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高校1年生・2学期

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「はるかちゃん、今日一緒に帰らない?」




いつもは生徒会が忙しいあすか。
今日は暇なのかわからないけどそう言ってきた。



帰り道。



「はるかちゃん。はるかちゃんが、誰を好きになろうと、はるかちゃんの自由だけど、好きになっちゃいけない人を好きになったらダメだよ?」





あすかには全てお見通しか。
そりゃあそうだよね。
ずっと一緒にいるんだし。
鷹兄とのこともあすかにはバレてたんだし。




先生は好きになっちゃダメなのはわかるよ!
先生と距離置いて忘れようとしてもできなかった。




もうすぐ冬休みというある日。




「はるかー」
「鷹兄?何?」
「何じゃないだろう?親父がはるかが今年パーティーに参加しないって」
「あ、うん。お正月には帰るから、ごめん」
「仕方ねぇな。好きなようにしろ。……後悔だけはすんなよ」



鷹兄はそう言いながら頭を撫でてきた。




悩むくらいなら言えばいいんだよね。
先生は困るだろうけど。
振られてスッキリしたいしね!



よし。
そうとなれば……。



「唯月?どうしたんだ?」
「話しがあるんですけど、いいですか?」
「いいぞ。寒いしあがれよ」
「おじゃまします」


先生は迷惑がらず部屋に入れてくれた。




先生の家って入るの初めてだよね。
どんな感じだろう??





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