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第七章 待ちに待った少女、遂にギルド対抗試験が始まる
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陽光が仄かに明るい黎明とともに、ギルド対抗試験二日目が到来した。
「ぐがー……はっ⁉ いつの間に寝てた⁉」
あれほど夜襲に危惧していたツルカらも、気付けばたわい無く芝生に体を預けていた。
「昨日は何してたっけ。確か飯を食って……リゼットが!」
ツルカは周囲に意識を払う。特に敵の気配もなければ、リゼットの姿もない。
「昨日はリゼットとかいうやつと遅くまで語って……寝ちまったのか。ってか、まさか本当に旗をとっていかないとはね」
旗が残っているのを横目に確認し、大きく身体を伸ばす。
「う、う~。ツルカちゃんまだ朝早いよ~。起きるの早いね。もう少し寝なよー……」
目を覚ましたナユは、もう一度眠りにつこうと寝返りをうつ。
「……おい、今はギルド対抗試験真っ最中っての、忘れてないだろうな?」
静かな威圧をかけるように、ツルカはナユを睨む。瞬間に、ナユは飛び起きた。
順番に二人も目を覚まし、戦闘における準備は満タンだ。
「とりあえず朝飯食うか。どうする、また枝集めしなきゃならないけど、俺行こうか」
「え~まずくない? 襲撃が来たらどうするの? 私達じゃ対処が難しいかも」
「そん時は旗を埋めたらいいんじゃね? そうしたら時間稼げるでしょ。うん」
「なんかズルくない⁉」
「頼むよ。それにちょっと一人になりたいし。じゃ」
そう言ってツルカは茂みへと入っていくが、三人の視界から外れた途端、逃げるかのように森を疾走した。手で腹を押さえて、真っ青になりながら辺りに目を凝らす。
「も、漏れる! マジでちびっちゃいそう!」
彼女は純粋に、尿意に駆られていた。
「川、川! 近くに川は────あったぁぁー!」
迷いもなくツルカはショートパンツを脱ぎ捨て、川の中でかがみこんだ。束の間で、ツルカの顔はとろけてしまいそうなほど緩くなる。
《きったねえですね。それでも女ですか。しかも川で。マスターの汚物でダマユナセール森林が枯れ果てたらどうするんですか》
「俺の小便は生命を殺すほどの破壊力はねえんだよ! 黙ってろ!」
怒号を放つように、ツルカは騒ぎ立てる。
「後は~枝を~~~集めて~♪」
便を済ませたツルカは、意気揚々と枝をかき集めて。
《これほどあれば、きっと足りると思いますよ》
「だな~。一回戻るか!」
鼻歌をうたってご機嫌のまま自陣へ折り返した───が、ツルカは抱えていた枝を故意に落としたのだ。
「……なんか、俺の目の前を通ったよな」
《はい、間違いなく。しかも、凄まじいエネルギーを秘めています》
危険が刻々と迫るような焦燥感。このような感覚を味わうのはどうしてか嫌ではない。
ツルカは神経を研ぎ澄まし、界隈をくまなく観察する。
「っ、いない」
背後から気配を感じ取ったかと思えば、右へ、左へ、そしてまた前方へ。気配は不規則に転々とする。
「────ばあ~」
ツルカの耳元でそっと誰かが囁く。驚いた拍子に、ツルカは背後に魔力弾を放った。
「『ストップ』。あっぶな~いな~。」
魔力弾は勢いを殺されたように空中で止まると、何者かの声によって消滅する。
「よ、ようやく姿を現したかと思えば……あなたは……」
「ハロー、噂のツルカちゃんっ」
にこやかに手を振る女に、ツルカは言葉を詰まらせた。
「……なんで俺の前にはこうやって、Sランク冒険者がゴキブリのように湧くのかね」
「ちょ、なんか私のことをゴキちゃんみたいに言ってない⁉」
「んで~……なんですか。確か、時空の使い……クロックさんでしたっけ」
「ピンポーン。私のことをしっかり覚えててくれてたんだね~。嬉しい~!」
わざとらしく照れながら、時空の使い──クロックはツルカの頬を突っつく。
(分かんないなぁ。なんでSランク冒険者はこうも単独で動くのか。しかもわざわざ俺なんかに出会いに来る……? もう少し警戒したっていいんじゃないか)
ただでさえ最近、噂のツルカだ。Sランク冒険者といえども、警戒の一つはするはずだろう。強者ゆえの自信なのだろうか、クロックは常に笑顔だった。
年齢は十八あたりの青年だろう。黄昏に燃えるような金髪のショートワンカールと、幻想的に光を放つレッドアンバーの瞳。まるで小悪魔のような無邪気な表情は、何事にも好奇心旺盛に迫ってくる能天気な性格だとこの瞬間だけで大いに伝わってくる。だが、そんな身勝手さとはかけ離れているほどに清楚。デニムの襟付きワンピースと、上から羽織るベージュのトレンチコート、頭にはフリルハット。それを彼女が着こなすことで、その華やかさが溢れんばかりに発揮されるようになり、気品ある貴女を醸し出すのだ。
「ふ~ん。へえ~」
「な、なんですか」
にやりとクロックはツルカの周りをくるりとまわって、興味津々に身体を確認する。
「ただの子どもだぁ~」
「ムカっ……あのですね。何も用がなら行ってもいいですか? それとも、私達の旗を取りに来たと?」
「いやいや、違うよー。興味が湧いたから来ただけ~。だって君、シトラ魔王様のお友達なんでしょ~。そりゃ、どんな子か気になるじゃん。別にぃー、旗を取るなんて簡単だよ? でも、勿体無いじゃん。君の事を全然知らないまま敗退させたらさ!」
魔王の盟友となったことで羨望の声をかけられることになるとは、まず微塵にも思わなかっただろう。
「にしても聞き捨てならない言葉が……旗を取るのが簡単? どこからそんな自信が」
「簡単だよ~─────ね?」
「っ⁉」
ツルカは決して警戒を解いていなかった。刹那の出来事だったのだ。
「いつの間に背後へ……」
「ふふ~ん」
ツルカの肩に肘を置いて、クロックは自慢げに鼻を鳴らす。
「あっ、冷静に考えたら、あなたの能力は……」
「そう! 私は『時空の使い』なの。時を止めたり、時空を越えたりできちゃうんだ~。だから、旗なんて一瞬で奪える。ま、そこまで卑怯な手は使う気ないけど~」
どうにも調子の狂うクロックの喋り方に、ツルカは少し疲弊していた。
「ま、噂の新星にも出会えたし、私はそろそろ行くね~。仲間に黙って来ちゃったから」
「なら、とっとと帰れ! こっちも忙しいんだから!」
「おお、怖い怖い。大丈夫、ちゃんと帰るよ~。また会えたらいいねっ」
花のように美しい笑みを浮かべて立ち去るクロックを、なんとなくツルカは眺めていると……どうしてかクロックの動きが止まる。
「な、なんですか。まだ何か⁉」
「……仄聞したところによると、バルドロスが誰かを探すように森林を徘徊してるらしいよ。噂の君を狙ってる可能性はある。気を付けて。あいつに喧嘩は売らない方がいい」
それだけを言い捨てて、クロックは去っていった。
「バル……ドロス。誰?」
我にもなく、ツルカは首をかしげた。
「ぐがー……はっ⁉ いつの間に寝てた⁉」
あれほど夜襲に危惧していたツルカらも、気付けばたわい無く芝生に体を預けていた。
「昨日は何してたっけ。確か飯を食って……リゼットが!」
ツルカは周囲に意識を払う。特に敵の気配もなければ、リゼットの姿もない。
「昨日はリゼットとかいうやつと遅くまで語って……寝ちまったのか。ってか、まさか本当に旗をとっていかないとはね」
旗が残っているのを横目に確認し、大きく身体を伸ばす。
「う、う~。ツルカちゃんまだ朝早いよ~。起きるの早いね。もう少し寝なよー……」
目を覚ましたナユは、もう一度眠りにつこうと寝返りをうつ。
「……おい、今はギルド対抗試験真っ最中っての、忘れてないだろうな?」
静かな威圧をかけるように、ツルカはナユを睨む。瞬間に、ナユは飛び起きた。
順番に二人も目を覚まし、戦闘における準備は満タンだ。
「とりあえず朝飯食うか。どうする、また枝集めしなきゃならないけど、俺行こうか」
「え~まずくない? 襲撃が来たらどうするの? 私達じゃ対処が難しいかも」
「そん時は旗を埋めたらいいんじゃね? そうしたら時間稼げるでしょ。うん」
「なんかズルくない⁉」
「頼むよ。それにちょっと一人になりたいし。じゃ」
そう言ってツルカは茂みへと入っていくが、三人の視界から外れた途端、逃げるかのように森を疾走した。手で腹を押さえて、真っ青になりながら辺りに目を凝らす。
「も、漏れる! マジでちびっちゃいそう!」
彼女は純粋に、尿意に駆られていた。
「川、川! 近くに川は────あったぁぁー!」
迷いもなくツルカはショートパンツを脱ぎ捨て、川の中でかがみこんだ。束の間で、ツルカの顔はとろけてしまいそうなほど緩くなる。
《きったねえですね。それでも女ですか。しかも川で。マスターの汚物でダマユナセール森林が枯れ果てたらどうするんですか》
「俺の小便は生命を殺すほどの破壊力はねえんだよ! 黙ってろ!」
怒号を放つように、ツルカは騒ぎ立てる。
「後は~枝を~~~集めて~♪」
便を済ませたツルカは、意気揚々と枝をかき集めて。
《これほどあれば、きっと足りると思いますよ》
「だな~。一回戻るか!」
鼻歌をうたってご機嫌のまま自陣へ折り返した───が、ツルカは抱えていた枝を故意に落としたのだ。
「……なんか、俺の目の前を通ったよな」
《はい、間違いなく。しかも、凄まじいエネルギーを秘めています》
危険が刻々と迫るような焦燥感。このような感覚を味わうのはどうしてか嫌ではない。
ツルカは神経を研ぎ澄まし、界隈をくまなく観察する。
「っ、いない」
背後から気配を感じ取ったかと思えば、右へ、左へ、そしてまた前方へ。気配は不規則に転々とする。
「────ばあ~」
ツルカの耳元でそっと誰かが囁く。驚いた拍子に、ツルカは背後に魔力弾を放った。
「『ストップ』。あっぶな~いな~。」
魔力弾は勢いを殺されたように空中で止まると、何者かの声によって消滅する。
「よ、ようやく姿を現したかと思えば……あなたは……」
「ハロー、噂のツルカちゃんっ」
にこやかに手を振る女に、ツルカは言葉を詰まらせた。
「……なんで俺の前にはこうやって、Sランク冒険者がゴキブリのように湧くのかね」
「ちょ、なんか私のことをゴキちゃんみたいに言ってない⁉」
「んで~……なんですか。確か、時空の使い……クロックさんでしたっけ」
「ピンポーン。私のことをしっかり覚えててくれてたんだね~。嬉しい~!」
わざとらしく照れながら、時空の使い──クロックはツルカの頬を突っつく。
(分かんないなぁ。なんでSランク冒険者はこうも単独で動くのか。しかもわざわざ俺なんかに出会いに来る……? もう少し警戒したっていいんじゃないか)
ただでさえ最近、噂のツルカだ。Sランク冒険者といえども、警戒の一つはするはずだろう。強者ゆえの自信なのだろうか、クロックは常に笑顔だった。
年齢は十八あたりの青年だろう。黄昏に燃えるような金髪のショートワンカールと、幻想的に光を放つレッドアンバーの瞳。まるで小悪魔のような無邪気な表情は、何事にも好奇心旺盛に迫ってくる能天気な性格だとこの瞬間だけで大いに伝わってくる。だが、そんな身勝手さとはかけ離れているほどに清楚。デニムの襟付きワンピースと、上から羽織るベージュのトレンチコート、頭にはフリルハット。それを彼女が着こなすことで、その華やかさが溢れんばかりに発揮されるようになり、気品ある貴女を醸し出すのだ。
「ふ~ん。へえ~」
「な、なんですか」
にやりとクロックはツルカの周りをくるりとまわって、興味津々に身体を確認する。
「ただの子どもだぁ~」
「ムカっ……あのですね。何も用がなら行ってもいいですか? それとも、私達の旗を取りに来たと?」
「いやいや、違うよー。興味が湧いたから来ただけ~。だって君、シトラ魔王様のお友達なんでしょ~。そりゃ、どんな子か気になるじゃん。別にぃー、旗を取るなんて簡単だよ? でも、勿体無いじゃん。君の事を全然知らないまま敗退させたらさ!」
魔王の盟友となったことで羨望の声をかけられることになるとは、まず微塵にも思わなかっただろう。
「にしても聞き捨てならない言葉が……旗を取るのが簡単? どこからそんな自信が」
「簡単だよ~─────ね?」
「っ⁉」
ツルカは決して警戒を解いていなかった。刹那の出来事だったのだ。
「いつの間に背後へ……」
「ふふ~ん」
ツルカの肩に肘を置いて、クロックは自慢げに鼻を鳴らす。
「あっ、冷静に考えたら、あなたの能力は……」
「そう! 私は『時空の使い』なの。時を止めたり、時空を越えたりできちゃうんだ~。だから、旗なんて一瞬で奪える。ま、そこまで卑怯な手は使う気ないけど~」
どうにも調子の狂うクロックの喋り方に、ツルカは少し疲弊していた。
「ま、噂の新星にも出会えたし、私はそろそろ行くね~。仲間に黙って来ちゃったから」
「なら、とっとと帰れ! こっちも忙しいんだから!」
「おお、怖い怖い。大丈夫、ちゃんと帰るよ~。また会えたらいいねっ」
花のように美しい笑みを浮かべて立ち去るクロックを、なんとなくツルカは眺めていると……どうしてかクロックの動きが止まる。
「な、なんですか。まだ何か⁉」
「……仄聞したところによると、バルドロスが誰かを探すように森林を徘徊してるらしいよ。噂の君を狙ってる可能性はある。気を付けて。あいつに喧嘩は売らない方がいい」
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