい人が現れ、桃香を一緒に引きはがす…みたいなそんな光景を、その場にいた全員が見ていた
そしておれが眠りに落ちてからはその輝く人の声が頭のに直接流れ込む不思議な体験をしたのだと言う

白く美しい存在が自身の力不足だったと謝罪し、おれたちのお陰で世界は守られたと感謝を述べているような光景…言葉は分からないが、もう安心していいと言ってくれてるような光景を見たと
誰も不幸にならないよう協力して欲しいって言われているような気分になったらしい

きっと今のが女神様だと全員が認識し、そこから王妃様と大司教様の指示もあったが、全員が自ら率先して動き、桃香が入り込んだ聖女ルチアがこれまで起こしてしまった事件等などこれまでの事を含めて、上手く収束させる為に動き始めた事を教えてくれた

なるほど…あれ?おれが夢の中で見たあの白い人?もしかしたら彼女?も女神様だったのか…?皆が見たのがそうなら…
そう、確認する前に会合等で使用する方の謁見の間に到着する

レオは事前に話を通してあるのか、普通にノックして「ルディが目覚めたから連れてきた」とリビングの扉を開けるみたいに楽に謁見の間におれの手を引いて入っていく
………!?!いいの!?ここ、謁見の間だよな!?国王夫妻に謁見するんだろ!?そんな友達の両親にこんにちはみたいなノリでいいの!?

言葉がうまく出せない程驚き、そのまはま手を引かれて中に入ると、室内には国王陛下とリジャール王妃、そして父様がいた


「おお!ルディヴィス!目覚めたか!待っていたよ!さぁ、こちらにおいで!」

「うちの息子を気軽に呼ばないで下さい陛下!減ります!
ルディヴィス、大変だったな…色々話したい事がある、こちらに来なさい
レオンハルト殿下、看病の方ありがとうございました」


何故か国王陛下と父様が仲良く喧嘩?している…それをリジャール王妃がクスクスと笑う謎の空間
あれ、おれは国王夫妻に謁見しに来たんだよな?友達の家のリビングに遊びに来たわけじゃないよな??って不安になる

とりあえず父様に呼ばれた方へ進むが、レオが手を離してくれる気などあるはずも無く、父様の隣にレオと一緒に腰掛ける事になった


「ロッグリッド、硬いことを言うな!ルディヴィスはレオンハルトと婚姻すれば俺の息子になるも同じ、お前が中々会わせてくれないからこういう機会に親交を深めたい王の気持ちがわからないのか!?」

「わかりませんね!王宮に大事な息子を預けているだけでも感謝して頂きたい!泊まってる間、確実にルディの寝顔を見に行きましたよね!?陛下!」



フレンドリーな謎の言葉が飛び交う
何?これはどういう状況??って一人ポカンとしてるとレオが小声で、父様と国王陛下は昔からの大親友で現在も公務を除けば、今みたいな感じで親友として交流し続けているのだと教えてくれた
たぶんおれが緊張してここに来ると思って気を使ってるんじゃないのか?って…

逆に気を使いますね!?なんて言えなかった



「そこまでです、二人とも
ルディヴィスに話をする為に呼んだのに何故二人で楽しく喧嘩してるんです?全く
ルディヴィス、無事に回復してよかった…改めて貴方にお礼を…
今回の件、王妃である私は殆ど何も役に立てなかった…ごめんなさい…貴方の多大なる協力に感謝を…本当にありがとう、聖女ルチアを救えたのは君のお陰です」

「……………いえ、おれは何も…無我夢中で…
あの日話したように聖女ルチアの中に居たのは……ですし…感謝されるような事はしていません…」


気持ちとしては前世のクソ妹に対しての尻拭いって気持ちが強い…助けられてよかったと本当に思うけど、桃香さえこの世界に来なければ始めからこんな事にはならなかった筈なんだ…
逆に元、身内がすいませんって気持ちがあって申し訳なくなる…


「ルディヴィス、陛下にも既に共有済みですが、貴方の前世…そこで妹だった存在が聖女を乗っ取るためにこの世界に来た理由、原因を含めてもルディヴィス、貴方という存在が居なければ事態は最悪の結果に向かっていました
だから感謝の気持ちは素直に受け取ってください…ね?
皆が事態収束に向けて動いている事についてもですが、最初に貴方の前世の妹…彼女が聖女に乗り移った原因について今わかっている事をお話しましょう」


王妃様はそう言って机の上にかなり古い本を一冊と調査書?のような紙を出しておれに見せてくれた












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