好きって言ってみなよ?

葉月カイト

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時期外れの転校生

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「ただいまー」
「お帰り。あ、あきちゃん」
「転校生が俺たちの部屋にくるんだろう?」
「うん」
「すぐに片付ける」



つーかいきなり部屋変わるって面倒くせー。
けどまこと同室になるんだから我慢しなきゃな。



そして4階に荷物を運ぶ。
そしてどっから聞きつけたか、吉住さんがやってきた。



「吉住先輩、ありがとう」
「いいってじゃあな」


荷物を運び終わると吉住さんは部屋に戻った。



「へぇーここが3人部屋か」
「広いね」
「ベッドは2段ベッドか。龍、俺と転校生が2段ベッド使うから」
「わかった。……ね、転校生ってまこちゃんなんでしょ?」
「知ってたか」
「うん。瑠衣先生から聞いた」
「あっそ」



そして土曜日の夕方。


「じゃあ真くん迎えに行こうか?」
「あぁ」


車を走らせること15分。
駅につくとまこが駅の改札口近くにいた。



「兄ちゃんー!」



まこを迎えに行くと、いきなり抱きついてきた。



「じゃあ寮にいくか?」
「うん!」



寮につくと寮長がやってきた。



「その子が転校生か?」
「そうだ」
「磯崎真くんだな?」
「はーい!」
「……如月と似てるな?」
「それは昔からですよ?僕たちちょっと遠縁の親戚で」
「部屋は如月に案内してもらえ」
「はーい!」
「いくぞ?」



瑠衣さんたちと話し合った結果、まこは遠縁の親戚。
そういうことにした。




「お帰りーあきちゃん」
「何してるんだ?」
「ん?まこちゃん来るから何か作ってようかなって。夕飯までまだ時間あるしさ」
「……龍ー夕飯になったら起こせ」
「兄ちゃん?」
「少し寝る」
「僕も寝るよ」
「ベッド狭いし」
「ケチー!!」



マジだるい。
こんなにだるいのにまこと寝れるか。
まこはかなり寝相が悪いからな。
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