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【省吾が聖人で田辺さんがおまけだったらIF】⑤
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◇◇◇
何とかこの世界の常識とかを勉強し終えて、これなら街でも暮らせるでしょうって先生のお墨付きをもらうことが出来たうちは、早速に街に出ることになった。まずは職場として紹介してもらったカフェに挨拶に行くことにした。テラス席のあるカフェはオシャレな外観で、カップルでシェア出来るメニューがあるらしく、うちの目的である同性カップルウォッチングが捗りそうだということで、そこに決めたのだ。そのカフェの近くに王子様が用意してくれたうちの部屋がある。職場も近いし、買い物をするお店もたくさん並んでいるから、生活するのに不便はなさそうだ。比較的に治安も悪くないみたいだけど、女の子の一人暮らしは不安だろうってことで、管理人さんがいるアパートみたいな部屋を用意してくれた。管理人さんはお母さんくらいの年齢の女性で、困ったことがあったら遠慮なく言ってねって言ってくれて、すごく心強い。その部屋には家具も備え付けられているし、お城でうち用に用意してくれていた服とかもそのまま貰えたから、当分は食料以外を買う必要はなさそう。
役場を覗いてみると、小柄でフワッフワな長い垂れ耳の美人さんを発見! 「ミルさんの彼女さんですか?」って声を掛けさせてもらったんだけど、声も可愛くって癒されまくった。
次の日から早速カフェで働くことになったんだけど、ハアッ……眼福……♪ 普通のカップルもたくさん来るけど、種族が違う組み合わせなだけでも萌える! 例えば今うちの目の前で、二本のストローが刺さった可愛らしいドリンクを見つめ合いながら飲んでいるカップルは、ムキムキの熊っぽい感じの獣人お兄さんと、耳が尖っていて色素が薄いめっちゃ美人なエルフ系のお姉さんという組み合わせで――。リアル美女と野獣! お兄さんは野獣っていっても端正な顔立ちをしているし、普通にかっこいいとは思うけど、何しろ体が大きいから、それだけで怖いって思う人もいるみたい。現に、接客する勇気がないとかで、新人のうちがこの二人のテーブル付近を任されることになったし。うちからしたら、近くで二人を見ることが出来るの嬉しいから願ったり叶ったりだけどww お兄さんも虜って感じだけど、お姉さんからも大好きって気持ちが溢れてて――。はふぅ……癒されるぅ。二人が帰る時に、お兄さんに先に店の外で待つように言って、お姉さんがうちに声を掛けてきた。
「ねえ、あなたは彼が怖くないの?」
ジロジロ見てたことを怒られるのかと思ったけど、違うみたい?
「何かされる訳でもないんで怖くないですね」
正直に答えるとお姉さんは綺麗な顔でクスリと笑った。
「あなた変わってるわね。普通の人間は他の店員と同じように、彼の見た目で恐怖を覚えるものなのに――。もしかして、ずっと見てたみたいだし、彼がタイプなの? もしそうなら譲れないわ」
「そんな、とんでもないです! ジロジロ見てたのは謝りますけど、うちが見てたのはお兄さんじゃなくてお二人なんです。種族は違うけど、お互いが大好きって感じで見ていて幸せになるなって――」
うちがお兄さんに横恋慕しているって勘違いされるのは困るから、正直に見ていた理由を話す。うちが全部言い終わる前にお姉さんに抱き締められて、思わず固まる。
「嬉しい! 私たちの組み合わせを見ると、大抵は似合わないとか言うの。初対面の人なら尚更! 今日、このカフェに来て良かったわ。私はシンディ、彼はヨハンよ。あなたに会いにまた来てもいいかしら?」
うちに抱き着いたままのシンディさんを引き剥がすお兄さんことヨハンさんは、なかなか外に出てこない彼女を迎えにきたらしい。
「シンディはおれの恋人だ。離れろ」
そっか、同性カップルがいるのが普通ってことは、うちもシンディさんのことを狙ってると思われても不思議じゃないってことになるよね。うんうん。うちが何も言わずに考えを纏めていると、シンディさんが誤解を解いてくれたらしくて、勘違いしてすまないって謝ってくれた。二人は冒険者なんだけど、シンディさんが妊娠したから、結婚して住むところを決めるためにこの街に来たんだって。しばらくこの街に滞在するらしくて、その間に一緒に食事にでもって誘ってもらえた。このままここが気に入ったら定住するかもだって。
この世界に来ての友達第一号――。嬉しくなっちゃう。
「うちは、マリカっていうの。うちもこの街に来てまだ日が浅いから、お友達が出来て嬉しい」
そう言うと、シンディさんがまた抱き着いてきて、慌ててヨハンさんが引き離してたww ヤキモチ可愛すぎる――ww
何とかこの世界の常識とかを勉強し終えて、これなら街でも暮らせるでしょうって先生のお墨付きをもらうことが出来たうちは、早速に街に出ることになった。まずは職場として紹介してもらったカフェに挨拶に行くことにした。テラス席のあるカフェはオシャレな外観で、カップルでシェア出来るメニューがあるらしく、うちの目的である同性カップルウォッチングが捗りそうだということで、そこに決めたのだ。そのカフェの近くに王子様が用意してくれたうちの部屋がある。職場も近いし、買い物をするお店もたくさん並んでいるから、生活するのに不便はなさそうだ。比較的に治安も悪くないみたいだけど、女の子の一人暮らしは不安だろうってことで、管理人さんがいるアパートみたいな部屋を用意してくれた。管理人さんはお母さんくらいの年齢の女性で、困ったことがあったら遠慮なく言ってねって言ってくれて、すごく心強い。その部屋には家具も備え付けられているし、お城でうち用に用意してくれていた服とかもそのまま貰えたから、当分は食料以外を買う必要はなさそう。
役場を覗いてみると、小柄でフワッフワな長い垂れ耳の美人さんを発見! 「ミルさんの彼女さんですか?」って声を掛けさせてもらったんだけど、声も可愛くって癒されまくった。
次の日から早速カフェで働くことになったんだけど、ハアッ……眼福……♪ 普通のカップルもたくさん来るけど、種族が違う組み合わせなだけでも萌える! 例えば今うちの目の前で、二本のストローが刺さった可愛らしいドリンクを見つめ合いながら飲んでいるカップルは、ムキムキの熊っぽい感じの獣人お兄さんと、耳が尖っていて色素が薄いめっちゃ美人なエルフ系のお姉さんという組み合わせで――。リアル美女と野獣! お兄さんは野獣っていっても端正な顔立ちをしているし、普通にかっこいいとは思うけど、何しろ体が大きいから、それだけで怖いって思う人もいるみたい。現に、接客する勇気がないとかで、新人のうちがこの二人のテーブル付近を任されることになったし。うちからしたら、近くで二人を見ることが出来るの嬉しいから願ったり叶ったりだけどww お兄さんも虜って感じだけど、お姉さんからも大好きって気持ちが溢れてて――。はふぅ……癒されるぅ。二人が帰る時に、お兄さんに先に店の外で待つように言って、お姉さんがうちに声を掛けてきた。
「ねえ、あなたは彼が怖くないの?」
ジロジロ見てたことを怒られるのかと思ったけど、違うみたい?
「何かされる訳でもないんで怖くないですね」
正直に答えるとお姉さんは綺麗な顔でクスリと笑った。
「あなた変わってるわね。普通の人間は他の店員と同じように、彼の見た目で恐怖を覚えるものなのに――。もしかして、ずっと見てたみたいだし、彼がタイプなの? もしそうなら譲れないわ」
「そんな、とんでもないです! ジロジロ見てたのは謝りますけど、うちが見てたのはお兄さんじゃなくてお二人なんです。種族は違うけど、お互いが大好きって感じで見ていて幸せになるなって――」
うちがお兄さんに横恋慕しているって勘違いされるのは困るから、正直に見ていた理由を話す。うちが全部言い終わる前にお姉さんに抱き締められて、思わず固まる。
「嬉しい! 私たちの組み合わせを見ると、大抵は似合わないとか言うの。初対面の人なら尚更! 今日、このカフェに来て良かったわ。私はシンディ、彼はヨハンよ。あなたに会いにまた来てもいいかしら?」
うちに抱き着いたままのシンディさんを引き剥がすお兄さんことヨハンさんは、なかなか外に出てこない彼女を迎えにきたらしい。
「シンディはおれの恋人だ。離れろ」
そっか、同性カップルがいるのが普通ってことは、うちもシンディさんのことを狙ってると思われても不思議じゃないってことになるよね。うんうん。うちが何も言わずに考えを纏めていると、シンディさんが誤解を解いてくれたらしくて、勘違いしてすまないって謝ってくれた。二人は冒険者なんだけど、シンディさんが妊娠したから、結婚して住むところを決めるためにこの街に来たんだって。しばらくこの街に滞在するらしくて、その間に一緒に食事にでもって誘ってもらえた。このままここが気に入ったら定住するかもだって。
この世界に来ての友達第一号――。嬉しくなっちゃう。
「うちは、マリカっていうの。うちもこの街に来てまだ日が浅いから、お友達が出来て嬉しい」
そう言うと、シンディさんがまた抱き着いてきて、慌ててヨハンさんが引き離してたww ヤキモチ可愛すぎる――ww
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