8 / 191
レティシア5歳 はじまり
第6話 図書室に行こう
しおりを挟む
先ずはこの世界についての知識を得ようと考えたレティシアだったが、5歳の幼女があれこれ聞きまわるのも不自然だと思い、基本的には図書室の蔵書を片っ端から読むことを考えていた。
そこで一つ問題がある。
彼女は既に文字は覚えているし、ある程度は文章も読めるが……当然ながら、難しい単語はまだ分からない。
なので、先ずは言葉を覚える必要がある。
ある程度分かるようになれば、あとは辞書で調べるなどしながら読めるようになるだろう。
家庭教師をつけてもらうことも考えたが、あまり親に負担はかけたくないと彼女は思った。
モーリス家は大貴族だから、その程度は大した負担ではないし、そもそもレティシアが言い出さなくてもそろそろ家庭教師を付けようか……と両親は考えてたりするのだが。
その辺の感覚はまだ前世の意識を引きずっているようだ。
とにかく、先ずは簡単な絵本などから始めて、分からない言葉が出てきたらエリーシャに聞いてみる…………と言うような流れをレティシアは考えていた。
「エリーシャ、お願いがあるんだけど……」
「はい、何でしょうか」
今後の指針を決めて行動を開始しようとしたレティシアは、早速エリーシャにお願いする。
「あのね、私、本が読みたいの」
「まあ…………それでしたら、図書室からいくつか持って参りますね」
前世の記憶を思い出す前のレティシアは邸中を駆け回るような活溌な娘で、あまり本などは興味なかった。
なのでエリーシャは彼女が「本を読みたい」と言ったことに多少驚いたが、特に断る理由もないので快く彼女のお願いを了承した。
図書室の場所はレティシアも知ってるので、一人で勝手に持ち出しすることも可能だが、こうして誰かと一緒に行動する方が自然と彼女は考えている。
そんなふうに、あくまでも自然に見えるようにしようと考えているあたり、レティシアは前世の記憶があることは自分だけの秘密にする……ということにしたようだ。
「できれば自分で選びたいの。だから、一緒に図書室まで来てくれる?」
「はい、もちろんです。では行きましょうか」
出来れば、自分が読んでも不自然ではない範囲で、なるべく難しそうなものを選びたいのだ。
「お嬢様がお読みになる本だと…………この辺りですかね。リュシアン様がご幼少の頃に揃えられたものです」
図書室にやって来て、エリーシャが子供向けの本が収められている書架を教えてくれた。
適当に抜き出してパラパラとページをめくって見る。
(う~ん……私の年齢だと絵本なんだろうけど、挿絵ばかりで文が少ないのは目的から外れるよね……でも、ある程度は絵があった方が言葉の意味も分かりやすいかな……)
そう考えながら物色していくと、ひとつ気になる本があった。
「ああ、それはこの大陸に伝わる神話を子供向けの絵本にしたものですね。ちょっと、まだお嬢様くらいの年齢だと難しいかもしれませんが……」
確かに、挿絵はふんだんに使われているが、文章もそれなりに分量が多いので、5歳児が読むには早い気はする。
(でも、神話って文化に根ざしてるものだし、この世界のことを知る第一歩としては相応しい気がするね)
そう考えたレティシアは、その本を読むことに決めた。
「私、これにする!」
「分かりました。難しいところがあれば私に聞いてくださいね」
「うん!」
もとより彼女はそのつもりである。
そして、その他にもいくつか本を選んでから自室に戻るのだった。
そこで一つ問題がある。
彼女は既に文字は覚えているし、ある程度は文章も読めるが……当然ながら、難しい単語はまだ分からない。
なので、先ずは言葉を覚える必要がある。
ある程度分かるようになれば、あとは辞書で調べるなどしながら読めるようになるだろう。
家庭教師をつけてもらうことも考えたが、あまり親に負担はかけたくないと彼女は思った。
モーリス家は大貴族だから、その程度は大した負担ではないし、そもそもレティシアが言い出さなくてもそろそろ家庭教師を付けようか……と両親は考えてたりするのだが。
その辺の感覚はまだ前世の意識を引きずっているようだ。
とにかく、先ずは簡単な絵本などから始めて、分からない言葉が出てきたらエリーシャに聞いてみる…………と言うような流れをレティシアは考えていた。
「エリーシャ、お願いがあるんだけど……」
「はい、何でしょうか」
今後の指針を決めて行動を開始しようとしたレティシアは、早速エリーシャにお願いする。
「あのね、私、本が読みたいの」
「まあ…………それでしたら、図書室からいくつか持って参りますね」
前世の記憶を思い出す前のレティシアは邸中を駆け回るような活溌な娘で、あまり本などは興味なかった。
なのでエリーシャは彼女が「本を読みたい」と言ったことに多少驚いたが、特に断る理由もないので快く彼女のお願いを了承した。
図書室の場所はレティシアも知ってるので、一人で勝手に持ち出しすることも可能だが、こうして誰かと一緒に行動する方が自然と彼女は考えている。
そんなふうに、あくまでも自然に見えるようにしようと考えているあたり、レティシアは前世の記憶があることは自分だけの秘密にする……ということにしたようだ。
「できれば自分で選びたいの。だから、一緒に図書室まで来てくれる?」
「はい、もちろんです。では行きましょうか」
出来れば、自分が読んでも不自然ではない範囲で、なるべく難しそうなものを選びたいのだ。
「お嬢様がお読みになる本だと…………この辺りですかね。リュシアン様がご幼少の頃に揃えられたものです」
図書室にやって来て、エリーシャが子供向けの本が収められている書架を教えてくれた。
適当に抜き出してパラパラとページをめくって見る。
(う~ん……私の年齢だと絵本なんだろうけど、挿絵ばかりで文が少ないのは目的から外れるよね……でも、ある程度は絵があった方が言葉の意味も分かりやすいかな……)
そう考えながら物色していくと、ひとつ気になる本があった。
「ああ、それはこの大陸に伝わる神話を子供向けの絵本にしたものですね。ちょっと、まだお嬢様くらいの年齢だと難しいかもしれませんが……」
確かに、挿絵はふんだんに使われているが、文章もそれなりに分量が多いので、5歳児が読むには早い気はする。
(でも、神話って文化に根ざしてるものだし、この世界のことを知る第一歩としては相応しい気がするね)
そう考えたレティシアは、その本を読むことに決めた。
「私、これにする!」
「分かりました。難しいところがあれば私に聞いてくださいね」
「うん!」
もとより彼女はそのつもりである。
そして、その他にもいくつか本を選んでから自室に戻るのだった。
11
あなたにおすすめの小説
ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者
哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。
何も成し遂げることなく35年……
ついに前世の年齢を超えた。
※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。
※この小説は他サイトにも投稿しています。
異世界亜人熟女ハーレム製作者
†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です
【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。
地上最強ヤンキーの転生先は底辺魔力の下級貴族だった件
フランジュ
ファンタジー
地区最強のヤンキー・北条慎吾は死後、不思議な力で転生する。
だが転生先は底辺魔力の下級貴族だった!?
体も弱く、魔力も低いアルフィス・ハートルとして生まれ変わった北条慎吾は気合と根性で魔力差をひっくり返し、この世界で最強と言われる"火の王"に挑むため成長を遂げていく。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる