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番外編09心かよわせて
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エルシーが、ジョエルの瞳から目を離すと、いつのまにか楽団が演奏を止めている。
さらに、ジョエルの肩越しに、ライナスがブレンダの手を引いて、こちらに近づいてきていることにも気づいた。
後ろにいるブレンダは引きずられるように歩いていて、困惑の表情を浮かべている。
「殿下……! お待ちくださいませ!」
「殿下……?」
ジョエルは、ライナスを呼ぶエルシーを、片眉を上げて見下ろす。そして、エルシーの手を取ったまま、ライナスたちに向かい合った。
「アストリー卿。やはり、エルシーを休ませます」
「……あぁ、こんなにも顔色が悪かったとは。無理をさせてしまいました、申し訳ありません」
「詫びは結構。手を離してください」
エルシーの顔を改めて見つめて謝るジョエルに、ライナスの声が少し固くなる。
ジョエルはエルシーから手を離した。その手をすかさずライナスが取って、体を引き寄せる。そのまま、まるでジョエルに見せつけるようにその細い肩を抱いた。
「エルシー、伯爵には許しをもらいました。部屋まで送らせてください」
「殿下……でも……!」
主催者の娘として、晩餐会を途中で放棄するわけにはいかないとエルシーは食い下がる。
そんなエルシーをライナスは辛そうな顔で見つめていた。
「エルシー……」
「……わかり、ました……」
「ありがとう。フィル、ついてきてくれ」
「はっ」
ライナスはエルシーの肩を抱いたまま、フィルを連れてホールの出口に向かう。途中で彼女の両親とすれ違った。二人はゆっくりしなさいねと声をかけ、微笑む。
エルシーは頷いて、ライナスと共にホールを後にした。二人から少し離れて、後ろからフィルがついてくる。
エルシーの部屋は本館の二階だ。けれど、ライナスは本館と別館の渡り廊下に向かっている。
「殿下、どちらへ?こちらは、別館の……」
「……私が使わせてもらっている部屋へ行きます」
「……そんなに心配していただかなくても、自分の部屋で一人でちゃんと休みますから」
「私は最初からエルシーの部屋に送るとは一言も言っていませんよ」
ライナスが口元だけ笑みを浮かべる。言われてみれば、部屋に送るとしか言われなかったとエルシーも思い返し、何も言えなくなる。
そのまま渡り廊下を歩き、別館へ。ライナスが泊まる部屋に通じる廊下は一つで、そこには見張りとして、カーティスが立っていた。
「……あれ、殿下、戻ってくるのが早いですね? もう晩餐会は終わりですか?」
「いや、まだ続いている。二人とも、私の部屋に誰も近づけないようにしてくれ」
「仰せのままに」
「分かりました」
フィルはカーティスのいる場所で足を止め、二人を見送る。そのまま二人は廊下を進み、ライナスの部屋へ入った。
ドアが閉まった途端、ライナスは後ろから黙ってついてきていたエルシーを振り返って、ドアに両手をつき、逃げられないように囲い込む。
エルシーは驚いて、ライナスを見上げた。
「殿下……?」
ライナスの片手がドアから離れ、長い指が、エルシーの顎を掬う。瞳を覗き込むように見下ろされていた。
青い瞳は、思わず呼吸を忘れそうになる程、エルシーの心を探るような真剣な色を帯びている。
「エルシー、無事ですか? 何かおかしいと思うところはありませんか?」
「……だ、大丈夫です」
ライナスは、少し安心したように力を抜いて、エルシーの顎から手を離す。そして、また手を繋いで、腕を引いた。
「殿下――」
「もう二人きりですよ」
「ライナス……」
「うん、なんでしょう?」
そう言いながら、部屋の中央にあるソファまで移動して、隣同士に腰掛ける。そして、繋いでいない方の手で、少し乱暴にクラバットを外して首元をくつろげた。
エルシーは思わずその仕草に見惚れ、すぐに我に返る。
「いえ、何も……」
人を近づけるなという命令、ライナスの部屋で二人きり、そして、無防備になった首。
エルシーは、これから起こるかもしれないことに、体温が勝手に上がっていく。慌てて視線をライナスからはがして、正面を向いた。
「エルシー?」
「は、はい!」
「私はエルシーが話してくれるのを待とうと思っていたのですが」
「はい……?」
不穏な空気を感じてライナスを見れば、にこにこと笑顔を浮かべている。エルシーは何を話せばいいのだろうと頭にクエスチョンマークを浮かべた。
その様子を見て、ライナスは笑顔のまま一言だけ。
「気が変わりました」
肩を押されたと思った瞬間、エルシーの視界にはライナスと部屋の天井だけが映っていた。
ライナスの両腕にまた囲い込まれている。押し倒されたことに気づいたエルシーは口をパクパクと動かして、耳まで赤くしてライナスを見つめた。
ライナスは、小さく笑んで、上半身を屈める。
「全部話して」
エルシーの耳元に寄せられた唇が、音を紡いだ。そして、リップ音を一つ。
胸元に置いてあったエルシーの手にきゅっと力が入る。心臓の鼓動が早すぎて、頭がくらくらした。
「今日はずっと私と話すのを避けていた?」
「ひゃ……っ」
悪戯をするように、ライナスの唇が、耳、頬、額と順番に触れていく。
くすぐったさに、思わず悲鳴のような声が漏れて、エルシーはまぶたを強く閉じた。
「アストリー兄妹と、なんの話をしたのです……?」
ライナスは言い終わると、閉じられたまぶたに唇を寄せる。
エルシーを甘やかすようでいて、いじめるような動きだ。
「……話すまで、やめませんよ」
「ん……っ」
とうとう唇同士を合わせて、軽く食まれた。唇の感触を以前よりも強く感じる。見た目は薄いようでいるのに、肉厚で柔らかい。そんな感触。
堪らなくなったエルシーはライナスの胸を軽く叩いた。
「……お話、します……!」
「そう、良かった」
ライナスは唇を離して、上半身を持ち上げる。そして、エルシーがすっかり涙目になっているのを見て、腰を支え、腕を引いて抱き起こした。
エルシーは軽く涙を指先で拭って、ライナスの隣にきちんと座り直す。落ち着いたのを見計らって、ライナスが尋ねた。
「では、まずアストリー嬢との茶会のことから話してください」
「……ブレンダ様からは、なぜ私が選ばれたのかと。そして、王妃になる覚悟があるのかと問われました」
「なるほど、では、先ほどのアストリー卿とは?」
「……ライナスが私を選んだのは私のスキルが理由だろうと。利用されているのではと心配していると……」
ライナスは頷いて、浮かんだ疑問をエルシーに投げかける。
「……まず、アストリー卿はなぜ、エルシーがスキルを持っていることを知っているのです?」
エルシーはその質問にジョエルとの幼い頃のできごとを、かいつまんで説明した。
「そういうことか……。わかりました。それで、エルシーはどう思っていたのです?」
ライナスの質問に、エルシーは視線を落とす。
「なんだか周りの人からもふさわしくないと思われているのではないかと怖くなってしまいました……ブレンダ様は美しく、とてもお似合いだと」
それがあの震えの原因かとライナスは合点がいった。
「それに、もしかしたら本当にライナスにスキルを利用されているだけなのかもしれないとも思ってしまって」
「私のことが信じられなくなった……?」
エルシーは小さく頷いて、すぐに顔を上げてライナスをまっすぐ見る。
「けれど、ライナスが私のことを信じると書いてくれたことを思い出して。……それで、迷いはなくなりました」
彼女のグレーの瞳が、いつものように強い意志で輝いているのにライナスは気づいた。朝に見た時は、いつになく光のない、暗い瞳だったのだ。
「ほんとうに、手紙を書いた甲斐がありました」
ライナスはエルシーの腰に腕を回し引き寄せ、その細い体を抱きしめる。
エルシーもされるがまま、ライナスに身体を預け、腕を背中に回した。
「エルシー、私はあなたがスキルを持っているから好きになったわけではない。エルシーの勇敢なところも、真面目なところも、その澄み切った瞳も笑顔も……全てに魅了されている」
ライナスの手が、抱きしめたエルシーの頭を優しく撫でる。
「スキルの有無はきっかけであって、それは理由ではないんだよ」
エルシーの肩に手を置いて、少し体を離す。ライナスの青い目が、エルシーのグレーの瞳を映していた。
「エルシーが不安になるのなら、何度でも言いましょう。あなたが好きです。愛している」
「ライナス……」
胸の中にあった靄のようなものが晴れていく。エルシーは、朝から貼り付けていた作った笑顔ではなく、心からの笑顔を浮かべた。
「私も愛しています。ライナスの隣に立つ権利を誰にも譲りたくありません」
「うれしい言葉です」
ライナスはエルシーに微笑み返し、顔を近づける。間近に迫った瞳が蕩けそうな甘さを孕んでいる。
お互いの鼻先が触れ合った。
「エルシー」
優しく名前を呼ばれて、エルシーは瞳を閉じる。二人はまた唇を重ね、甘い熱に酔いしれた。
さらに、ジョエルの肩越しに、ライナスがブレンダの手を引いて、こちらに近づいてきていることにも気づいた。
後ろにいるブレンダは引きずられるように歩いていて、困惑の表情を浮かべている。
「殿下……! お待ちくださいませ!」
「殿下……?」
ジョエルは、ライナスを呼ぶエルシーを、片眉を上げて見下ろす。そして、エルシーの手を取ったまま、ライナスたちに向かい合った。
「アストリー卿。やはり、エルシーを休ませます」
「……あぁ、こんなにも顔色が悪かったとは。無理をさせてしまいました、申し訳ありません」
「詫びは結構。手を離してください」
エルシーの顔を改めて見つめて謝るジョエルに、ライナスの声が少し固くなる。
ジョエルはエルシーから手を離した。その手をすかさずライナスが取って、体を引き寄せる。そのまま、まるでジョエルに見せつけるようにその細い肩を抱いた。
「エルシー、伯爵には許しをもらいました。部屋まで送らせてください」
「殿下……でも……!」
主催者の娘として、晩餐会を途中で放棄するわけにはいかないとエルシーは食い下がる。
そんなエルシーをライナスは辛そうな顔で見つめていた。
「エルシー……」
「……わかり、ました……」
「ありがとう。フィル、ついてきてくれ」
「はっ」
ライナスはエルシーの肩を抱いたまま、フィルを連れてホールの出口に向かう。途中で彼女の両親とすれ違った。二人はゆっくりしなさいねと声をかけ、微笑む。
エルシーは頷いて、ライナスと共にホールを後にした。二人から少し離れて、後ろからフィルがついてくる。
エルシーの部屋は本館の二階だ。けれど、ライナスは本館と別館の渡り廊下に向かっている。
「殿下、どちらへ?こちらは、別館の……」
「……私が使わせてもらっている部屋へ行きます」
「……そんなに心配していただかなくても、自分の部屋で一人でちゃんと休みますから」
「私は最初からエルシーの部屋に送るとは一言も言っていませんよ」
ライナスが口元だけ笑みを浮かべる。言われてみれば、部屋に送るとしか言われなかったとエルシーも思い返し、何も言えなくなる。
そのまま渡り廊下を歩き、別館へ。ライナスが泊まる部屋に通じる廊下は一つで、そこには見張りとして、カーティスが立っていた。
「……あれ、殿下、戻ってくるのが早いですね? もう晩餐会は終わりですか?」
「いや、まだ続いている。二人とも、私の部屋に誰も近づけないようにしてくれ」
「仰せのままに」
「分かりました」
フィルはカーティスのいる場所で足を止め、二人を見送る。そのまま二人は廊下を進み、ライナスの部屋へ入った。
ドアが閉まった途端、ライナスは後ろから黙ってついてきていたエルシーを振り返って、ドアに両手をつき、逃げられないように囲い込む。
エルシーは驚いて、ライナスを見上げた。
「殿下……?」
ライナスの片手がドアから離れ、長い指が、エルシーの顎を掬う。瞳を覗き込むように見下ろされていた。
青い瞳は、思わず呼吸を忘れそうになる程、エルシーの心を探るような真剣な色を帯びている。
「エルシー、無事ですか? 何かおかしいと思うところはありませんか?」
「……だ、大丈夫です」
ライナスは、少し安心したように力を抜いて、エルシーの顎から手を離す。そして、また手を繋いで、腕を引いた。
「殿下――」
「もう二人きりですよ」
「ライナス……」
「うん、なんでしょう?」
そう言いながら、部屋の中央にあるソファまで移動して、隣同士に腰掛ける。そして、繋いでいない方の手で、少し乱暴にクラバットを外して首元をくつろげた。
エルシーは思わずその仕草に見惚れ、すぐに我に返る。
「いえ、何も……」
人を近づけるなという命令、ライナスの部屋で二人きり、そして、無防備になった首。
エルシーは、これから起こるかもしれないことに、体温が勝手に上がっていく。慌てて視線をライナスからはがして、正面を向いた。
「エルシー?」
「は、はい!」
「私はエルシーが話してくれるのを待とうと思っていたのですが」
「はい……?」
不穏な空気を感じてライナスを見れば、にこにこと笑顔を浮かべている。エルシーは何を話せばいいのだろうと頭にクエスチョンマークを浮かべた。
その様子を見て、ライナスは笑顔のまま一言だけ。
「気が変わりました」
肩を押されたと思った瞬間、エルシーの視界にはライナスと部屋の天井だけが映っていた。
ライナスの両腕にまた囲い込まれている。押し倒されたことに気づいたエルシーは口をパクパクと動かして、耳まで赤くしてライナスを見つめた。
ライナスは、小さく笑んで、上半身を屈める。
「全部話して」
エルシーの耳元に寄せられた唇が、音を紡いだ。そして、リップ音を一つ。
胸元に置いてあったエルシーの手にきゅっと力が入る。心臓の鼓動が早すぎて、頭がくらくらした。
「今日はずっと私と話すのを避けていた?」
「ひゃ……っ」
悪戯をするように、ライナスの唇が、耳、頬、額と順番に触れていく。
くすぐったさに、思わず悲鳴のような声が漏れて、エルシーはまぶたを強く閉じた。
「アストリー兄妹と、なんの話をしたのです……?」
ライナスは言い終わると、閉じられたまぶたに唇を寄せる。
エルシーを甘やかすようでいて、いじめるような動きだ。
「……話すまで、やめませんよ」
「ん……っ」
とうとう唇同士を合わせて、軽く食まれた。唇の感触を以前よりも強く感じる。見た目は薄いようでいるのに、肉厚で柔らかい。そんな感触。
堪らなくなったエルシーはライナスの胸を軽く叩いた。
「……お話、します……!」
「そう、良かった」
ライナスは唇を離して、上半身を持ち上げる。そして、エルシーがすっかり涙目になっているのを見て、腰を支え、腕を引いて抱き起こした。
エルシーは軽く涙を指先で拭って、ライナスの隣にきちんと座り直す。落ち着いたのを見計らって、ライナスが尋ねた。
「では、まずアストリー嬢との茶会のことから話してください」
「……ブレンダ様からは、なぜ私が選ばれたのかと。そして、王妃になる覚悟があるのかと問われました」
「なるほど、では、先ほどのアストリー卿とは?」
「……ライナスが私を選んだのは私のスキルが理由だろうと。利用されているのではと心配していると……」
ライナスは頷いて、浮かんだ疑問をエルシーに投げかける。
「……まず、アストリー卿はなぜ、エルシーがスキルを持っていることを知っているのです?」
エルシーはその質問にジョエルとの幼い頃のできごとを、かいつまんで説明した。
「そういうことか……。わかりました。それで、エルシーはどう思っていたのです?」
ライナスの質問に、エルシーは視線を落とす。
「なんだか周りの人からもふさわしくないと思われているのではないかと怖くなってしまいました……ブレンダ様は美しく、とてもお似合いだと」
それがあの震えの原因かとライナスは合点がいった。
「それに、もしかしたら本当にライナスにスキルを利用されているだけなのかもしれないとも思ってしまって」
「私のことが信じられなくなった……?」
エルシーは小さく頷いて、すぐに顔を上げてライナスをまっすぐ見る。
「けれど、ライナスが私のことを信じると書いてくれたことを思い出して。……それで、迷いはなくなりました」
彼女のグレーの瞳が、いつものように強い意志で輝いているのにライナスは気づいた。朝に見た時は、いつになく光のない、暗い瞳だったのだ。
「ほんとうに、手紙を書いた甲斐がありました」
ライナスはエルシーの腰に腕を回し引き寄せ、その細い体を抱きしめる。
エルシーもされるがまま、ライナスに身体を預け、腕を背中に回した。
「エルシー、私はあなたがスキルを持っているから好きになったわけではない。エルシーの勇敢なところも、真面目なところも、その澄み切った瞳も笑顔も……全てに魅了されている」
ライナスの手が、抱きしめたエルシーの頭を優しく撫でる。
「スキルの有無はきっかけであって、それは理由ではないんだよ」
エルシーの肩に手を置いて、少し体を離す。ライナスの青い目が、エルシーのグレーの瞳を映していた。
「エルシーが不安になるのなら、何度でも言いましょう。あなたが好きです。愛している」
「ライナス……」
胸の中にあった靄のようなものが晴れていく。エルシーは、朝から貼り付けていた作った笑顔ではなく、心からの笑顔を浮かべた。
「私も愛しています。ライナスの隣に立つ権利を誰にも譲りたくありません」
「うれしい言葉です」
ライナスはエルシーに微笑み返し、顔を近づける。間近に迫った瞳が蕩けそうな甘さを孕んでいる。
お互いの鼻先が触れ合った。
「エルシー」
優しく名前を呼ばれて、エルシーは瞳を閉じる。二人はまた唇を重ね、甘い熱に酔いしれた。
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