異世界転移に夢と希望はあるのだろうか?

雪詠

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第三章 王立学校

筆記試験

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 スタートの合図と共に俺は問題を開く。1時間目は得意教科の音楽だ。

 一通り目を通すが、過去問と難易度に差はないと思われる。勢いのままにペンを走らせ、難なく突破した。

 次にやるのは苦手教科の数学だ。基礎問はほぼ解けるのだが、応用はその時々で大分ムラが出る。このテストはお世辞にもよくできたとは言えず、体感7~8割程だろう。

 その後の魔法理論、生物学は割と自信のある結果に終わった。ここら辺の出来は正直、因子のおかげということもある。
 もちろん、ちゃんと自分でも勉強していたのだが、魔法理論なんかは特にフリードの知識が役に立つ。カンニングしているようなものだが、仕方がないだろう。

 そして最後は王国史だ。その名の通りガーフィールド王国の歴史を問う問題で、暗記が苦手……というより嫌いな俺は大変苦労した。

 単純な知識問題がほとんどなのだが、なにぶんその量が多い。日本史に比べればマシかもしれないが、一から学ぶとなるとそれはもう死ぬほどキツかった。

 第1問
 王国における勇者の家系で、現在の勇者の名前を答えなさい。

 これはサービス問題だ。慣れた手つきで『レオン・ハートブレイブ』と空欄を埋める。

『勇者』というのはかなり有名らしく、世界的にもその名が広がっている。その対をなす『魔王』もいるとのことだが、別に争っている訳ではないらしい。

 第2問
 十大罪人の内、3名をその通り名と共に答えなさい。

 最初の方はやはり簡単な問題が多い。俺は即座に『掌握者』エマ・コンロー、『悪童』ティンゼル・ヴァリアス、『成り損ない』ニチ、と書き込んだ。

 この問題はいわゆる鉄板というやつで、過去問を見る限り出されなかった年はない。そもそも常識なので知っとかなければならないのだ。

 後に続く問題も、歴史的事件や偉人の名前を答える問題であった。この世界の有名人は悉く二つ名を付けられているので、そことセットで覚えるのが面倒くさいのだが、漫画好きな俺は結構ノリノリで覚えることが出来た。やっぱり男の子だからそういう事にワクワクしてしまうのだ。

 全てを埋めて見直しをし、やめの合図でテストが終わった。手応えはそこそこ……いや、かなり良いと言える。まず落ちることは無いと思う。

「今日はこれでおしまいだから、もう帰っていいよ。結果は後日、伝書鳩が届けるから、もし受かってたら今度は実技試験を受けに来てね」

「はい、わかりました」

 こうして学校を後にし、ホテルへ帰る。肩の荷が降りたというか、安心したというか。とにかく、今日はぐっすり眠れそうだ。
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