名探偵を丸裸! シャーロック・ホームズ大事典

髙橋朔也

文字の大きさ
42 / 49
ホームズ関連エッセイ

名探偵の名前についての考察

しおりを挟む
【表記】
 海外の名探偵は数多く存在し、有名なのでアガサ・クリスティーが生み出した『エルキュール・ポアロ』や本作で扱っている『シャーロック・ホームズ』などがいます。
 しかし、最近は『エルキュール・ポロ』という表記も目にします。私としては『ポロ』が馴染なじみがあるのですが、皆さんはどうでしょうか。
 また、古いものだと『シャーロック・ホムズ』や『シャロック・ホ』という表記もあります。『シャロック・ホルムス』というのは大正時代の表記であり、『スムルホ クツロヤシ』という本の表紙がありました。古いものなので右から左に読みます。
 前述したような『ホウムズ』や『ホルムス』というものはさすがに見慣れない表記ですが、『ワトン』という表記と『ワトン』という表記が入り混じっています。
 本作では『ワトスン』という表記を採用していて、私としても『ワトスン』の表記が馴染んでいます。
 インターネットで検索けんさくして『Watsonワトスン』の発音を聞いてみたところ、『ト』を発音していませんでした。カタカタで正確に表記してみると、『ウォッツン』が近いと思います。発音に近い方は『ワトスン』でしょう。まあ、正確な発音に近ければ良いわけではありませんが......。
 話しをちょっとばかり戻して、『Poirot』とつづって『ポアロ』ですが、発音に近い方は『ポワロ』のようです。私なんかは『Poirotパイロット』とどうしても読んでしまいますが(笑)。作者の『クリスティー』も『クリスティ』と表記する場合がありますね。
 青山あおやま剛昌ごうしょうさんも『ワトソン博士がワトスンではないかとたまに言われる。子供の頃に読んでた本ではワトソンだったので愛着のある方を使ったんだけど...発音の関係で名前をコロコロ変えないで欲しい。ポアロもポワロになってきてるし...ホームズがホウムズなんて事になったらオレは泣くよ!』と言っています。『名探偵コナン』では喫茶きっさ店の名前が『喫茶ポアロ』となっていますね。
 ちなみに、この『喫茶ポアロ』にたびたび訪れていたオスの三毛猫には『大尉たいい』という名前が付けられていますが、名前の由来について作中ではエルキュール・ポアロと一緒にいるヘイスティングス大尉から取ったとされています。理由は、その三毛猫も喫茶店の『ポアロ』と一緒にいるからです。
 世界的に名の知られる『ホームズ』と並んで有名な『アルセーヌ・ルパン』の『パン』にも『パン』という表記があります。これもインターネットで検索して聞いてみたところ、発音に近い方は『Lupinリュパン』でした。ただ、『ルパン』という表記が一般的で、『リュパン』表記が混同されることはないでしょう。
 そもそも、アルファベットをカタカタで表記するのに無理があります。『バ』は『ヴァ』、『ビ』は『ヴィ』、『ブ』は『ヴ』、『ベ』は『ヴェ』、『ボ』は『ヴォ』とも表記が出来るからです。
 また、長音符ちょうおんぷは表記する場合としない場合があります。『Mary』を『メアリ』や『メアリ』と表記することもあるからです。『ホームズ』を『ホウムズ』と表記するように、長音符を使わない表記も出来ます。例を挙げるならば、『メアリ』を『メアリ』、『ベカー街』を『ベカー街』と表記するみたいなものです。
 有名な『ジェームズ・ボンド』の『ジェムズ』も『ジェムズ』と表記出来ます。『ジェムズ・モリアーティ』も『ジェイムズ・モリアーティ』とする場合があります。
 これらの問題の解決策は、当然ですが表記の仕方を統一させることです。本作では『ソン』は『スン』と表記(ワトスンやハドスン夫人、質屋ウィルスンなど)、『バ、ビ、ブ、ベ、ボ』は『ヴァ、ヴィ、ヴ、ヴェ、ヴォ』と表記、出来るだけ長音符を使って表記(メアリー、ベーカー街など)をしています。

 上記のような横文字表記の例外としては、『・バーソロミュー病院』を『バーソロミュー病院』と書き、『聖』を『せい』や『セント』と読むような表記があります。『聖』には『セント』という読み方はないので、キラキラネームのようなものなのでしょうか。
 くわしくはわかりませんが、これを解決するにはお国が表記を統一させるしかありません。しかし、その程度ではお国は動きませんね(笑)。
 他にはドイルの通った大学である『エンバラ大学』を『エンバラ大学』、ドイルの名前である『イグナウス』を『イグナウス』と表記するようなものもあります。例を挙げればきりがないので、今回はこれまでにしましょう。


【名前】
 姓名、つまり名前からルーツを辿ることが出来ます。雪国に雪っぽい名前が多いように、名前にも分布ぶんぷがあるわけです。海外のロイヤルファミリーには代々受け継がれる名前がありますし、名前はかなり重要です。
 ロイヤルファミリーではルイやエドワード、ウィリアムなどは有名な名前ですね。
 ホームズを例にしてみましょう。オラース・ヴェルネの妹ではない方のホームズの先祖に、アイルランドとイギリスの両方の貴族の血を引いていたという説があります。
 ジョージ三世治世ちせいにアイルランド貴族であるホームズという家が、その後イギリス貴族の血と交わって実在していることから、そのような説が生まれたようです。
 また、シャーロック・ホームズの子孫が主人公になるような物語が多数書かれていますが、その主人公が女性の場合は、『Sherlockシャーロック』と響きの似ている女性名である『Charlotteシャーロット』を使って『シャーロット・ホームズ』という名前が付けられる場合が多いです。
 他にも、先日ご逝去せいきょなされた田村たむら正和まさかずさん演じる『古畑ふるはた任三郎にんざぶろう』が言っていたことですが、名探偵は名字が良いのに下の名前が田舎くさいというものがあります。そこで挙げられた例は、『明智あけち小五郎こごろう』と『金田一きんだいち耕助こうすけ』、そして『古畑任三郎』だったと思います。
 言われてみれば、確かに田舎くさいです。金田一耕助は『犬神家の一族』で東北地方に生まれたと書かれていて、東北はまあまあ田舎でしょう。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

熟女教師に何度も迫られて…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
二度と味わえない体験をした実話中心のショート・ショート集です

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...