好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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合同学園祭・準備編

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「いるぞ。向こうで何かあった?」
「いや、リレー選手決めのために来てたから、ついで」
「1日の半分は座りっぱなしはキツいぞ」



一日中生徒会室で仕事をする会長はキツいと弱音を吐く。



「たまには休憩したらいいじゃん」
「そうしたいが、橘がな……」


あすか?
あすかがどうしたんだ?




「会長ーこれ間違ってますよ!」



そう言いながらあすかが生徒会室にきた。
なるほど。
いつも仕事適当にしかしてないからな。



「晶、どうしたの?」
「こっちの様子見に来た」
「へーそうなんだ。あ、山本先生がさ探してたよ」
「わかった。職員室によってから帰るよ」



職員室に行くと瑠衣さんあての書類渡された。
何で俺に渡すんだよ!




「瑠衣さんは?」
「今学校戻った」
「そ。なら、いいや」



まぁ、帰ってから渡せばいいしな。



けれどこの日はトラブルが多く、帰れる時間がいつもより遅くなった。



「やっと終わった……」
「みんな無責任!」
「蓮也とあすかは今日は仕方ねぇよ」
「他の人たちだよっ」
「愚痴っても仕方ないし帰ろうか?」
「うん!」



俺たちは戸締まりをしてから帰っていく。
そして外に出ると、瑠衣さんがいた。


「まだいたの?」
「あぁ。そういう瑠衣さんは?」
「母さんが沙希が帰ってこないって言われて見に来たんだよ」
「みんな用事あるとかで早く帰った」
「全く、何してるの。蓮也くんとあすかちゃんからは連絡もらったけど……」




「じゃあ帰ろうか?晶くんは眠気の限界みたいだし……」



俺はさっきから眠くて眠くて仕方ない。



「晶くん、家まで我慢できる?」
「あぁ……」



そして眠気の限界か俺はこのあとのことは覚えてない。
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