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序章 第4章 妹と学院祭そして卒業
第40話 学院祭 2日目 2
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準決勝第2試合を制したのは、やはりと言うか、当然と言うか、3年生のSクラスチームだった。
「やっぱり勝ったのはあのチームだったわね。」
相手は、2年生のSクラスチームだったが、主席のレオ先輩1人で5人全員を瞬殺していた。
「さすがに5人全員をたった1人で倒してしまうとは驚いた。」
「ちょっとやばいかもね。」
「ちょっとどころじゃないだろ。それに他の先輩の戦い方を見ることが出来なかったのが残念だよ。」
「それもそうね。とりあえず控え室に戻って作戦を練りましょう。」
控え室に戻り、決勝が始まる前に戦略を練り直すことにした。
決勝で俺達が当たる3年生のSクラスチームは、この学院始まって以来の天才と言われている。主席のレオ・ド・ハルネス先輩は、二刀流使いで噂によると、学院入学以来負けなしで、剣だけでなく魔法の実力もかなりのものらしかく、教師達は、100年に1人の天才だと言われていた。
次席のマルシャ先輩は、魔法師である。魔法の実力だけなら学年トップだそうだ。学年3位のハデル・ド・オリス先輩も魔法師で、水魔法が得意だそうだ。この3人は、すでに卒業後、王国兵団の騎士長、魔法師長補佐での入隊が決まっていた。
4位のケミケル先輩と5位のミリアム先輩は剣が得意で、卒業後Bランク冒険者としてのスタートが確約されていた。この5人は、実技の授業で行われた、王国兵団との模擬戦で兵団内でも実力が上位のものに5対5の試合で勝ってしまうほど実力であった。
「ただいまより、決勝戦を行います。1年生Sクラスチームと3年生Sクラスチームは準備を行ってください。」
決勝の開始を告げるアナウンスが流れた。
「いよいよね。」
「そうだね。私達なら3年生チームにだって勝てるよね。」
「勝てるさ。皆の力を一つにすればどんな相手だろうと負けることはないよ。」
「皆を信じるだけ。」
「俺は勝っても負けてもどっちでもいい。」
1人だけ空気を読まないことを言ってるやつがいるがそれはひとまず無視しておくことにした。
最後に5人で円陣を組んで気合いを入れてから控え室を後にして舞台へと向かった。
3年生チームと向かい合い整列していた。
「皆分かってると思うけど、相手は格上の相手だけど、1人1人の実力では劣っていても、チーム力で勝てばいいんだからね。」
「オー!」(シェリー以外)
最後にもう一度気合いを入れた。
「大声なんて出して、向こうなんか気合い入ってるわね。でも1年生チームなんてレオ1人で余裕でしょ。」
ケンイチ達の声を聞き、少し笑いながら、マルシャが話していた。
「いや、今回の相手をなめない方がいいと思うぞ。」
「なんでよ。1回戦と準決勝の試合は、何とか勝ったって感じだったわよ。」
「そうだぜ。お前が警戒する程の相手だとは思わいがな。」
マルシャもハデルもレオの言葉に疑問を持っていた。
「お前らの意見も分かるが、少し気になる噂を聞いてな。」
「どんな噂なの?」
「6ヵ月前に西の森で大量のモンスターが現れた話しは知っているだろう。」
「ええ、でもそれは冒険者達のおかげで解決したんじゃなかったの?」
そう、あの時のモンスター発生の事件はケンイチ達3人が解決したのではなく、近くを偶然通りかかった冒険者達によって解決されたことになっている。
「それが違うみたいなんだ。なんでも、1年生主席のケンイチと、次席にシェリーそれに学年3位のヒョウカと言う3人の生徒だけで100体近いモンスターを追い返したらしいんだ。」
「ウソでしょ。もしそれが本当ならかなりやばい相手って事になるわね。」
「ああ、だから今回の試合はお前が指示を出してくれ。全力であいつらを倒しに行く。」
「分かったわ。皆もいいわね。」
「了解!!」(ハデル・ケミケル・ミリアム)
3年生チームから一切の油断がなくなった。
「それでは決勝戦始め!!」
審判の先生より開始の合図がされた。
「ウォーターウェーブ」
レオ先輩から魔法が放たれた。その魔法は俺達5人を襲うような形で向かってきていた。
「全員散会、何とか回避して!!」
指示は出たが、逃げ場がなくどうしていいのか分からずにいた。
「シェリー、あの魔法は俺がなんとかする。だから他の皆は、すぐに反撃に移れるように準備をしておいて。」
俺は、それだけ告げて剣に魔法反射の付与してから魔法に向かって行き、切り裂いて消滅させた。
それと同時に、レオ先輩が攻撃を仕掛けてきていた。
「魔法を消すなんてやるね。でも、」
レオ先輩は、2本の剣で切りかかってくる。魔法を消滅させてすぐだったためにまだ体勢を立て直せていない俺は、やばいと思った。すると、
「お兄ちゃんはやらせないよ。」
レオ先輩の攻撃にいち早く気づき動いていたミカが、俺への攻撃を防いだ。
「すまん、ミカ助かった。」
「気にしないで。」
「なかなかやるじゃないか。」
レオ先輩は攻撃を防がれたのにもかかわらず顔は笑っていた。
「ケミカル、ミリアム行け。」
レオ先輩が2人に指示を出すと、ケミカル先輩はヒョウカに、ミリアム先輩はアレクシス君に向かって行った。
これはまずいと思い、
「ミカ俺の方はいいから2人の支援に向かってくれ。」
「分かった。」
「おっと行かせると思ったか!!」
レオ先輩がそれを言うと同時に、2人の支援に向かおうとしていたミカとシェリーにマルシャ先輩とハデル先輩から魔法が放たれた。その魔法は、直接2人に命中はしなかったがし元に当たった。それにより足を止められてしまう。
「ミカ、先に魔法師の2人を倒すわよ。その間3人は何とか耐えてね。」
「了解!!」(シェリー以外)
「やっぱり勝ったのはあのチームだったわね。」
相手は、2年生のSクラスチームだったが、主席のレオ先輩1人で5人全員を瞬殺していた。
「さすがに5人全員をたった1人で倒してしまうとは驚いた。」
「ちょっとやばいかもね。」
「ちょっとどころじゃないだろ。それに他の先輩の戦い方を見ることが出来なかったのが残念だよ。」
「それもそうね。とりあえず控え室に戻って作戦を練りましょう。」
控え室に戻り、決勝が始まる前に戦略を練り直すことにした。
決勝で俺達が当たる3年生のSクラスチームは、この学院始まって以来の天才と言われている。主席のレオ・ド・ハルネス先輩は、二刀流使いで噂によると、学院入学以来負けなしで、剣だけでなく魔法の実力もかなりのものらしかく、教師達は、100年に1人の天才だと言われていた。
次席のマルシャ先輩は、魔法師である。魔法の実力だけなら学年トップだそうだ。学年3位のハデル・ド・オリス先輩も魔法師で、水魔法が得意だそうだ。この3人は、すでに卒業後、王国兵団の騎士長、魔法師長補佐での入隊が決まっていた。
4位のケミケル先輩と5位のミリアム先輩は剣が得意で、卒業後Bランク冒険者としてのスタートが確約されていた。この5人は、実技の授業で行われた、王国兵団との模擬戦で兵団内でも実力が上位のものに5対5の試合で勝ってしまうほど実力であった。
「ただいまより、決勝戦を行います。1年生Sクラスチームと3年生Sクラスチームは準備を行ってください。」
決勝の開始を告げるアナウンスが流れた。
「いよいよね。」
「そうだね。私達なら3年生チームにだって勝てるよね。」
「勝てるさ。皆の力を一つにすればどんな相手だろうと負けることはないよ。」
「皆を信じるだけ。」
「俺は勝っても負けてもどっちでもいい。」
1人だけ空気を読まないことを言ってるやつがいるがそれはひとまず無視しておくことにした。
最後に5人で円陣を組んで気合いを入れてから控え室を後にして舞台へと向かった。
3年生チームと向かい合い整列していた。
「皆分かってると思うけど、相手は格上の相手だけど、1人1人の実力では劣っていても、チーム力で勝てばいいんだからね。」
「オー!」(シェリー以外)
最後にもう一度気合いを入れた。
「大声なんて出して、向こうなんか気合い入ってるわね。でも1年生チームなんてレオ1人で余裕でしょ。」
ケンイチ達の声を聞き、少し笑いながら、マルシャが話していた。
「いや、今回の相手をなめない方がいいと思うぞ。」
「なんでよ。1回戦と準決勝の試合は、何とか勝ったって感じだったわよ。」
「そうだぜ。お前が警戒する程の相手だとは思わいがな。」
マルシャもハデルもレオの言葉に疑問を持っていた。
「お前らの意見も分かるが、少し気になる噂を聞いてな。」
「どんな噂なの?」
「6ヵ月前に西の森で大量のモンスターが現れた話しは知っているだろう。」
「ええ、でもそれは冒険者達のおかげで解決したんじゃなかったの?」
そう、あの時のモンスター発生の事件はケンイチ達3人が解決したのではなく、近くを偶然通りかかった冒険者達によって解決されたことになっている。
「それが違うみたいなんだ。なんでも、1年生主席のケンイチと、次席にシェリーそれに学年3位のヒョウカと言う3人の生徒だけで100体近いモンスターを追い返したらしいんだ。」
「ウソでしょ。もしそれが本当ならかなりやばい相手って事になるわね。」
「ああ、だから今回の試合はお前が指示を出してくれ。全力であいつらを倒しに行く。」
「分かったわ。皆もいいわね。」
「了解!!」(ハデル・ケミケル・ミリアム)
3年生チームから一切の油断がなくなった。
「それでは決勝戦始め!!」
審判の先生より開始の合図がされた。
「ウォーターウェーブ」
レオ先輩から魔法が放たれた。その魔法は俺達5人を襲うような形で向かってきていた。
「全員散会、何とか回避して!!」
指示は出たが、逃げ場がなくどうしていいのか分からずにいた。
「シェリー、あの魔法は俺がなんとかする。だから他の皆は、すぐに反撃に移れるように準備をしておいて。」
俺は、それだけ告げて剣に魔法反射の付与してから魔法に向かって行き、切り裂いて消滅させた。
それと同時に、レオ先輩が攻撃を仕掛けてきていた。
「魔法を消すなんてやるね。でも、」
レオ先輩は、2本の剣で切りかかってくる。魔法を消滅させてすぐだったためにまだ体勢を立て直せていない俺は、やばいと思った。すると、
「お兄ちゃんはやらせないよ。」
レオ先輩の攻撃にいち早く気づき動いていたミカが、俺への攻撃を防いだ。
「すまん、ミカ助かった。」
「気にしないで。」
「なかなかやるじゃないか。」
レオ先輩は攻撃を防がれたのにもかかわらず顔は笑っていた。
「ケミカル、ミリアム行け。」
レオ先輩が2人に指示を出すと、ケミカル先輩はヒョウカに、ミリアム先輩はアレクシス君に向かって行った。
これはまずいと思い、
「ミカ俺の方はいいから2人の支援に向かってくれ。」
「分かった。」
「おっと行かせると思ったか!!」
レオ先輩がそれを言うと同時に、2人の支援に向かおうとしていたミカとシェリーにマルシャ先輩とハデル先輩から魔法が放たれた。その魔法は、直接2人に命中はしなかったがし元に当たった。それにより足を止められてしまう。
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