悪役令嬢の兄です、ヒロインはそちらです! こっちに来ないでください

たなぱ

文字の大きさ
149 / 152
番外編

イグニスの話 前編

しおりを挟む
(ルディヴィスがレオンハルトと婚姻する為に王妃教育を王宮で受けている辺りの時系列です)




新種の魔物憑きとか凄い事件を乗り越えてしっかりと青春を実感、全員留年すること無く学園を無事に卒業し、おれがサングイス公爵家で本格的に働き始めたのだが…
ある意味、現状上司であり、更には性別と爵位を超えた友達であり、親友の妹であるシャルティに対して、言いしれぬ違和感を感じ始めている

いや、不思議だなぁと思う事が増えてきたと言ったほうが正しいのか分からないが、なんかうーん?という場面が増えているんだ




そのおれが違和感を持っている事、それは…シャルティの婚約者探しが超絶難航しているという事…!!




現在、レオンハルトのルディヴィス大好きって部分が爆発した結果、女性でも爵位を継げる法案が間もなく可決されるって状況でシャルティは流れ的に確実にサングイス公爵の後を継ぎ、初の女公爵となる事が確定している
気立ても良く教養もあり、そして美しく同年代の中では最も素晴らしい淑女とされるシャルティ…



そんなシャルティには連日、とんでも無い量の高物件な男性陣から釣り書がこれでもかと言うほど届いて居るのだが、全く決定する気配が無い

シャルティも学園を卒業し、早い人だと婚姻もしている時期…なのにこの国で最も素晴らしい未来を期待された女性とされるシャルティは婚約者すらいない
全く釣り書を見てないとか、お茶すらしたくないとかそういう訳じゃないのに婚約者が決まる気配すら無いのだ



…………あの可愛くて優しいシャルティなのにそこまで婚約者探し難航する!??と、毎日山積みの釣り書のを見ていて違和感しか感じない
シャルティだってサングイス公爵や奥様のような仲むずまじい素敵な家庭持ちたいと思う筈なのに…

ルディヴィスの為って素晴らしい品質と実用性兼ねたベビー用品を作り始めてるのだって自分にも全然使えるじゃん?
なのに…何故上手くいかないんだろうか…?


それがなんかモヤモヤして…違和感という感じになって、すごく気になっている
互いにルディヴィスに救われて、一度はルディヴィスに恋をして…レオンハルトに全てを持ってかれたおれたちの仲は正直いい…それこそ内緒話をするくらいには…けど…………

シャルティに婚約者決めないのか?婚約者いい人いないのか?ってきいてみたいがそれはかなりプライベートな問題だ、気軽にそんな事聞けないよなぁ…………とか思うわけで…


シャルティには幸せになってほしいという友としての気持ちもあるし、悩ましい問題だ





「イグニス、お兄様へのプレゼントも兼ねた新しいベビー用品…公爵領で模擬的に展開するに当たって職人の確保が急務なんだけど………イグニス?大丈夫?手が止まっていますわよ…何か考え事ですの?」

シャルティの声で顔をあげると心配そうにこちらをみる目と視線が合う
うっかり大切な話し合い中に考え事をしてしまったと姿勢を直し、手元にある資料と試作品を持ち直す


「ん?ああ…ごめん…いや、ちょっとな…悪い…大丈夫だ
職人の確保はこっちに任せて貰っていい、既に本店で新しい人材の発掘にも力を入れてるから
細かいベビー用品を作るのにも最適な職人がいる
ルディヴィスに贈るならそれ相応の材質とかが必要だろ?魔石と宝石を同時に加工できる職人も見つかりそうだから安心感していい」

「まぁ!そうなのね、流石だわイグニス!
お父様も言ってたけど貴方本当に商才だけじゃなくて色々できるのね?凄いわ
いつも本当にありがとう…!」

「いいって事よ!シャルティ、お前を支えるのが部下の役目だろ?任せとけ!それに公爵としての領地運営の勉強や茶会に夜会にお見合いに…毎日忙しいんだから頼れる所は頼ってくれ
身体が一番だろ?ルディヴィスもそう言うと思うし…あんま無理すんなよ?」




おれの言葉にシャルティは少しだけ驚き嬉しそうに微笑み、感謝を述べてくる
少しだけルディヴィスに似てるけど似てない…女性特有の甘くて柔らかい笑みにこちらも釣られて笑ってしまう



夕食までの時間、シャルティと用意された書斎に籠もり新しい商品について会話をするのが学園を卒業してからの日課…この時間がおれは結構好きだ

ルディヴィスがこっそり教えてくれた知らない世界の話、それを元にこの世界で実用性のある物を新しい形で作る話をするのは本当に楽しい
作成から商売までシャルティと打ち合わせしてサングイス公爵様達に認められる時とか凄く嬉しいんだ

それに毎日忙しく動くシャルティは日々違った顔を見せてくれるから…段々と大人びいた美しい女性として仕上がっていくシャルティの成長を見ることができるから…この時間を毎日楽しみにしてる自分がいる


ルディヴィスがサングイス公爵家から王宮に移り住んでしまった為、やっぱり寂しい!と、2人で笑い合うのも日課みたいで楽しいんだよな…




なのに、こんなめちゃくちゃいい子なシャルティの縁談が難航する意味が分からない!誰でもいいって訳じゃないけどさ!!それにしたって難航するか!?普通!!

…………………きっとサングイス公爵も慎重なのかな?
おれだって部下だけどさ…シャルティの事大事だし…

この笑顔をちゃんと守れる素敵な相手と結婚してほしい…おれの上司を…性別を超えた大切な友を守れる相手が早く見つかったらいいと思う
なるべく早く結婚して重荷を分け合ってほしい…そう、強く願ってしまうんだ








しおりを挟む
感想 196

あなたにおすすめの小説

悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?

  *  ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。 悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう! せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー? ユィリと皆の動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新 Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新 プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら! 名前が  *   ゆるゆ  になりましたー! 中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー! ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!

逃げた弟のかわりに溺愛アルファに差し出されました。初夜で抱かれたら身代わりがばれてしまいます💦

雪代鞠絵/15分で萌えるBL小説
BL
逃げた弟の身代わりとなり、 隣国の国王である溺愛アルファに嫁いだオメガ。 しかし実は、我儘で結婚から逃げ出した双子の弟の身代わりなのです… オメガだからと王宮で冷遇されていたので、身代わり結婚にも拒否権が なかたのでした。 本当の花嫁じゃない。 だから何としても初夜は回避しなければと思うのですが、 だんだん王様に惹かれてしまい、苦しくなる…という お話です。よろしくお願いします<(_ _)>

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

僕の、しあわせ辺境暮らし

  *  ゆるゆ
BL
雪のなか3歳の僕を、ひろってくれたのは、やさしい16歳の男の子でした。 ふたりの、しあわせな辺境暮らし、はじまります! ふたりの動画をつくりました! インスタ @yuruyu0 絵もあがります。 YouTube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。 プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら!

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。