10 / 19
第10話 感謝と疑問
しおりを挟む
昨日はとても良い一日であった。
「フィリオーネがあんなにも喜んでくれるなんて……呼んで良かった」
最高の笑顔と、そして感謝の言葉を思い出し、仕事先だというのに思わず顔がにやけそうになる。
「ありがとうございます、ゼイン様。あなたのおかげで二人に会えました」
二人が帰った後で、フィリオーネは今までと違って晴れ晴れとした笑顔で接してくれた。
「フィリオーネが喜んでくれたのなら、俺も嬉しい」
「ゼイン様。不思議だったのですけれど……どうして、私にここまでの事をしてくれるのです? 私には返せるものなどないのに」
フィリオーネは申し訳なさそうに、切ない表情で俺を見上げてくる。
「私にそれ程の価値はない……それにいつから私の事を知っていたのですか?」
俺がどこでフィリオーネを知ったのか、そして何故求婚するに至ったか、フィリオーネにとって当たり前の疑問だ。
調査の為にキャネリエ家を訪れ、そこで偶然に見かけた……とは言い難い。調査をされていたなどと聞けば不快感を覚えるだろう。
しかし誠実な彼女相手に嘘をつくことはしたくない。
「キャネリエ家の近くを通った際にあなたの歌声が聞こえてきた。そして使用人から慕われている様子も伝わって来て……そこから気になっていた」
かなり省いて、伝えられるところだけを話す。矛盾はあるが、どうか突き詰めて聞かないで欲しい。
「つまり幼少期にあっていたのではなく、偶然私が歌う所を聞いた、という事ですね。よかったわ、ゼイン様に会った事をすっかり忘れてしまったのかと思って」
「もしかしてずっと気にしていてくれたのか?」
俺とどこで会ったのかという事を。
「当たり前です。ゼイン様みたいに優しい人を忘れるなんて、申し訳ありませんから」
(俺は優しくない。優しいとしても、フィリオーネにだけだ)
キャネリエ家から連れ出したのも、フィリオーネの祖父母を呼んだのも、フィリオーネが喜ぶならと思っただけだ。
またそっとフィリオーネの手を握らせてもらうと、なんとフィリオーネ自ら体を寄せてくれる。
「私をあそこから出してくれてありがとうございます」
思った以上に近い距離に心臓が跳ね上がる。
抱き上げたり、馬車で隣に座ったりはしたが、その時は必死だったのでそんな事を思う暇はなかった。
フィリオーネの体温や香りに手に汗が滲んでしまう。
けれども折角寄り添ってくれたのだから、離したくはない。
そんな昨日の事を思い出し、にやけるのを抑えるために眉間に力を入れる。
(今日もまた帰ればフィリオーネがいるのだな)
それを思えばやる気が満ちる。
今ならどんな仕事もこなせる、そう思えるくらいに。
「ゼイン様」
声を掛けられ、一気に現実に引き戻された。
「何か用か?」
声を掛けてきたのは同僚のアッシュだ。
「いえ、何かあったのかと思いまして。その、怒っているのかと」
「別に何もないし、怒ってもいない。いつも通りだ」
寧ろ嬉しい事しかない。
しかし一応仕事に来てる身だ。そんな浮かれた様子を外に出すことはしないが、そのせいでいつも以上に顔に力が入ったのかもしれない。
考え事をしていると、よくエイディン様から「眉間に皺が寄っているよ」と指摘をされることがあるからな。
気を付けないと。
「本当に大丈夫ですか? その、噂を聞きまして……」
「噂?」
まぁ大体予想はしていたが、あえて知らないふりをして聞き返してみる。
さてどのような内容になったか。
「ゼイン様はカナリア令嬢と恋仲であったのに、我儘な鶸令嬢との婚約を結ばれてしまったと。かわいそうな従姉の為に泣く泣くカナリア令嬢はが身を引いたとお聞きしたのです。今ゼイン様を心配した皆が、この事についての抗議を検討していて……」
「なんだそれは」
周囲でひっそりと聞いている者にも向け、殊更大きな声で大げさに返す。
「カナリア令嬢とはククル嬢の事か? 誰があれと恋仲だと? 怖気がする」
軽く否定するだけのつもりは、つい勢い余って本音が出てしまった。
「そしてフィリオーネが鶸令嬢? 確かに体は弱いし小柄で可愛いし……まぁ悪くない名称ではあるな」
鶸の歌声も綺麗ではある。場合が場合でないならば、確かにその呼ばれも悪くはないが。
「我儘とは聞き捨てならない。フィリオーネはとても優しく、むしろ我慢強すぎて望みを素直に伝えてくれない。それで困っているというのに」
「えっと、そんなの僕に言われても……」
「では、誰が我儘などと言っていたのだ。彼女は外に出ることもしない、交流も制限されている。それなのに何故そんな噂が広まっている」
「僕も、噂で聞いただけですので」
相次ぐ否定でアッシュはしどろもどろになっている。
悪いが軽々しく噂を信じ、当人に話してきた罰だ。犠牲になってもらうぞ。
「確かに我儘鶸との噂は昔からあった。けれど俺とククル嬢が恋仲なんて事はない。いつ誰から聞いた、今すぐに言え」
周囲に目をやれば皆が目をそらす。つまり皆もこの噂を聞いたのだろう。
「この噂を聞いたというものは手を上げろ」
俺の声におずおずとあちこちから手があげられる。
「俺の妻に不名誉な事を言うのは許さない。一人ひとり尋問するからな」
皆の表情が歪む。
(蛇と言われる俺に調べられると言えば、そりゃあ嫌だろう。だが、好きでもないものと恋仲と言われるなど、こちらとて不愉快だ)
「どうしたんだい、騒がしいね」
タイミングよくエイディン様とアマリア様が通りがかる、これまた都合がよい。
まぁ示し合わせてくれたのだがな。
「この騒ぎのもとはゼインかい? 珍しいね、君がこんなにも大声を上げるなんて」
「大きい声も出てしまいます、俺の婚約者に対して不当な噂を耳にしたのですから」
「へぇ、どんなのだい?」
エイディン様が話に合わせて眉を顰める。
「俺がカナリア令嬢と恋仲で、しかし我儘な鶸令嬢がそれを引き裂いたというものです」
「まぁ、なんとひどい!」
アマリア様も激昂する。
「ゼイン様とフィリオーネ様はお互いを思い合い続け、ようやく婚約したというのに……何という中傷を。誰ですか、そのようないい加減な事を言ったのは!」
生真面目なアマリア様にこのように言われては、皆更に委縮するだろう。
というか演技にしては力が入り過ぎてないか?
「うんうん、ひどいね。アマリアがこういうのだから、この件はよ~く調査しないとね。特にゼインは僕の大事な親友だ。その結婚を祝福できないなんて、ひどい話だ」
どこかのほほんとした口調だが、エイディン様はやると言ったらやる。
「まずここにいる皆から話を聞こうか。あぁ誤魔化したりしないでくれよ、拘束時間が延びちゃうからね。セクト、シャラ」
エイディン様の合図で体格の良い二人が皆を囲む。
「大丈夫、ひどい事なんてしないよ。正直に言ってくれればね」
笑顔のまま口調も変えずに言うのだけれど、そこが怖い。
アマリア様がいなければこの人も何をするかわからない人だ。
「フィリオーネがあんなにも喜んでくれるなんて……呼んで良かった」
最高の笑顔と、そして感謝の言葉を思い出し、仕事先だというのに思わず顔がにやけそうになる。
「ありがとうございます、ゼイン様。あなたのおかげで二人に会えました」
二人が帰った後で、フィリオーネは今までと違って晴れ晴れとした笑顔で接してくれた。
「フィリオーネが喜んでくれたのなら、俺も嬉しい」
「ゼイン様。不思議だったのですけれど……どうして、私にここまでの事をしてくれるのです? 私には返せるものなどないのに」
フィリオーネは申し訳なさそうに、切ない表情で俺を見上げてくる。
「私にそれ程の価値はない……それにいつから私の事を知っていたのですか?」
俺がどこでフィリオーネを知ったのか、そして何故求婚するに至ったか、フィリオーネにとって当たり前の疑問だ。
調査の為にキャネリエ家を訪れ、そこで偶然に見かけた……とは言い難い。調査をされていたなどと聞けば不快感を覚えるだろう。
しかし誠実な彼女相手に嘘をつくことはしたくない。
「キャネリエ家の近くを通った際にあなたの歌声が聞こえてきた。そして使用人から慕われている様子も伝わって来て……そこから気になっていた」
かなり省いて、伝えられるところだけを話す。矛盾はあるが、どうか突き詰めて聞かないで欲しい。
「つまり幼少期にあっていたのではなく、偶然私が歌う所を聞いた、という事ですね。よかったわ、ゼイン様に会った事をすっかり忘れてしまったのかと思って」
「もしかしてずっと気にしていてくれたのか?」
俺とどこで会ったのかという事を。
「当たり前です。ゼイン様みたいに優しい人を忘れるなんて、申し訳ありませんから」
(俺は優しくない。優しいとしても、フィリオーネにだけだ)
キャネリエ家から連れ出したのも、フィリオーネの祖父母を呼んだのも、フィリオーネが喜ぶならと思っただけだ。
またそっとフィリオーネの手を握らせてもらうと、なんとフィリオーネ自ら体を寄せてくれる。
「私をあそこから出してくれてありがとうございます」
思った以上に近い距離に心臓が跳ね上がる。
抱き上げたり、馬車で隣に座ったりはしたが、その時は必死だったのでそんな事を思う暇はなかった。
フィリオーネの体温や香りに手に汗が滲んでしまう。
けれども折角寄り添ってくれたのだから、離したくはない。
そんな昨日の事を思い出し、にやけるのを抑えるために眉間に力を入れる。
(今日もまた帰ればフィリオーネがいるのだな)
それを思えばやる気が満ちる。
今ならどんな仕事もこなせる、そう思えるくらいに。
「ゼイン様」
声を掛けられ、一気に現実に引き戻された。
「何か用か?」
声を掛けてきたのは同僚のアッシュだ。
「いえ、何かあったのかと思いまして。その、怒っているのかと」
「別に何もないし、怒ってもいない。いつも通りだ」
寧ろ嬉しい事しかない。
しかし一応仕事に来てる身だ。そんな浮かれた様子を外に出すことはしないが、そのせいでいつも以上に顔に力が入ったのかもしれない。
考え事をしていると、よくエイディン様から「眉間に皺が寄っているよ」と指摘をされることがあるからな。
気を付けないと。
「本当に大丈夫ですか? その、噂を聞きまして……」
「噂?」
まぁ大体予想はしていたが、あえて知らないふりをして聞き返してみる。
さてどのような内容になったか。
「ゼイン様はカナリア令嬢と恋仲であったのに、我儘な鶸令嬢との婚約を結ばれてしまったと。かわいそうな従姉の為に泣く泣くカナリア令嬢はが身を引いたとお聞きしたのです。今ゼイン様を心配した皆が、この事についての抗議を検討していて……」
「なんだそれは」
周囲でひっそりと聞いている者にも向け、殊更大きな声で大げさに返す。
「カナリア令嬢とはククル嬢の事か? 誰があれと恋仲だと? 怖気がする」
軽く否定するだけのつもりは、つい勢い余って本音が出てしまった。
「そしてフィリオーネが鶸令嬢? 確かに体は弱いし小柄で可愛いし……まぁ悪くない名称ではあるな」
鶸の歌声も綺麗ではある。場合が場合でないならば、確かにその呼ばれも悪くはないが。
「我儘とは聞き捨てならない。フィリオーネはとても優しく、むしろ我慢強すぎて望みを素直に伝えてくれない。それで困っているというのに」
「えっと、そんなの僕に言われても……」
「では、誰が我儘などと言っていたのだ。彼女は外に出ることもしない、交流も制限されている。それなのに何故そんな噂が広まっている」
「僕も、噂で聞いただけですので」
相次ぐ否定でアッシュはしどろもどろになっている。
悪いが軽々しく噂を信じ、当人に話してきた罰だ。犠牲になってもらうぞ。
「確かに我儘鶸との噂は昔からあった。けれど俺とククル嬢が恋仲なんて事はない。いつ誰から聞いた、今すぐに言え」
周囲に目をやれば皆が目をそらす。つまり皆もこの噂を聞いたのだろう。
「この噂を聞いたというものは手を上げろ」
俺の声におずおずとあちこちから手があげられる。
「俺の妻に不名誉な事を言うのは許さない。一人ひとり尋問するからな」
皆の表情が歪む。
(蛇と言われる俺に調べられると言えば、そりゃあ嫌だろう。だが、好きでもないものと恋仲と言われるなど、こちらとて不愉快だ)
「どうしたんだい、騒がしいね」
タイミングよくエイディン様とアマリア様が通りがかる、これまた都合がよい。
まぁ示し合わせてくれたのだがな。
「この騒ぎのもとはゼインかい? 珍しいね、君がこんなにも大声を上げるなんて」
「大きい声も出てしまいます、俺の婚約者に対して不当な噂を耳にしたのですから」
「へぇ、どんなのだい?」
エイディン様が話に合わせて眉を顰める。
「俺がカナリア令嬢と恋仲で、しかし我儘な鶸令嬢がそれを引き裂いたというものです」
「まぁ、なんとひどい!」
アマリア様も激昂する。
「ゼイン様とフィリオーネ様はお互いを思い合い続け、ようやく婚約したというのに……何という中傷を。誰ですか、そのようないい加減な事を言ったのは!」
生真面目なアマリア様にこのように言われては、皆更に委縮するだろう。
というか演技にしては力が入り過ぎてないか?
「うんうん、ひどいね。アマリアがこういうのだから、この件はよ~く調査しないとね。特にゼインは僕の大事な親友だ。その結婚を祝福できないなんて、ひどい話だ」
どこかのほほんとした口調だが、エイディン様はやると言ったらやる。
「まずここにいる皆から話を聞こうか。あぁ誤魔化したりしないでくれよ、拘束時間が延びちゃうからね。セクト、シャラ」
エイディン様の合図で体格の良い二人が皆を囲む。
「大丈夫、ひどい事なんてしないよ。正直に言ってくれればね」
笑顔のまま口調も変えずに言うのだけれど、そこが怖い。
アマリア様がいなければこの人も何をするかわからない人だ。
49
あなたにおすすめの小説
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
毎日19時に更新予定です。
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
お飾り王妃のはずなのに、黒い魔法を使ったら溺愛されてます
りんりん
恋愛
特産物のないポプリ国で、唯一有名なのは魔法だ。
初代女王は、歴史に名を残すほどの魔法使い。
それから数千年、高い魔力を引き継いだ女王の子孫達がこの国をおさめてきた。
時はアンバー女王の時代。
アンバー女王の夫シュリ王婿は、他国の第八王子であった。
どこか影の薄い王婿は、三女ローズウッドを不義の子ではと疑っている。
なぜなら、ローズウッドだけが
自分と同じ金髪碧眼でなかったからだ。
ローズウッドの薄いピンク色の髪と瞳は宰相ククスにそっくりなのも、気にいらない。
アンバー女王の子供は四人で、すべて女の子だった。
なかでもローズウッドは、女王の悩みの種だ。
ローズウッドは、現在14才。
誰に似たのか、呑気で魔力も乏しい。
ある日ストーン国のレオ王から、ローズウッド王女を妻にしたいとうい申し出が届いた。
ポプリ国は、ストーン国から魔法石の原料になる石を輸入している。
その石はストーン国からしか採れない。
そんな関係にある国の申し出を、断ることはできなかった。
しかし、レオ王に愛人がいるという噂を気にしたアンバー女王は悩む。
しかし、ローズウッド王女は嫁ぐことにする。
そして。
異国で使い魔のブーニャンや、チューちゃんと暮らしているうちに、ローズウッドはレオ王にひかれていってしまう。
ある日、偶然ローズウッドは、レオ王に呪いがかけられていることを知る。
ローズウッドは、王にかけられた呪いをとこうと行動をおこすのだった。
辺境に追放されたガリガリ令嬢ですが、助けた男が第三王子だったので人生逆転しました。~実家は危機ですが、助ける義理もありません~
香木陽灯
恋愛
「そんなに気に食わないなら、お前がこの家を出ていけ!」
実の父と義妹に虐げられ、着の身着のままで辺境のボロ家に追放された伯爵令嬢カタリーナ。食べるものもなく、泥水のようなスープですすり、ガリガリに痩せ細った彼女が庭で拾ったのは、金色の瞳を持つ美しい男・ギルだった。
「……見知らぬ人間を招き入れるなんて、馬鹿なのか?」
「一人で食べるのは味気ないわ。手当てのお礼に一緒に食べてくれると嬉しいんだけど」
二人の奇妙な共同生活が始まる。ギルが獲ってくる肉を食べ、共に笑い、カタリーナは本来の瑞々しい美しさを取り戻していく。しかしカタリーナは知らなかった。彼が王位継承争いから身を隠していた最強の第三王子であることを――。
※ふんわり設定です。
※他サイトにも掲載中です。
【完結】偽物聖女は冷血騎士団長様と白い結婚をしたはずでした。
雨宮羽那
恋愛
聖女補佐官であるレティノアは、補佐官であるにも関わらず、祈りをささげる日々を送っていた。
というのも、本来聖女であるはずの妹が、役目を放棄して遊び歩いていたからだ。
そんなある日、妹が「真実の愛に気づいたの」と言って恋人と駆け落ちしてしまう。
残されたのは、聖女の役目と――王命によって決められた聖騎士団長様との婚姻!?
レティノアは、妹の代わりとして聖女の立場と聖騎士団長との結婚を押し付けられることに。
相手のクラウスは、「血も涙もない冷血な悪魔」と噂される聖騎士団長。クラウスから「俺はあなたに触れるつもりはない」と言い放たれたレティノアは、「これは白い結婚なのだ」と理解する。
しかし、クラウスの態度は噂とは異なり、レティノアを愛しているようにしか思えなくて……?
これは、今まで妹の代わりの「偽物」として扱われてきた令嬢が「本物」として幸せをつかむ物語。
◇◇◇◇
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます!
モチベになるので良ければ応援していただければ嬉しいです♪
※いつも通りざまぁ要素は中盤以降。
※完結まで執筆済み
※表紙はAIイラストです
※アルファポリス先行投稿(他投稿サイトにも掲載予定です)
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
《完結》《異世界アイオグリーンライト・ストーリー》でブスですって!女の子は変われますか?変われました!!
皇子(みこ)
恋愛
辺境の地でのんびり?過ごして居たのに、王都の舞踏会に参加なんて!あんな奴等のいる所なんて、ぜーたいに行きません!でブスなんて言われた幼少時の記憶は忘れないー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる