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Take the devil 10
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「ライザ! こいつに乗れ!」
というと男は袖の下から車輪が6個付いている巨大な箱を取り出した。
「コレは何?」
「こいつは車・・・いや正確に言うと装甲車と言って、こういう悪路を走るために作られた馬車だ。
昔、俺がいた世界でも個人で所有している奴はそう多くは無いんだぜ!」
と、男は自慢げに言った。
そうれはそうだろう。
軍用車両がその辺を走り回っている世界なんて、どこの世紀末!
金があっても個人で購入する奴は・・・・それより装甲車は個人で購入する物ではない。
男も最初に異世界に転移したときに敵軍からかすめとった物だった。
ライザは見たことの無い装甲車を不思議そうな目で見ていた。
「馬はがいないけどどうやって走るんだ?」
「こいつは馬なんていなくても走るのさ」
当然、この世界には『車』なんていうものは無い。
馬ではなくとも何かしらの生物が引っ張らないとならない。
男は装甲車の上にヒョイと飛び乗ると下にいるライザに手を出し車体の上にある入り口まで引っ張り上げた。
運転席に座りライザを助手席に座らせた。
エンジンをかけるとスターターのまわる音とともにブルルルルン!と大きく揺れた。
「うわ~~~何! 暴れるの?」
「そうだな! ライザがいい子にしていないと暴れるんだよ!」
「え!! 生きているの?」
「いや嘘だ!」
「え!? 嘘って?」
「コイツは機械で出来ているから生きてなんかいないさ!」
「機械仕掛けなのか! シロの世界には、こんな大きな機械があるんだ」
ライザは感心していた。
男はハンドルを握りアクセルを踏む。
装甲車は土煙を上げながら徐々に加速していく。
「この装甲車というのは凄いな!
こんな荒地を、こんなにも速いスピードで走ることができるのか!」
「一応、時速100kmほどは出せるらしいが・・・・・・・この荒地だと60kmくらいが限界だな」
「60kmというのは良く分からないが、馬車ではこんなに速くは走れない!
凄いな! 私も欲しい!!」
「やらねーよ!! おいそれと手に入るもんじゃないんだよ!
それに、コイツは燃料がなければ走らないんだよ。
ライザが持っていても宝の持ち腐れだ!」
「そうなのか・・・・」
というとライザはガッカリしたように下を向いた。
「やっぱりシロはこの世界に人間じゃないんだな・・・・・・・私たちとは別の世界の住人なんだな」
「そうだと何度も言ってるじゃないか!」
「それはそうなのだが・・・・・私には他の世界というのが信じられなくて・・・・・」
「この世界にも300年に一度勇者が降臨するんだろ!」
「言い伝えだと思っていたの。異世界なんて信じていなかった」
「素直じゃねーな! 俺がガキの頃なんて年長者の話なんてすべて信じていたぞ!」
「だってパパを倒す勇者なんて信じられないじゃない。
パパより強い人間がいるなんてありえるわけない・・・・・・」
とライザの声は小さくなっていった。
男は助手席のライザを一瞬チラッと見て
「ヘルザイムが言っていた。『魔王なんかにならないで自分の幸せを探せ』と」
「えっ!」
ライザは運転する男の方を見た。
「親父としては可愛い娘が血なまぐさい事に巻き込まれることは本意じゃないだろう。
ましてや魔王なんかになれば人類との戦いの矢面に立たされることになるだろ。
俺に娘がいればヘルザイムと同じことを言うだろうな。
自分の娘が命を掛けて戦うなんて勘弁して欲しいよな!
確かに伝えたからな! 親父の遺言だ! 忘れるなよ!」
「分かったわ・・・・・それで私はどうすればいいんだ?」
「俺に聞くなよ! そんなもんライザの好きにすればいいんじゃないか!」
「好きにしろと言われても・・・・・」
「難しくく考えるなよ! そうだな~・・・・・・・
恋でもすればいいんじゃね!」
「恋?」
「お前も好きな男の一人二人、いるんじゃねーの?」
「そんな者はいないわよ!」
「ライザくらいの年頃ならウキャウキャ言っていそうだけどな」
「私の周りには女の魔族しかいなかった」
「何だよ、ヘルザイムの奴、娘に悪い虫が付かないようにしていたのか! 本当に親バカだな!
じゃ、ペンゴの息子なんかどうだ? あいつなんかお前にお似合いじゃないか?」
「え! ペンザ!? ペンザは・・・・何と言うか・・・・・・違う」
男はペンザのブサイクな顔を思い出し『言葉を濁しやがったな!』と思った。
「まぁ~魔属領へ行けばいい男の一人二人はいるんじゃねーか!」
その時、装甲車の正面から巨大な火の玉が飛んできた。
男は咄嗟にハンドルをきる。
「ファイヤーボールか!」
「キャーーーーー!!」
ライザの悲鳴が車内に響く。
「追っ手か! 先回りしやがったな!! この世界は瞬間移動が出来るヤツがいるのか! いや、技術かもしれないな!」
男が200年前に人間側で依頼をこなしたとき人間側には瞬間移動の魔法も技術は無かった。
魔族側でも使っていた者の記憶は無かった。
「200年の間に使える者が現れたということか・・・・・・」
男はつぶやき、その後考えた。
(だからヘルザイムのヤツ、ライザを連れ歩けと言ったのか。
風景を見せるだけの社会勉強だけじゃなかったのか・・・・・)
「ライザ! ヘルザイムの配下で瞬間移動できる奴はいるのか?」
「デュランダルが転移魔法の達人らしいわ!」
「転移魔法か!!
と言うことはデュランダルも裏切り者で確定だな!
ヘルザイムも裏切り者の当たりをつけていたということか」
またファイヤーボールが迫る。
ハンドルを切り避ける。
「勘弁してくれよ! 装甲車は一台しか無いんだから!
壊されたらかなわねーよ!」
2発目のファイヤーボールを避けた所で装甲車を止めた。
3発目を討ってくる様子はなかった。
どうやらライザの捕縛が最優先のようだ。
ファイヤーボールが飛んできた方向を見ると3人の人影がゆっくりこちらへ歩いてきた。
それを目視すると男は上部ハッチから両手を上げ降りる。
「はいはい、降参降参! この車は貴重品なので壊さないでくれ!」
男が両手を挙げ装甲車の上で待機していると巨大なスパイクつきの棍棒を持った大男が威嚇するように大きな声で怒鳴った。
「大人しく降りて来い!!」
「お前はこの中にいろ!」
男は装甲車の中にいるライザにだけ聞こえる声で言った。
それを聞いたライザは黙って頷いた。
「裏切り者! ゆっくり降りて来い」
男はその声に従い装甲車の上から器用に両手を上げながら飛び降り着地すると
「おいおい、裏切り者扱いかよ! 止めてくれよ!」
「お前は人間を裏切って魔族に付いたんだろ! 裏切り者だろうが!!」
「俺には人間も魔族も関係無いんだよ!」
白銀の鎧を着た金髪の美女が一歩前に出た。
「あなたが英雄・シロ・ブルーノですか?」
「あぁ~昔、そんな名で呼ばれていたな」
「何故、そんな英雄が魔族に力を貸すのですか?
人間がどれだけ魔族に苦しめられたか、あなたなら知っているでしょ」
男は頭を齧りながら答えた。
「お姉ちゃん、俺には魔族も人間も関係無いんだよ。
俺にあるのは雇用関係のみ! 雇う側と雇われる側のみ!
そこには正義とか悪とか無いんだよ!」
「見下げた人ですね。
人々は魔族の侵略に怯え生きているのですよ。
それをあなたは・・・・・・人として最低ですね!」
男は罵倒されながら3人を見ながら考えた。
(このお姉ちゃんが勇者だろうな。デカイ得物を持ってるアンチャンが前衛の戦士。
後ろのちっこいガキが・・・・修道服みたいなのを・・・・・おいおい赤い修道服ってどういうセンスをしているんだよ!
服装から考えると僧侶系だが・・・・魔法を撃って来たヤツがいたから・・・・・
勇者が撃ったのか?それともこのガキが撃ったかもしれない・・・・・
いや、もう一人いるな! 迷彩魔法か魔道具を使っているヤツがいる!!)
男はほぼ魔法を使えないが長年戦ってきたので戦士としての勘、場数を踏んだ事によるスキルを数多く身につけている。
ヘルザイムの前ではおどけて見せたが男もヘルザイム以上に勘は優れていた。
「くわーー!! 美人のお姉ちゃんに罵られるのも悪くは無いね~ ドSな俺だけどクラッときちゃうね~」
とわざとらしく額に手を当てて少しだけ体を上に反らせおどけ終わるとまじめな顔をして言った。
「ねぇーちゃん! この周りの風景を見て何も感じないか?」
その言葉に白銀の鎧を着た金髪の女勇者は周りを見渡した。
辺り一面、荒地が広がり所々に木が生い茂る。
「荒地・・・・・」
女勇者は一言、言葉を発したきり黙った。
「ほー! 美人なおねーちゃんは一目見て分かったか。
竜騎士とは大違いだな!」
「この荒野がなんだ! それがどうしたと言うのだ!」
スパイクが付いた巨大な棍棒を持った男が一瞬、回りを見回した後に会話に割り込んできた。
「おお~さすが見てくれ通りガサツな男だな! 女にモテなさそうだ。ハハハハ!」
「うるせーーー! 女は関係無いだろう!」
「いやいや、関係おおありさ。 いい女はガサツな男を嫌うんだよ! お前のようなガサツなヤツを!!
人間界は緑豊かで食物の豊富だったろ。
デカブツ! お前はこの荒地から野菜が豊富に取れると思うか?」
しばしの沈黙のあと
「いつから人間と魔族が戦いを繰り返しているか知らんが魔族が人間の世界へ侵攻する理由の一つがこの荒地だろう。
お前らはゲートで飛んできたから分からないかもしれないがゼンセン城からこの辺りまで荒地が広がっていたぞ。
それでもこの辺は幾分マシだがな。
そうだろ隠れている野郎! そろそろ姿を現せよ!デュランダル!!」
男は女勇者の隣に目をやった。
そこには誰もいない。 が・・・・・空間が歪み終わると黒い鎧に身を包んだ男が立っていた。
というと男は袖の下から車輪が6個付いている巨大な箱を取り出した。
「コレは何?」
「こいつは車・・・いや正確に言うと装甲車と言って、こういう悪路を走るために作られた馬車だ。
昔、俺がいた世界でも個人で所有している奴はそう多くは無いんだぜ!」
と、男は自慢げに言った。
そうれはそうだろう。
軍用車両がその辺を走り回っている世界なんて、どこの世紀末!
金があっても個人で購入する奴は・・・・それより装甲車は個人で購入する物ではない。
男も最初に異世界に転移したときに敵軍からかすめとった物だった。
ライザは見たことの無い装甲車を不思議そうな目で見ていた。
「馬はがいないけどどうやって走るんだ?」
「こいつは馬なんていなくても走るのさ」
当然、この世界には『車』なんていうものは無い。
馬ではなくとも何かしらの生物が引っ張らないとならない。
男は装甲車の上にヒョイと飛び乗ると下にいるライザに手を出し車体の上にある入り口まで引っ張り上げた。
運転席に座りライザを助手席に座らせた。
エンジンをかけるとスターターのまわる音とともにブルルルルン!と大きく揺れた。
「うわ~~~何! 暴れるの?」
「そうだな! ライザがいい子にしていないと暴れるんだよ!」
「え!! 生きているの?」
「いや嘘だ!」
「え!? 嘘って?」
「コイツは機械で出来ているから生きてなんかいないさ!」
「機械仕掛けなのか! シロの世界には、こんな大きな機械があるんだ」
ライザは感心していた。
男はハンドルを握りアクセルを踏む。
装甲車は土煙を上げながら徐々に加速していく。
「この装甲車というのは凄いな!
こんな荒地を、こんなにも速いスピードで走ることができるのか!」
「一応、時速100kmほどは出せるらしいが・・・・・・・この荒地だと60kmくらいが限界だな」
「60kmというのは良く分からないが、馬車ではこんなに速くは走れない!
凄いな! 私も欲しい!!」
「やらねーよ!! おいそれと手に入るもんじゃないんだよ!
それに、コイツは燃料がなければ走らないんだよ。
ライザが持っていても宝の持ち腐れだ!」
「そうなのか・・・・」
というとライザはガッカリしたように下を向いた。
「やっぱりシロはこの世界に人間じゃないんだな・・・・・・・私たちとは別の世界の住人なんだな」
「そうだと何度も言ってるじゃないか!」
「それはそうなのだが・・・・・私には他の世界というのが信じられなくて・・・・・」
「この世界にも300年に一度勇者が降臨するんだろ!」
「言い伝えだと思っていたの。異世界なんて信じていなかった」
「素直じゃねーな! 俺がガキの頃なんて年長者の話なんてすべて信じていたぞ!」
「だってパパを倒す勇者なんて信じられないじゃない。
パパより強い人間がいるなんてありえるわけない・・・・・・」
とライザの声は小さくなっていった。
男は助手席のライザを一瞬チラッと見て
「ヘルザイムが言っていた。『魔王なんかにならないで自分の幸せを探せ』と」
「えっ!」
ライザは運転する男の方を見た。
「親父としては可愛い娘が血なまぐさい事に巻き込まれることは本意じゃないだろう。
ましてや魔王なんかになれば人類との戦いの矢面に立たされることになるだろ。
俺に娘がいればヘルザイムと同じことを言うだろうな。
自分の娘が命を掛けて戦うなんて勘弁して欲しいよな!
確かに伝えたからな! 親父の遺言だ! 忘れるなよ!」
「分かったわ・・・・・それで私はどうすればいいんだ?」
「俺に聞くなよ! そんなもんライザの好きにすればいいんじゃないか!」
「好きにしろと言われても・・・・・」
「難しくく考えるなよ! そうだな~・・・・・・・
恋でもすればいいんじゃね!」
「恋?」
「お前も好きな男の一人二人、いるんじゃねーの?」
「そんな者はいないわよ!」
「ライザくらいの年頃ならウキャウキャ言っていそうだけどな」
「私の周りには女の魔族しかいなかった」
「何だよ、ヘルザイムの奴、娘に悪い虫が付かないようにしていたのか! 本当に親バカだな!
じゃ、ペンゴの息子なんかどうだ? あいつなんかお前にお似合いじゃないか?」
「え! ペンザ!? ペンザは・・・・何と言うか・・・・・・違う」
男はペンザのブサイクな顔を思い出し『言葉を濁しやがったな!』と思った。
「まぁ~魔属領へ行けばいい男の一人二人はいるんじゃねーか!」
その時、装甲車の正面から巨大な火の玉が飛んできた。
男は咄嗟にハンドルをきる。
「ファイヤーボールか!」
「キャーーーーー!!」
ライザの悲鳴が車内に響く。
「追っ手か! 先回りしやがったな!! この世界は瞬間移動が出来るヤツがいるのか! いや、技術かもしれないな!」
男が200年前に人間側で依頼をこなしたとき人間側には瞬間移動の魔法も技術は無かった。
魔族側でも使っていた者の記憶は無かった。
「200年の間に使える者が現れたということか・・・・・・」
男はつぶやき、その後考えた。
(だからヘルザイムのヤツ、ライザを連れ歩けと言ったのか。
風景を見せるだけの社会勉強だけじゃなかったのか・・・・・)
「ライザ! ヘルザイムの配下で瞬間移動できる奴はいるのか?」
「デュランダルが転移魔法の達人らしいわ!」
「転移魔法か!!
と言うことはデュランダルも裏切り者で確定だな!
ヘルザイムも裏切り者の当たりをつけていたということか」
またファイヤーボールが迫る。
ハンドルを切り避ける。
「勘弁してくれよ! 装甲車は一台しか無いんだから!
壊されたらかなわねーよ!」
2発目のファイヤーボールを避けた所で装甲車を止めた。
3発目を討ってくる様子はなかった。
どうやらライザの捕縛が最優先のようだ。
ファイヤーボールが飛んできた方向を見ると3人の人影がゆっくりこちらへ歩いてきた。
それを目視すると男は上部ハッチから両手を上げ降りる。
「はいはい、降参降参! この車は貴重品なので壊さないでくれ!」
男が両手を挙げ装甲車の上で待機していると巨大なスパイクつきの棍棒を持った大男が威嚇するように大きな声で怒鳴った。
「大人しく降りて来い!!」
「お前はこの中にいろ!」
男は装甲車の中にいるライザにだけ聞こえる声で言った。
それを聞いたライザは黙って頷いた。
「裏切り者! ゆっくり降りて来い」
男はその声に従い装甲車の上から器用に両手を上げながら飛び降り着地すると
「おいおい、裏切り者扱いかよ! 止めてくれよ!」
「お前は人間を裏切って魔族に付いたんだろ! 裏切り者だろうが!!」
「俺には人間も魔族も関係無いんだよ!」
白銀の鎧を着た金髪の美女が一歩前に出た。
「あなたが英雄・シロ・ブルーノですか?」
「あぁ~昔、そんな名で呼ばれていたな」
「何故、そんな英雄が魔族に力を貸すのですか?
人間がどれだけ魔族に苦しめられたか、あなたなら知っているでしょ」
男は頭を齧りながら答えた。
「お姉ちゃん、俺には魔族も人間も関係無いんだよ。
俺にあるのは雇用関係のみ! 雇う側と雇われる側のみ!
そこには正義とか悪とか無いんだよ!」
「見下げた人ですね。
人々は魔族の侵略に怯え生きているのですよ。
それをあなたは・・・・・・人として最低ですね!」
男は罵倒されながら3人を見ながら考えた。
(このお姉ちゃんが勇者だろうな。デカイ得物を持ってるアンチャンが前衛の戦士。
後ろのちっこいガキが・・・・修道服みたいなのを・・・・・おいおい赤い修道服ってどういうセンスをしているんだよ!
服装から考えると僧侶系だが・・・・魔法を撃って来たヤツがいたから・・・・・
勇者が撃ったのか?それともこのガキが撃ったかもしれない・・・・・
いや、もう一人いるな! 迷彩魔法か魔道具を使っているヤツがいる!!)
男はほぼ魔法を使えないが長年戦ってきたので戦士としての勘、場数を踏んだ事によるスキルを数多く身につけている。
ヘルザイムの前ではおどけて見せたが男もヘルザイム以上に勘は優れていた。
「くわーー!! 美人のお姉ちゃんに罵られるのも悪くは無いね~ ドSな俺だけどクラッときちゃうね~」
とわざとらしく額に手を当てて少しだけ体を上に反らせおどけ終わるとまじめな顔をして言った。
「ねぇーちゃん! この周りの風景を見て何も感じないか?」
その言葉に白銀の鎧を着た金髪の女勇者は周りを見渡した。
辺り一面、荒地が広がり所々に木が生い茂る。
「荒地・・・・・」
女勇者は一言、言葉を発したきり黙った。
「ほー! 美人なおねーちゃんは一目見て分かったか。
竜騎士とは大違いだな!」
「この荒野がなんだ! それがどうしたと言うのだ!」
スパイクが付いた巨大な棍棒を持った男が一瞬、回りを見回した後に会話に割り込んできた。
「おお~さすが見てくれ通りガサツな男だな! 女にモテなさそうだ。ハハハハ!」
「うるせーーー! 女は関係無いだろう!」
「いやいや、関係おおありさ。 いい女はガサツな男を嫌うんだよ! お前のようなガサツなヤツを!!
人間界は緑豊かで食物の豊富だったろ。
デカブツ! お前はこの荒地から野菜が豊富に取れると思うか?」
しばしの沈黙のあと
「いつから人間と魔族が戦いを繰り返しているか知らんが魔族が人間の世界へ侵攻する理由の一つがこの荒地だろう。
お前らはゲートで飛んできたから分からないかもしれないがゼンセン城からこの辺りまで荒地が広がっていたぞ。
それでもこの辺は幾分マシだがな。
そうだろ隠れている野郎! そろそろ姿を現せよ!デュランダル!!」
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