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第17話:いざ、魔窟の最深部へ
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カイ様と想いが通じた夜、廊下からドタバタと急いで歩く音が聞こえてきた。
「お、来たかな?」
「誰でしょうか?」
「あの足音はアンディとケイティだろうな。ハハ、あの二人も仲が良いよなぁ」
すると、カイ様の宿泊している部屋の扉がバンッと開いた。
「カイ様~~~~」
「プハッ アンディ、そんなに怒らなくても良いじゃないか」
「お嬢様! ご無事ですか!?」
「えぇ! ごめんなさい、突然いなくなってしまって」
その後、結局カイ様はアンディから、私はケイティから「なぜ突然いなくなったのか」と問い詰められることとなった。
それぞれの口で恋人同士になったことを伝えると、どうやら二人とも「やっとくっつきましたか……」と、全く同じ反応だったらしい。
特にアンディはずっとカイ様が片想いしていたことを知っていたから、ずっとやきもきしていたそうだ。
「二人とも、私たちがいつになったら恋人同士になるのか、見守ってくれていたのですね」
「あぁ、そのようだな」
カイ様と目を見合わせて笑みが溢れる。この日は魔獣の王退治に向けて、宿でゆっくり過ごして魔力を温存していた。
王太子殿下一団も同じように過ごしているらしい。それぞれ溜まった魔力を魔石に移したり、魔道具や剣の手入れをしていた。
そうして後日、私たちは魔獣の王が住む、魔窟の入り口に向かったーー。
***
「エリアナ様、カイ様と何かありました?」
「えっ!? なぜですか? マリア様」
魔窟の入り口で王太子殿下一団と合流した私たちは、魔獣のいる最深部に向けて歩き始めていた。
先日、前世の話をして仲良くなったマリア様がこそっと耳打ちしてどきりとした。
「カイ様のエリアナ様を見る目が、以前よりとても甘いです。糖度、爆上がりですもん!」
「えぇ? 本当ですか?」
そう言ってカイ様のいる方に目を向けると、バチッと目が合い、カイ様がにこっと笑顔を向けてくれた。
「あぁ、第二シーズンの主要攻略キャラ、笑顔が眩しくて尊い……生きてて良かった……」
「マリア様! ちょっと戻ってきて!!」
「あ、すみません、あまりの眩しさに眩暈がしました……」
「もうっ カイ様も、あれじゃバレバレじゃない……」
「あれは隠す気もありませんね。エリアナ様、愛されてるなぁ! 羨ましい~!」
そんなことを言い合いながら、皆で歩き続ける。私たちの関係は少しずつ変化しているんだな、と改めて感じていた。
先頭を歩いていた魔法使いのニール様が、皆に声をかけた。
「この先は魔獣が出てきますので、皆さん注意してください」
扉を開けると、少し景色が変わる。緑が生い茂っており、気温も高く熱帯林の中に迷い込んだという感じだろうか。
以前出会った魔獣と同じく、キツネのような見た目をした火属性の魔獣が何匹か現れた。
「ここは水属性が使える方で戦いましょう。私とカイ殿、エリアナ様で」
「「はい」」
「お、来たかな?」
「誰でしょうか?」
「あの足音はアンディとケイティだろうな。ハハ、あの二人も仲が良いよなぁ」
すると、カイ様の宿泊している部屋の扉がバンッと開いた。
「カイ様~~~~」
「プハッ アンディ、そんなに怒らなくても良いじゃないか」
「お嬢様! ご無事ですか!?」
「えぇ! ごめんなさい、突然いなくなってしまって」
その後、結局カイ様はアンディから、私はケイティから「なぜ突然いなくなったのか」と問い詰められることとなった。
それぞれの口で恋人同士になったことを伝えると、どうやら二人とも「やっとくっつきましたか……」と、全く同じ反応だったらしい。
特にアンディはずっとカイ様が片想いしていたことを知っていたから、ずっとやきもきしていたそうだ。
「二人とも、私たちがいつになったら恋人同士になるのか、見守ってくれていたのですね」
「あぁ、そのようだな」
カイ様と目を見合わせて笑みが溢れる。この日は魔獣の王退治に向けて、宿でゆっくり過ごして魔力を温存していた。
王太子殿下一団も同じように過ごしているらしい。それぞれ溜まった魔力を魔石に移したり、魔道具や剣の手入れをしていた。
そうして後日、私たちは魔獣の王が住む、魔窟の入り口に向かったーー。
***
「エリアナ様、カイ様と何かありました?」
「えっ!? なぜですか? マリア様」
魔窟の入り口で王太子殿下一団と合流した私たちは、魔獣のいる最深部に向けて歩き始めていた。
先日、前世の話をして仲良くなったマリア様がこそっと耳打ちしてどきりとした。
「カイ様のエリアナ様を見る目が、以前よりとても甘いです。糖度、爆上がりですもん!」
「えぇ? 本当ですか?」
そう言ってカイ様のいる方に目を向けると、バチッと目が合い、カイ様がにこっと笑顔を向けてくれた。
「あぁ、第二シーズンの主要攻略キャラ、笑顔が眩しくて尊い……生きてて良かった……」
「マリア様! ちょっと戻ってきて!!」
「あ、すみません、あまりの眩しさに眩暈がしました……」
「もうっ カイ様も、あれじゃバレバレじゃない……」
「あれは隠す気もありませんね。エリアナ様、愛されてるなぁ! 羨ましい~!」
そんなことを言い合いながら、皆で歩き続ける。私たちの関係は少しずつ変化しているんだな、と改めて感じていた。
先頭を歩いていた魔法使いのニール様が、皆に声をかけた。
「この先は魔獣が出てきますので、皆さん注意してください」
扉を開けると、少し景色が変わる。緑が生い茂っており、気温も高く熱帯林の中に迷い込んだという感じだろうか。
以前出会った魔獣と同じく、キツネのような見た目をした火属性の魔獣が何匹か現れた。
「ここは水属性が使える方で戦いましょう。私とカイ殿、エリアナ様で」
「「はい」」
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