不要な僕と化け物公爵様

たなぱ

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食人花とは

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フレイズ様との間にあった誤解が解けて本当によかった…
よくわからない言葉も話してたけど、僕はフレイズ様の妻になりたいと思う気持ちに嘘は無い

妻が何をする存在なのか、母様しかお手本を知らないから、まだよくわからないけど…僕はフレイズ様と一緒に居たいんだ
一緒にいればもっともっとフレイズ様の為に色々できる事があるかもしれない…夢の中の道具を作りたいし、お礼も沢山したい…


人じゃない存在でも構わない、そんな事全然問題じゃないです



フレイズ様がしてくれるキスは本当に気持ちいい
頭が真っ白に溶けてしまいそうな程、きもちいい…
互いに舌を伸ばして求め合う事が普通の事って分かったから…僕からも、もっとキスを求めてもいいのかな?って期待してしまう

たっぷりと時間を掛けて優しいキスをしてもらって、甘い甘い唾液も沢山飲ませて貰った僕は、フレイズ様に抱き締められながらルドレッド公爵家の秘密…人食い公爵様と呼ばれる由縁について話をして貰える事になった


「っん…♡はっ…♡っ…………、あの、ほ、本当に秘密…教えて貰っていいんですか…?
僕、まだ番?っていう奥さんになれてない…ですけども…」

「構わない…俺の番になるなら早めに知っていて欲しいというのもあるが…
アレンは俺が人ではない存在でも受け入れてくれるんだろう?なら、問題ない
受け入れ、秘密を守る気持ちがあれば大丈夫だ」

「ひ、人じゃないとかは全然大丈夫です…!僕はフレイズ様がどんな化け物?でも、一緒に居たい…!
自分が家畜って勘違いしてましたけど、本当に足から順番に食べて貰いたいって思ってたくらいなんですよ?」


僕の言葉にフレイズ様は少し驚いた顔をされて、そんなに俺が肉食に見えるのか?と、楽しそうに笑いながら話し始める
とりあえず、フレイズ様達は肉食の人外じゃないそうだ
人喰いって噂がたつのに肉食じゃない、なら何の人外なんだろう…?疑問に思いつつ、フレイズ様が笑い終わるのを待つと、以外な返答が返ってきた


「くくっ…ははは!アレンに俺が肉食だと思われていたと思うと笑えてくるな…ふはっ!俺はどちらかと言えばあまり肉を食べないんだがな?

とりあえず改めて自己紹介だ、俺は食人花と呼ばれる種族の人外…
この国の開国以前からこの地に住まう、原住民と伝えればわかりやすいか?

この国の土地に根を張り、この国を餌場として人と共存しながら生きていている」

「しょ、食人花族…………?」

「そうだ、聞いたことは無い種族だろう?
外部には人喰い公爵家等、曖昧な情報しか流していないからな」



フレイズ様のこの国の裏の歴史、この国の成り立ちについて重要な話を教えて下さる…
まず、大前提としてこの世界には少なからず人族ではない知能を持った存在…食人花族を含め、獣人や魔族などが知能を持ち人に隠れて暮らしているらしい

そういった人族から人外と呼ばれる種族は、高い知能と身体能力、特殊な力を持つがその種単体では子孫を残す事ができず、人を番として初めて子孫を残せる歪な種族らしい
そして、争いを好まない性格の者が多いため、人族と取引し人に隠れて人をある意味食らって平和に生きているそうだ

この国に住む食人花も、元は国が生まれる前…この周辺に迷い込み、行き倒れていた人を保護し捕食たり番としながら生きていた
けど、ある日遠くの国から亡命し逃げ延びてきた一族がこの土地に来たことで変化が訪れる

繁殖力能力は事実上低いが、人ならざる強い力を持つ食人花にある意味救われた事を期に、人と協力しこの土地を土台に国を興したいと話しが上がった
人は安全を得ることができ、食人花族は餌と番を得やすくなると…

そんな訳で初代国王陛下とフレイズ様達の祖先様達の間で取引があり、表向きは人の国、裏では食人花が生きる国が作られたのだと言う


「人族は俺達食人花が暗躍する事を認め、王家に代々食人花からも意見の交換を目的に側妃を得ること、反対に俺達はこの国を守り一般市民には手を出さない事で取り決めが成された
国を守りやすくする為、国の中枢を担う爵位に就いているのも取引の名残だ

その結果、食人花族と共存を選んだ事で国の守りを得たこの国は平和に大きく、今の状態まで発展している」

「そ、その取引で餌とかになる人達ってどうやって決めているんですか…?一般市民以外…は、僕みたいに連れて来る以外にも無理やりとか、あるんです?」

「強制はしていない、基本は人喰い公爵等と噂を流し、それに引っかかった者たちが送り込んできたスパイや間者等を捕獲し餌にしている
後は犯罪者等も場合によっては死刑として俺達に預けられたりもするな?
食人花の主食は人の生気だからな、従順になればそれ相応の自由も与えるし、痛い事など殆どしない

………………不安ならアレンなら全てを受け入れてくれると信じて餌場を兼ねた地下の苗床部屋を見せてやってもいい
今なら隣国から連れ帰った捕虜がいる」

「な、苗床…部屋…?捕虜…?」



知らない情報がどんどん溢れてくる
母様がこの国は平和で豊かなんですよって昔言ってたのはフレイズ様達、食人花族が居てくれたからなのかも?侵略されることの無い戦力があって犯罪者も少ないって確か…言ってた気もする

無理やり人を捕まえて生気?を食べている訳じゃなくて犯罪者とかを捕まえて痛い事とかしないで食べてるなら…それは平和なのかな?
生気も苗床って意味もよくわからない…僕は番で苗床って存在になるって言われてた気もするけど、どう違うんだろう…?


出入りが禁止されていた地下室を見せてもらえるならそれも学べるのかな?
色々な事を教えて貰いつつ、頭がパンクしそうになると、フレイズ様は僕の頭を撫でて下さり、一度休憩しようとまたキスをして下さった

この甘い唾液はもしかして食人花族だから甘いのかな?と、考えつつ素直にもっとキスがしたいと自分から甘えてみる



不思議な話をされてるのに全然怖くない、不安って気持ちが湧いてこない…
地下室にはどんな光景が広がってるんだろう…?僕も地下室もしかしたらこれからは苗床として地下室暮らしとか言われてしまうのかな?


…………でも、それもいいかもしれない
社交に出したいとフレイズ様は言うけど、ちょっと不安だから…
永遠にフレイズ様だけを見て感じて過ごせたらきっと幸せだと思うから…





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