5 / 50
本編
冗談じゃない!
しおりを挟む
「和はまだ寝てるよな」
昨日。
急にマネージャーから電話入って仕事になってん。
まぁ、仕事しとる方が何も考えんでえぇからいいんやけどな。
『急に朝から仕事になったから行くな。飯は無理して作らんでえぇからな』
そうメモ残して家を出た。
そして。
夜、ようやく終わり帰る時。
和からメールが入っていることに気づいた。
メール?
珍しいな。
どないしたんやろ?
『今日、先輩と飲みに行くから。遅くなっても心配しないでいいから』
飲みに行くんか。
なら、今日。
飯食って帰るか。
その日は和は帰ってこんかった。
別れたし和を束縛するんは間違いやからわかったってメールはしたんやけどな。
それからしばらくして。
「は?」
「だから。同じ事務所に所属してる柊さんに相談したらいてくれていいって言うからしばらく柊さん家にお世話になることにしたから」
柊ってあの柊やろ?
声優の。
和と同じく女性に人気の声優の。
ただ、噂で。
気に入ったヤツと同居に持込んで落とすって。
自分に惚れたら捨ててしまうって。
女優の子からそう聞いた。
次が和なんか?
冗談じゃあらへん。
そんなことさせへん。
絶対に。
「柊さんって人好きなん?」
「ただの先輩だよ」
ただの先輩か。
良かった。
「来月の頭には出ていくから」
そう和は告げて立ち去った。
昨日。
急にマネージャーから電話入って仕事になってん。
まぁ、仕事しとる方が何も考えんでえぇからいいんやけどな。
『急に朝から仕事になったから行くな。飯は無理して作らんでえぇからな』
そうメモ残して家を出た。
そして。
夜、ようやく終わり帰る時。
和からメールが入っていることに気づいた。
メール?
珍しいな。
どないしたんやろ?
『今日、先輩と飲みに行くから。遅くなっても心配しないでいいから』
飲みに行くんか。
なら、今日。
飯食って帰るか。
その日は和は帰ってこんかった。
別れたし和を束縛するんは間違いやからわかったってメールはしたんやけどな。
それからしばらくして。
「は?」
「だから。同じ事務所に所属してる柊さんに相談したらいてくれていいって言うからしばらく柊さん家にお世話になることにしたから」
柊ってあの柊やろ?
声優の。
和と同じく女性に人気の声優の。
ただ、噂で。
気に入ったヤツと同居に持込んで落とすって。
自分に惚れたら捨ててしまうって。
女優の子からそう聞いた。
次が和なんか?
冗談じゃあらへん。
そんなことさせへん。
絶対に。
「柊さんって人好きなん?」
「ただの先輩だよ」
ただの先輩か。
良かった。
「来月の頭には出ていくから」
そう和は告げて立ち去った。
0
あなたにおすすめの小説
完結|好きから一番遠いはずだった
七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。
しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。
なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。
…はずだった。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
平凡ワンコ系が憧れの幼なじみにめちゃくちゃにされちゃう話(小説版)
優狗レエス
BL
Ultra∞maniacの続きです。短編連作になっています。
本編とちがってキャラクターそれぞれ一人称の小説です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる