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第1章
捕食
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すげぇな…
それが俺の今の村を見ていて頭に浮かんだ言葉だ。
クラーケンは蛸の姿をしているが、龍だ。なので鰓呼吸では無く肺呼吸だ。その為、地面にも潜れるという恐ろしい龍でもある。
目覚めるや否や、俺を無視して村に突っ走っていった。
どうなる事かと見ていたら中々賢い。
わざと浜辺へ人に擬態して進入。家々を訪ね気取られる前に蛸の腕を伸ばし一人一人縊り殺していった。
これには驚いた。
擬態出来るとは書いてあったが、人語を解するとは思わなかったのだ。
使える。
俺はそう考えるとクラーケンが食事をし易い様に手伝いをする事にした。
そうしてまず、確認して分かったのはこの村は浜辺から半円状にあり、村の周りを堀と塀が覆っている所謂城塞都市に似た構造をしていた。
そこで、堀の端をメイスで海までブチ抜き、橋はバスターソードで叩き割った。
するとクラーケンがこれに気付き、進入し始めた。
ははっ!人が次々と死んで行く!
何と面白い事か!
男が橋を閉めようとする。しかし其処は既に叩き割った後だ。閉まる橋などどこにも無い。
そいつは引きずり込まれて、足からそれこそパンでも齧るかの様に噛みちぎりながら咀嚼されていた。
まるで肉屋の鳥だ。何も出来ず叫びながら屠殺されて行く。
その場に居た女共は子供を引き連れ残った数人の男共と共に村の中心にこっそり避難しようとしていた。
だから俺はそいつらの歩いた場所に音が出ない様にメイスで突いて振動を与えた。
クラーケンはこれに気付き、直ぐに追跡を始める。
俺は振動が起きない様にひとっ飛びで村の外の最も高い木の上につかまり、鑑賞を再開した。
中々良い眺めだな…
見ていると遂にクラーケンが食い始めた。
一番後ろの五歳ほどの姉妹が音も無く周りの空き家に待機していた腕に捕まり、声も無く縊り殺される。
次は後ろから姉妹がいなくなったのに気付き足を止めた十五歳程の青年。
護衛していたはずの少女達が消えたのに困惑し、周りの家に入る。
その床ににクラーケンが口を開いて待ち構えているとは知らずに…
そうして見ていると男は一飲みにされた。
その次は先頭の女の妹らしき少女だ。クマのぬいぐるみを抱え必死に付いて行く。
少し暇だから手元の小石を足首に撃ち込んでやった。
しかし少女は突然足が消えた事に気付かず踏み出す。
勿論、足が無ければ立つ事などできるはずも無い。前のめりに信じられないという表情で倒れこみ、倒れ切る前に横からクラーケンに捕まった。
最後は先頭の女だ。
後ろの異変に気付き、立ち止まる。そして、誰もいない事に気付くとしゃがみ込み、祈り始めた。
クラーケンからしたら、食事が食べやすくなっただけに過ぎないというのにな。
女は足元からクラーケンに食われた。
ぶちゅっ、だってよ!
ははははははっ!傑作だ!
残りの村人たちはクラーケンが次々と家の床をブチ抜き、捕まえ味わう様に喰らっていく。
残ったのは、村長だけだ。
それが俺の今の村を見ていて頭に浮かんだ言葉だ。
クラーケンは蛸の姿をしているが、龍だ。なので鰓呼吸では無く肺呼吸だ。その為、地面にも潜れるという恐ろしい龍でもある。
目覚めるや否や、俺を無視して村に突っ走っていった。
どうなる事かと見ていたら中々賢い。
わざと浜辺へ人に擬態して進入。家々を訪ね気取られる前に蛸の腕を伸ばし一人一人縊り殺していった。
これには驚いた。
擬態出来るとは書いてあったが、人語を解するとは思わなかったのだ。
使える。
俺はそう考えるとクラーケンが食事をし易い様に手伝いをする事にした。
そうしてまず、確認して分かったのはこの村は浜辺から半円状にあり、村の周りを堀と塀が覆っている所謂城塞都市に似た構造をしていた。
そこで、堀の端をメイスで海までブチ抜き、橋はバスターソードで叩き割った。
するとクラーケンがこれに気付き、進入し始めた。
ははっ!人が次々と死んで行く!
何と面白い事か!
男が橋を閉めようとする。しかし其処は既に叩き割った後だ。閉まる橋などどこにも無い。
そいつは引きずり込まれて、足からそれこそパンでも齧るかの様に噛みちぎりながら咀嚼されていた。
まるで肉屋の鳥だ。何も出来ず叫びながら屠殺されて行く。
その場に居た女共は子供を引き連れ残った数人の男共と共に村の中心にこっそり避難しようとしていた。
だから俺はそいつらの歩いた場所に音が出ない様にメイスで突いて振動を与えた。
クラーケンはこれに気付き、直ぐに追跡を始める。
俺は振動が起きない様にひとっ飛びで村の外の最も高い木の上につかまり、鑑賞を再開した。
中々良い眺めだな…
見ていると遂にクラーケンが食い始めた。
一番後ろの五歳ほどの姉妹が音も無く周りの空き家に待機していた腕に捕まり、声も無く縊り殺される。
次は後ろから姉妹がいなくなったのに気付き足を止めた十五歳程の青年。
護衛していたはずの少女達が消えたのに困惑し、周りの家に入る。
その床ににクラーケンが口を開いて待ち構えているとは知らずに…
そうして見ていると男は一飲みにされた。
その次は先頭の女の妹らしき少女だ。クマのぬいぐるみを抱え必死に付いて行く。
少し暇だから手元の小石を足首に撃ち込んでやった。
しかし少女は突然足が消えた事に気付かず踏み出す。
勿論、足が無ければ立つ事などできるはずも無い。前のめりに信じられないという表情で倒れこみ、倒れ切る前に横からクラーケンに捕まった。
最後は先頭の女だ。
後ろの異変に気付き、立ち止まる。そして、誰もいない事に気付くとしゃがみ込み、祈り始めた。
クラーケンからしたら、食事が食べやすくなっただけに過ぎないというのにな。
女は足元からクラーケンに食われた。
ぶちゅっ、だってよ!
ははははははっ!傑作だ!
残りの村人たちはクラーケンが次々と家の床をブチ抜き、捕まえ味わう様に喰らっていく。
残ったのは、村長だけだ。
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